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第一部:本編
79:隠し部屋
迂回ルートを選んで隠し部屋を探していると、ヘルトさんが足を止めて、壁のある一点を見つめだした。
「隠し部屋ですか?」
「おそらく」
罠を見つけられるように、ヘルトさん魔眼には隠し部屋の入り口を見つける事ができる。
隠し部屋の入り口にも他の壁とは違う魔力が流れているらしかった。
「開けるが……少し離れていろ」
「はい」
ヘルトさんの指示に従い、ヘルトさんと隠し部屋の入り口から少し距離を取る。
直接的な罠があることはないが、隠し部屋の入り口が開くと同時にモンスターが召喚され戦闘になる場合があるからだ。
話は、聞いていたのだが低層でそれが起こった時は、飛び出してきたゴブリンアーチャーがヘルトさんに弓を放ってきて危なかった。
ヘルトさんだから避けられたけど……僕だったら射られていたと思う。
「よし、開いた」
ヘルトさんが閉じられた隠し部屋の入り口を操作して、壁を開く。
魔力で閉じられている壁は、手順に従って決まったレンガに魔力を流せば開くらしい。
それも魔眼でわかっちゃうからヘルトさんの隠し部屋発見率と解除率は百パーセントだ。他の冒険者の立場からしたらメチャクチャズルいスキルだなって思う……。
前のパーティーの人達には、教えてたらしいから凄く惜しかっただろうなぁ。
まあ、同じ魔眼持っていた人もいたらしいからパーティー抜けるのが拗れなかったとも聞いているけど。
「中も大丈夫だ。入ってこい!」
考え事をしていたら僕を残して隠し部屋の安全確認に行っていたヘルトさんに呼ばれたので、僕も隠し部屋へと足を踏み入れる。
隠し部屋を見渡せば、部屋の奥にヘルトさんがいるのが見えた。
それにしても……広いなこの隠し部屋。
隠し部屋は、通路よりは幅が狭い事も多いが、この部屋は広く、天井も広い。
だから、部屋の奥……ヘルトさんの正面にある大きな宝箱が一層目立っていた。
「大きな宝箱ですね」
「ああ……ここまでのは見た事がねぇな」
頑張れば、僕とヘルトさんが二人で入れそうな大きな宝箱。
普通だったら罠も考えるんだけど……。
「罠は……」
「ない。ここまででかかったらミミックも疑うが……魔力も感じないからそれも無しだ」
ミミックは宝箱に擬態しているモンスターだ。
でも、その場合は、特有の魔力があるらしい。それもないということは、この宝箱は正真正銘の宝物が入っている宝箱なのだろう。
「エルツ。念のため離れとけ」
「わかりました」
だが、その大きさに中身を疑っているヘルトさんから指示を受け、また距離を取る。
離れた場所から、ヘルトさんを見ているのは心が落ち着かない。なぜなら、ああいう事も普通は奴隷がするからだ。
何事もないように祈りながら、ヘルトさんが宝箱を開けるのを見守る。
鍵のかかっていない蓋が開き、ヘルトさんが中身を見て、警戒した雰囲気を感じるが、しばらく中身を見つめた後、僕を手で招いた。
「どうでした?」
「見てみろ」
駆け寄ってきた僕にヘルトさんが、宝箱の中身を示す。
そこには、僕より少し小柄な人形が二つ入っていた。
「隠し部屋ですか?」
「おそらく」
罠を見つけられるように、ヘルトさん魔眼には隠し部屋の入り口を見つける事ができる。
隠し部屋の入り口にも他の壁とは違う魔力が流れているらしかった。
「開けるが……少し離れていろ」
「はい」
ヘルトさんの指示に従い、ヘルトさんと隠し部屋の入り口から少し距離を取る。
直接的な罠があることはないが、隠し部屋の入り口が開くと同時にモンスターが召喚され戦闘になる場合があるからだ。
話は、聞いていたのだが低層でそれが起こった時は、飛び出してきたゴブリンアーチャーがヘルトさんに弓を放ってきて危なかった。
ヘルトさんだから避けられたけど……僕だったら射られていたと思う。
「よし、開いた」
ヘルトさんが閉じられた隠し部屋の入り口を操作して、壁を開く。
魔力で閉じられている壁は、手順に従って決まったレンガに魔力を流せば開くらしい。
それも魔眼でわかっちゃうからヘルトさんの隠し部屋発見率と解除率は百パーセントだ。他の冒険者の立場からしたらメチャクチャズルいスキルだなって思う……。
前のパーティーの人達には、教えてたらしいから凄く惜しかっただろうなぁ。
まあ、同じ魔眼持っていた人もいたらしいからパーティー抜けるのが拗れなかったとも聞いているけど。
「中も大丈夫だ。入ってこい!」
考え事をしていたら僕を残して隠し部屋の安全確認に行っていたヘルトさんに呼ばれたので、僕も隠し部屋へと足を踏み入れる。
隠し部屋を見渡せば、部屋の奥にヘルトさんがいるのが見えた。
それにしても……広いなこの隠し部屋。
隠し部屋は、通路よりは幅が狭い事も多いが、この部屋は広く、天井も広い。
だから、部屋の奥……ヘルトさんの正面にある大きな宝箱が一層目立っていた。
「大きな宝箱ですね」
「ああ……ここまでのは見た事がねぇな」
頑張れば、僕とヘルトさんが二人で入れそうな大きな宝箱。
普通だったら罠も考えるんだけど……。
「罠は……」
「ない。ここまででかかったらミミックも疑うが……魔力も感じないからそれも無しだ」
ミミックは宝箱に擬態しているモンスターだ。
でも、その場合は、特有の魔力があるらしい。それもないということは、この宝箱は正真正銘の宝物が入っている宝箱なのだろう。
「エルツ。念のため離れとけ」
「わかりました」
だが、その大きさに中身を疑っているヘルトさんから指示を受け、また距離を取る。
離れた場所から、ヘルトさんを見ているのは心が落ち着かない。なぜなら、ああいう事も普通は奴隷がするからだ。
何事もないように祈りながら、ヘルトさんが宝箱を開けるのを見守る。
鍵のかかっていない蓋が開き、ヘルトさんが中身を見て、警戒した雰囲気を感じるが、しばらく中身を見つめた後、僕を手で招いた。
「どうでした?」
「見てみろ」
駆け寄ってきた僕にヘルトさんが、宝箱の中身を示す。
そこには、僕より少し小柄な人形が二つ入っていた。
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