眠っていた魔力紙を折紙みたいに折ったら、新しい魔法の使い方が出来たので、役立てます。

ゆう

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熊族の町ベイエル

買い物 3

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 フウさんが調べてきたお店は、中心の商店街よりも少し正門より…。
 外見は普通のお店のようだが、中に入ってビックリした。
 店内の席に座っている人は、ほとんどが女の人…全員、女の人だと思う…。
 獣人族は女性体の人数が極端に少ない。
 なのに、ココには女の人ばかりだったからだ。
 店内には、人族や有翼族の人も居るけれど…フウさんが、一人では入りにくいのが分かる…。
 店内に入って、カゴに入った果物が置かれている、注文のカウンターにたどり着く数歩の間に、店内で座っている人達の視線が突き刺さる…。
 なんだか凄く見られている…。
 フウさんの方を見ると、フウさんは回りの視線より、カウンターの目の前に置かれている絵を真剣に見ていた。
 何の絵だろうと、覗き込むと、今から注文する食べ物の絵が描かれているようだ。
 注文するスイーツの名前はパフェ。
 透明な逆三角形の器の中に、果物とクリームが順番に積み重なっていて、上にも果物とクリームが乗せられた絵だ。
 果物の種類も豊富にあって、好きな果物を選べるようだ。
 そう言えば、店内にいる人のテーブルの上に、色とりどりのモノが置いてあったような…。
 でも、振り返って確認する勇気はない…。
「どれにする?」
 フウさんにそう聞かれ、チラリと値段を見た。
 えっと…コレ一つで、蜂蜜の小瓶、二個分くらいの値段がするんですけど…。
 買えないことは無いが、ちょっとためらってしまう…。
 アレイの方を見ると、どうも同じ考えのようで、値段を見て、う~んと唸っていた。
「ああ。もちろん俺が支払うから」
 フウさんの一言で、ためらいは消えた。
「僕、ベリー!」
「俺はイチゴ!」
 フウさんはニコニコと微笑んで、桃を選んで注文し、支払いを済ませた。

 猫獣人の店員さんに、空いた窓際の席を案内され、アレイと並んで座り、フウさんが向かい合わせに座った。
 …えっと…改めて思う。
 なんか僕達、浮いているよね…。
 やはりチラチラと見られている…。
 よく見れば、店内の窓際には、フリルがたくさん入ったレースのカーテンが付けられていて、お花とリボンで作られたリースが所々に掛けられ、可愛らしい雰囲気…。
 『クルーラ』の白の館の、リリスさんの部屋のような雰囲気だ。
 落ち着かない…。
 アレイの方を見ると、アレイも落ち着かないようで、視線を窓の外に向けている。
 現実逃避をしているような…。
 フウさんは、テーブルの上に置いてあった、季節限定の案内を見ている…。
 チラリと覗くと、細かく削った氷の上に果物とジャム、クリームを乗せた、暑い季節限定のスイーツが掲載されていた。
 美味しそうだけど…。
 やっぱり一人で店に入る勇気はない…。
 
 そんな事を思っていると、逆三角形のガラスの器に入ったパフェが届いた。
「「うわ~っ」」
 絵で見るより豪華で綺麗だ!
 透明な器の中に、何層にもなって果物とクリームが重ねられ、上にもたっぷりと果物とクリーム、ナッツが掛けられ、思わず口元がニヤケた。
「「いただきます!」」
 オルガとアレイは、持ち手の長いスプーンを手に取り、一口分すくって口の中に入れた。
 冷たくて甘くて美味しい!
 オルガが選んだベリー味は、ベリーの甘味と酸味がクリームでまろやかになって、いくらでも食べれそうだ。
 ベリーの味も、少しづつ違い、凍ったベリーも入ってる!
 オルガとアレイは夢中になって口の中に入れた。
 それをニコリと見ながら、フウさんも桃味を口に入れ、ニコニコと食べ始めた。
 勢いで半分くらい食べると、他のパフェの味が気になってきた。
 美味しいのは分かっている。
 でも、ちょっと味見してみたい…。
 チラリとアレイの方を見て、オルガは言う。
「一口食べても良い?僕のも食べて良いから…」
「うん!俺も気になってた!交換しよう!」
 オルガとアレイは、器を交換して、一口、口に入れる。
 コレはコレで美味しい!
 ちょっと甘めのイチゴ味!
 一口と言ったが二口、三口とスプーンが進む…。
 オルガの視線がフウさんの桃味のパフェに向く。
 そして、少し視線を上げてフウさんを見た。
 フウさんはニコニコと微笑んだ。
「交換しようか」
「「うん!」」
 オルガとアレイの返事が合わさって、思わず見合って苦笑いした。
 アレイも同じ事を考えていたんだ…。
 オルガとアレイはフウさんの方に残り少なくなったパフェを差しだし、フウさんから、まだ半分くらい有るパフェをオルガとアレイの間に置かれた。
 二人は同時にスプーンですくい口の中に入れる。
 また違った甘味で桃も美味しい!
 桃の種類も一種類ではないよね!
 食べるたび、少し味が違う!
 オルガとアレイはニコニコとパフェを食べ始めた。
 

 食べ終わって思い出す。
 食べている間、お店の可愛らしい雰囲気や、回りの視線が気にならなかった…。
 それほど美味しかったって事だ。
 三人はホクホク顔でお店を出て、商店街をブラブラと歩き、馬車乗り場にたどり着いた。
 お土産もしっかり買ったし、そろそろ家に帰る時間だ。
 フウさんにお礼を言って、オルガとアレイは果樹園に向かう馬車に乗り込んだ。

 明日の魔法の授業が楽しみだ!




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