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神子の大神殿での日々
十四話
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久しぶりの祝福を受けてしまったお陰で、俺の大神殿の地位は以前より強固なものになった。
なんというか……改革で残った神官達は敬虔な信者だったから、改めて祝福を受けた俺を更に神聖視し、俺の健やかな成長?祝福に満ちた今世?を祈るようになってしまった。
そのせいで、普通の神官が祈っても俺ほどではないが小さな祝福が授けられるようになってしまい、大神殿中の徳が上がりまくっている。
だからか、俺の扱い現人神扱いになりつつあるんだ……。
神子だし、崇められるのはわかるけど、人間なのには変わらない。だから、最近ちょっとしんどかった。
「うう……レオーレ様……皆の信仰心が辛いです……」
一応、神子として頑張るつもりはあるけど、あくまで人なので、神と同等に扱われるのはしんどいのだ。
前世の近代宗教的な考え的に、生きている人が神扱いされている宗教にいい話は聞かなかったし……。
「ルカ様は、頑張っておられますから……皆もその存在に創造神の寵愛を感じるのでしょう」
レオーレ様とのお茶会の場で、礼儀もマナーもかなぐり捨ててテーブルに突っ伏した俺をレオーレ様は慰めてくれる。
「……そうですね」
それもわかってはいるのだ。皆、俺が創造神の加護を一心に受けているから、俺を象徴として崇めているのだと。
でも、やっぱりしんどいもにはしんどい。
「……」
ぐったりとお茶を楽しむ気力もない俺に、レオーレ様は沈黙し、部屋を静寂が包む。
「……ルカ様。大神殿での生活はお辛いですか?」
「……ここで暮らすのは、辛くないです。でも……私を、俺を俺として見て欲しい」
レオーレ様やリアン、ナザール様は、ちゃんと俺を見てくれているがそれでも、俺を俺として見てくれる人がもっと欲しい。
神子としての、俺を作らなくていい人が。
「……なるほど、わかりました」
レオーレ様がそう言葉をこぼし、手に持ったティーカップをソーサーに戻す音が聞こえた。
失望されたかなと、ぼんやり思っていると俺の頭になにかが乗る。
優しく撫でるような動きをするそれがレオーレ様の手だと気づくのに少し時間がかかった。
頭を撫でられている事に気づき、驚いて顔を上げる。
「レオーレ様……?」
「すみません、撫でなければと思ったもので」
俺の髪を耳にかけるように撫で離れていった手に名残惜しさを感じて視線で追えば、柔らかい笑みを浮かべたレオーレ様と目が合う。
「ルカ様が神子としての役目を完璧にこなしているので、忘れかけておりましたが……ルカ様は、まだ十一歳。もっと、わがままを言ってもよろしいのですよ」
優しく語りかけるレオーレ様に少し罰が悪くなる。社会人な前世も合わせたら、精神年齢は余裕で成人しているからだ。
「でも……」
「今では、ルカ様の神子としての地位も揺るぎのないものになっています。無理に神子らしく勤めずとも、皆受け入れてくれますよ」
無理に、神子らしく……。その言葉に、俺は自分が無理していた事に気づく。
神子らしくあろうとして、口調も正したし、生活も、行動も、神子としてふさわしく努めていた。
だけど、崇められるようになって、より神子らしくいなきゃいけないというかプレッシャーが俺にのし掛かっていたのかもしれないと気づいたのだ。
「もう少し、気を緩めてみませんか?たとえば……先程溢したように私に素で話しかけても構いませんよ」
笑みを浮かべるレオーレ様に、少し考える。
先程溢したと言っているのは、俺を俺として見てほしいっと言った時の事だろう。
「……いいんですか?」
「構いませんよ。素で話せるだけでも、楽になるものはあるでしょう」
「……うん」
頷いた俺の頭をまたレオーレ様が撫でてくれる。その手に甘えるようにすり寄れば、レオーレ様から小さな笑い声が聞こえてきた。
「そんなに嬉しそうな顔をするのならもっと撫でてあげればよかったですね」
まるで小さな子供を慈しむような笑みを浮かべるレオーレ様に、羞恥心から顔に熱がのぼるのを感じる。
そ、そんな顔で見つめられるとか、解釈違い!解釈違いだから!
でも、優しく撫でられるのは心地よくて、拒絶する事ができない。
真っ赤になっているを感じながら、終わるのを待っていると、乱れた髪を直すように撫でられてレオーレ様のてが離れていった。
「ルカ様」
レオーレ様が優しい声色で俺を呼ぶ。
「あなたの頑張りは創造神も私達も見ています。だから、甘えたい時やすがりたい時はいつでも頼ってください」
柔らかく笑みを浮かべるレオーレ様は、俺よりずっとずっと神聖な人のように見えた。
なんというか……改革で残った神官達は敬虔な信者だったから、改めて祝福を受けた俺を更に神聖視し、俺の健やかな成長?祝福に満ちた今世?を祈るようになってしまった。
そのせいで、普通の神官が祈っても俺ほどではないが小さな祝福が授けられるようになってしまい、大神殿中の徳が上がりまくっている。
だからか、俺の扱い現人神扱いになりつつあるんだ……。
神子だし、崇められるのはわかるけど、人間なのには変わらない。だから、最近ちょっとしんどかった。
「うう……レオーレ様……皆の信仰心が辛いです……」
一応、神子として頑張るつもりはあるけど、あくまで人なので、神と同等に扱われるのはしんどいのだ。
前世の近代宗教的な考え的に、生きている人が神扱いされている宗教にいい話は聞かなかったし……。
「ルカ様は、頑張っておられますから……皆もその存在に創造神の寵愛を感じるのでしょう」
レオーレ様とのお茶会の場で、礼儀もマナーもかなぐり捨ててテーブルに突っ伏した俺をレオーレ様は慰めてくれる。
「……そうですね」
それもわかってはいるのだ。皆、俺が創造神の加護を一心に受けているから、俺を象徴として崇めているのだと。
でも、やっぱりしんどいもにはしんどい。
「……」
ぐったりとお茶を楽しむ気力もない俺に、レオーレ様は沈黙し、部屋を静寂が包む。
「……ルカ様。大神殿での生活はお辛いですか?」
「……ここで暮らすのは、辛くないです。でも……私を、俺を俺として見て欲しい」
レオーレ様やリアン、ナザール様は、ちゃんと俺を見てくれているがそれでも、俺を俺として見てくれる人がもっと欲しい。
神子としての、俺を作らなくていい人が。
「……なるほど、わかりました」
レオーレ様がそう言葉をこぼし、手に持ったティーカップをソーサーに戻す音が聞こえた。
失望されたかなと、ぼんやり思っていると俺の頭になにかが乗る。
優しく撫でるような動きをするそれがレオーレ様の手だと気づくのに少し時間がかかった。
頭を撫でられている事に気づき、驚いて顔を上げる。
「レオーレ様……?」
「すみません、撫でなければと思ったもので」
俺の髪を耳にかけるように撫で離れていった手に名残惜しさを感じて視線で追えば、柔らかい笑みを浮かべたレオーレ様と目が合う。
「ルカ様が神子としての役目を完璧にこなしているので、忘れかけておりましたが……ルカ様は、まだ十一歳。もっと、わがままを言ってもよろしいのですよ」
優しく語りかけるレオーレ様に少し罰が悪くなる。社会人な前世も合わせたら、精神年齢は余裕で成人しているからだ。
「でも……」
「今では、ルカ様の神子としての地位も揺るぎのないものになっています。無理に神子らしく勤めずとも、皆受け入れてくれますよ」
無理に、神子らしく……。その言葉に、俺は自分が無理していた事に気づく。
神子らしくあろうとして、口調も正したし、生活も、行動も、神子としてふさわしく努めていた。
だけど、崇められるようになって、より神子らしくいなきゃいけないというかプレッシャーが俺にのし掛かっていたのかもしれないと気づいたのだ。
「もう少し、気を緩めてみませんか?たとえば……先程溢したように私に素で話しかけても構いませんよ」
笑みを浮かべるレオーレ様に、少し考える。
先程溢したと言っているのは、俺を俺として見てほしいっと言った時の事だろう。
「……いいんですか?」
「構いませんよ。素で話せるだけでも、楽になるものはあるでしょう」
「……うん」
頷いた俺の頭をまたレオーレ様が撫でてくれる。その手に甘えるようにすり寄れば、レオーレ様から小さな笑い声が聞こえてきた。
「そんなに嬉しそうな顔をするのならもっと撫でてあげればよかったですね」
まるで小さな子供を慈しむような笑みを浮かべるレオーレ様に、羞恥心から顔に熱がのぼるのを感じる。
そ、そんな顔で見つめられるとか、解釈違い!解釈違いだから!
でも、優しく撫でられるのは心地よくて、拒絶する事ができない。
真っ赤になっているを感じながら、終わるのを待っていると、乱れた髪を直すように撫でられてレオーレ様のてが離れていった。
「ルカ様」
レオーレ様が優しい声色で俺を呼ぶ。
「あなたの頑張りは創造神も私達も見ています。だから、甘えたい時やすがりたい時はいつでも頼ってください」
柔らかく笑みを浮かべるレオーレ様は、俺よりずっとずっと神聖な人のように見えた。
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