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神子の大神殿での日々
十五話
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レオーレ様から俺が参っていたのが広まったのか、神子扱いが少しマシになった。
いや、相変わらず神子扱いはされているのだけど、素を出しても何も言われなくなったと言う感じか。
神官達が俺の素を受け入れてくれるのを見て、俺自身が自分を追い込みすぎていたのだと気づいた。
それに気づいてからは、神官達と笑いあって会話も出来るし、妄想も絶好調なので、祈りの度に祝福が飛び散りまくっている。
創造神様も俺が元気になったのを喜んでくれているようで、これはこれで神子としての信仰心を高めまくっているが、今では負担だと思うことは少ない。
そんなわけで大神殿生活を満喫していたらある日の事。俺はナザール様へと呼び出された。
「……学園ですか?」
「ええ、国王からの提案です。いずれは、貴族社会へと嫁ぐ予定の神子を貴族社会に慣れさせる為に成人する前に学園で過ごさせてみてはどうかと」
ナザール様からの言葉に俺はついにその時がきたかと思った。
大神殿に来てから二年ちょっと。まだ、学園に入るまでには三年近くあるが、今までの慣習を廃して、神子である俺を成人前に学園へと引き出そうと言う動きが始まったのかと。
「もちろん、ルカ様が神殿で過ごしたいと言うのであれば、私達神官はそれを尊重いたしますが……元来神子は、貴族……特に王族へと輿入れしてきました。ルカ様は貴族生まれではありませんし……貴族と言うものがどういうものか学ぶ機会にもなると思います」
俺を諭すように言葉を紡ぐナザール様。表情としては、今までの慣習を破るのを気にしている表情だが、俺自身の身を案じて提案してくれているのがわかった。
俺としては、貴族に嫁ぐのは解釈違いなので大神殿に戻ってくる気マンマンなのだが、夢に見たまでの推しとの学園生活。
生で見る推しへの渇望。答えは一つしかなかった。
「そのお話を受けようと思います。実際にどのような環境なのか知らずに貴族社会に入るのは不安しかありませんので」
「そうですか……わかりました。そのように伝えておきましょう」
俺の返答に安心したような表情を見せたナザール様。信仰と政治の天秤の匙加減大変なんだろうな。
「それとですね。ルカ様」
ナザール様の苦労を思い巡らせていたら、ナザール様が付け加えるように口を開いた。
「ルカ様が学園への入学を受け入れた場合、学園へ入る前に同年代の子とのふれあいも必要だろうと言うことで、王家が信頼する貴族の子息を学友として受け入れてみないかと言われているんです」
「学友……ですか?」
ゲームではそんな話ではなかったが、ここはあくまでも現実でもある。俺が俺として神子をしているから、差違が出てきたのだろうか?
「ええ、いきなりの事で驚いているでしょうが……私としてもルカ様の年頃で大人達の中だけで過ごさせるのも心苦しく……友人と言う者が入れば、貴族社会に入った時も苦なく馴染めるのではないかと思っていたのです」
ナザール様の言葉に少しじんとする。ここまで思って貰えるなんて俺ほどで幸せ者だなぁ……。
「ナザール様やレオーレ様達と過ごすのは心地いいのですが……友人という人は、村にいた時もいなかったので……もし、紹介いただく人が友人になってくれるのなら嬉しいです」
俺としては、純粋に嬉しくて出た言葉だったのだが、俺の以前の生活を思い出したのかナザール様の表情が曇る。
そんな顔させたかったわけではないのだが……ちょっと、自虐が過ぎたかな。
「それで……その……もう、紹介いただく方は決まっているのでしょうか?」
ナザール様の意識をそらすために、言葉を紡げば、ナザール様は曇らせていた表情を消し、口を開く。
「ええ、今は候補として何人か上がっているだけですが……有力なのはシュネル公爵家ジェレミア様とリヴァレ侯爵家シオン様という方々ですね」
唐突に出てきた推しの名前に卒倒しなかった俺を誰か褒めてほしい。
いや、相変わらず神子扱いはされているのだけど、素を出しても何も言われなくなったと言う感じか。
神官達が俺の素を受け入れてくれるのを見て、俺自身が自分を追い込みすぎていたのだと気づいた。
それに気づいてからは、神官達と笑いあって会話も出来るし、妄想も絶好調なので、祈りの度に祝福が飛び散りまくっている。
創造神様も俺が元気になったのを喜んでくれているようで、これはこれで神子としての信仰心を高めまくっているが、今では負担だと思うことは少ない。
そんなわけで大神殿生活を満喫していたらある日の事。俺はナザール様へと呼び出された。
「……学園ですか?」
「ええ、国王からの提案です。いずれは、貴族社会へと嫁ぐ予定の神子を貴族社会に慣れさせる為に成人する前に学園で過ごさせてみてはどうかと」
ナザール様からの言葉に俺はついにその時がきたかと思った。
大神殿に来てから二年ちょっと。まだ、学園に入るまでには三年近くあるが、今までの慣習を廃して、神子である俺を成人前に学園へと引き出そうと言う動きが始まったのかと。
「もちろん、ルカ様が神殿で過ごしたいと言うのであれば、私達神官はそれを尊重いたしますが……元来神子は、貴族……特に王族へと輿入れしてきました。ルカ様は貴族生まれではありませんし……貴族と言うものがどういうものか学ぶ機会にもなると思います」
俺を諭すように言葉を紡ぐナザール様。表情としては、今までの慣習を破るのを気にしている表情だが、俺自身の身を案じて提案してくれているのがわかった。
俺としては、貴族に嫁ぐのは解釈違いなので大神殿に戻ってくる気マンマンなのだが、夢に見たまでの推しとの学園生活。
生で見る推しへの渇望。答えは一つしかなかった。
「そのお話を受けようと思います。実際にどのような環境なのか知らずに貴族社会に入るのは不安しかありませんので」
「そうですか……わかりました。そのように伝えておきましょう」
俺の返答に安心したような表情を見せたナザール様。信仰と政治の天秤の匙加減大変なんだろうな。
「それとですね。ルカ様」
ナザール様の苦労を思い巡らせていたら、ナザール様が付け加えるように口を開いた。
「ルカ様が学園への入学を受け入れた場合、学園へ入る前に同年代の子とのふれあいも必要だろうと言うことで、王家が信頼する貴族の子息を学友として受け入れてみないかと言われているんです」
「学友……ですか?」
ゲームではそんな話ではなかったが、ここはあくまでも現実でもある。俺が俺として神子をしているから、差違が出てきたのだろうか?
「ええ、いきなりの事で驚いているでしょうが……私としてもルカ様の年頃で大人達の中だけで過ごさせるのも心苦しく……友人と言う者が入れば、貴族社会に入った時も苦なく馴染めるのではないかと思っていたのです」
ナザール様の言葉に少しじんとする。ここまで思って貰えるなんて俺ほどで幸せ者だなぁ……。
「ナザール様やレオーレ様達と過ごすのは心地いいのですが……友人という人は、村にいた時もいなかったので……もし、紹介いただく人が友人になってくれるのなら嬉しいです」
俺としては、純粋に嬉しくて出た言葉だったのだが、俺の以前の生活を思い出したのかナザール様の表情が曇る。
そんな顔させたかったわけではないのだが……ちょっと、自虐が過ぎたかな。
「それで……その……もう、紹介いただく方は決まっているのでしょうか?」
ナザール様の意識をそらすために、言葉を紡げば、ナザール様は曇らせていた表情を消し、口を開く。
「ええ、今は候補として何人か上がっているだけですが……有力なのはシュネル公爵家ジェレミア様とリヴァレ侯爵家シオン様という方々ですね」
唐突に出てきた推しの名前に卒倒しなかった俺を誰か褒めてほしい。
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