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黒砂糖デニーロ

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第二章

第十一話 炉辺談話

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 アオイたちの出番はまだ先だが、僕にとっては作戦開始までの時間が一つの正念場である。都市内部は当然、周辺地域の詳細な地図に、目撃された魔属やその規模といったあらゆる情報をコンピューターと頭にインプットしておかなければ戦場でアオイたちをサポートすることなどできないからだ。
 HQ作戦本部でひと通りの情報を仕入れ、軽い意見交換を終えた僕は、充てがわれたテントへ帰る途中、ある人物を目にする。
 それはマーレ参事官だった。彼は先ほど同席していた軍装の男性と、テントの影になった奥まった場所で声を潜めて何やら話し合っていた。
「――を偽装した後、部隊が回収しDルートより脱出する、とのことです」
「わかりました。その作戦を各員に伝えておきなさい。手回しはこちらでやっておきましょう」
「了解しました。"フェイク"らにも同様に?」
「頼みます。しかし彼らを持ってしても"検体"の回収は不可能か」
「小隊規模では太刀打ちできないようです。ですら返り討ちにあったのですから、文字通り"フェイク"には荷が重いかと」
「まだまだ課題は多い、ということですか」
「しかし、ようやくプロジェクトが軌道に乗り始めたこの時期に、いったい何が原因だったのでしょうか?安全管理に問題は無かったはずですが」
「それはもう問題ではない。こうなってしまったからには、もはや収拾は不可能です。下手に取り戻すよりも全てを――!」
 そこでマーレ氏は視線を向ける僕に気付き、言葉を切った。
 護衛の男がマーレ氏の視線を追って勢いよく振り返ると、どういうわけか殺気に満ちた形相でこちらに詰め寄ってきた。突然の敵意に僕は身を反らして狼狽するも、マーレ氏が護衛を片手で制する。
「レン・シュミット。ちょっといいか」
 と、背後からランス大佐が現れた。
 ランス大佐の姿を見ると、二人は忌々しげな表情で僕をひと睨みしてその場を後にする。
(怖かった……一体、なんだったんだ?)
「今のはカスパール社の傭兵か。やつらと何かあったのか?」
 呆気にとられている僕にランス大佐が尋ねる。
「いえ。たまたま会話を立ち聞きしちゃいまして。そうしたら詰め寄られそうになって……助かりました」
「それは災難だったな。まったく、ただでさえ迷惑しているというのに。せめてここでは大人しくしていてもらいたいものだな」
「迷惑、ですか?そういえばさっきの説明の時にも、軋轢のようなものを感じましたが」
「元々マーレはうちの上層部と繋がりがあるらしい。参謀本部の許可をいいことに、こちらなどお構いなしで勝手に動いているんだ」
「魔属群掃討や都市奪還に協力しているわけじゃないんですか?」
「上辺ではそう言っているが、どうも別の思惑があるらしい。すでに都市内部に部隊を送り込んで何やら動いている。何が目的か知らんが、邪魔だけはしないでもらいたいものだ」
 言いながらランス大佐は、遠ざかる二人の背を睨みながら苦虫を噛み潰した表情を作る。
 たしかに今しがたも、彼らは「検体の回収」がどうのとか言ってたような。それが目的なのだろうか。
「でもなんでカスパール社はマーレ氏と?さっき私兵とか言ってましたけど、彼が契約しているんですか?」
「なんだ、知らんのか?マーレはカスパール社のCEOだ」
「CEО!?」
「しかもカスパール本社はこのガルスにある。一等地にビルを構えて、都市郊外には自前の演習場までもっていてな」
 それは知らなかった。なるほど、それで私兵というわけか。まるでカスパール社が自分のかのような態度も納得だ。
「まぁ奴らには極力関わらんことだな」
「そうします。ところで、ランス大佐は僕に何かご用ですか?」
「ああ。大したことではないが、お前たち以外の他の勇者たちがどこにいるか知らないか?」
「いえ、見てませんが……何かあったんですか?」
「どうやらテントにいないようなんだ。あまり出歩かれると困るんだがな……もし見かけたら自分たちのテントに戻るように伝えてくれ」
「わかりました」と僕はあまり深く考えずに頷く。
 ――その勇者たちが今この時、どこで何をしようとしているのか。想像もしていなかった。


「へぇ~。ンなことがあったのか」
 僕がテントの中に入ると、クロウが腕を組んで何やら感心していた。
「帰ったか、レン」
「うん。ただいま。なんの話?」
「うむ。彼とアオイの出会った経緯を聞いていたんだ」
 ああ。あの時の話か。
 僕は遠い、しかし心の奥底に深く焼き付いた記憶を呼び起こす。
 僕らの故郷は内陸の比較的安全な地域だったこともあって魔属に対する備えが手薄だった。そのためあの日、街は魔属の急襲を許してしまった。
