11 / 53
第一章 逃走と合流
第11話 洞窟(6)
しおりを挟む
「なるほど、おっ、下にスキルも書いてある」
俺の名前と年齢の下にはスキルが書いてあった。
スキルは【ダンジョン管理】と【病耐性:絶】、後は魔法とか短剣術とかの軍隊で教わったものが、スキルとしてBとかCとかで並べられていた。
とりあえず大事なのは一番上の二つ、たぶん神様から与えられたものだろう。それにしても【絶】とか凄げえな。
そう感心して見ていると、突然例の声がふたたび聞こえてきた。
「画面右のボタンをクリックしてください」
「右?」
「はい」
同じ系統の色でよく分からなかったが、よく見ると画面の右のほうに押してくれと言わんばかりに四角いボタンがあった。
なんで今まで気がつかなかったのか。いや、今、出てきたのかもしれない。
そんな事を考えながらも、それをクリックするとメニューらしき画面が出てきた。
「その上から二番目のモンスター召喚を押して、ゴブリンを召喚してみましょう」
なんだ、チュートリアルか。いきなり口調が変わったので少し戸惑う。
だが、チュートリアルはしっかりやっとかないと後で苦労する。俺はゲームで散々味わって来た。あのゲームも、あのゲームも、最初のやつを読み飛ばさなければ……あんなに苦労しなかったのにと、前世でした失敗を思い出す。
あっ、いけない。
「よし、モンスター召喚っと。おっ、ゴブリン以外にもいろいろある……けど未開放とか書いてあるな」
「それらは条件を満たすと解放されます」
「なるほどな」
「では、召喚システムの説明です」
その説明を俺は真剣に聞く。なにせ、この部屋にはメモをするものも無いのだ、そりゃ真剣になる。
話を聞くと、どうも1日1ポイントずつもらえて、その貯めたポイントに応じたモンスターを召喚できるらしかった。
無限では無いが、かなりのポイントを貯めて置けるらしい。
他にも条件をクリアすれば、追加でポイントがもらえるらしいが、その条件は今のところは秘密であるとの事だった。
「じゃ、もっと強いモンスターを召喚できるまで貯めて……そうか、今はゴブリンしか召喚できないのか」
「はい」
「あと、この下のガチャってなんだ?」
「ガチャはガチャです」
「そこだけ、説明が雑だな」
「はい」
当たり前のように、ガイドに『はい』と言われてしまう。まあ、なんとなくは分かる。ここに書いてある5ポイントで、何が出てくるか分からないガチャが引けるんだろう。
「さあ、ゴブリンを召喚してみましょう」
「さあ、ゴブリンを召喚してみましょう」
「さあ、ゴブリンを召喚してみましょう」
例の声がそう連呼する。「うるせえな!!」思わずそう叫んでしまいそうになるも、これがチュートリアルなんだなと思って、その指示に従うことにした。
どうせ、初日だから1ポイントしかないし。
俺は見た目はともかく、中身は30歳の大人である。そのくらいの我慢はできた。
「よし!」
俺はその「ゴブリン」と書いてあるボタンをクリックする。
そうすると何やら外から鳴き声が聞こえた。
「召喚されたのか?」
「はい」
召喚するまではしつこかったのに、あっさりしたもんだな。ある意味ツンデレ気質なのか……いや塩対応とか言うんだっけ、デレは無いし。
そう思いながらもウィンドウの右上、そのバツを押してメニューを閉じると、また四角い空間の画面に戻る。
そして、そこには一つ赤い点が増えていた。
「これか」
俺はマウスを操作して、その点をクリックしてみる。すると「ゴブリン」と表示された。
うーむ、特にスキルとかは無い様で、その名前の下は空欄だった。
「とりあえず、初日はこんなもんか」
「はい。また、明日がんばりましょう」
なんだかよくわからないけど、励まされる。
そして箱の靴を手に取ると、この部屋の外へとでていった。すると、ゴブリンが一匹、ダンジョンの最初の部屋でうろうろしていた。
俺の名前と年齢の下にはスキルが書いてあった。
