3 / 28
3
しおりを挟む
「ヘッドハンティング、ですか?」
チェルシーは眉をひそめた。
今まさに婚約破棄され、実家に戻ろうとしていたところに、国の宰相からの勧誘。
普通なら警戒するか、あるいは玉の輿の予感に胸をときめかせるところだろう。
だが、チェルシーの思考回路は「リスク評価」と「費用対効果(コストパフォーマンス)」に直結している。
「私は現在、フリーランス……いえ、無職になったばかりですが、再就職先は慎重に選ぶ主義です。公爵家の仕事となれば、業務内容は多岐にわたり、責任も重大。その対価は適正に支払われるのでしょうか?」
「金銭面については心配ない。我が家は金払いだけはいい」
「『だけ』というのは引っかかりますが、まあいいでしょう。ですが、私の能力をご存じないのに勧誘とは、宰相閣下にしては浅はかではありませんか?」
チェルシーの挑発的な言葉に、サイラスは喉の奥で笑った。
彼はチェルシーの手元にあるファイルを指差す。
「能力なら、そのファイルが証明している。……少し、見せてもらえないか? 君がエリオット殿下にサインさせた、その『請求書』の内訳を」
「これは機密文書ですが」
「私は宰相だ。王族の負債状況を把握する義務がある。……もし内容が正当なものであれば、私がその取り立てを『公的に』バックアップしてもいい」
その提案は魅力的だった。
相手は腐っても王子。後になって「無効だ」と騒ぎ出す可能性は高い。
だが、宰相のお墨付きがあれば、回収率は一〇〇%に跳ね上がる。
「……交渉成立です。どうぞ、ご確認ください」
チェルシーはファイルをサイラスに手渡した。
サイラスは月明かりの下、書類に目を通し始める。
最初は冷静な表情だったが、項目を読み進めるにつれて、その鉄仮面のような表情が崩れていった。
「……『項目三:王太子業務代行手当』。これは分かる。……『項目七:エリオット殿下の作文添削料』?」
「殿下の書かれる文章は、主語と述語が頻繁に行方不明になります。捜索願を出す代わりに私が赤ペンで修正し、意味の通る文章に再構築しておりました。一件につき金貨一枚です」
「妥当だ。あの文章を読む苦痛は筆舌に尽くしがたい。……次はこれか。『項目十二:精神的苦痛に対する慰謝料(騒音手当含む)』。……騒音?」
「殿下の自慢話です」
チェルシーは真顔で答える。
「殿下の『俺の武勇伝』は、平均して一回あたり四十五分続きます。その間、私は相槌という名の単純作業を強要され、他の生産的な活動を阻害されました。さらに、声のデシベル数が高く、鼓膜への負荷も無視できません。よって、拘束時間×騒音レベルで算出しました」
「くっ……!」
サイラスが肩を震わせた。
笑っているのだ。あの「氷の宰相」と恐れられる男が、書類を見ながら笑いを堪えている。
「『項目十五:ミナ嬢へのラブレター代筆料』……これもか?」
「はい。殿下は語彙力が著しく欠如しておられますので。『君の瞳は宝石箱や~』などという陳腐な表現しか出てきません。それでは国の恥ですので、私が代わりに古今の詩集から引用し、適切な韻を踏んだ愛の言葉を作成しました」
「自分の婚約者が、浮気相手への手紙を代筆していたと? しかも有料で?」
「仕事ですから。感情を挟む余地はありません。クオリティの高いラブレターを納品し、対価をいただく。シンプルな商取引です」
「ははっ、ははははは!」
ついにサイラスは堪えきれずに声を上げて笑った。
廊下に低い笑い声が響く。
通りかかった警備兵が「幽霊か!?」とギョッとして振り返るほどのレアな光景だ。
「素晴らしい……! 君は最高だ、チェルシー嬢。これほど完璧で、かつ容赦のない請求書は見たことがない。しかも、全てにおいて法的根拠と計算式が添付されている。これならぐうの音も出ないだろう」
「お褒めいただき光栄です。それで、査定の結果は?」
「合格だ。いや、満点以上だ」
サイラスはファイルを返し、興奮冷めやらぬ様子でチェルシーに詰め寄った。
その距離、わずか三十センチ。
整った顔立ちが目の前に迫るが、チェルシーは心拍数を一定に保つことに成功していた。
(顔面の造形美は認めますが、接近しすぎです。パーソナルスペースの侵害により減点一)
「単刀直入に言おう。我が公爵家……いや、私の執務室に来てくれ。君のような人材を求めていた」
「具体的にはどのようなポジションで?」
「私の『補佐官』だ。……表向きはな」
「裏向きには?」
「……私の『妻』だ」
チェルシーは瞬きを一つした。
驚きはない。ただ、その提案の論理的整合性を確認する作業に入る。
「求婚(プロポーズ)、という理解でよろしいですか?」
