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神子の大神殿での日々
二十四話
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シオンと会いたいと話した結果、三日ほどして会える環境を整えてくれた。シオンの予定もあるだろうにこんなあっさりと叶ったのはやはり俺が神子だからだろう。
まあ、俺の体調も心配された為、無理はしないと約束する羽目になったけどね。
そして、その間俺がレオーレ様への対応をどうしていたのかと言うと……。
「体調はいかがですか?」
「だ、だだだだだだだだ大丈夫です!」
……壊れたラジオかな?と、まあ……この通り、挙動不審、おそらく赤面のコンボを毎回決めてしまっている。
前世では、女の子が好きだったし、学生時代に淡いお付き合いをした事もあれど、深い中になった事はなかったので、前世含め十何年年ぶりの恋。
しかも、明確に恋と自覚したのは始めても初めて……平常心など、保てるわけがなかったし、正直レオーレ様の美しいご尊顔が目の前にあるのに倒れないのがやっとだった。
この奇行も心配されたのだが、あまりにもあからさまなので途中からは生暖かい目で見られていたと思う。
レオーレ様は不思議そうにしていたけど、リアンやナザール様には微笑ましく笑っていた。
俺が相談してないから何も言ってこないと思うんだけど、確実にバレている。神殿的には、俺がレオーレ様を好きになった事はたぶん喜ばしい事なのだ。神官同士の結婚も認められてはいるし、貴族社会に連れていかれずに済むからね。
そして、このレオーレ様以外にバレバレの状態で三日過ごす……療養中でなければ辛かった……。
そんなわけで、ちょっとすすけた俺。いつもの来客用の部屋で約二週間ぶりに再会したシオンから告げられた言葉は……。
「え……どうしたの?大丈夫?」
久しぶりと言う言葉の前に最初にそれを言われた当たり、俺の消耗具合がお察しいただけると思う。
「会いたいって言うから来たけど……もうちょっと休んで方が良かったんじゃない?」
「いや……その……相談したいことが、あって……」
「ふーん……?」
互いにテーブル越しに向かい合うように座って、少しの沈黙が流れる。
「リアン、悪いけど……二人にしてもらえる?」
「シオン様がルカ様に危害を加えるとは思えませんが……安全上の理由の為承諾しかねます」
できればシオンと二人で話したいと思って、壁際に控えていたリアンにお願いしてみるけど撃沈する。いや、シオンの護衛もいるから本当に二人っきりになるのは難しいんだけど……ね。
「なに?相談事って聞かれたくない話なの?」
「出来れば……」
「そう……それは困ったね」
シオンが手を顎に当てながら、ちらりと護衛の人に視線を向ける。
「僕は二人っきりになる事に問題はないんだけど……とりあえず、お前は出ていきなよ」
「しかし、シオン様」
「ここで僕に何かあっても、父上や王家は喜ぶだけでしょ?さっさと、出てって」
「……わかりました。外でお待ちしております」
護衛に出ていくよう手をはらう動きをしたシオンに護衛の人は渋々と部屋の外へと出ていった。
「……これで、とりあえず僕以外にルカの相談事を神殿外に出せる人間はいなくなったよ。これで少しは話しやすくなったんじゃない?」
扉が閉まると共にシオンが肩を竦める様に片手を上げる。
ま、まあ……護衛の人がいなくなったのはありがたい……。そう思いながらちらりとリアンを見るも……。
「私の事は、どうぞお気にせず」
笑顔で断られてしまった。俺のお世話係手強い……。こうなったらリアンの事は諦めて相談するしかないな。
「その……リアンも内緒にしててね?」
「ええ、もちろんです」
ホントかなぁ……と、思いつつも、リアンを信用するしかない。
「えっと……相談っていうのはね……」
「うん」
俺の言葉にシオンが頷く。
「好きな人ができて……」
「まさか、レックスとかじゃないよね」
俺の言葉にシオンがやや食い気味に聞いてくる。
「ち、違う!レックス様かっこよかったけど!そうじゃなくて!」
「レックス見て、倒れたのに!?」
「俺が好きなのはレオーレ様なの!」
問い詰める様に叫ぶシオンに俺も弁明するように叫び、シオンのぽかんとした顔を見てやらかしたと両手で顔を覆う。
「……アオレオーレ様?ホントに?」
気の抜けたようなシオンの声に顔を隠したまま頷く。
「そっか……そっかー……。あー……良かったレックスだったら、どうしようかと……」
心の底からホッとしたようなシオンの言葉に顔を覆った指の隙間からシオンの様子を伺うと俺と同じようにシオンも顔を手で覆っている。
「……シオンは、レックス様の事好きなの?」
まあ、ゲームでの事を考えたら間違いなく好きなんだろうけど。
「……秘密にしとけよ」
「……うん」
たぶん、皆気づいてるという言葉は黙っておく。
……というか、なんで相談するつもりが二人そろってダブルノックダウンしてるんだろう?
ちらりと壁際のリアンに視線を向けたら、すまし顔だったけど、確実に笑うのを堪えている表情をしていた。
まあ、俺の体調も心配された為、無理はしないと約束する羽目になったけどね。
そして、その間俺がレオーレ様への対応をどうしていたのかと言うと……。
「体調はいかがですか?」
「だ、だだだだだだだだ大丈夫です!」
……壊れたラジオかな?と、まあ……この通り、挙動不審、おそらく赤面のコンボを毎回決めてしまっている。
前世では、女の子が好きだったし、学生時代に淡いお付き合いをした事もあれど、深い中になった事はなかったので、前世含め十何年年ぶりの恋。
しかも、明確に恋と自覚したのは始めても初めて……平常心など、保てるわけがなかったし、正直レオーレ様の美しいご尊顔が目の前にあるのに倒れないのがやっとだった。
この奇行も心配されたのだが、あまりにもあからさまなので途中からは生暖かい目で見られていたと思う。
レオーレ様は不思議そうにしていたけど、リアンやナザール様には微笑ましく笑っていた。
俺が相談してないから何も言ってこないと思うんだけど、確実にバレている。神殿的には、俺がレオーレ様を好きになった事はたぶん喜ばしい事なのだ。神官同士の結婚も認められてはいるし、貴族社会に連れていかれずに済むからね。
そして、このレオーレ様以外にバレバレの状態で三日過ごす……療養中でなければ辛かった……。
そんなわけで、ちょっとすすけた俺。いつもの来客用の部屋で約二週間ぶりに再会したシオンから告げられた言葉は……。
「え……どうしたの?大丈夫?」
久しぶりと言う言葉の前に最初にそれを言われた当たり、俺の消耗具合がお察しいただけると思う。
「会いたいって言うから来たけど……もうちょっと休んで方が良かったんじゃない?」
「いや……その……相談したいことが、あって……」
「ふーん……?」
互いにテーブル越しに向かい合うように座って、少しの沈黙が流れる。
「リアン、悪いけど……二人にしてもらえる?」
「シオン様がルカ様に危害を加えるとは思えませんが……安全上の理由の為承諾しかねます」
できればシオンと二人で話したいと思って、壁際に控えていたリアンにお願いしてみるけど撃沈する。いや、シオンの護衛もいるから本当に二人っきりになるのは難しいんだけど……ね。
「なに?相談事って聞かれたくない話なの?」
「出来れば……」
「そう……それは困ったね」
シオンが手を顎に当てながら、ちらりと護衛の人に視線を向ける。
「僕は二人っきりになる事に問題はないんだけど……とりあえず、お前は出ていきなよ」
「しかし、シオン様」
「ここで僕に何かあっても、父上や王家は喜ぶだけでしょ?さっさと、出てって」
「……わかりました。外でお待ちしております」
護衛に出ていくよう手をはらう動きをしたシオンに護衛の人は渋々と部屋の外へと出ていった。
「……これで、とりあえず僕以外にルカの相談事を神殿外に出せる人間はいなくなったよ。これで少しは話しやすくなったんじゃない?」
扉が閉まると共にシオンが肩を竦める様に片手を上げる。
ま、まあ……護衛の人がいなくなったのはありがたい……。そう思いながらちらりとリアンを見るも……。
「私の事は、どうぞお気にせず」
笑顔で断られてしまった。俺のお世話係手強い……。こうなったらリアンの事は諦めて相談するしかないな。
「その……リアンも内緒にしててね?」
「ええ、もちろんです」
ホントかなぁ……と、思いつつも、リアンを信用するしかない。
「えっと……相談っていうのはね……」
「うん」
俺の言葉にシオンが頷く。
「好きな人ができて……」
「まさか、レックスとかじゃないよね」
俺の言葉にシオンがやや食い気味に聞いてくる。
「ち、違う!レックス様かっこよかったけど!そうじゃなくて!」
「レックス見て、倒れたのに!?」
「俺が好きなのはレオーレ様なの!」
問い詰める様に叫ぶシオンに俺も弁明するように叫び、シオンのぽかんとした顔を見てやらかしたと両手で顔を覆う。
「……アオレオーレ様?ホントに?」
気の抜けたようなシオンの声に顔を隠したまま頷く。
「そっか……そっかー……。あー……良かったレックスだったら、どうしようかと……」
心の底からホッとしたようなシオンの言葉に顔を覆った指の隙間からシオンの様子を伺うと俺と同じようにシオンも顔を手で覆っている。
「……シオンは、レックス様の事好きなの?」
まあ、ゲームでの事を考えたら間違いなく好きなんだろうけど。
「……秘密にしとけよ」
「……うん」
たぶん、皆気づいてるという言葉は黙っておく。
……というか、なんで相談するつもりが二人そろってダブルノックダウンしてるんだろう?
ちらりと壁際のリアンに視線を向けたら、すまし顔だったけど、確実に笑うのを堪えている表情をしていた。
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