眠っていた魔力紙を折紙みたいに折ったら、新しい魔法の使い方が出来たので、役立てます。

ゆう

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獣人の街グオルク ~~

区域

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「子供達のいる施設の管理人をしているユーリよ。よろしくね」
 そう言って、凛と背筋を伸ばした女性は微笑んだ。

 そして、テイルさんは「それでは戻ります」と、僕達を置いて建物の中に戻って行った。
 ちょっと心細いが、テイルさんも受付の仕事なので仕方ない…。
 ユーリさんは、「これから施設に戻るから、一緒に行きましょうね」と、馬車の横に有る扉を開き、乗るように言われ、僕達は目の前の馬車に乗った。
 馬車は、長距離用の荷馬車でなはく、乗客だけを乗せる個室のような内装になっていて、背もたれ付きの椅子が扉の両サイドに有った。
 最大で大人が六人、四人なら揺ったりと座れるくらいの広さが有る。
 個室の馬車に乗るのは始めてだ。
 『クルーラ』では、何処へでも歩いていけるし、『ベイエル』では、荷物を乗せれて、大人数を運ぶ荷馬車がほとんどだし、村や町への移動も、荷物も乗せて走るので、荷馬車だ。
 座席の奥にフェイ、真ん中にオルガ、オルガの左側にアレイが座り、三人がギュッとなって座ると、最後に乗ってきたユーリさんが目を丸くして、クスリと笑い扉を閉めた。
 大丈夫だとわかっていても、始めての場所は緊張する…。
 引っ付いて、ちょっと狭いが、最近一緒に行動することが多いので、フェイとアレイが警戒しているのがわかる。
 警戒が解けるまで、この状態だろうな…。
 そしてユーリさんが座ると、御者席の扉をコンと叩き、馬車が動き出した。
 荷馬車と違って揺れは少なく、座席も柔らかくて、コレなら長時間でも乗っていられそう…。
 三人は、ドキドキと緊張する中、改めて自己紹介をすると、ユーリさんはニコニコと聞いてくれた。

「グオルクに来るのが始めてなら、大まかな区域分けと、これから行く施設の説明しておくわね」
 そう言って最初に教えられたのは、『グオルク』が、五つの区域に別れていると言うことだった。
 役所や、リマ商会、広場、図書館などの公共施設や大きな建物が集まっているのが中央区。
 グオルクの街の中心部分だ。
 僕達が馬車に乗って来て、グオルクの街の入り口で、馬車を乗り換えた場所が東区と西区の境目。
 東区は魔力が多い種族が主に住んでいて、東区の街の森側は、この街を取り仕切っている豹族の一族の屋敷が多い地区だと言われた。
 その反対の北区は、魔力が少ない種族が多く、南区と北区の境目の馬車乗り場から、人族と獣人が共存している町の方に向かう街道ができているそうだ。
 南区と西区は、種族も職種もごちゃ混ぜで、種族どうしで、小さな集落みたいになっている場所も有ると言う…。

 そして僕達が向かっているのは、どちらかと言えば東区よりの、西区の丘の麓に有る施設。
 子供達を保護している施設は各区域にひとつあり、ユーリさんは西区を受け持っていて、家族で住んでいるそうだ。
 何らかの理由で保護者が居らず、子供達が十歳まではココで共同生活をして、その後、学校で学びたい子供は、学校の寮に入り共同生活をするようになるのだと言う。
 それ以外にも、職人さんの元に見習いになったり、里親を見つけて一緒に暮らす子供達もいるそうだ。
 それまでに、一人でも自分の身の回りの事が出きるように、掃除、洗濯、簡単な料理などをココで学ぶのだと言う。
 確か獣人は子供が産まれにくいと言っていたから、貴重な子供達を保護して、これからの生活に困らないように、教えているのだろう…。

 施設の子供達は、午前中、学校に行って、お昼ごはんを食べてから帰って来るので、今は、学校前の子供達がいると言う。
 と、言うことは、アレイの所の、ライカとライクよりも小さい子供達だ。
 小さい子供達の遊びを見てもらいたいのと、昼から帰ってくる、来年施設を出て、学校の寮に入る予定の子供に会ってもらいたいのだユーリさんが言う。
 なんだろう…。
 オルガが首を傾げると、フェイに脇腹をつつかれて、フェイの方を見ると「『ツル』の話!」と、言われて思い出した。
 そしてユーリさんに、『ツル』を折れる子供がいたら、『ツル』も折ってもらいたいのだと話した。
 創立祭の『ツル』の街灯の話をして、その時、僕達が遊んだゲームが魔力操作の練習にもなると、注文が入っているから、折ってもらいたいのだと。
 するとユーリさんは、会ってもらいたいと言っていた子供が、その候補だと言う…。
 もしかして、すごく折るのが上手な子なのかも…。

 そんな話をしている内に、たどり着いたのか、馬車が止まった。
 ユーリさんが、馬車の扉を開けて、外に出ると、僕達も順番に馬車から降りた。
 そして目の前には、木々で囲われた敷地と門が有り、その奥にいくつかの建物が見えた。





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