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第一章 逃走と合流
第12話 洞窟(7)
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「キィー!」
なんかゴブリンが俺のほうを振り向くと、甲高い声で叫んだが襲ってくるようすはない。
ゴブリンは右手に棍棒を持っていて、小鬼とも呼ばれている。その名のとおり、人間の半分ぐらいのサイズの鬼のような見た目であった。
武器を持っているので、一応、敵がくれば攻撃はしてくるみたいである。
そのまま、ゴブリンを眺めていると、その辺をうろうろしだした。
「食料とかはいらないのか?」
「一週間ぐらいは食べなくても平気です。あと基本、雑食でなんでも食べます」
つまり、一週間以内になんらかの食料を持ってこないといけないわけだ。数が増えるとやっかいだな、そんな事を考えていると開けたままのハッチの向こうから声が聞こえる。
「隊長、どこに行かれたのですか?」
「たいちょお~、どこですう~」
モモとラフランが大きな声で俺を呼んでいた。それに俺が返事をしようとした時だった。
「あれ? モモさん。ここに何か怪しい入り口が」
ライムがここの入り口を見つけたらしい。まあ場所がら、違和感ありまくりの金属のハッチである。見つからない方がおかしいと思う。
そして、それをみんなで見ていたのだろう、しばらくしてモモの声が聞こえてきた。
「ええと、これは……何ですかね?」
「入ってみようぜ!」
「いや、よく調べてから……ああっ」
モモが止めるのも聞かずに、ラフランが入ってきたようだ。
そして梯子を降りてきたラフランが、振り返って俺を発見する。
「あっ、隊長!」
「えっ!? ……隊長ですか!? わああ!!」
ラフランのその声に、モモとライムが俺を確認しようとハッチから顔を出す。しかし、そのままバランスを崩して二人一緒にそこから落ちてきてしまった。
「だ、大丈夫か?」
俺が、勢いよく落ちた彼女たちを心配して駆け寄っていく。
「いててて……」
「モモさん、すみません」
その衝撃でお尻を打って痛がるモモと、彼女に重なるように落ちてしまったライム。
ライムが謝ると、「だいじょうぶよ」と小さな声でモモは答えて起き上がった。
「たいちょお~、もう、こんなところに……わっ!!」
ラフランは嬉しそうに俺の元に来ようとするが、ゴブリンを見つけるとすぐにナイフを構える。
その彼女の様子に、モモとライムもすぐさまナイフを抜くと、ゴブリンを警戒して腰を低くし身構えた。
「パーティを確認しました。三名は管理者の仲間と認識します。彼女たちにモンスターは襲いかかりません」
俺に例のガイドの声が聞こえてくる。反応がないところを見ると、説明通り彼女たちには聞こえていないようだ。
そして警戒している彼女たちに向かって、俺は言ってやる。
「だ、大丈夫だ。味方だ、味方、攻撃はしないぞ」
彼女たちは一度俺のほうを見ると、少し驚いた顔をして言った。
「……本当です」
「ほ、本当だな」
「なーんだ、びっくりしました」
三人は安心したように力を抜くと、構えていたナイフをしまいこむ。
その行動に俺は少し驚いて、彼女たちを見て聞いてみた。
「おい、簡単に俺の言う事を信じすぎじゃ無いのか?」
「えっ……だって、隊長が言ったし。なあ」
ラフランがそう言って、黄色い三つ編みを振り回すように二人の方へと向きなおす。
「ええ、隊長がおっしゃるのだから間違いないです」
モモが胸を張るように、ふんと鼻息荒く答えた。その言葉に大きくうなずくライム。
「そ、そうか……」
こいつら、振り込め詐欺とかにすぐに引っかかるタイプだ。一度、注意しとかないといけないな。
そう思い、少し間を空けて三人に向かって、ちゃんと向き合うと言ってやる。
「お前ら、簡単に人を信じるなよ。悪い奴に騙されるぞ」
俺のその言葉に、三人は同時に微笑むと即答した。
「大丈夫です。隊長ですから」
「そうだよな。隊長だろ」
「隊長は信頼できます!」
……本当に心配な奴らだ。まあいいか、説明の手間が省けたし。
なんかゴブリンが俺のほうを振り向くと、甲高い声で叫んだが襲ってくるようすはない。
ゴブリンは右手に棍棒を持っていて、小鬼とも呼ばれている。その名のとおり、人間の半分ぐらいのサイズの鬼のような見た目であった。
武器を持っているので、一応、敵がくれば攻撃はしてくるみたいである。
そのまま、ゴブリンを眺めていると、その辺をうろうろしだした。
「食料とかはいらないのか?」
「一週間ぐらいは食べなくても平気です。あと基本、雑食でなんでも食べます」
つまり、一週間以内になんらかの食料を持ってこないといけないわけだ。数が増えるとやっかいだな、そんな事を考えていると開けたままのハッチの向こうから声が聞こえる。
「隊長、どこに行かれたのですか?」
「たいちょお~、どこですう~」
モモとラフランが大きな声で俺を呼んでいた。それに俺が返事をしようとした時だった。
「あれ? モモさん。ここに何か怪しい入り口が」
ライムがここの入り口を見つけたらしい。まあ場所がら、違和感ありまくりの金属のハッチである。見つからない方がおかしいと思う。
そして、それをみんなで見ていたのだろう、しばらくしてモモの声が聞こえてきた。
「ええと、これは……何ですかね?」
「入ってみようぜ!」
「いや、よく調べてから……ああっ」
モモが止めるのも聞かずに、ラフランが入ってきたようだ。
そして梯子を降りてきたラフランが、振り返って俺を発見する。
「あっ、隊長!」
「えっ!? ……隊長ですか!? わああ!!」
ラフランのその声に、モモとライムが俺を確認しようとハッチから顔を出す。しかし、そのままバランスを崩して二人一緒にそこから落ちてきてしまった。
「だ、大丈夫か?」
俺が、勢いよく落ちた彼女たちを心配して駆け寄っていく。
「いててて……」
「モモさん、すみません」
その衝撃でお尻を打って痛がるモモと、彼女に重なるように落ちてしまったライム。
ライムが謝ると、「だいじょうぶよ」と小さな声でモモは答えて起き上がった。
「たいちょお~、もう、こんなところに……わっ!!」
ラフランは嬉しそうに俺の元に来ようとするが、ゴブリンを見つけるとすぐにナイフを構える。
その彼女の様子に、モモとライムもすぐさまナイフを抜くと、ゴブリンを警戒して腰を低くし身構えた。
「パーティを確認しました。三名は管理者の仲間と認識します。彼女たちにモンスターは襲いかかりません」
俺に例のガイドの声が聞こえてくる。反応がないところを見ると、説明通り彼女たちには聞こえていないようだ。
そして警戒している彼女たちに向かって、俺は言ってやる。
「だ、大丈夫だ。味方だ、味方、攻撃はしないぞ」
彼女たちは一度俺のほうを見ると、少し驚いた顔をして言った。
「……本当です」
「ほ、本当だな」
「なーんだ、びっくりしました」
三人は安心したように力を抜くと、構えていたナイフをしまいこむ。
その行動に俺は少し驚いて、彼女たちを見て聞いてみた。
「おい、簡単に俺の言う事を信じすぎじゃ無いのか?」
「えっ……だって、隊長が言ったし。なあ」
ラフランがそう言って、黄色い三つ編みを振り回すように二人の方へと向きなおす。
「ええ、隊長がおっしゃるのだから間違いないです」
モモが胸を張るように、ふんと鼻息荒く答えた。その言葉に大きくうなずくライム。
「そ、そうか……」
こいつら、振り込め詐欺とかにすぐに引っかかるタイプだ。一度、注意しとかないといけないな。
そう思い、少し間を空けて三人に向かって、ちゃんと向き合うと言ってやる。
「お前ら、簡単に人を信じるなよ。悪い奴に騙されるぞ」
俺のその言葉に、三人は同時に微笑むと即答した。
「大丈夫です。隊長ですから」
「そうだよな。隊長だろ」
「隊長は信頼できます!」
……本当に心配な奴らだ。まあいいか、説明の手間が省けたし。
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