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その後
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早いもので時は移っていくものである。
中学のときからやっていることは変わらない。年だけを重ねていく。重ねた年はだるま落としみたいに落としていくことはできない。重ねっぱなしのままだ。
いっぱしのスーツを着て得意先をめぐる。新商品の説明とか、おいてある商品の売れ行きとかを聞く。少し世間話をして、次の店舗を回る。明らかにめんどくさそうな顔をしながら対応をする人もいる。僕も仕事だからなるべく、話を短くしつつ重要なことを伝えてすぐに帰る。嫌なことを長々とさせるのは申し訳ないから。
こんな僕がよく働けたもんだ。たまに思う。でも人生とはそんなもんだ。入ってみればこんなもんかみたいなことがたくさんある。
こんなもんか、を続けていくうちに人はきっと死んでいくのだろうと思う。
こうやってたまに死について考えることがある。最近は忙しくてあまり考える暇はないけど、それでもたまにある。
大学のときのことも。
結局忘れることはできなかった。ふと思い出してしまうほどには心に残っている。傷になって。
彼女は今、どうしているかなとか、元気でいるだろうかとか。お節介かもしれないけど、思ってしまう。
次を回る前にお昼にしよう。昨日はカレーだったから、今日はどうしようか。定食屋にでも入ろうかな。
昼には脱いでいた上着も、夕方になれば肌寒くて袖を通す。今日も仕事は終わり。あとは帰って寝るだけ。その前に、お酒の一本でも買っていこうかな。まぁどっちにしても、最寄駅まで行けばいいか。時計が差す時間は17時14分。
夕飯は何にしようかな。
多くの人が駅へと向かう中でも、逆方向から歩いてくる人は一定数いる。この街にもオフィス以外の場所があるんだろうな。そうでないと、こんなに駅から人が来るなんてないんだから。もしかしから、全員会社に忘れ物をした人かもしれない。そんなことはないだろうけど。
拭き抜く風が露出した肌を刺激する。
0.0000000001
ふと覗いてしまった目に移った数字の羅列。過ぎ去った後に気づいた。
あれは彼女だった。ような気がする。
駅に向かう人の流れを妨げないように、また歩き出した。
中学のときからやっていることは変わらない。年だけを重ねていく。重ねた年はだるま落としみたいに落としていくことはできない。重ねっぱなしのままだ。
いっぱしのスーツを着て得意先をめぐる。新商品の説明とか、おいてある商品の売れ行きとかを聞く。少し世間話をして、次の店舗を回る。明らかにめんどくさそうな顔をしながら対応をする人もいる。僕も仕事だからなるべく、話を短くしつつ重要なことを伝えてすぐに帰る。嫌なことを長々とさせるのは申し訳ないから。
こんな僕がよく働けたもんだ。たまに思う。でも人生とはそんなもんだ。入ってみればこんなもんかみたいなことがたくさんある。
こんなもんか、を続けていくうちに人はきっと死んでいくのだろうと思う。
こうやってたまに死について考えることがある。最近は忙しくてあまり考える暇はないけど、それでもたまにある。
大学のときのことも。
結局忘れることはできなかった。ふと思い出してしまうほどには心に残っている。傷になって。
彼女は今、どうしているかなとか、元気でいるだろうかとか。お節介かもしれないけど、思ってしまう。
次を回る前にお昼にしよう。昨日はカレーだったから、今日はどうしようか。定食屋にでも入ろうかな。
昼には脱いでいた上着も、夕方になれば肌寒くて袖を通す。今日も仕事は終わり。あとは帰って寝るだけ。その前に、お酒の一本でも買っていこうかな。まぁどっちにしても、最寄駅まで行けばいいか。時計が差す時間は17時14分。
夕飯は何にしようかな。
多くの人が駅へと向かう中でも、逆方向から歩いてくる人は一定数いる。この街にもオフィス以外の場所があるんだろうな。そうでないと、こんなに駅から人が来るなんてないんだから。もしかしから、全員会社に忘れ物をした人かもしれない。そんなことはないだろうけど。
拭き抜く風が露出した肌を刺激する。
0.0000000001
ふと覗いてしまった目に移った数字の羅列。過ぎ去った後に気づいた。
あれは彼女だった。ような気がする。
駅に向かう人の流れを妨げないように、また歩き出した。
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