永遠の誓い

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10.気づく想い

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騎士たちの訓練が終わった今の時間、ほとんど人はいません。


「ここは……訓練場?」
「えぇ」


ジル姫の体をゆっくりと下ろしながら、騎士ライトは周りを見渡します。
すると、


「……ライト! お前どこに行ってたんだ?」


騎士ライトに気づいた騎士トゥルーが、駆け寄りました。
そして隣にいるジル姫に気づくなり、目を丸くします。


「おいおい……こんな美人、城にいたか? 誰?」


すると、ジル姫はその視線から逃げるように、騎士ライトの背中へと隠れてしまいました。
そんなジル姫に、騎士ライトは思わず苦笑してしまいます。
 
「……ちょっとした知り合いだ。それより、さっきの小鳥は?」
「あそこ、ベンチのカゴの中。それで、ちょっとした知り合いって?」


騎士ライトの質問に、少し離れた場所にあるベンチを指差しながら答える騎士トゥルー。
しかし、ジル姫の事が気になる様子です。

仕方ないのかもしれません。
ジル姫は、一目見たら忘れられないほどの……美しい女性。
そんな彼女を、女性に興味すらなかった騎士ライトが連れてるのですから。


「……アリスの、友達だ」


騎士ライトは少し悩んだ挙句、そう答えることにしました。

いくら親友とはいえ、ジル姫のことはまだ話すべきではないと思ったからです。
彼女もそう、望んでいるはず。


「…………」


案の定、ジル姫は騎士ライトの言葉にホッとした表情を見せました。


「アリスの? 初耳だけど……まぁいいか。オレはライトと同じ騎士で親友のトゥルーだ、よろしく」
「は、はい。私はジルと申します。……よろしくお願いします」


ジル姫が、差し出された騎士トゥルーの手を戸惑いながらも握るのを見て、複雑な気持ちになります。


「…………」


この気持ちが“嫉妬”というものだと、生まれて初めて知りました。

二人が挨拶を終えるなり、騎士ライトはすかさず口を開きます。


「トゥルー。頼みがあるんだ」


頼みとは、離れの部屋で気絶している男たちを拘束してもらう事です。
騎士トゥルーは何かしら察したのか、


「分かった」


何も聞かずに頷くと、訓練場をあとにしました。


***


騎士トゥルーを見送った後、ジル姫たちは小鳥のいるベンチへと向かいます。


『チチッ』


新しい包帯を巻かれた小鳥は、ジル姫を見上げて元気そうに鳴きました。
どうやら、命に別状は無さそうです。


「……ありがとう、ハク。……それに、ごめんなさい……」


ジル姫は小鳥に心から感謝すると同時に、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

騎士ライトを呼ぶために危険をおかし、こんな痛々しい姿になったのです。
……すべては、自分のせいで。

ジル姫が責任を感じ、表情を曇らせていると、


「……姫。ハクは、姫が好きだから無茶をしたんです」


まるでジル姫の心を見透かしたかのように、騎士ライトが微笑みながら言いました。


「だから、あなたが責任を感じる必要はありませんよ」
『チチ!』


その言葉に、優しい笑みに……ジル姫は胸がじんわりと温かく、そして高鳴るのを感じました。


「ありがとう、ございます……」


赤く染まる頬を見られないよう、慌ててクルリと騎士ライトに背を向けます。
何だか恥ずかしくて、まともに騎士ライトの顔を見れません。
そんなジル姫に、


「? では、そろそろ行きましょうか」


騎士ライトが小鳥の入ったカゴを手に持ち、そう声をかけてきました。


「……どこへ、ですか?」


騎士ライトの言葉に……ジル姫の熱は、一気に下がったような、そんな気がしました。

もう、あの塔へと戻るのでしょうか。

確かに今頃、騎士トゥルーが男たちを拘束して、安全かもしれませんが……。
正直、あんな目にあった部屋へは戻りたくありませんでした。


「私……あの塔へは……」


ジル姫はそこまで口にして、閉ざします。

……戻るしかないのです。
あの庭園と塔だけが、ジル姫の居場所なのですから。

それに、戻りたくない、なんてわがままを言えば、騎士ライトを困らせるだけでしょう。


「……塔に戻るのではありません」


うつむくジル姫は、その言葉を聞いて、思わず顔をあげて騎士ライトを見ます。
すると、騎士ライトの頬は、赤く染まっているようにも見えました。
そして、


「私が住む部屋に、ご案内します。あの……もちろん、姫が嫌でなければ、ですが……」
「、え?」


一瞬、言葉の意味を理解できませんでした。

キョトンとするジル姫に、騎士ライトが慌てたように続けて言います。


「あの、狭いですが、一部屋空いていますし……それに城の敷地内にありますから、庭園にもすぐに行けます。
あなたを、あんな所に帰すわけにはいきません」


……断る理由は、ありませんでした。

しかし、いくら信頼できるとはいえ、騎士ライトは若い青年です。
確かに、塔に戻りたくはありませんが……本当にいいのでしょうか。
結婚してない男女が共に暮らすなど、やはりよくないのではないでしょうか。

そんな事を緊張しながら考えていると、騎士や城で働く者たちの住む建物へと、着いたようです。


「姫、この通路の一番奥の部屋が……」
「……あ! おかえりなさい、ライト」


騎士ライトの言葉は、若い女性の声でかき消されました。
ちょうど一番奥の部屋から出てきた、可愛らしい女性の声によって。


「…………」


サラリとした肩まである茶色い髪に、パッチリとした目が印象的です。
年の頃はジル姫と同じくらいでしょうか。


「あぁ、ただいまアリス」


そう返事をする騎士ライトは、アリスという女性のもとへと向かいます。


『ただいま』


その言葉を聞いて、ジル姫はようやく気がつきました。
騎士ライトとアリスは、一緒に住んでいる親密な仲だということに。


「……ッ、」


……何故、こんなにも胸が痛むのでしょうか。
何故、こんなにも嫌な気持ちになるのでしょうか。


「……あの、私……やっぱり、戻ります」
「え?」
「本当に、今日はありがとうございました」


それだけを震える声で言うと、ジル姫はクルリと背を向けて歩き始めました。

仲の良い二人の姿を、とてもじゃありませんが、まともに見れそうになかったからです。
それが何故なのか、自分でもよく分かりません。


「姫? 一体どうし……」


グイッと、腕を強くつかまれて振り向かされると。
……騎士ライトが驚いたような、困惑したような表情を浮かべました。


「……姫、」


ジル姫の目から、涙が流れていたからでしょう。
ジッと見つめられ、慌てて顔を背けて指で涙を拭います。


「は、放してください。アリスさんに誤解されます」
「……誤解、とは?」


ジル姫の言葉に、騎士ライトは不思議そうに首をかしげて聞き返しました。
すると、


「勘違いさせちゃって、ごめんなさい」


二人のもとにアリスが苦笑しながらやって来て、ジル姫に向かって謝ってきました。
何に対して謝られたのか分からず、ジル姫がキョトンとしてると、


「私はアリス。ライトの妹なの」


ニコリと可愛らしい笑みで自己紹介をされ、ジル姫は無意識に、安堵のため息をつきました。

……恋人では、なかったのです。


「妹……」
「ふふ、はじめまして。あなたはライトの恋人?」


どこか楽しげに質問するアリスに、二人は顔を見合わせました。
そして、同時に赤くなってしまいます。


「へぇー……なるほどね。やるじゃない、ライト」
「アリス。彼女とは、そういう関係じゃない」


からかうような口調のアリスをたしなめるよう、騎士ライトが咳ばらいをしながら言います。
すると、


「ライトはあぁ言ってるけど、ホントに恋人じゃないの?」
「え?」


アリスは、今度はジル姫に向かって聞いてきました。

誰かに恋をしたり、いつか結婚して子どもを育てること……。
呪われてからの数十年、一度も考えたことがありませんでした。

普通の年頃の女性ならば、きっと、誰しもが一度は夢見ること。
しかし、ジル姫は“普通”ではないのです。
ですが……。


『必ず方法はあります。私を信じてください。だから……あなたのそばに、いさせて下さい』


夢見ても、良いのでしょうか。
いつか、いつか幸せになれる日が来るのだと、信じても良いのでしょうか。


「あ、もしかして……やっぱり恋人なんじゃ、」
「い、いいえ、違います」


アリスの言葉にハッと我に返ったジル姫は、慌てて赤くなりながら否定します。


「なんだ、残念。まぁいいわ。立ち話もなんだし、部屋へどうぞ。こっちよ」


アリスはそう言うと、有無を言わさず、ジル姫の手を引いて部屋へとスタスタと歩き出しました。


「……何か飲み物を用意してきます。適当にくつろいでて下さい、姫」
「は、はい」


結局、ジル姫は二人の住む部屋へとやってきました。

とりあえずソファーに腰掛けたものの、何だかソワソワして落ち着きません。
騎士ライトのプライベートな空間にいる事が、まだ信じられないのです。


「ねぇ、さっきから“姫”って呼ばれてるけど……もしかして、あなたがジル姫?」
「!」


不意に、向かい側のソファに座るアリスがそんな事を聞いてきて、ジル姫はビクリと体を震わせました。

……今となっては、ジル姫の存在を知る者は、ごくわずか。
誰かに聞いたのでしょうか。
どこまで知っているのでしょうか。


「何故知ってるんだ?」


ジル姫が答えられずにうつむいてると、騎士ライトがカップを手に、二人のもとへと戻ってきました。
どこか、怪訝そうな表情を浮かべながら。


「リナ姫から聞いた事があるの」


その名を聞いた瞬間、騎士ライトが眉をひそめたように見えました。
そしてカップをテーブルに置くなり、


「姫、ちょっと失礼します。……アリス」


アリスを連れ、部屋の外へと出てしまいました。
残されたジル姫は、不安な気持ちでいっぱいになります。

……また、誰かが自分を襲いにやって来たら。

ここは、騎士ライトたちの住む部屋。
ですから、そんなことはないはずだと頭では分かっています。
分かっていますが……先ほどの男たちの事を思い出し、体が小さく震えました。


