玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~

やみのよからす

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第2章 ユルガルム領へ

第2章第025話 謁見

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第2章第025話 謁見

・Side:ツキシマ・レイコ

 迎賓館からお城は、さほど離れてはいませんが。馬車に乗って登城です。
 流石に城門で誰何されますが。アイズン伯爵が同乗と分れば、問題なく通過しました。

 敷地に入って正面の礼拝堂っぽい建物へ…かと思ったら。ここでもやはり、横の屋敷ですね。ホワイトハウスくらい? そこが、王の執務棟だそうです。 大理石っぽい石で出来ている、豪華な廊下を歩いて行きます。絵画やら彫刻やら飾られていて、いかにも王様御用達って感じですね。

 少し歩いて、フルアーマーで棍を持った騎士が警護している部屋に入りました。

 「準備が整うまで、少々こちらでお待ち下さい」

 控え室ですね。
 アイズン伯爵は、先に行くそうです。控え室には、警護の騎士さん二人がいるだけなので。ちょっと落ち着かないですね。
 お茶とお菓子が出います。レッドさんが欲しいですか? あげたら、美味しそうに食べています。お茶には大抵焼き菓子なので、ポリポリ食べています。

 壁には、歴史的な場面を描いたものらしき絵画が飾られています。荒野への上陸、魔物の討伐。うん、よくありそうなモチーフです。
 椅子の下には豪華なカーペットが敷かれていますが。その他の部分はピカピカの石作りです。平らに磨くのも、平らに並べるのも、結構難しいはずです。
 滑りそうだなぁ…と思い、石の部分で学生時代に創作ダンスで練習したムーンウォークをしてみます。おお、良い感じですね。
 …と、横を見たら、警護の騎士さんが魔法でも見たかのようにびっくりしてみてました。

 「…術じゃなく、単なるダンスですよ」

 うそだーという感じてみてます。信じてませんね?



 少し経ってから、部屋続きの謁見室に招かれました。
 待たされるって事で、実はちょっといやな予感がしていたのですが…当たったようです。

 もともとここは、礼拝堂以外で王族に謁見するための部屋なのでしょう、正面中央になんか豪華が椅子があります。
 本来貴族らが並んでいるだろう所に、いかにも身分が高いという服を着た人達が整列しています。
 入り口のところで部屋に入るのを躊躇していると、警護騎士っぽい人に玉座?に案内され、座らされました。レッドさんは膝上に抱っこしています。

 左右に整列していた人たちが、前に並んで、膝を突きました!。たすけてー!

「赤竜神の巫女で在らせられるツキシマ・レイコ様、赤竜神の音子であられる小竜レッド様。私、ネイルコード王国国王クライスファー・バルト・ネイルコードと申します。この度のご光臨、まさに我が国の歴史に残る栄光。このこと子々孫々に伝えますことを、ここに畏み申し上げまする」

 「!!」

 今まで見た中で一番豪華なゴルゲットを着けているのが王様。ライトブラウンの髪を品良くまとめてます。お髭も、いかにも王様って感じ。
 地球での王様のイメージと違うのは、王冠が無いというところでしょうか。変わりとなる金色のゴルゲットは、鎧の一部かという感じで肩や首回りを囲っていて、装飾や宝石で覆われています。重たくないんですかね?
 他の人たちのゴルゲットも豪華です。アイズン伯爵のそれと比べると、アイズン伯爵より皆さん高位だと分ります。
 あ…後ろのあのご婦人は、いつぞやの試食会の… ゴルゲットは小さめですが。ティアラ…は普通にアクセサリーでしょうかね?

 って、観察しているどころではありません。
 この国のトップ集団が、揃って私の前で膝を折っているのです! 小市民モード発動!
 …思わず椅子を降りてレッドさんを椅子に起き、私は椅子の前で土下座してしまいました。



 なんか、部屋が静かになりました。
 …アイズン伯爵が私に話しかけます。

 「レイコ殿、それはなにか儀式的なポーズなのかね?」

 「…いえ。完全屈服しているポーズです。勘弁して下さい」

 王の後ろで、肩をふるわせている人がいます。

 「父上、レイコ様は傅かれるのは苦手であられるようだ。皆もそろそろ立ってはいかがだ?」

 「だから言ったのよ。絶対嫌がるって言ったでしょ」

 「しかしだな。赤竜教の事が無くても、あの赤竜神様から使わされたお方達に国王としてお会いするのだぞ。ここで礼を示さねば貴族や民に示しが付かん」

 「レイコちゃん。陛下が困っているので、そろそろ立っていただけないかしら」

 「…分りました」

 レッドさん、椅子の上でエッヘンというポーズしてます。…うん、レッドさんの方が崇められるには合っているんじゃないかしら?
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