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第5章 クラーレスカ正教国の聖女
第5章第043話 分析
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第5章第043話 分析
・Side:アカイ・タカフミ
試行番号01-674-06。
規模はまだ小さいが。ほぼ期待していた現象だった。…期待していたと言っては、玲子に申し訳ないが。
想定していた規模と比較すれば4桁ほど小さいが。まぁ一度始まれば、これ以上は暴走という形でキリが無いのだろう。
マナ制御へのアクセスログを解析する。既に他のシステムによってコントロール下に置かれたマナの制御を奪うには、いわゆる暗号解析が必要になるのだが。これだけの範囲のマナの制御を一気に解析するなんてことは、理論上は不可能だ。
レッドからのログと、バックアップされた周辺モニタリングポイントのアクセスログを解析する。…いくつかの量子演算で、あり得ないパフォーマンスを出しているルーチンがある。まるでここに穴が開いていて、答えだけがぼこっと湧いてきたような。
毎度ながら気持ち悪い。えらく高性能な関数が呼ばれているなと思ってソースを読んだら、return文一行しか書かれていないような理不尽。
もちろん言語では無く回路の話なのだが。普通の量子演算のアルゴリズムしか無いはずだ。
発現が早すぎたのが気になるというか。玲子に申し訳ないが。ともかく研究するに値する材料は揃った。これで皆も、しばらく退屈するようなことも無いだろう。まずは、第一段階は成功と言って良い。
レッドさんの中の月島博士の疑似人格。メンターのようにスキャンした脳内データをシミュレートしているわけではなく、AIが学習しただけの月島博士に似た模造品に過ぎないし。学習した内容と実際の外界との反応の差異で生じる自己矛盾を解決するのに恐ろしくリソースを消費するアルゴリズムで、リアル度ではなかなかなレベルのものになったが、長時間連続可動させてはデータの修繕が追いつかない未完成品だ。それでも、玲子に対して理性によってマナ制御を手放すことを促すことが出来たことは大きな成果だ。
普段は、その知識データベースを玲子のメンターアーキテクチャに接続することで、彼女の異世界生活をサポートしてくれているが。出来れば今後、稼働時間が増えるような改良はしていきたいものだが… 効率を優先する場合、ものまねでは無くそれ自体が確立した人工意識となる。我々の定義では、それは月島忠文とは別物の新たな人格だ。…この辺の改善と検証には相当時間がかかるな。
"アライさん"か。 レッドといいシロといい、相変わらずのネーミングセンスだね、玲子。
ただ、この種族がアライグマの系統なのは正解だ。彼らを南半球の大陸に放って二百万年。一時期樹上で生活していたグループは手に親指を獲得し。その後、樹を降りて二足歩行も可能となった。この辺。霊長類の進化とよく似ている。水辺での生活は経なかったので、体毛はそのまま残っているけどね。
玲子の推測通り、知性のバリエーションとして"ヒト"以外の知的生命体も、神探しのテスト対象としている。一時、いろんな種を人工的に知能強化をしようと試みたこともあったが、そういう生物はまず安定しない。
玲子が名付けたラクーン人は、この星では初めての人類以外の知性体だ。 彼らの文明レベルはまだ大陸の人類には及ばないが、万年単位で見れば誤差の範囲だ。
人類の生存圏とは今はまだ離れているが、いつかは衝突することになっただろう。最悪の展開もあり得たはずだが、今のうちに玲子に保護されるのならちょうど良い展開だ。彼らは、魔女の眷属としてはいまいち覇気が無いからな。
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五章まで一気に書き上げてきましたが。ここでストックが尽きました。大体88万文字ほどになります。
人生生きてきてここまで長いものを書いたのは初めてです。
とりあえず、レイコさんの取り巻く直近の懸念事項は一通り解消されて。これでやっと本当に自重せずに自身に住み心地の良い社会作りに専念出来るという物です。
第六章は、現在プロットを5万文字ほど書いたところですが。正教国事件からだいたい1年の間に起きたことを閑話的に沢山書いていきたいなと思っています。その中で、あの人とあの人に人生の転機が!等々。
東方諸島や東の大陸などについても、その後に書いていきたいと思いますが。…ちと文明進めないとおいそれとは行けないぞと。
まぁこの惑星の住人には、太陽リングという究極の目的が提示されてしまっていますので、文明の進歩はこれから加速されていくでしょう。