「そうだ。だが、勘違いしないでほしい。私は甘い愛の言葉を囁くつもりも、君に愛を乞うつもりもない」
サイラスは真剣な眼差しで続ける。
「私は多忙だ。この国の行政は、実質的に私一人で回していると言っても過言ではない。だが、部下たちは無能ではないが、私の速度についてこられない。説明する時間が惜しい。阿吽の呼吸で、いや、言わずとも意図を汲み取り、最適解を出せるパートナーが必要なんだ」
「つまり、高機能な演算処理装置が欲しいと?」
「そうだ。そして、君は先ほどの断罪劇で証明した。君こそが、私が探し求めていた最高スペックの頭脳だと」
ロマンチックの欠片もない口説き文句だった。
普通の令嬢なら「私を道具扱いするのですか!」と激怒するか、泣いて走り去る場面だ。
しかし、チェルシーにとって、これ以上の殺し文句(キラーフレーズ)はなかった。
(私の能力を正当に評価し、かつ『愛』などという不確定要素ではなく『機能性』を求めている……)
チェルシーの口元が、わずかに緩んだ。
それは稀に見る、彼女なりの「好意的な反応」だった。
「……悪くない条件(オファー)です」
「だろう? それに、私と結婚すれば、あのバカ王子……失礼、エリオット殿下からの干渉も防げる。侯爵家としても、次期王妃の座を失った穴埋めとして、宰相夫人という地位は魅力的はずだ」
「Win-Winの関係ですね」
「その通りだ。感情労働は一切不要。君には私の隣で、その類稀なる事務処理能力を存分に発揮してもらいたい」
サイラスが手を差し出す。
ダンスの誘いではない。ビジネスパートナーとしての握手だ。
チェルシーはその手をしっかりと握り返した。
「条件を確認させてください。労働時間は? 休日は? 残業代の計算方法は?」
「基本は週五日勤務だが、繁忙期は青天井だ。ただし、残業代は法定割増率の二倍を出そう。休日は週一日は保証する。……どうだ?」
「残業代二倍……! 契約しましょう」
チェルシーは即決した。
エリオット王子との婚約期間中、タダ働きさせられていた彼女にとって、それは破格の好待遇だった。
「では、商談成立だ」
サイラスが満足げに頷き、握った手に力を込める。
その時、ふとチェルシーは気づいた。
彼の手のひらが、意外なほど熱いことに。
そして、その瞳が、単なる「有能な部下」を見る目にしては、少々熱っぽすぎることに。
(……まあ、気のせいでしょう。過労による体温上昇の可能性が高いわ)
チェルシーは冷静に分析し、その手を離した。
「では、本日は一度実家に戻り、父に報告書を提出してきます。正式な契約書の作成は後日ということで」
「ああ。明日にでも使いをやる。……待っているよ、私の最強のパートナー」
サイラスに見送られ、チェルシーは待たせていた馬車へと乗り込んだ。
馬車の中で、彼女はふと窓の外を見る。
王宮の明かりが遠ざかっていく。
「……宰相サイラス。業務効率化の観点からは、理想的な相手ね」
独り言ちて、チェルシーは膝の上のファイルを撫でた。
そこには、王子への請求書と共に、新しい人生の設計図が描かれようとしていた。
だが、彼女はまだ知らない。
「感情労働は不要」と言ったサイラスが、実は極度の「隠れ独占欲持ち」であり、この契約結婚が予想外の糖度(エラー)を生み出すことになる未来を。
馬車はガタゴトと夜道を揺られ、侯爵家へと向かう。
まずは、あの厳格な父、侯爵にこの「転職活動」の結果を報告しなくてはならない。
チェルシーは思考を切り替え、父へのプレゼン資料を脳内で作成し始めた。
第一声はこうだ。
『お父様、不良債権(王子)の処理が完了し、優良銘柄(宰相)への乗り換えに成功しました』と。
チェルシーは眉をひそめた。
今まさに婚約破棄され、実家に戻ろうとしていたところに、国の宰相からの勧誘。
普通なら警戒するか、あるいは玉の輿の予感に胸をときめかせるところだろう。
だが、チェルシーの思考回路は「リスク評価」と「費用対効果(コストパフォーマンス)」に直結している。
「私は現在、フリーランス……いえ、無職になったばかりですが、再就職先は慎重に選ぶ主義です。公爵家の仕事となれば、業務内容は多岐にわたり、責任も重大。その対価は適正に支払われるのでしょうか?」
「金銭面については心配ない。我が家は金払いだけはいい」
「『だけ』というのは引っかかりますが、まあいいでしょう。ですが、私の能力をご存じないのに勧誘とは、宰相閣下にしては浅はかではありませんか?」
チェルシーの挑発的な言葉に、サイラスは喉の奥で笑った。
彼はチェルシーの手元にあるファイルを指差す。
「能力なら、そのファイルが証明している。……少し、見せてもらえないか? 君がエリオット殿下にサインさせた、その『請求書』の内訳を」
