14 / 20
無垢の魔女
さすがは魔王……って感じでしょうか
しおりを挟む
「えっとですね、私その、魔王の輝石……についてはなにも」
「あん?だから嘘つくなっての」
話し合いの席についてもらいなんとか時間稼ぎのために前回と変わらず、知らず存ぜぬを突き通していた。
作戦としてはこうだ、
まず、私は部屋に幹部さんを入れた時、リルになんとか連絡を取ることに成功し(この世界も便利で魔法石……っていうもので簡単な言葉なら送りあえるみたい)とある場所に向かってもらっている。
そこでは私の知る限りこの人達に対抗するための手段として最善なものなのでその人達が来てくれればこいつらを追い返せる!
確かに勝機があるのだ。
「いや、そのですね?何を根拠に私が盗ったと言ってるんです?」
「根拠か……根拠ならあるぞ」
「えっ……」
「私の直感がそう告げている」
「いや、根拠どこに行ったんですか?」
それは根拠じゃなくて、ただの直感です。
宛にはなりません。
でも、それでもこんなに長い時間私を問い詰めるのにはなにか理由があるのでしょうか?
「あの、私直感だけでこんなに問い詰められてるんですか?」
「そこは心配しないでくれ」
「ほっ」
「その考えは概ね正しい、正しいことに関しちゃ心配しなくていいぞ」
「いや、私の『ほっ』返して!」
ゆるいのか厳しいのかよくわからない人だ。
直感だけでこんなに行動力があるのか……すごいな、と少し感心するくらいである。
私はこれまで、考えたことを実行するのに時間をかけたり、どうでもいいことに神経質で、何も出来ていなかったので、こういうところは素直に羨ましいのだ。
「……」
「どうした?黙っちまって」
「今日のところは帰ってもらえませんか?明日お越しいただければまた、何らかの処置を致します」
「あ?信じられるわけねぇだろ」
「約束です!明日来れば必ず!何らかの処置を致します!」
「……本当だろうな?」
信じてくれたと睨み、私はさらに畳み掛ける。
「はい、嘘はつきません、もしも嘘だった場合……私は身も心も魔王軍に捧げると誓いましょう」
「……ふん、なら明日また来るからな」
「はい!待ってます!」
そう、明日来ることが出来ればの話だ。
つまり、明日を迎えなければならない。
「さーて、帰る……か!?」
「全軍突撃!!!」
「ぉぉおおおおお」
王国騎士達がこぞって押し寄せてくる様に幹部さんはとても驚いていた。
王冠のスライムは溶けて逃げ出し、お父さん幹部はオロオロとしている。
「な、なぜこんなところに!!」
「しねぇぇぇぇ!!」
「王国騎士共がァァァァァァ!!」
ずぶっと鈍い音が聞こえるや幹部は真っ二つに割れてしまった。
「……」
「無事ですかな?ペトラ様!」
「……いや、そのさ」
私は後悔してしまったのだ、すこしだけ、ほんの少しだけ。
「私やり口がゲスくない?」
「あん?だから嘘つくなっての」
話し合いの席についてもらいなんとか時間稼ぎのために前回と変わらず、知らず存ぜぬを突き通していた。
作戦としてはこうだ、
まず、私は部屋に幹部さんを入れた時、リルになんとか連絡を取ることに成功し(この世界も便利で魔法石……っていうもので簡単な言葉なら送りあえるみたい)とある場所に向かってもらっている。
そこでは私の知る限りこの人達に対抗するための手段として最善なものなのでその人達が来てくれればこいつらを追い返せる!
確かに勝機があるのだ。
「いや、そのですね?何を根拠に私が盗ったと言ってるんです?」
「根拠か……根拠ならあるぞ」
「えっ……」
「私の直感がそう告げている」
「いや、根拠どこに行ったんですか?」
それは根拠じゃなくて、ただの直感です。
宛にはなりません。
でも、それでもこんなに長い時間私を問い詰めるのにはなにか理由があるのでしょうか?
「あの、私直感だけでこんなに問い詰められてるんですか?」
「そこは心配しないでくれ」
「ほっ」
「その考えは概ね正しい、正しいことに関しちゃ心配しなくていいぞ」
「いや、私の『ほっ』返して!」
ゆるいのか厳しいのかよくわからない人だ。
直感だけでこんなに行動力があるのか……すごいな、と少し感心するくらいである。
私はこれまで、考えたことを実行するのに時間をかけたり、どうでもいいことに神経質で、何も出来ていなかったので、こういうところは素直に羨ましいのだ。
「……」
「どうした?黙っちまって」
「今日のところは帰ってもらえませんか?明日お越しいただければまた、何らかの処置を致します」
「あ?信じられるわけねぇだろ」
「約束です!明日来れば必ず!何らかの処置を致します!」
「……本当だろうな?」
信じてくれたと睨み、私はさらに畳み掛ける。
「はい、嘘はつきません、もしも嘘だった場合……私は身も心も魔王軍に捧げると誓いましょう」
「……ふん、なら明日また来るからな」
「はい!待ってます!」
そう、明日来ることが出来ればの話だ。
つまり、明日を迎えなければならない。
「さーて、帰る……か!?」
「全軍突撃!!!」
「ぉぉおおおおお」
王国騎士達がこぞって押し寄せてくる様に幹部さんはとても驚いていた。
王冠のスライムは溶けて逃げ出し、お父さん幹部はオロオロとしている。
「な、なぜこんなところに!!」
「しねぇぇぇぇ!!」
「王国騎士共がァァァァァァ!!」
ずぶっと鈍い音が聞こえるや幹部は真っ二つに割れてしまった。
「……」
「無事ですかな?ペトラ様!」
「……いや、そのさ」
私は後悔してしまったのだ、すこしだけ、ほんの少しだけ。
「私やり口がゲスくない?」
0
あなたにおすすめの小説
【読切短編】転生したら辺境伯家の三男でした ~のんびり暮らしたいのに、なぜか領地が発展していく~
Lihito
ファンタジー
過労死したシステムエンジニアは、異世界の辺境伯家に転生した。
三男。継承権は遠い。期待もされない。
——最高じゃないか。
「今度こそ、のんびり生きよう」
兄たちの継承争いに巻き込まれないよう、誰も欲しがらない荒れ地を引き受けた。
静かに暮らすつもりだった。
だが、彼には「構造把握」という能力があった。
物事の問題点が、図解のように見える力。
井戸が枯れた。見て見ぬふりができなかった。
作物が育たない。見て見ぬふりができなかった。
気づけば——領地が勝手に発展していた。
「俺ののんびりライフ、どこ行った……」
これは、静かに暮らしたかった男が、なぜか成り上がっていく物語。
異世界に転生!? だけどお気楽に暮らします。
辰巳 蓮
ファンタジー
「転生して好きに暮らしてください。ただ、不便なところをちょっとだけ、改善していってください」
とゆうことで、多少の便宜を図ってもらった「ナッキート」が転生したのは、剣と魔法の世界でした。
すいません。年表書いてたら分かりにくいところがあったので、ちょっと加えたところがあります。
転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流
犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。
しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。
遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。
彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。
転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。
そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。
人は、娯楽で癒されます。
動物や従魔たちには、何もありません。
私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる