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始まりの日
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美少女と変な男が話こんでいるという噂が校内を巡りに巡って、俺の脱ヲタ計画はこれにて終了……なんてことは起こらなかった。
なので、読者の皆様には一応安心してほしい。
ちなみに、1番安心したのは俺だ。
あれから、少女のアニメトークは終わることなく続き、担任の先生が来るまで続いた。
本当にわけのわからん女だ。
「皆さんこんにちは。担任の日暮里真央と申します!では、LHRを始めますよ~」
日暮里と名乗る先生は、20代後半くらいの若い女の先生だった。
多分、新任だと思う。ポワポワとお花畑のようなオーラを纏う先生は1部の男子ウケが良さそうだ。現に「可愛い先生でラッキー」みたいな声が聞こえてくる。
「では、初めてのLHRは自己紹介にします。じぁ、窓際1番後ろと廊下側1番前でジャンケンだ~!」
担任の指示に従い、廊下側1番前の席の女子生徒と窓際1番後ろ(俺の後ろの席)の男子生徒がジャンケンをした結果、窓際1番後ろの男子生徒が勝ち、先手を取った。
男子生徒はサッと立ち上がると、ハキハキと喋り始めた。
「俺の名前は、大塚春樹です。バスケ好きです!部活はバスケ部に入りたいと思ってます。よろしく」
俺の後ろの席の、大塚は見るからにスポーツをやっていそうな陽キャオーラを纏った生徒だった。
身長も高く、愛想が良さそうな感じから女子ウケよさそうだ。
そんなことを考えながら大塚の顔を見ていたら、よろしくの後にコピーアンドペーストしてきたような作り笑顔を俺に見せた。俺的には需要ナッシングだが、女子にはかなり効果的だったようだ。
なんか、爽やかイケメンだしな。
だが、女子よ。あの笑顔はあからさまに俺に向けられた作り笑顔だぞ。
ぱちぱちと拍手が起こり、大塚は席を座る。次は俺の番だ。
大塚が「悪いな、先にやっちゃった方がいいと思ってさ」なんて声を掛けて来たので「まかせろ」とだけ言って立ち上がった。
何事に置いてもスタートというものは大切だと思う。
始まりがよければそのままの勢いであとを乗り切れるかもしれない。「終わりよければ全てよし」ではなく、「始まりよければ終わりも良きかもしれない」って所だ。まぁ、普通にスタートは悪いよりは良い方が断然マシだ。つまり、俺の青春はこの自己紹介にかかっている。失敗すれば最悪だし、成功すれば青春は確定だ。
そう言えば中学のころの自己紹介で好きなラノベについて語った事があったが、あの時の周りの視線は辛かったな。
ネガティブな感情が渦巻きながら、俺はクラスメイトへ視線を向ける。
「俺の名前は、秋葉誠といいます。誠と書いて誠です。」
「ぶはぁ」
突然の吹き出す声に俺は横に目を向ける。犯人は考えるまでもない。隣人の美少女だ。
「なんだよ?」
「いえ、やはりヲタクなんだなって」
「な、なんでだよ!」
こいつは何を言い出すんだ?
「言うまでもないわ…誠タヒね…クスクスクスクス」
この女……
「やめろ、悲しみの向こうへ行きそうだろうが!ていうか、今は俺の自己紹介タイムなんだよ。」
「ほら、ヲタクじゃない?」
「違うっての!」
こいつはマジで危ない。何を言い出すか分かったもんじゃない
「あのな!?」
と、抗議のひとつでもしてやろうと思っていると
担任に自己紹介タイムを強制終了されてしまった。
「仲がいいんだね」なんて言われちゃったじゃねぇーか、恥ずかしい。
どうやら今年の自己紹介も痛々しい視線を受けて終わったようだ。
「お前のせいで最悪じゃねぇーか」
「そうかしら?面白そうってなるんじゃない?ねぇ、誠くん」
「俺は誠じゃない、誠だ!」
「はいはい、もうすぐ私の番だから静かにね。じゃないと刺すわよ?誠くん」
「コノヤロウ…」
なんて、話していると俺の後の連中の自己紹介はスムーズに進んでいき、少女の順番が回ってきた。
少女は何食わぬ顔で立ち上がり、話し始めた。
「私の名前は上野凛よ。趣味はアニメ鑑賞、読書、グッズ集めに色々あるわ。その他に興味なし。この学校にはアニメ部はないので、私が作ろうと思っているわ。希望者は私の所へ。部員は私と、隣のまこ…誠くんよ。以上。」
おいおいおいおい!!!!!