 あの時のおぞましい光景は、年月が経った今尚も忘れられない。悪夢に見たことも一度や二度じゃない。
 当時、そこに駆けつけた勇者が、何を隠そうヴィルさんだった。
「あの時のヴィルはすごかったぞ!魔属をばったばったとちぎっては投げ千切っては――」
 当時を思い出し、鼻息も荒く腕を振り回しながら興奮気味に語る。実際、今改めて振り返ってみてもヴィルさんの強さは凄まじかった。報せを受け国連軍が駆けつけた頃には、ヴィルさんと数人の従属だけで大半を殲滅した後だった。
 当時からクラス:マスター確実と言われていたそうだが、それはけっして誇張ではないと今ならわかる。
「で、それ以来アオイはヴィルさんに憧れるようになったんだ。ヴィルさんを目標にするって」
「ば、ばば、バカレン!そういうことは言わなくていい!」
 アオイは顔を真っ赤にして慌てて僕の口を塞ごうとする。当のヴィルさんは「はは。光栄だね」と、さして気にした様子は見られない。
「そそそそ、そういえばヴィルはマスターになってからどんなミッションに参加したんだ?」
 無理やり話の方向をねじ曲げるようにヴィルさんに問いかける。明らかに照れ隠しから思いつきで口にした問いかけだった。あまりアオイをいじめても可哀想なので、彼女の提案に乗ってあげることにする。
 それに、クラス:マスターの経験なんてそう聞けるものではないし、僕も興味があった。
「そうだ。ならロマリアナの作戦について聞かせてくださいよ、ヴィルさん」
 彼の名を世界に知らしめた、後に英雄と呼ばれるようになるロマリアナPKOミッション。
 魔属大戦後に勃興したロマリアナには国を牛耳る独裁者がいて、傍若無人な振る舞いが国内外で問題視されていた。そしてついに、国連は治安維持介入と独裁者の逮捕を決定した。独裁者は一方的な国連の横暴だと非難し、徹底抗戦の構えを見せたのは言うまでもない。
 当初はすぐに終わるだろうと誰もが思っていたが、想像以上の抵抗に遭い、予想外の長期戦となってしまった。泥沼化する戦況を打破すべく国連議会は、独裁者の身柄確保に限り、特例的に勇者の投入を決定した。
 それが当時クラス:マスターに昇進したばかりのヴィルさんだった。
 彼の電撃的な活躍で鮮やかに独裁者を確保し、追撃に来る民兵を圧倒してみせた。その後、独裁者が逮捕されたことにより軍は統率を失い、程なく国連軍により制圧された。国内は国連による暫定政府の元、秩序を取り戻しつつあるそうだ。その勇者は多大な活躍から現地人から『救国の英雄』と呼ばれ、今も崇められているのだとニュースで見た。
 今や勇者の相手は魔属だけではない。テロリストなどの凶悪犯罪者の逮捕は日常的に行われている。彼の活躍以来、新興小国家間同士の紛争や過激な独立運動など、途上国地域の問題に抑止力として勇者が投入されることも検討されている。
 もっとも、人間同士の争いに勇者が介入することが問題視し、根強い反対があるのもまた事実であるのだけれど。
「君等が知っている以上に話すことはないさ。それにあの戦いはボク一人で戦ったわけじゃない。国連軍や人たちが後ろから支えてくれたからこそ作戦は成功したんだよ」
 掌を振りながらヴィルさんは言う。クラス:マスターとは思えない謙虚さだ。
 いや、謙虚とは少し違うように思える。無論、ヴィルさんが自分の活躍を鼻にかけて自慢するような人ではないのはわかるけど、どこか喋りたがらないように思えた。
 その疑問の正体は、程なくわかる。
「そういやよ。ヴィルにゃ従属はいないのか?クラス:マスターともなりゃ従属なんていくらでも――」
「死んだよ。ロマリアナで。みんな」
 短く、なんの感情も覗わせない声でそう告げられたその言葉に、問い掛けたクロウだけでなくその場の全員が絶句する。
 話したがらないのは当然だ。
 具体的に何があったのか、ヴィルさんは語ろうとはしなかった。どこか遠い過去を仰ぎ見るような、冷たい目をしているヴィルさんに、興味本位で根掘り葉掘り聞くなんてできなかった。
 最前で戦うのが勇者ではあるものの、高い戦闘能力と自然治癒能力がある勇者は、例えば全身を粉砕されたり、体の大半や脳を失うような致命的なダメージを負わない限り、重傷は負っても生存する確率は高い。
 反対に、勇者を支援する従属は、どんな一騎当千の強者であっても、本質的には人間の範疇である。つまり、勇者に比べれば容易に命を失いやすいということだ。事実、歴戦の勇者になればなるほど、初期の従属が残っている確率は低くなるという統計も出ている。
 今まで僕は、無意識にそのことを考えるのを避けていたけど、それは他人ごとなどではない。ギンやクロウが死ぬなんて想像もできないけど、けっしてありえないことではないのだ。
「すまねぇ。知らなかったとはいえ、悪ィこときいちまった」
「いや、いいんだ。気にしないでくれ」と、ヴィルさんは言うが、気まずさに誰も声を発することができず、重い雰囲気が僕らの間に横たわる。