ーーガチャ


ドアの開く音がして、ビクリと反応します。
恐る恐る振り返ると、ジル姫の目に映ったのは、アリスただ一人でした。


「……ライト様は?」
「大丈夫、すぐに戻るわ」


部屋に戻ってきたアリスは、不安げなジル姫の隣に座りながら、優しい声で答えます。
そして、


「ねぇ、ジル様はライトの事、どう思ってるの?」


突拍子もなく、そんな事を聞いてきたのです。


「……え、?」


自分でも、みるみる頬が赤く染まるのをジル姫は感じました。
別に、恥ずかしがる事は何もないというのに。


「あ、あの……とても優しい方、だと思います」


明らかに動揺しているからか、アリスがおかしそうに笑みを浮かべました。


「ふふ、可愛い反応。ライトが必死になるのも分かるな。
ライトね、調べものがあるからって、毎日夜中まで起きてるの。……きっと、ジル様の呪いを解く方法を探してたのね」
「ライト様が……」


毎晩遅くまで、寝る間も惜しまず……。

ジル姫の胸が、どうしようもなく締め付けられました。
……とても愛おしい気持ちで、いっぱいになりました。
そして、


(……どうして、気づかなかったの?)


騎士ライトへの自分の想いに、ようやく気づいたのです。

……いつからでしょうか。

彼がジル姫にとって、とても大切な存在になっていたのは。

生まれて初めての、恋。

恋というものが、こんなにも幸せな気持ちになるものだと、ジル姫は初めて知ったのです。
それと同時に……こんなにも辛いものなのだと。


「それにしても、何か問題でもあった? ジル様、ずっと顔色がよくないわ」
「…………」


アリスは勘が鋭いようです。
その質問に答えるべきか、ジル姫は一瞬躊躇しました。
けれどアリスは、ジル姫が“呪われた姫”だと知っても、こうして普通に接してくれます。

ジル姫は、膝の上でスヤスヤと眠る小鳥を撫でながら、今日あった事をポツリポツリと話し始めました。


『何が目的なのですか……?』
『分かりやすく言えばいいですかね? あなたを滅茶苦茶にしろって命令されたんですよ』


話の途中、男たちの言葉を思い出し……ジル姫は表情を曇らせます。
カタカタと、小鳥を撫でる手がまた、震え出しました。


「……命令? 誰にそんな命令されたのかしら……。心あたりはある?」
「…………」


不思議そうなアリスの問いに、ジル姫は言葉を詰まらせました。
……心あたりが、あるからです。

男たちは、塔の鍵を持っていました。
塔の合い鍵を自由に持ち出せる者は、ごく一部に限られているのです。
つまり、


(……王家の者か、それに近い人……?)


……とても悲しい事ですが、他に考えられません。

皆に忌み嫌われているのは、知っています。
だからと言って、こんな事をして、一体何の意味があるのでしょうか。

ジル姫が涙をこらえていると、


「もう大丈夫だから」


アリスがギュッと、ジル姫を優しく抱きしめてきました。


「また何かあったとしても、ライトが必ず守ってくれるわ。それに、ジル様の呪いを解く方法も絶対見つけてくれる」


自信に満ちたその言葉は、決して軽々しい気持ちで発したものではないと分かります。
騎士ライトと同じ、真っ直ぐとした目をしているからです。


「アリスさん……」
「『アリス』でいいわ。だって、いつか私のお姉さんになるかも知れないし?」
「ッ、!」


最後の冗談混じりの言葉に、ジル姫はみるみる頬が赤くなるのを感じました。
そんなジル姫の顔をのぞき込んで、アリスは楽しそうに笑います。


「本当、可愛い。ライトの事よろしくね」
「もう、冗談はよして下さい」


何だか、不思議でなりません。
騎士ライトに出会うまでは、こうして誰かと話している自分を想像すらできませんでした。

……果てしない、暗闇の中。

自分は孤独と共に生きていくと、覚悟していたからです。

でも、


(……ライト様を、信じます)


暗闇だったジル姫の未来に、遥か昔に無くした希望の光が……差し込みました。

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