「これは機密文書ですが」
「私は宰相だ。王族の負債状況を把握する義務がある。……もし内容が正当なものであれば、私がその取り立てを『公的に』バックアップしてもいい」
その提案は魅力的だった。
相手は腐っても王子。後になって「無効だ」と騒ぎ出す可能性は高い。
だが、宰相のお墨付きがあれば、回収率は一〇〇%に跳ね上がる。
「……交渉成立です。どうぞ、ご確認ください」
チェルシーはファイルをサイラスに手渡した。
サイラスは月明かりの下、書類に目を通し始める。
最初は冷静な表情だったが、項目を読み進めるにつれて、その鉄仮面のような表情が崩れていった。
「……『項目三:王太子業務代行手当』。これは分かる。……『項目七:エリオット殿下の作文添削料』?」
「殿下の書かれる文章は、主語と述語が頻繁に行方不明になります。捜索願を出す代わりに私が赤ペンで修正し、意味の通る文章に再構築しておりました。一件につき金貨一枚です」
「妥当だ。あの文章を読む苦痛は筆舌に尽くしがたい。……次はこれか。『項目十二:精神的苦痛に対する慰謝料(騒音手当含む)』。……騒音?」
「殿下の自慢話です」
チェルシーは真顔で答える。
「殿下の『俺の武勇伝』は、平均して一回あたり四十五分続きます。その間、私は相槌という名の単純作業を強要され、他の生産的な活動を阻害されました。さらに、声のデシベル数が高く、鼓膜への負荷も無視できません。よって、拘束時間×騒音レベルで算出しました」
「くっ……!」
サイラスが肩を震わせた。
笑っているのだ。あの「氷の宰相」と恐れられる男が、書類を見ながら笑いを堪えている。
「『項目十五:ミナ嬢へのラブレター代筆料』……これもか?」
「はい。殿下は語彙力が著しく欠如しておられますので。『君の瞳は宝石箱や~』などという陳腐な表現しか出てきません。それでは国の恥ですので、私が代わりに古今の詩集から引用し、適切な韻を踏んだ愛の言葉を作成しました」
「自分の婚約者が、浮気相手への手紙を代筆していたと? しかも有料で?」
「仕事ですから。感情を挟む余地はありません。クオリティの高いラブレターを納品し、対価をいただく。シンプルな商取引です」
「ははっ、ははははは!」
ついにサイラスは堪えきれずに声を上げて笑った。
廊下に低い笑い声が響く。
通りかかった警備兵が「幽霊か!?」とギョッとして振り返るほどのレアな光景だ。
「素晴らしい……! 君は最高だ、チェルシー嬢。これほど完璧で、かつ容赦のない請求書は見たことがない。しかも、全てにおいて法的根拠と計算式が添付されている。これならぐうの音も出ないだろう」
「お褒めいただき光栄です。それで、査定の結果は?」
「合格だ。いや、満点以上だ」
サイラスはファイルを返し、興奮冷めやらぬ様子でチェルシーに詰め寄った。
その距離、わずか三十センチ。
整った顔立ちが目の前に迫るが、チェルシーは心拍数を一定に保つことに成功していた。
(顔面の造形美は認めますが、接近しすぎです。パーソナルスペースの侵害により減点一)
「単刀直入に言おう。我が公爵家……いや、私の執務室に来てくれ。君のような人材を求めていた」
「具体的にはどのようなポジションで?」
「私の『補佐官』だ。……表向きはな」
「裏向きには?」
「……私の『妻』だ」
チェルシーは瞬きを一つした。
驚きはない。ただ、その提案の論理的整合性を確認する作業に入る。
「求婚(プロポーズ)、という理解でよろしいですか?」
「そうだ。だが、勘違いしないでほしい。私は甘い愛の言葉を囁くつもりも、君に愛を乞うつもりもない」
サイラスは真剣な眼差しで続ける。
「私は多忙だ。この国の行政は、実質的に私一人で回していると言っても過言ではない。だが、部下たちは無能ではないが、私の速度についてこられない。説明する時間が惜しい。阿吽の呼吸で、いや、言わずとも意図を汲み取り、最適解を出せるパートナーが必要なんだ」
「つまり、高機能な演算処理装置が欲しいと?」
「そうだ。そして、君は先ほどの断罪劇で証明した。君こそが、私が探し求めていた最高スペックの頭脳だと」
ロマンチックの欠片もない口説き文句だった。
普通の令嬢なら「私を道具扱いするのですか!」と激怒するか、泣いて走り去る場面だ。
しかし、チェルシーにとって、これ以上の殺し文句(キラーフレーズ)はなかった。
(私の能力を正当に評価し、かつ『愛』などという不確定要素ではなく『機能性』を求めている……)
チェルシーの口元が、わずかに緩んだ。
それは稀に見る、彼女なりの「好意的な反応」だった。
「……悪くない条件(オファー)です」
「だろう? それに、私と結婚すれば、あのバカ王子……失礼、エリオット殿下からの干渉も防げる。侯爵家としても、次期王妃の座を失った穴埋めとして、宰相夫人という地位は魅力的はずだ」
「Win-Winの関係ですね」
「その通りだ。感情労働は一切不要。君には私の隣で、その類稀なる事務処理能力を存分に発揮してもらいたい」
サイラスが手を差し出す。
ダンスの誘いではない。ビジネスパートナーとしての握手だ。
チェルシーはその手をしっかりと握り返した。
「条件を確認させてください。労働時間は? 休日は? 残業代の計算方法は?」
「基本は週五日勤務だが、繁忙期は青天井だ。ただし、残業代は法定割増率の二倍を出そう。休日は週一日は保証する。……どうだ?」
「残業代二倍……! 契約しましょう」
チェルシーは即決した。
エリオット王子との婚約期間中、タダ働きさせられていた彼女にとって、それは破格の好待遇だった。
「では、商談成立だ」
サイラスが満足げに頷き、握った手に力を込める。
その時、ふとチェルシーは気づいた。
彼の手のひらが、意外なほど熱いことに。
そして、その瞳が、単なる「有能な部下」を見る目にしては、少々熱っぽすぎることに。
(……まあ、気のせいでしょう。過労による体温上昇の可能性が高いわ)
チェルシーは冷静に分析し、その手を離した。
「では、本日は一度実家に戻り、父に報告書を提出してきます。正式な契約書の作成は後日ということで」
「ああ。明日にでも使いをやる。……待っているよ、私の最強のパートナー」
サイラスに見送られ、チェルシーは待たせていた馬車へと乗り込んだ。
馬車の中で、彼女はふと窓の外を見る。
王宮の明かりが遠ざかっていく。
「……宰相サイラス。業務効率化の観点からは、理想的な相手ね」
独り言ちて、チェルシーは膝の上のファイルを撫でた。
そこには、王子への請求書と共に、新しい人生の設計図が描かれようとしていた。
だが、彼女はまだ知らない。
「感情労働は不要」と言ったサイラスが、実は極度の「隠れ独占欲持ち」であり、この契約結婚が予想外の糖度(エラー)を生み出すことになる未来を。
馬車はガタゴトと夜道を揺られ、侯爵家へと向かう。
まずは、あの厳格な父、侯爵にこの「転職活動」の結果を報告しなくてはならない。
チェルシーは思考を切り替え、父へのプレゼン資料を脳内で作成し始めた。
第一声はこうだ。
『お父様、不良債権(王子)の処理が完了し、優良銘柄(宰相)への乗り換えに成功しました』と。
0
あなたにおすすめの小説
誰も愛してくれないと言ったのは、あなたでしょう?〜冷徹家臣と偽りの妻契約〜
山田空
恋愛
王国有数の名家に生まれたエルナは、
幼い頃から“家の役目”を果たすためだけに生きてきた。
父に褒められたことは一度もなく、
婚約者には「君に愛情などない」と言われ、
社交界では「冷たい令嬢」と噂され続けた。
——ある夜。
唯一の味方だった侍女が「あなたのせいで」と呟いて去っていく。
心が折れかけていたその時、
父の側近であり冷徹で有名な青年・レオンが
淡々と告げた。
「エルナ様、家を出ましょう。
あなたはもう、これ以上傷つく必要がない」
突然の“駆け落ち”に見える提案。
だがその実態は——
『他家からの縁談に対抗するための“偽装夫婦契約”。
期間は一年、互いに干渉しないこと』
はずだった。
しかし共に暮らし始めてすぐ、
レオンの態度は“契約の冷たさ”とは程遠くなる。
「……触れていいですか」
「無理をしないで。泣きたいなら泣きなさい」
「あなたを愛さないなど、できるはずがない」
彼の優しさは偽りか、それとも——。
一年後、契約の終わりが迫る頃、
エルナの前に姿を見せたのは
かつて彼女を切り捨てた婚約者だった。
「戻ってきてくれ。
本当に愛していたのは……君だ」
愛を知らずに生きてきた令嬢が人生で初めて“選ぶ”物語。
【本編完結】笑顔で離縁してください 〜貴方に恋をしてました〜
桜夜
恋愛
「旦那様、私と離縁してください!」
私は今までに見せたことがないような笑顔で旦那様に離縁を申し出た……。
私はアルメニア王国の第三王女でした。私には二人のお姉様がいます。一番目のエリーお姉様は頭脳明晰でお優しく、何をするにも完璧なお姉様でした。二番目のウルルお姉様はとても美しく皆の憧れの的で、ご結婚をされた今では社交界の女性達をまとめております。では三番目の私は……。
王族では国が豊かになると噂される瞳の色を持った平凡な女でした…
そんな私の旦那様は騎士団長をしており女性からも人気のある公爵家の三男の方でした……。
平凡な私が彼の方の隣にいてもいいのでしょうか?