スキルは【ダンジョン管理】と【病耐性:絶】、後は魔法とか短剣術とかの軍隊で教わったものが、スキルとしてBとかCとかで並べられていた。
とりあえず大事なのは一番上の二つ、たぶん神様から与えられたものだろう。それにしても【絶】とか凄げえな。
そう感心して見ていると、突然例の声がふたたび聞こえてきた。
「画面右のボタンをクリックしてください」
「右?」
「はい」
同じ系統の色でよく分からなかったが、よく見ると画面の右のほうに押してくれと言わんばかりに四角いボタンがあった。
なんで今まで気がつかなかったのか。いや、今、出てきたのかもしれない。
そんな事を考えながらも、それをクリックするとメニューらしき画面が出てきた。
「その上から二番目のモンスター召喚を押して、ゴブリンを召喚してみましょう」
なんだ、チュートリアルか。いきなり口調が変わったので少し戸惑う。
だが、チュートリアルはしっかりやっとかないと後で苦労する。俺はゲームで散々味わって来た。あのゲームも、あのゲームも、最初のやつを読み飛ばさなければ……あんなに苦労しなかったのにと、前世でした失敗を思い出す。
あっ、いけない。
「よし、モンスター召喚っと。おっ、ゴブリン以外にもいろいろある……けど未開放とか書いてあるな」
「それらは条件を満たすと解放されます」
「なるほどな」
「では、召喚システムの説明です」
その説明を俺は真剣に聞く。なにせ、この部屋にはメモをするものも無いのだ、そりゃ真剣になる。
話を聞くと、どうも1日1ポイントずつもらえて、その貯めたポイントに応じたモンスターを召喚できるらしかった。
無限では無いが、かなりのポイントを貯めて置けるらしい。
他にも条件をクリアすれば、追加でポイントがもらえるらしいが、その条件は今のところは秘密であるとの事だった。
「じゃ、もっと強いモンスターを召喚できるまで貯めて……そうか、今はゴブリンしか召喚できないのか」
「はい」
「あと、この下のガチャってなんだ?」
「ガチャはガチャです」
「そこだけ、説明が雑だな」
「はい」
当たり前のように、ガイドに『はい』と言われてしまう。まあ、なんとなくは分かる。ここに書いてある5ポイントで、何が出てくるか分からないガチャが引けるんだろう。
「さあ、ゴブリンを召喚してみましょう」
「さあ、ゴブリンを召喚してみましょう」
「さあ、ゴブリンを召喚してみましょう」
例の声がそう連呼する。「うるせえな!!」思わずそう叫んでしまいそうになるも、これがチュートリアルなんだなと思って、その指示に従うことにした。
どうせ、初日だから1ポイントしかないし。
俺は見た目はともかく、中身は30歳の大人である。そのくらいの我慢はできた。
「よし!」
俺はその「ゴブリン」と書いてあるボタンをクリックする。
そうすると何やら外から鳴き声が聞こえた。
「召喚されたのか?」
「はい」
召喚するまではしつこかったのに、あっさりしたもんだな。ある意味ツンデレ気質なのか……いや塩対応とか言うんだっけ、デレは無いし。
そう思いながらもウィンドウの右上、そのバツを押してメニューを閉じると、また四角い空間の画面に戻る。
そして、そこには一つ赤い点が増えていた。
「これか」
俺はマウスを操作して、その点をクリックしてみる。すると「ゴブリン」と表示された。
うーむ、特にスキルとかは無い様で、その名前の下は空欄だった。
「とりあえず、初日はこんなもんか」
「はい。また、明日がんばりましょう」
なんだかよくわからないけど、励まされる。
そして箱の靴を手に取ると、この部屋の外へとでていった。すると、ゴブリンが一匹、ダンジョンの最初の部屋でうろうろしていた。
応援ありがとうございます!
33
お気に入りに追加
185
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる