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「さあ、皆さん遠慮なさらず! お鍋はまだたっぷりありますわよ!」
メリアナの声が、殺風景な屋敷のダイニングに響き渡る。
先ほどまで「魔女討伐」の勢いで突入してきたヴォルグ辺境伯領の騎士たちは、今、武器を捨ててスプーンを握りしめていた。
彼らの目の前には、湯気を立てる皿。
そこに乗っているのは、先ほど解体されたばかりの『アイアン・ボア』の角煮丼だ。
「……い、いただく」
隊長格の男が、意を決して口に運ぶ。
彼はこれまで、魔物の肉といえば「臭い、硬い、不味い」の三重苦しか知らなかった。飢えを凌ぐために仕方なく食べる、ゴムのような食感の物体。それが彼の常識だった。
だが。
パクッ。
一瞬の静寂。
次の瞬間、男の目から涙がツーッと溢れ出した。
「た、隊長!?」
「しっかりしてください! やはり毒が!?」
部下たちが慌てふためく。しかし、隊長は震える声で叫んだ。
「う、美味い……ッ!!」
「え?」
「なんだこれは! 脂が……脂が口の中で溶けたぞ!? これがあの、岩のように硬いアイアン・ボアだというのか!?」
隊長は憑かれたようにスプーンを動かし始めた。一口、また一口。食べるたびに「おおぉ……」という感嘆の声が漏れる。
それを見た他の騎士たちも、恐る恐る口をつける。
「……!」
「うわっ、なにこれ!」
「すげぇ! 肉汁が米に染みて……噛むとジュワッてなる!」
「薬草の香りが臭みを完全に消しているぞ!」
ダイニングは一瞬にして、戦場から宴会場へと変わった。
「おかわりください!」
「俺もだ!」
「肉! もっと肉を!」
飢えた狼の群れのような勢いに、メリアナは目を丸くし、そして嬉しそうに微笑んだ。
「はいはい、順番ですよ。ご飯も炊き足しましたからね」
彼女は大鍋をかき混ぜ、手際よくよそっていく。その姿は、悪役令嬢というよりは、人気定食屋の看板娘のようだ。
部屋の隅では、ギルバートが腕を組んでその光景を見守っていた。
彼自身も先ほど完食し、満ち足りた気分でいるのだが、表情は険しいままだ。
(……信じられん)
ギルバートは心の中で呻いた。
彼の騎士団は、北方の過酷な環境で戦う精鋭たちだ。だが、常に悩みの種だったのが「食糧事情」だった。
王都からの補給は遅れがちで、届くのは保存の効く塩漬け肉や乾パンばかり。現地で魔物を狩っても、その肉は不味くて兵士の士気は上がらない。
「食べることは生きること」だが、ここでは「食べることは苦行」だったのだ。
それがどうだ。
今まで忌み嫌っていたアイアン・ボアを、部下たちが奪い合うように食べている。
しかも、食べた者たちの顔色が明らかに良くなっている。
「閣下」
ギルバートの隣に、王都からメリアナを護送してきたバランが立った。彼もまた、手に持った茶碗(二杯目)を空にしたところだ。
「……バラン殿、だったか」
「はい。閣下、申し上げにくいのですが……メリアナ様は、決して悪人ではありません。ただ、その……」
「食に対して貪欲すぎるだけ、か?」
「はい。あと、食材の前では理性が消し飛びます」
バランは遠い目をした。
「ですが、彼女の料理が本物であることは、この光景が証明しています」
「ああ。違いない」
ギルバートは頷いた。
その時、食事を終えた騎士の一人が立ち上がった。
「うおおおおッ! 力が! 力が湧いてくるぞおおおッ!」
彼は突然、上着を脱ぎ捨ててマッスルポーズをとった。
「な、なんだ?」
「アイアン・ボアの滋養強壮効果ですわ」
メリアナがお玉片手に解説を入れる。
「ボアの肉には、疲労回復効果のある成分がたっぷりと含まれています。さらに、一緒に煮込んだ『赤根草』が血流を促進し、『魔力活性スパイス』が内側から熱を生み出します。つまり……」
彼女はニッコリと笑った。
「食べれば食べるほど、元気百倍ですわ!」
「おおお! これならドラゴンだって素手で倒せそうだ!」
「俺もだ! 今の俺は無敵だ!」
騎士たちが次々と筋肉を誇示し始める。野郎だらけのむさ苦しい空間が、謎の熱気に包まれていく。
ギルバートは額を押さえた。
(……確かに効果は劇的だが、少々効きすぎではないか?)
しかし、兵士たちの士気が上がったのは事実だ。これなら、明日の訓練や討伐任務も捗るだろう。
「よし、全員聞き分けろ!」
ギルバートが声を張り上げると、騎士たちはビシッと整列した(口元にタレをつけたまま)。
「この料理を作ってくれたのは、今日からこの屋敷の主となられるメリアナ・ベルトル嬢だ。彼女は王都より……ある事情で来られたが、我々の敵ではない。むしろ、我々の胃袋の救世主である!」
「「「イエッサー!! メリアナ様バンザイ!!」」」
騎士たちの忠誠心は、チョロかった。
美味しいご飯の前では、悪役令嬢の噂など些末な問題なのだ。
「あの、閣下。そんな大袈裟な……」
メリアナが照れくさそうにする。
「事実だ。君の料理は、我が軍にとって千の剣にも勝る価値がある」
ギルバートは真剣な眼差しで彼女を見た。
「メリアナ嬢。君さえ良ければ……今後も、時折でいいので彼らに食事を振る舞ってはもらえないだろうか? もちろん、食材の調達や費用は全て私が持つ」
それは、実質的な「専属料理人」への勧誘だった。
メリアナの目が、カッと見開かれた。
(食材の調達を、辺境伯様が!?)
彼女の脳内で計算式が弾き出される。
ヴォルグ辺境伯領の騎士団=最強の狩人集団。
彼らが食材(魔物)を集めてくれる=私は調理に専念できる。
しかも、食べる人がたくさんいる=大量に作れる。
Win-Winどころではない。Merry-Merryな関係だ。
「お受けします!」
メリアナは即答した。
「むしろ、私の方からお願いしたいくらいです! 珍しい食材を持ってきていただければ、最高のお料理にしてお返ししますわ!」
「交渉成立だな」
ギルバートは安堵の息を吐き、そして微かに口角を上げた。
(これで、明日からあの不味い兵糧を食べなくて済む……)
「氷の将軍」の仮面の下で、彼もまた切実に美味しいご飯を求めていたのだ。
「さて、そうと決まれば善は急げですわ!」
メリアナは手を叩いた。
「騎士の皆様! 明日の朝食のメニューを発表します!」
「「「おおーっ!?」」」
期待に満ちた目が一斉に向けられる。
「この屋敷の裏手に、『殺人蜂(キラービー)』の巣があるのを見つけましたの。明日の朝は、その幼虫のバターソテーと、ハチミツたっぷりのパンケーキです!」
一瞬、騎士たちが静まり返った。
「よ、幼虫……?」
「殺人蜂って、刺されたら即死のアレか?」
ざわつきが広がる。しかし、先ほどの角煮の味を知ってしまった彼らは、もう後戻りできなかった。
「め、メリアナ様が言うなら、美味い……のか?」
「幼虫か……見た目はアレだが……」
「食うぞ! 俺は食う! あの角煮を作った人を信じる!」
「俺もだ!」
「素晴らしい心意気ですわ!」
メリアナは満足げに頷いた。
「それでは皆さん、明日の朝までに巣を落としておいてくださいね! なるべく巣を壊さないように、燻し(いぶし)て気絶させるのがポイントですよ!」
「「「イ、イエッサー!!」」」
こうして、最強の騎士団は、メリアナの「食材調達部隊」へとクラスチェンジを果たした。
その夜。
屋敷に残ったメリアナは、綺麗になった厨房で一人、レシピノートを開いていた。
「ふふふ。辺境生活、想像以上に楽しいことになりそうだわ」
窓の外では、月明かりの下、ギルバートが部下たちに指示を出している声が聞こえる。
『巣を落とす班と、ハチミツを回収する班に分かれろ! 刺されるなよ、朝食がかかっているんだ!』
その必死な様子に、メリアナはクスリと笑った。
「でも、やっぱり……一人で食べるより、誰かと食べる方が美味しいわね」
王都の屋敷では、父も忙しく、食事はいつも一人だった。
王子との食事も、彼の顔色を伺いながらで味気なかった。
けれど、ここは違う。
「美味しい」と言って笑ってくれる人たちがいる。
「よし! 明日はもっと張り切っちゃうわよ!」
メリアナは拳を握りしめた。
彼女はまだ知らない。
彼女が始めるこの「炊き出し」が、やがて辺境全体を巻き込み、さらには国中の食文化を覆す一大ムーブメントになることを。
そして、その中心にある食堂『悪役令嬢』の噂が、遠く王都にまで轟くことになるのを。
メリアナの声が、殺風景な屋敷のダイニングに響き渡る。
先ほどまで「魔女討伐」の勢いで突入してきたヴォルグ辺境伯領の騎士たちは、今、武器を捨ててスプーンを握りしめていた。
彼らの目の前には、湯気を立てる皿。
そこに乗っているのは、先ほど解体されたばかりの『アイアン・ボア』の角煮丼だ。
「……い、いただく」
隊長格の男が、意を決して口に運ぶ。
彼はこれまで、魔物の肉といえば「臭い、硬い、不味い」の三重苦しか知らなかった。飢えを凌ぐために仕方なく食べる、ゴムのような食感の物体。それが彼の常識だった。
だが。
パクッ。
一瞬の静寂。
次の瞬間、男の目から涙がツーッと溢れ出した。
「た、隊長!?」
「しっかりしてください! やはり毒が!?」
部下たちが慌てふためく。しかし、隊長は震える声で叫んだ。
「う、美味い……ッ!!」
「え?」
「なんだこれは! 脂が……脂が口の中で溶けたぞ!? これがあの、岩のように硬いアイアン・ボアだというのか!?」
隊長は憑かれたようにスプーンを動かし始めた。一口、また一口。食べるたびに「おおぉ……」という感嘆の声が漏れる。
それを見た他の騎士たちも、恐る恐る口をつける。
「……!」
「うわっ、なにこれ!」
「すげぇ! 肉汁が米に染みて……噛むとジュワッてなる!」
「薬草の香りが臭みを完全に消しているぞ!」
ダイニングは一瞬にして、戦場から宴会場へと変わった。
「おかわりください!」
「俺もだ!」
「肉! もっと肉を!」
飢えた狼の群れのような勢いに、メリアナは目を丸くし、そして嬉しそうに微笑んだ。
「はいはい、順番ですよ。ご飯も炊き足しましたからね」
彼女は大鍋をかき混ぜ、手際よくよそっていく。その姿は、悪役令嬢というよりは、人気定食屋の看板娘のようだ。
部屋の隅では、ギルバートが腕を組んでその光景を見守っていた。
彼自身も先ほど完食し、満ち足りた気分でいるのだが、表情は険しいままだ。
(……信じられん)
ギルバートは心の中で呻いた。
彼の騎士団は、北方の過酷な環境で戦う精鋭たちだ。だが、常に悩みの種だったのが「食糧事情」だった。
王都からの補給は遅れがちで、届くのは保存の効く塩漬け肉や乾パンばかり。現地で魔物を狩っても、その肉は不味くて兵士の士気は上がらない。
「食べることは生きること」だが、ここでは「食べることは苦行」だったのだ。
それがどうだ。
今まで忌み嫌っていたアイアン・ボアを、部下たちが奪い合うように食べている。
しかも、食べた者たちの顔色が明らかに良くなっている。
「閣下」
ギルバートの隣に、王都からメリアナを護送してきたバランが立った。彼もまた、手に持った茶碗(二杯目)を空にしたところだ。
「……バラン殿、だったか」
「はい。閣下、申し上げにくいのですが……メリアナ様は、決して悪人ではありません。ただ、その……」
「食に対して貪欲すぎるだけ、か?」
「はい。あと、食材の前では理性が消し飛びます」
バランは遠い目をした。
「ですが、彼女の料理が本物であることは、この光景が証明しています」
「ああ。違いない」
ギルバートは頷いた。
その時、食事を終えた騎士の一人が立ち上がった。
「うおおおおッ! 力が! 力が湧いてくるぞおおおッ!」
彼は突然、上着を脱ぎ捨ててマッスルポーズをとった。
「な、なんだ?」
「アイアン・ボアの滋養強壮効果ですわ」
メリアナがお玉片手に解説を入れる。
「ボアの肉には、疲労回復効果のある成分がたっぷりと含まれています。さらに、一緒に煮込んだ『赤根草』が血流を促進し、『魔力活性スパイス』が内側から熱を生み出します。つまり……」
彼女はニッコリと笑った。
「食べれば食べるほど、元気百倍ですわ!」
「おおお! これならドラゴンだって素手で倒せそうだ!」
「俺もだ! 今の俺は無敵だ!」
騎士たちが次々と筋肉を誇示し始める。野郎だらけのむさ苦しい空間が、謎の熱気に包まれていく。
ギルバートは額を押さえた。
(……確かに効果は劇的だが、少々効きすぎではないか?)
しかし、兵士たちの士気が上がったのは事実だ。これなら、明日の訓練や討伐任務も捗るだろう。
「よし、全員聞き分けろ!」
ギルバートが声を張り上げると、騎士たちはビシッと整列した(口元にタレをつけたまま)。
「この料理を作ってくれたのは、今日からこの屋敷の主となられるメリアナ・ベルトル嬢だ。彼女は王都より……ある事情で来られたが、我々の敵ではない。むしろ、我々の胃袋の救世主である!」
「「「イエッサー!! メリアナ様バンザイ!!」」」
騎士たちの忠誠心は、チョロかった。
美味しいご飯の前では、悪役令嬢の噂など些末な問題なのだ。
「あの、閣下。そんな大袈裟な……」
メリアナが照れくさそうにする。
「事実だ。君の料理は、我が軍にとって千の剣にも勝る価値がある」
ギルバートは真剣な眼差しで彼女を見た。
「メリアナ嬢。君さえ良ければ……今後も、時折でいいので彼らに食事を振る舞ってはもらえないだろうか? もちろん、食材の調達や費用は全て私が持つ」
それは、実質的な「専属料理人」への勧誘だった。
メリアナの目が、カッと見開かれた。
(食材の調達を、辺境伯様が!?)
彼女の脳内で計算式が弾き出される。
ヴォルグ辺境伯領の騎士団=最強の狩人集団。
彼らが食材(魔物)を集めてくれる=私は調理に専念できる。
しかも、食べる人がたくさんいる=大量に作れる。
Win-Winどころではない。Merry-Merryな関係だ。
「お受けします!」
メリアナは即答した。
「むしろ、私の方からお願いしたいくらいです! 珍しい食材を持ってきていただければ、最高のお料理にしてお返ししますわ!」
「交渉成立だな」
ギルバートは安堵の息を吐き、そして微かに口角を上げた。
(これで、明日からあの不味い兵糧を食べなくて済む……)
「氷の将軍」の仮面の下で、彼もまた切実に美味しいご飯を求めていたのだ。
「さて、そうと決まれば善は急げですわ!」
メリアナは手を叩いた。
「騎士の皆様! 明日の朝食のメニューを発表します!」
「「「おおーっ!?」」」
期待に満ちた目が一斉に向けられる。
「この屋敷の裏手に、『殺人蜂(キラービー)』の巣があるのを見つけましたの。明日の朝は、その幼虫のバターソテーと、ハチミツたっぷりのパンケーキです!」
一瞬、騎士たちが静まり返った。
「よ、幼虫……?」
「殺人蜂って、刺されたら即死のアレか?」
ざわつきが広がる。しかし、先ほどの角煮の味を知ってしまった彼らは、もう後戻りできなかった。
「め、メリアナ様が言うなら、美味い……のか?」
「幼虫か……見た目はアレだが……」
「食うぞ! 俺は食う! あの角煮を作った人を信じる!」
「俺もだ!」
「素晴らしい心意気ですわ!」
メリアナは満足げに頷いた。
「それでは皆さん、明日の朝までに巣を落としておいてくださいね! なるべく巣を壊さないように、燻し(いぶし)て気絶させるのがポイントですよ!」
「「「イ、イエッサー!!」」」
こうして、最強の騎士団は、メリアナの「食材調達部隊」へとクラスチェンジを果たした。
その夜。
屋敷に残ったメリアナは、綺麗になった厨房で一人、レシピノートを開いていた。
「ふふふ。辺境生活、想像以上に楽しいことになりそうだわ」
窓の外では、月明かりの下、ギルバートが部下たちに指示を出している声が聞こえる。
『巣を落とす班と、ハチミツを回収する班に分かれろ! 刺されるなよ、朝食がかかっているんだ!』
その必死な様子に、メリアナはクスリと笑った。
「でも、やっぱり……一人で食べるより、誰かと食べる方が美味しいわね」
王都の屋敷では、父も忙しく、食事はいつも一人だった。
王子との食事も、彼の顔色を伺いながらで味気なかった。
けれど、ここは違う。
「美味しい」と言って笑ってくれる人たちがいる。
「よし! 明日はもっと張り切っちゃうわよ!」
メリアナは拳を握りしめた。
彼女はまだ知らない。
彼女が始めるこの「炊き出し」が、やがて辺境全体を巻き込み、さらには国中の食文化を覆す一大ムーブメントになることを。
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