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43幸せ
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「サキ母さまぁ」
とてとてと獣耳を立てた黒髪の子供が走っている、離れたところで腕を広げてまっているのはサキ母さまと呼ばれたサキである。ようやくたどり着いた子供がひっしと抱き着けば、よしよしと抱きしめ返してくれる。
そのまま抱き上げてもらったスルールの尻尾が満足気に揺れるのを、後ろから歩いてついてきていたムスタが眺めて笑っている。笑う本人の尻尾もまた揺れているのだが、それを見て笑うものはいない。
「さ、たくさん拾おうか」
「うんっ、おかしつくる?」
「たくさん作るよ」
「ムス父さまもぉ」
サキたちは今年も王城の森に木の実を拾いに来ている。だいぶ離れたところで手を繋いだまま仲良く木の実を拾っているのは、イェルハルドとキーラである。キーラも14歳になり、長く伸びた薄茶色のカールした髪をふわふわと揺らす輝くような美しいレディに育っていた。来年成人を迎えれば再来年は結婚式が行われる予定である。
一つの木の実を手にしたキーラがそれをイェルハルドへと手渡し、受け取ったイェルハルドが何か答えている。その答えがおかしかったのだろうか、キーラが突然可笑しそうに笑い出した。つられてイェルハルドも優しく微笑む、見ているだけで空気まで和むような似合いの二人である。
そんな二人を目を細めて眺めたサキは抱き上げていたスルールを地面に下ろした、さすがに5歳になれば重くもなる。ムスタの持ってきてくれた籠を地面へと置き、腰を屈めて木の実を拾い出した。
初めてひろきにこの森で木の実を拾いに連れてきてもらった日の熱い時間を思い出し、懐かしく思ってふふっと笑えばスルールが目ざとくサキ母さまどうしたのぉと聞いてくる。
「スルールが生まれる前に、ムスと二人で木の実を拾いに来たことを思い出していたんだ」
「ぼくの生まれるまえ?」
「懐かしいのう、ずいぶん前の気がする」
「ひろきとフロイライン様も一緒だったよ」
「ひろきとフロウもいっしょー」
スルールはひろきにもフロイラインにも大変可愛がられている。ひろきは獣耳と尻尾が大好きだし、フロイラインはどういうわけかスルールと気が合うらしく、フロウという愛称で呼ぶことを許されているほどである。博識のフロイラインは何かを教えることにも長けているのか、様々なことを丁寧に教えてくれるのでスルールの教育は大層進んでいる。
「あとでおかし、ひろきとフロウもいっしょ食べる」
「そうだね」
「マティじぃじも、ラミもー」
「うんうん」
「あとあと、へーかとくらぁすもー」
「エーヴェルト陛下とクラースもね」
皆に愛されてのびのびと育つスルールは、その名前の表す通り幸せそのものである。
サキのように魔力が多く精気が視えるようだ、そしてたまに寝ているときに夢を視ているらしい。つい先日は夢から醒めたスルールがキーラ赤ちゃんたくさんね、と嬉しそうに笑っていた。きっと子沢山になるのだろう、すぐ先のまだ見ぬ未来にサキとムスタは確かな幸せを感じ取った。
籠いっぱいに拾った木の実を満足そうに眺めて、スルールは両手をぱんぱんとはたいた。
「じゃあ、おかししよっか?」
「お菓子たくさん作ろうね」
キーラとイェルハルドに先に帰ると手を振ると、三人で手を繋いで影を踏みながら仲良く館へと戻っていった。
その夜スルールを寝かしつけて寝室へ戻ればムスタが待っていた。
「もうスルールは眠ったかの」
「うん、今日はよく遊んだからぐっすり」
無言でいきなりサキをベッドに押し倒して深いキスを仕掛けてきたムスタに、サキは一通り深いキスで答えてからどうしたのと尋ねた。
サキの夜着の下から手を入れて白い身体をまさぐりながら、幸せで仕方がないと呟いてムスタが再びキスをした。首筋に残る己の付けた傷跡に舌を這わせて耳を責めれば、サキはふっと吐息を漏らす。
幸せなのと尋ねるから幸せだと耳の中で答えてやれば、甘い声を上げた。首筋を辿って薄い胸の頂を口に含んで転がせば背が反る、とうに慣れたはずの愛撫にいつまでたっても敏感に反応を返すからたまらない。