まぁポイントはあまり稼げてはいませんが。読んでくださっている方々には感謝しかありません。
続きはしばらくお待ちください。
・Side:アカイ・タカフミ
試行番号01-674-06。
規模はまだ小さいが。ほぼ期待していた現象だった。…期待していたと言っては、玲子に申し訳ないが。
想定していた規模と比較すれば4桁ほど小さいが。まぁ一度始まれば、これ以上は暴走という形でキリが無いのだろう。
マナ制御へのアクセスログを解析する。既に他のシステムによってコントロール下に置かれたマナの制御を奪うには、いわゆる暗号解析が必要になるのだが。これだけの範囲のマナの制御を一気に解析するなんてことは、理論上は不可能だ。
レッドからのログと、バックアップされた周辺モニタリングポイントのアクセスログを解析する。…いくつかの量子演算で、あり得ないパフォーマンスを出しているルーチンがある。まるでここに穴が開いていて、答えだけがぼこっと湧いてきたような。
毎度ながら気持ち悪い。えらく高性能な関数が呼ばれているなと思ってソースを読んだら、return文一行しか書かれていないような理不尽。
もちろん言語では無く回路の話なのだが。普通の量子演算のアルゴリズムしか無いはずだ。
発現が早すぎたのが気になるというか。玲子に申し訳ないが。ともかく研究するに値する材料は揃った。これで皆も、しばらく退屈するようなことも無いだろう。まずは、第一段階は成功と言って良い。
レッドさんの中の月島博士の疑似人格。メンターのようにスキャンした脳内データをシミュレートしているわけではなく、AIが学習しただけの月島博士に似た模造品に過ぎないし。学習した内容と実際の外界との反応の差異で生じる自己矛盾を解決するのに恐ろしくリソースを消費するアルゴリズムで、リアル度ではなかなかなレベルのものになったが、長時間連続可動させてはデータの修繕が追いつかない未完成品だ。それでも、玲子に対して理性によってマナ制御を手放すことを促すことが出来たことは大きな成果だ。
普段は、その知識データベースを玲子のメンターアーキテクチャに接続することで、彼女の異世界生活をサポートしてくれているが。出来れば今後、稼働時間が増えるような改良はしていきたいものだが… 効率を優先する場合、ものまねでは無くそれ自体が確立した人工意識となる。我々の定義では、それは月島忠文とは別物の新たな人格だ。…この辺の改善と検証には相当時間がかかるな。
"アライさん"か。 レッドといいシロといい、相変わらずのネーミングセンスだね、玲子。
ただ、この種族がアライグマの系統なのは正解だ。彼らを南半球の大陸に放って二百万年。一時期樹上で生活していたグループは手に親指を獲得し。その後、樹を降りて二足歩行も可能となった。この辺。霊長類の進化とよく似ている。水辺での生活は経なかったので、体毛はそのまま残っているけどね。
玲子の推測通り、知性のバリエーションとして"ヒト"以外の知的生命体も、神探しのテスト対象としている。一時、いろんな種を人工的に知能強化をしようと試みたこともあったが、そういう生物はまず安定しない。
玲子が名付けたラクーン人は、この星では初めての人類以外の知性体だ。 彼らの文明レベルはまだ大陸の人類には及ばないが、万年単位で見れば誤差の範囲だ。
人類の生存圏とは今はまだ離れているが、いつかは衝突することになっただろう。最悪の展開もあり得たはずだが、今のうちに玲子に保護されるのならちょうど良い展開だ。彼らは、魔女の眷属としてはいまいち覇気が無いからな。
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五章まで一気に書き上げてきましたが。ここでストックが尽きました。大体88万文字ほどになります。
人生生きてきてここまで長いものを書いたのは初めてです。
とりあえず、レイコさんの取り巻く直近の懸念事項は一通り解消されて。これでやっと本当に自重せずに自身に住み心地の良い社会作りに専念出来るという物です。
第六章は、現在プロットを5万文字ほど書いたところですが。正教国事件からだいたい1年の間に起きたことを閑話的に沢山書いていきたいなと思っています。その中で、あの人とあの人に人生の転機が!等々。
東方諸島や東の大陸などについても、その後に書いていきたいと思いますが。…ちと文明進めないとおいそれとは行けないぞと。
まぁこの惑星の住人には、太陽リングという究極の目的が提示されてしまっていますので、文明の進歩はこれから加速されていくでしょう。
まぁポイントはあまり稼げてはいませんが。読んでくださっている方々には感謝しかありません。
続きはしばらくお待ちください。
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