 そのタイミングで、「失礼します」と、テントの外から声が。入口からおぞおずと顔を覗かせたのは、ケイン君とヒルダさんだった。
「君は確かさっきの……」
「はい。僕は勇者ケイン。ケイン・フォレストです。彼女は従属の――」
「ブリュンヒルデ・ラーティです」
 ケイン君の斜め後ろに立つヒルダさんも名乗りながらしずしずと頭を下げる。
 こうして改めて近くで見ると、ケイン君の顔立ちこそまだ幼いものの、非常に理知的な印象を与えた。今は鎧姿ではなく、カーキのカーゴパンツにジャケットと軽装ではあるが、後ろには剣を背負っている。
 一方ヒルダさんはとても柔和な表情をした清楚で大人の女性だ。デニムスカートに白を基調としたブラウスと、飾り気はないが清楚な印象で彼女の落ち着いた大人の魅力を引き立てている。正直こんな戦場よりも、街の花屋で働いている方が似合っているように思える。
 まだ幼さが残るケイン君と背が高く大人なヒルダさんの取り合わせは、どちらかというと子供と保護者のようにも見えてしまう。
「先ほどは助けて頂いたのに、ちゃんとお礼が言えてませんでしたので、改めてお礼に伺いました」
「あ、ああ。これはこれはご丁寧に」その幼い見た目からはかけ離れた丁寧な対応に、ヴィルさんも面食らった様子で返事を返す。
「あの時はすまなかった。君らに非がないのはわかっていたが、あの場は両成敗としないと収まりがつかないと判断したんだ」
「とんでもないです!ああいう諍いはどうも苦手でして。あのまま言われるがままだったらどうなっていたことか」
「本当にね。どうなっていたことやら」
 僕はケイン君に同意しながらアオイを睨む。それに気付いたアオイは腕を組み仏頂面でそっぽを向く。
「ふん。私は仲裁に入っただけだ。ちっとも悪かない」
「真っ先に相手をぶん殴っておいて仲裁と言い張る神経が僕には理解できないよ」
 言っても頬をふくらませるばかりで、まるで聞き分けのない駄々っ子だ。
 まだ名乗っていなかった僕たちは、互いに自己紹介する。聞けばケイン君もアオイと同じクラス:ハーフだそうだ。その階位よりも、一三歳という若さということに皆一様に驚いた。もしかしたら史上最年少記録ではないだろうか。
「しかしあんたも災難だったな。あんな訳のわからないことでいちゃもんつけられて」
 と、僕らがケイン君と談笑していると、そのケイン君から一歩引いた位置にいるヒルダさんにクロウが投げかけた。彼女は憂いを秘めた表情で静かに首を横に振る。
「……彼の言っていることは全て真実だから。私と行動を共にする人はみんな必ず死んでしまう。昔からそう……家族も、施設の人たちも、友も。みんな……」
 テント内の空気がまたもや重くなる。アオイは「余計なことを言うなこのバカ」と小声で非難する。
「戦いに身を置く以上、周囲に死を寄せ付けないことは不可能だと思うが。そうは考えられないか?」
「これまで私に関わって死んだ人間の数を知れば、そんな事は言えないわ。それに、戦いに身を投じる以前から私は周りの人間は死んでいるもの」
 ギンが何とかフォローをしようと試みるも持ち直すには程遠く、後が続かなかった。
 あの時、アルベルトに因縁をつけられても何も言い返さなかったのはヒルダさんの性格がおとなしいからという訳ではなかく、ヒルダさん自身がその身の呪いを強く信じてしまっているからのようだ。
「家族は野盗に殺され、預けられた親戚や里親は事故や事件でことごとく死んで。ついに行く先も無くなって預けられた施設は魔属の襲撃で全滅。そこから先は似たようなことの繰り返しよ。私が傭兵になったのも、一箇所にとどまればそこに住む人を死なせてしまうと思ったからよ」
 淡々と抑揚なく身の上を語るヒルダさんに、もはや取り付く島もない。その場の誰もフォローの言葉が浮かばず、浮かんだところで何の慰めにならないと感じ口を閉ざしてしまった。
「もぉ。またそんな事を言い出すんだからヒルダさんは」
 そんな重苦しい沈黙の中、声を発したのはケイン君だった。彼は呆れたようにため息をつくと、腰に手を当てて指をヒルダさんの鼻先に突き付けながらさらに言う。
「そんなのはただの偶然だって、僕がそれを証明してみせるって何度も言ってるでしょ!そういうことを言うの禁止!」
 純粋が故にどこまでも前向きなケイン君の眼差しは太陽のごとく眩しい。そんな彼に、一体どんな否定の言葉がかけられるだろう。さすがにヒルダさんも彼にだけは言い返すことができないようだ。
 子供が大人を叱っているあべこべの構図が、なんだか微笑ましく思えた。こころなしか、彼と話しているときだけは、彼女が纏う悲壮感も薄れているように思える。
 そんな空気の中、息を切らした兵士が緊迫した雰囲気で飛び込んできた。
「勇者殿、問題発生です!至急、作戦本部まで同行願います!」
 僕らの間に緊張が走った。
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