「待て!部活ってなんの話しだよ!」
俺は慌てて立ち上がる。
「邪魔しないでって言ったでしょ?刺すわよ?」
「いや、そーゆーのはいいから!」
「あなたは私の同士だわ。私はあなたが必要なの」
「そんな事言われても……」
何を言ってるんだ、この女は…
「お二人さん、あつあつなのはいいけど、周りを見なって~」
突然声をかけてきたのは、後ろの席の大塚だ。
大塚の声掛けに、俺は周りを見渡す。あからさまに目立っている。
クラスメイト達がチラチラとこちらを見ながら、話し込んでいるのがわかる。
この流れ、何回目だよ。
思考がグルグルしている間に、担任の日暮里先生によって次のクラスメイトへと促された。
上野が着席するのをみて、俺も慌てて着席する。
「なぁ、さっきの話初耳なんだが?」
今度は小声で質問した。
「そうね、初めて言ったから。」
上野も小声で答える。
「俺、部活とかやらないぞ?」
「いいえ、あなたはやるわよ?」
上野はニヤリと笑う。
「なんでだよ?」
俺は緊張でゴクリと喉を鳴らす。
「秋葉誠くん、私、上野凛が命じるわ!あなたはアニメ部に入りなさい!さもないと、ヲタクであることをばらすわよ?」
上野の瞳から、赤いギアスのマークが現れ俺の思考回路はギアスによって強制……される訳もなく……
「こんなところでルルー○ュのマネはやめてくれ」
「あら?コードギ○スは知っているのね?やはり、ヲタクなの?」
上野はニヤリと笑う。美少女だが、不気味さは100%だ。
「だから!!違うっての!」
本当になんなんだ…この女は……
始まりよければ終わりも良きかも……作戦は失敗したらしい。
というか、明日からどうしよう……
なので、読者の皆様には一応安心してほしい。
ちなみに、1番安心したのは俺だ。
あれから、少女のアニメトークは終わることなく続き、担任の先生が来るまで続いた。
本当にわけのわからん女だ。
「皆さんこんにちは。担任の日暮里真央と申します!では、LHRを始めますよ~」
日暮里と名乗る先生は、20代後半くらいの若い女の先生だった。
多分、新任だと思う。ポワポワとお花畑のようなオーラを纏う先生は1部の男子ウケが良さそうだ。現に「可愛い先生でラッキー」みたいな声が聞こえてくる。
「では、初めてのLHRは自己紹介にします。じぁ、窓際1番後ろと廊下側1番前でジャンケンだ~!」
担任の指示に従い、廊下側1番前の席の女子生徒と窓際1番後ろ(俺の後ろの席)の男子生徒がジャンケンをした結果、窓際1番後ろの男子生徒が勝ち、先手を取った。
男子生徒はサッと立ち上がると、ハキハキと喋り始めた。
「俺の名前は、大塚春樹です。バスケ好きです!部活はバスケ部に入りたいと思ってます。よろしく」
俺の後ろの席の、大塚は見るからにスポーツをやっていそうな陽キャオーラを纏った生徒だった。
身長も高く、愛想が良さそうな感じから女子ウケよさそうだ。
そんなことを考えながら大塚の顔を見ていたら、よろしくの後にコピーアンドペーストしてきたような作り笑顔を俺に見せた。俺的には需要ナッシングだが、女子にはかなり効果的だったようだ。
なんか、爽やかイケメンだしな。
だが、女子よ。あの笑顔はあからさまに俺に向けられた作り笑顔だぞ。
ぱちぱちと拍手が起こり、大塚は席を座る。次は俺の番だ。
大塚が「悪いな、先にやっちゃった方がいいと思ってさ」なんて声を掛けて来たので「まかせろ」とだけ言って立ち上がった。
何事に置いてもスタートというものは大切だと思う。
始まりがよければそのままの勢いであとを乗り切れるかもしれない。「終わりよければ全てよし」ではなく、「始まりよければ終わりも良きかもしれない」って所だ。まぁ、普通にスタートは悪いよりは良い方が断然マシだ。つまり、俺の青春はこの自己紹介にかかっている。失敗すれば最悪だし、成功すれば青春は確定だ。
そう言えば中学のころの自己紹介で好きなラノベについて語った事があったが、あの時の周りの視線は辛かったな。
ネガティブな感情が渦巻きながら、俺はクラスメイトへ視線を向ける。
「俺の名前は、秋葉誠といいます。誠と書いて誠です。」
「ぶはぁ」
突然の吹き出す声に俺は横に目を向ける。犯人は考えるまでもない。隣人の美少女だ。
「なんだよ?」
「いえ、やはりヲタクなんだなって」
「な、なんでだよ!」
こいつは何を言い出すんだ?
「言うまでもないわ…誠タヒね…クスクスクスクス」
この女……
「やめろ、悲しみの向こうへ行きそうだろうが!ていうか、今は俺の自己紹介タイムなんだよ。」
「ほら、ヲタクじゃない?」
「違うっての!」
こいつはマジで危ない。何を言い出すか分かったもんじゃない
「あのな!?」
と、抗議のひとつでもしてやろうと思っていると
担任に自己紹介タイムを強制終了されてしまった。
「仲がいいんだね」なんて言われちゃったじゃねぇーか、恥ずかしい。
どうやら今年の自己紹介も痛々しい視線を受けて終わったようだ。
「お前のせいで最悪じゃねぇーか」
「そうかしら?面白そうってなるんじゃない?ねぇ、誠くん」
「俺は誠じゃない、誠だ!」
「はいはい、もうすぐ私の番だから静かにね。じゃないと刺すわよ?誠くん」
「コノヤロウ…」
なんて、話していると俺の後の連中の自己紹介はスムーズに進んでいき、少女の順番が回ってきた。
少女は何食わぬ顔で立ち上がり、話し始めた。
「私の名前は上野凛よ。趣味はアニメ鑑賞、読書、グッズ集めに色々あるわ。その他に興味なし。この学校にはアニメ部はないので、私が作ろうと思っているわ。希望者は私の所へ。部員は私と、隣のまこ…誠くんよ。以上。」
おいおいおいおい!!!!!
「待て!部活ってなんの話しだよ!」
俺は慌てて立ち上がる。
「邪魔しないでって言ったでしょ?刺すわよ?」
「いや、そーゆーのはいいから!」
「あなたは私の同士だわ。私はあなたが必要なの」
「そんな事言われても……」
何を言ってるんだ、この女は…
「お二人さん、あつあつなのはいいけど、周りを見なって~」
突然声をかけてきたのは、後ろの席の大塚だ。
大塚の声掛けに、俺は周りを見渡す。あからさまに目立っている。
クラスメイト達がチラチラとこちらを見ながら、話し込んでいるのがわかる。
この流れ、何回目だよ。
思考がグルグルしている間に、担任の日暮里先生によって次のクラスメイトへと促された。
上野が着席するのをみて、俺も慌てて着席する。
「なぁ、さっきの話初耳なんだが?」
今度は小声で質問した。
「そうね、初めて言ったから。」
上野も小声で答える。
「俺、部活とかやらないぞ?」
「いいえ、あなたはやるわよ?」
上野はニヤリと笑う。
「なんでだよ?」
俺は緊張でゴクリと喉を鳴らす。
「秋葉誠くん、私、上野凛が命じるわ!あなたはアニメ部に入りなさい!さもないと、ヲタクであることをばらすわよ?」
上野の瞳から、赤いギアスのマークが現れ俺の思考回路はギアスによって強制……される訳もなく……
「こんなところでルルー○ュのマネはやめてくれ」
「あら?コードギ○スは知っているのね?やはり、ヲタクなの?」
上野はニヤリと笑う。美少女だが、不気味さは100%だ。
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