わしはいつもサキの優しさに甘えてばかりだ、とムスタがサキの薄い腹から脇までを両手で撫でながら胸を愛撫する。ムスタの黒髪を優しくかき混ぜながら快感の吐息を流し、枕に長い黒髪を流して急にどうしたのとサキが言う。
ムスタは救いのない世界から逃げて隠れるようにただ生きていた、サキに出会ってから今まで献身的ともいえる優しさにずっと救われてきている。諦めていた家族を与えてくれたのもサキだし、愛を教えてくれたのもサキである。
そんなことを全部ことばにするのももどかしくて愛しているとただ繰り返せば、サキが獣耳を指に挟んでするりと撫でた。僕も、愛してると獣耳の根元を撫でながら吐息の合間に囁くからムスタはたまらず呻いた。
今宵はもう優しく抱くことは無理かもしれぬと金瞳に宿る獣性を無理やり抑えて告げれば、僕も今夜は優しいだけじゃ物足りないかもと唇ごと食まれた。
互いの隙間を埋めるようにしがみつくように身体を合わせて二人は繋がった。ことばとは裏腹に緩やかに緩やかに身体を動かしてずっと高みで互いの感じるところだけを拾いあって。ゆったりと激しく汗を滴らせて二人は同時に昇華する。
睦み合いの後甘い時間を過ごしながら、二人は静かにどうということもない話をする。北の国でついに番の女性を見つけた狼人タルブの話、白熊のイグナートに三人目の子供が生まれた話、星森の宗主カシュパルのその後、たまに手紙をくれるルカーシュのこと。
「ねえムス、優しいのは僕だけじゃないし幸せなのはムスだけじゃないよ。僕だって幸せだしスルールだってそう」
ムスタの髪を撫でながらサキは優しく続ける。
「誰か一人のおかげじゃない、優しさも幸せも全部繋がっているんだと思う。だからぐるりと回っていつか帰ってくるんだ」
「回って帰るか。そんな考え方をするのも、サキだけと思うがの」
「ふふっ、辛いことがないわけじゃないと思うよ。だけどそう考えたら幸せじゃない?」
「そうじゃの」
優しい番を心の底から湧き上がる愛おしさで包み込むように、ムスタはそっと抱きしめた。
完
とてとてと獣耳を立てた黒髪の子供が走っている、離れたところで腕を広げてまっているのはサキ母さまと呼ばれたサキである。ようやくたどり着いた子供がひっしと抱き着けば、よしよしと抱きしめ返してくれる。
そのまま抱き上げてもらったスルールの尻尾が満足気に揺れるのを、後ろから歩いてついてきていたムスタが眺めて笑っている。笑う本人の尻尾もまた揺れているのだが、それを見て笑うものはいない。
「さ、たくさん拾おうか」
「うんっ、おかしつくる?」
「たくさん作るよ」
「ムス父さまもぉ」
サキたちは今年も王城の森に木の実を拾いに来ている。だいぶ離れたところで手を繋いだまま仲良く木の実を拾っているのは、イェルハルドとキーラである。キーラも14歳になり、長く伸びた薄茶色のカールした髪をふわふわと揺らす輝くような美しいレディに育っていた。来年成人を迎えれば再来年は結婚式が行われる予定である。
一つの木の実を手にしたキーラがそれをイェルハルドへと手渡し、受け取ったイェルハルドが何か答えている。その答えがおかしかったのだろうか、キーラが突然可笑しそうに笑い出した。つられてイェルハルドも優しく微笑む、見ているだけで空気まで和むような似合いの二人である。
そんな二人を目を細めて眺めたサキは抱き上げていたスルールを地面に下ろした、さすがに5歳になれば重くもなる。ムスタの持ってきてくれた籠を地面へと置き、腰を屈めて木の実を拾い出した。
初めてひろきにこの森で木の実を拾いに連れてきてもらった日の熱い時間を思い出し、懐かしく思ってふふっと笑えばスルールが目ざとくサキ母さまどうしたのぉと聞いてくる。
「スルールが生まれる前に、ムスと二人で木の実を拾いに来たことを思い出していたんだ」
「ぼくの生まれるまえ?」
「懐かしいのう、ずいぶん前の気がする」
「ひろきとフロイライン様も一緒だったよ」
「ひろきとフロウもいっしょー」
スルールはひろきにもフロイラインにも大変可愛がられている。ひろきは獣耳と尻尾が大好きだし、フロイラインはどういうわけかスルールと気が合うらしく、フロウという愛称で呼ぶことを許されているほどである。博識のフロイラインは何かを教えることにも長けているのか、様々なことを丁寧に教えてくれるのでスルールの教育は大層進んでいる。
「あとでおかし、ひろきとフロウもいっしょ食べる」
「そうだね」
「マティじぃじも、ラミもー」
「うんうん」
「あとあと、へーかとくらぁすもー」
「エーヴェルト陛下とクラースもね」
皆に愛されてのびのびと育つスルールは、その名前の表す通り幸せそのものである。
サキのように魔力が多く精気が視えるようだ、そしてたまに寝ているときに夢を視ているらしい。つい先日は夢から醒めたスルールがキーラ赤ちゃんたくさんね、と嬉しそうに笑っていた。きっと子沢山になるのだろう、すぐ先のまだ見ぬ未来にサキとムスタは確かな幸せを感じ取った。
籠いっぱいに拾った木の実を満足そうに眺めて、スルールは両手をぱんぱんとはたいた。
「じゃあ、おかししよっか?」
「お菓子たくさん作ろうね」
キーラとイェルハルドに先に帰ると手を振ると、三人で手を繋いで影を踏みながら仲良く館へと戻っていった。
その夜スルールを寝かしつけて寝室へ戻ればムスタが待っていた。
「もうスルールは眠ったかの」
「うん、今日はよく遊んだからぐっすり」
無言でいきなりサキをベッドに押し倒して深いキスを仕掛けてきたムスタに、サキは一通り深いキスで答えてからどうしたのと尋ねた。
サキの夜着の下から手を入れて白い身体をまさぐりながら、幸せで仕方がないと呟いてムスタが再びキスをした。首筋に残る己の付けた傷跡に舌を這わせて耳を責めれば、サキはふっと吐息を漏らす。
幸せなのと尋ねるから幸せだと耳の中で答えてやれば、甘い声を上げた。首筋を辿って薄い胸の頂を口に含んで転がせば背が反る、とうに慣れたはずの愛撫にいつまでたっても敏感に反応を返すからたまらない。
わしはいつもサキの優しさに甘えてばかりだ、とムスタがサキの薄い腹から脇までを両手で撫でながら胸を愛撫する。ムスタの黒髪を優しくかき混ぜながら快感の吐息を流し、枕に長い黒髪を流して急にどうしたのとサキが言う。
ムスタは救いのない世界から逃げて隠れるようにただ生きていた、サキに出会ってから今まで献身的ともいえる優しさにずっと救われてきている。諦めていた家族を与えてくれたのもサキだし、愛を教えてくれたのもサキである。
そんなことを全部ことばにするのももどかしくて愛しているとただ繰り返せば、サキが獣耳を指に挟んでするりと撫でた。僕も、愛してると獣耳の根元を撫でながら吐息の合間に囁くからムスタはたまらず呻いた。
今宵はもう優しく抱くことは無理かもしれぬと金瞳に宿る獣性を無理やり抑えて告げれば、僕も今夜は優しいだけじゃ物足りないかもと唇ごと食まれた。
互いの隙間を埋めるようにしがみつくように身体を合わせて二人は繋がった。ことばとは裏腹に緩やかに緩やかに身体を動かしてずっと高みで互いの感じるところだけを拾いあって。ゆったりと激しく汗を滴らせて二人は同時に昇華する。
睦み合いの後甘い時間を過ごしながら、二人は静かにどうということもない話をする。北の国でついに番の女性を見つけた狼人タルブの話、白熊のイグナートに三人目の子供が生まれた話、星森の宗主カシュパルのその後、たまに手紙をくれるルカーシュのこと。
「ねえムス、優しいのは僕だけじゃないし幸せなのはムスだけじゃないよ。僕だって幸せだしスルールだってそう」
ムスタの髪を撫でながらサキは優しく続ける。
「誰か一人のおかげじゃない、優しさも幸せも全部繋がっているんだと思う。だからぐるりと回っていつか帰ってくるんだ」
「回って帰るか。そんな考え方をするのも、サキだけと思うがの」
「ふふっ、辛いことがないわけじゃないと思うよ。だけどそう考えたら幸せじゃない?」
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優しい番を心の底から湧き上がる愛おしさで包み込むように、ムスタはそっと抱きしめた。
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