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第84話 論より証拠
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「これが私達の武器であるエスプリマってやつです。詳しい説明は私よりイネス先生にしてもらった方が良いと思うので、軽くどんなものか見せますね」
リネットは短剣を前に突き出して無数の青い羽を出現させる。
それを室内にある的に向かって「エルフレッシュ!」と叫ぶ。
その言葉を合図に無数の青い羽は一斉に的に向かって飛んでいき、カカカッ! と軽快な音を立て全て真ん中に命中する。
リネットは自分の飛ばした羽が全部命中したことに安堵したのか、フゥッと一呼吸してからウラガン団長達の方に向く。
「これは私専用の技みたいなものです。エスプリマの形や技は千差万別なんで、人によって異なります」
リネットからの説明が終わり、二本の短剣が光の粒子を放ちながら、再びノルデの姿に戻っていく。
ウラガン団長は的に刺さった羽と、元の姿に戻ったノルデを交互に見ながら関心を示す。
「あんな風に羽も出せて、しかもそれで攻撃が出来るんですね。異世界の技なんて初めて見ましたが驚きの連続ですよ」
「団長さんから聞いたときは半信半疑でしたけど、そのエスプリマというやつを見せられたら信じないわけにはいきませんよ。それはどういう構造なんですか?」
アハナさんも初めて見る異世界の武器に興味津々のようだ。
その質問に答えるべく、イネス先生がリネットに代わってエスプリマの説明を始める。
イネス先生は以前俺がマリィに聞いたエスプリマの話と似たような内容の話をする。
その講義をウラガン団長達は真剣に聞き、アハナさんにいたってはメモを取っている。
「エスプリマについてはこんなもんだけど、大体いいかな?」
「イネスさんは先生というだけあって、エスプリマについての説明は分かりやすかったです」
「魂を……ですか。あの鳥から短剣に変化するのは不可思議としか言いようがありませんね」
「異世界ゆえ文化も常識も全然違うから、驚くのも無理はないさ。私もギフトの話を聞たときには舌を巻いたよ」
「ってことは、フィオちゃんこの生き物も喋ったり武器にしたり出来るのかい?」
ガスバルさんがそう言いながら興味深そうにポムリンに触ろうとする。
しかし、ポムリンはペタペタと逃げるように走り出して俺の後ろに隠れる。
「ううん、私のポムリンは話したり武器にしたりは出来ないよ」
「そうなのか? じゃあさっきは他の武器を持ってきて戦ってたんだ?」
「一応あるんだけどさっきは持ってきてなかったから素手で戦ったよ」
「あいつ等と素手でやりあったのか?! こいつはたまげたな……」
「そういえばおじさんさっき槍からビビビビッて電気出してたよね? 私もああいうの使ってみたいよ」
「あれはAランクの技だから教えてもすぐには使えないぞ。そのうえ武器も同ランクのものが必要になるから今日は無理かな」
「難しいんだ……。だったら仕方ないね」
「でもフィオちゃんならもしかしたら使えるかもしれんな。よし、今度試してみるか?」
「本当に! 私もおじさんみたいに使えるようなりたいよ」
俺もポムリンのお腹を撫でながらガスバルさんにお願いする。
「多分フィオなら使えると思いますよ。俺なんかよりも全然強いですからね」
「ソウタより強いのか。まあ、俺も近くで見てたがかなりの動きだったからなあ……。正直俺でも敵わんかもしれんと思った程だ」
ガスバルさんがフィオに感心した様子で話していたら、アハナさんが口を開く。
「その話は後でしてもらうとしてギフトの説明を続けさせてもらってもいいかしら?」
「おお! さっきからすまんな。続けてくれ」
アハナさんはイネス先生に向き直って話を続ける。
「異世界での貴重なお話をありがとうございました。では、次は魔法についてご説明しますね」
リネットとフィオが待ってましたと言わんばかりに手を高く挙げる。
「はい! はい! 私達魔法を使ってみたいです」
「二人ともやる気は十分みたいね。魔法もギフトラベルを使うので先程のスキル系ギフトと原理は同じです。ただ、難易度が高いので、発動しなくても落ち込まないで下さい。ロマリ君お願いね」
「はい。ではまずはこれを二人に渡しておきましょう」
ロマリが前に出てきて二人にギフトラベルと魔法石を配り。
「それにはすでに《アイスソリッド》という基礎魔法が記録されてます。それを貼って、手のひらに氷の塊があるイメージしてみて下さい」
二人は言う通り目をギュッと閉じて魔法をイメージをする。
しかし数分経っても氷の塊は出てこず、リネットは早々にイライラしてるようだ。
「おかしいわね。集中力はあるはずなんだけど全然出せる気がしないわ。これ本当に出るの?」
「ええ、魔法は何より雑念を無くすことが大事なんです。頭の中をクリーンな状態にして、それだけに意識を集中するんです。私がどんなものか出して見せましょう」
ロマリは二人にお手本として手のひらサイズの氷塊を出現させる。
僅か数秒程で出された氷の塊をリネットとフィオがマジマジと見つめる。
「へえ、本当に出るものなのね。よーし! もう一度やってみるわ!」
「頑張って下さいね! リネット様ならきっと出せますよ!」
肩に止まったノルデの声援を受け、リネットは気合いを入れ直して魔法に集中する。
しかし一向に出る気配はなく、リネットはふてくされて座り込む。
「ああもう! なんなのよ! 全然出ないじゃない!」
「そんなに焦るなよ。もう少し集中力を持続させないと無理だろ。あれだったら俺が出し方教えてやろうか?」
俺が自慢気に言うとリネットが悔しそうな顔をして立ち上がり、再び魔法を出すため目をつぶる。
「結構よ! あなたに教わらなくても自分でやるから見てなさい。絶対ソウタよりもスゴい魔法使ってやるんだから」
「ほおー、それはまた大きくでたな。言っとくけど俺はリネットよりも短い時間で小さい火の玉くらいなら出せたからな」
「気が散るからちょっと黙ってて! すぐ追い付いてやるんだから待ってなさい」
「そうですよ! そんなこと言って後で後悔しても知りませんからね!」
そんな俺達にロマリ君が人差し指を口に当て、フィオの方を見るように小声で言ってくる。
「お二人ともお静かに。フィオさんが今良いところなんですから。ほら見て下さい」
見るとフィオの手のひらに小さな水晶玉くらいの氷塊が浮かんでいる。
リネットは短剣を前に突き出して無数の青い羽を出現させる。
それを室内にある的に向かって「エルフレッシュ!」と叫ぶ。
その言葉を合図に無数の青い羽は一斉に的に向かって飛んでいき、カカカッ! と軽快な音を立て全て真ん中に命中する。
リネットは自分の飛ばした羽が全部命中したことに安堵したのか、フゥッと一呼吸してからウラガン団長達の方に向く。
「これは私専用の技みたいなものです。エスプリマの形や技は千差万別なんで、人によって異なります」
リネットからの説明が終わり、二本の短剣が光の粒子を放ちながら、再びノルデの姿に戻っていく。
ウラガン団長は的に刺さった羽と、元の姿に戻ったノルデを交互に見ながら関心を示す。
「あんな風に羽も出せて、しかもそれで攻撃が出来るんですね。異世界の技なんて初めて見ましたが驚きの連続ですよ」
「団長さんから聞いたときは半信半疑でしたけど、そのエスプリマというやつを見せられたら信じないわけにはいきませんよ。それはどういう構造なんですか?」
アハナさんも初めて見る異世界の武器に興味津々のようだ。
その質問に答えるべく、イネス先生がリネットに代わってエスプリマの説明を始める。
イネス先生は以前俺がマリィに聞いたエスプリマの話と似たような内容の話をする。
その講義をウラガン団長達は真剣に聞き、アハナさんにいたってはメモを取っている。
「エスプリマについてはこんなもんだけど、大体いいかな?」
「イネスさんは先生というだけあって、エスプリマについての説明は分かりやすかったです」
「魂を……ですか。あの鳥から短剣に変化するのは不可思議としか言いようがありませんね」
「異世界ゆえ文化も常識も全然違うから、驚くのも無理はないさ。私もギフトの話を聞たときには舌を巻いたよ」
「ってことは、フィオちゃんこの生き物も喋ったり武器にしたり出来るのかい?」
ガスバルさんがそう言いながら興味深そうにポムリンに触ろうとする。
しかし、ポムリンはペタペタと逃げるように走り出して俺の後ろに隠れる。
「ううん、私のポムリンは話したり武器にしたりは出来ないよ」
「そうなのか? じゃあさっきは他の武器を持ってきて戦ってたんだ?」
「一応あるんだけどさっきは持ってきてなかったから素手で戦ったよ」
「あいつ等と素手でやりあったのか?! こいつはたまげたな……」
「そういえばおじさんさっき槍からビビビビッて電気出してたよね? 私もああいうの使ってみたいよ」
「あれはAランクの技だから教えてもすぐには使えないぞ。そのうえ武器も同ランクのものが必要になるから今日は無理かな」
「難しいんだ……。だったら仕方ないね」
「でもフィオちゃんならもしかしたら使えるかもしれんな。よし、今度試してみるか?」
「本当に! 私もおじさんみたいに使えるようなりたいよ」
俺もポムリンのお腹を撫でながらガスバルさんにお願いする。
「多分フィオなら使えると思いますよ。俺なんかよりも全然強いですからね」
「ソウタより強いのか。まあ、俺も近くで見てたがかなりの動きだったからなあ……。正直俺でも敵わんかもしれんと思った程だ」
ガスバルさんがフィオに感心した様子で話していたら、アハナさんが口を開く。
「その話は後でしてもらうとしてギフトの説明を続けさせてもらってもいいかしら?」
「おお! さっきからすまんな。続けてくれ」
アハナさんはイネス先生に向き直って話を続ける。
「異世界での貴重なお話をありがとうございました。では、次は魔法についてご説明しますね」
リネットとフィオが待ってましたと言わんばかりに手を高く挙げる。
「はい! はい! 私達魔法を使ってみたいです」
「二人ともやる気は十分みたいね。魔法もギフトラベルを使うので先程のスキル系ギフトと原理は同じです。ただ、難易度が高いので、発動しなくても落ち込まないで下さい。ロマリ君お願いね」
「はい。ではまずはこれを二人に渡しておきましょう」
ロマリが前に出てきて二人にギフトラベルと魔法石を配り。
「それにはすでに《アイスソリッド》という基礎魔法が記録されてます。それを貼って、手のひらに氷の塊があるイメージしてみて下さい」
二人は言う通り目をギュッと閉じて魔法をイメージをする。
しかし数分経っても氷の塊は出てこず、リネットは早々にイライラしてるようだ。
「おかしいわね。集中力はあるはずなんだけど全然出せる気がしないわ。これ本当に出るの?」
「ええ、魔法は何より雑念を無くすことが大事なんです。頭の中をクリーンな状態にして、それだけに意識を集中するんです。私がどんなものか出して見せましょう」
ロマリは二人にお手本として手のひらサイズの氷塊を出現させる。
僅か数秒程で出された氷の塊をリネットとフィオがマジマジと見つめる。
「へえ、本当に出るものなのね。よーし! もう一度やってみるわ!」
「頑張って下さいね! リネット様ならきっと出せますよ!」
肩に止まったノルデの声援を受け、リネットは気合いを入れ直して魔法に集中する。
しかし一向に出る気配はなく、リネットはふてくされて座り込む。
「ああもう! なんなのよ! 全然出ないじゃない!」
「そんなに焦るなよ。もう少し集中力を持続させないと無理だろ。あれだったら俺が出し方教えてやろうか?」
俺が自慢気に言うとリネットが悔しそうな顔をして立ち上がり、再び魔法を出すため目をつぶる。
「結構よ! あなたに教わらなくても自分でやるから見てなさい。絶対ソウタよりもスゴい魔法使ってやるんだから」
「ほおー、それはまた大きくでたな。言っとくけど俺はリネットよりも短い時間で小さい火の玉くらいなら出せたからな」
「気が散るからちょっと黙ってて! すぐ追い付いてやるんだから待ってなさい」
「そうですよ! そんなこと言って後で後悔しても知りませんからね!」
そんな俺達にロマリ君が人差し指を口に当て、フィオの方を見るように小声で言ってくる。
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