なので離縁させていただけませんか?
旦那様も離縁した方が嬉しいですよね?だって……。
*小説家になろう、カクヨムにも投稿しています
大好きなあなたが「嫌い」と言うから「私もです」と微笑みました。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
私はずっと、貴方のことが好きなのです。
でも貴方は私を嫌っています。
だから、私は命を懸けて今日も嘘を吐くのです。
貴方が心置きなく私を嫌っていられるように。
貴方を「嫌い」なのだと告げるのです。
【完結】旦那は堂々と不倫行為をするようになったのですが離婚もさせてくれないので、王子とお父様を味方につけました
よどら文鳥
恋愛
ルーンブレイス国の国家予算に匹敵するほどの資産を持つハイマーネ家のソフィア令嬢は、サーヴィン=アウトロ男爵と恋愛結婚をした。
ソフィアは幸せな人生を送っていけると思っていたのだが、とある日サーヴィンの不倫行為が発覚した。それも一度や二度ではなかった。
ソフィアの気持ちは既に冷めていたため離婚を切り出すも、サーヴィンは立場を理由に認めようとしない。
更にサーヴィンは第二夫妻候補としてラランカという愛人を連れてくる。
再度離婚を申し立てようとするが、ソフィアの財閥と金だけを理由にして一向に離婚を認めようとしなかった。
ソフィアは家から飛び出しピンチになるが、救世主が現れる。
後に全ての成り行きを話し、ロミオ=ルーンブレイス第一王子を味方につけ、更にソフィアの父をも味方につけた。
ソフィアが想定していなかったほどの制裁が始まる。
【完結】今日も旦那は愛人に尽くしている~なら私もいいわよね?~
コトミ
恋愛
結婚した夫には愛人がいた。辺境伯の令嬢であったビオラには男兄弟がおらず、子爵家のカールを婿として屋敷に向かい入れた。半年の間は良かったが、それから事態は急速に悪化していく。伯爵であり、領地も統治している夫に平民の愛人がいて、屋敷の隣にその愛人のための別棟まで作って愛人に尽くす。こんなことを我慢できる夫人は私以外に何人いるのかしら。そんな考えを巡らせながら、ビオラは毎日夫の代わりに領地の仕事をこなしていた。毎晩夫のカールは愛人の元へ通っている。その間ビオラは休む暇なく仕事をこなした。ビオラがカールに反論してもカールは「君も愛人を作ればいいじゃないか」の一点張り。我慢の限界になったビオラはずっと大切にしてきた屋敷を飛び出した。
そしてその飛び出した先で出会った人とは?
(できる限り毎日投稿を頑張ります。誤字脱字、世界観、ストーリー構成、などなどはゆるゆるです)
【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】
「では、ごきげんよう」と去った悪役令嬢は破滅すら置き去りにして
東雲れいな
恋愛
「悪役令嬢」と噂される伯爵令嬢・ローズ。王太子殿下の婚約者候補だというのに、ヒロインから王子を奪おうなんて野心はまるでありません。むしろ彼女は、“わたくしはわたくしらしく”と胸を張り、周囲の冷たい視線にも毅然と立ち向かいます。
破滅を甘受する覚悟すらあった彼女が、誇り高く戦い抜くとき、運命は大きく動きだす。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる