涼宮くんの日常的生活

yuki

文字の大きさ
6 / 8

第四話

しおりを挟む
  「来月、一年間の中でも盛大に行われるビッグイベントの中のビッグイベント、学生一人ひとりの能力が引き出されるといわれている文化祭があるぞ!!」
  よく噛まずに言えるな……。ちなみにこの一言を言ったのは不知火 正孝しらぬい まさたかだった。
  イベントなどの情報に詳しいが、その他の事ではあまり目立たないという不思議な生徒、それが不知火だった。
  「ということでお前ら!!文化祭で何をするかを放課後を使って話し合おうと思う!!もちろんお前らに拒否権はないぞ!!もしも勝手に帰った場合、明日の一日間存在を消されると思え!!何?帰りたい?ふざけるな!!え?用事がある?どうぞお帰りくださいませ」
  表情がコロコロと変わる様を見て、男子は思った。「ざまぁ!!」と。
  真栄原まえばら高校の文化祭は前半に二日、後半に二日の計四日間という、かなり緩やかな日程で行っていた。
  前半では主に、舞台演技や、クラス対抗のクイズ大会などを行っていた。ちなみに、真栄原高校は三クラス別で得点を競い会うという独特のルールがつくられた。
  後半では、模擬店などを設置し、売り上げの合計金額で争い、前半との成績を合算し、見事優勝したクラスにはなにかを配られるらしい。このルールは今年から導入されたらしく、渡されるものについては全く情報がないらしい。また、悠人の願望としては商品券などがいいと考えていたりする。
  「えっと、部活にいったやつを除いて今残っているのは十四人か…」
  ぼそぼそとなにかをいっている不知火を放っておいて、悠人たちは何をするかを決め始めた。



  「最終的に喫茶店をすることになったがいいな?」
  反対の意見を持つ人は一人もいなかった。喫茶店といっても何を出すのか決まってないまま、遊佳に何をするのかを告げにいった。
  「先生、文化祭で喫茶店をすることになりました。まだ何を売るのか決まってませんが、全力で頑張ります」
  そう不知火は遊佳に告げた。すると思ってもない答えが遊佳の口から返ってきた。
  「ごくろうさまです。では、来年の文化祭、みんなの力を会わせて頑張ってくださいね」
  そういわれた。
  「え!?では、今年の文化祭はなにをするのですか!?」
  思わずそう返した。先程決めたものを来年に行うと言われたからだ。
  「毎年、一年生の文化祭は先輩たちの出店や作品を見るのよ?言ってなかったかしら?」
  不知火はその場に座り込んだ。そんなの、聞いてなかった。もっと早くから言ってほしかった。と言いたげな顔をしながら。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

筆下ろし

wawabubu
青春
私は京町家(きょうまちや)で書道塾の師範をしております。小学生から高校生までの塾生がいますが、たいてい男の子は大学受験を控えて塾を辞めていきます。そんなとき、男の子には私から、記念の作品を仕上げることと、筆下ろしの儀式をしてあげて、思い出を作って差し上げるのよ。

処理中です...