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1章
風邪の特効薬
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・・・頭が、痛い・・ガンガンする・・。
喉も痛い・・・。
体が怠くて、辛い・・・。
いつの間にか自分のベッドで寝ていた・・・・あれ?
おデコには、体温と同じくらい温くなった、ぬれたタオルが・・・。
『ダリル兄さんさんが・・帰ってきて・・・あれ?頭がうまく働かない・・考えられない・・もういいや、めんどくさい、喉がかわいた、お水が飲みたい』
怠い体を、気合と根性で、立ち上がり、暗闇の中、部屋のドアに手を掛けようとして、ドアにぶつかってそのまま床に座り込んだ。ドアにぶつかったとき、「ぶぅぎゃぁ!」カエルの潰れた様な声が、ミズキの口から洩れた。
どうやら、体力もない・・・。
そういえば、夜にしても、なんでこんなに暗いの?暗いと言うより真っ暗だ。
ーーーコンコンとドアを叩く音がした。
「ミズキ?」
カチャカチャとドアノブが回る音がする。
「ダリル兄さんさん?」
焦り出すダリルの行動がミズキを不安にさせる。
「体調はどうだ?辛くはないか?扉が開かないのだが、ドアの前に何か置いてないか?」
「体調ですか?少し怠いですね~、でも、辛くはないですよ!ドアの前は私が居るくらいですかね?よくわからなくて・・・、それより、夜にしても今日は本当に真っ暗ですね」
「・・・ミズキ・・?何を言ってる・・?まだ昼前だぞ?」
少しぜっぱ詰まったダリルの声がきこえた。
「えっ?ダリル兄さんさん?お昼前だったらこんなに暗くはありませんよ?ダリル兄さんさん?」
「・・・・・」
沈黙が怖い。
「・・・ねぇ?ダリル兄さんさん?何か言って下さいよ?やっやだなぁ~?」
背中から冷たいものが流れる。
寒い、凍える様な不安がミズキにのし掛かる。
暗闇の中に1人いる不安がミズキを掴んで離さない。
ミズキは自分を震えながら抱きしめても寒さは消え去らない。
怖い!怖い!怖い!どうして私だけこんな目にあうの?
誰か助けて・・・。
ダリルはもう一度声をかけようとしてドアに手を付ける。
「ダリルどけ!ミズキ!ドアを開けるぞ、そこに居るなら、少しどいてろ!ダリル薬師をもう一度呼んで来い」
ミズキとダリルの会話でミズキの目が見えない事が分かる。
今のミズキはどれだけ不安で怖いだろうか?
暗闇の中に一人でいるミズキの事を考えるとジェリドはダリルがまどろっこしくしているのが我慢出来なかった。
「あぁあ、分った、ミズキを頼む」
ダリルの足音が走って遠退いていった。
ジェリドさん?ミズキの頬がピクピク!と引きつる。
本気で泣かされて以来、ジェリドは、ミズキの中では、近くに寄ってほしくない人ランキング、ダントツの1位になっていた。
『この恨み、晴らさでおくべきか!!
ーーージェリド憎し!!
土下座するまで、ゆるさん!!』
寒気や不安よりジェリドに対しての怒りが勝った。
「チッ!ジェリドさんまで居るのか?」
「どうしてここにジェリドさんが居るんですか・・・」と言う前に、ドアが開いて、ふわっと抱き上げられた。ミズキは「うぅわっ!!」と声をあげた。
ミズキはバランスを崩し、落ちそうになり、両手でガッチリと相手の首を絞めていた。
『落ちずにすんだ、セーフ』心の中でセーフのポーズをとった。
そして、あっという間にベッドにおろされた。
「いい加減、首から手をどけろ・・」
「げっ!ジェリドさん」
「いいから、首から手をどけろ!」
「こりゃぁ~失礼~」
ミズキは、手に力を入れていたみたいで、手の力をぬくのに、少し時間が掛かった。
少し痣になったのでは無いかと、ミズキは少しだけ、ほんの少しだけ、雀の涙分だけ、罪悪感が心を占めた。
目は見えなくても、気配を感じる。
「ジェリドさん?」
「ん?何だ?」
「なんで、まだ、此処にいるんですか?」
「・・・・・」
『黙ってないで、なんかしゃべれよ!ジェリドさんよぉ~沈黙が辛いんだよ~』
「・・・それにしても今日は珍しいですね、変な喋りも、嫌みの一つも出ないなんて、何か変な物でも食べました?」
「いや、食べてない・・・それに、ダリルから、お前の事を聞いた」
「あぁ~ぁあ、そ~ですか、ちなみにどこまで?」
「お前が、異世界から来て、ダリルの妹の振りをしているところまで」
「全部じゃないですか!ダリルさんは何で話したんだろう?」
本音、ダダ漏れです。
「俺には・・知られたくなかったか?」
脅されている?凄みのある声で言われると、首を横ではなく、縦に振りたくなる。負けるなミズキ!!いま縦に頷いたら、きっと嫌な事が起きる予感がする、絶対する。
「いっ!いいえ、そんな事は、ありませんよ・・ほほほ・・・そうですか・・・それで、ジェリドさんは信じたんですか?」
「あぁ信じるしかないだろう・・・今まで、酷いことを言って、すまなかったな」
ジェリドさんが謝っている?
ふっふっふ、
良いですね~!
良い気分ですね~!!
顔がにやけますね~!
「それじゃぁ、ジェリドさん、謝ってください!!」
「今、謝ったが、それではダメか?」
「私の住んでいた、『二ホン』では、謝る時は、土下座なんですよ!土!下!座!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・わ、かった」
大きなため息と、カタンと、音がして「本当に、申し訳なかった。許してくれ」
「『許してください』でしょう?」
「・・・・・許してください」
ジェリドさんが謝っている!気分が良い!メチャクチャ気分が良い!
あぁぁぁ我が世の春が来たーーーー!!
「土下座を見られないのは残念だけど、仕方ないですね~許してあげましょう!おほほほほ・・・、ゲホォ!ゴホォ!」
調子に乗っていたら、罰が当たったみたいに、咳が止まらなくなってきた。
「もうしゃべるな!ゆっくり寝ていろ・・・全く、調子に乗りやがって」
ミズキを横にしてからジェリドは、ミズキの頭をなでた。
「お、おみず・・・、ゲホォ!ゴホォ!」
「分かった、水だな?すぐ持ってくる」
ジェリドはすぐに、水を持ってきて「お前の、『二ホン』では風邪をうつせば、良くなるのだろ?ダリルに聞いた、それなら、俺にうつせ」と言って、ジェリドは水を口にあおって、ミズキの口に水を流し込んだ。
「これでお前は良くなる、安心しろ」
「・・・・・・・・・・・・」
一体何が起きた?言葉が出ない、わたしのファーストキス!
耳から蒸気が噴き出しそうになるくらい!顔が真っ赤になった。
ミズキは、恥ずかしくて、毛布をかぶった。
「ジェリド、薬師を連れてきた、ミズキは大丈夫か?」
「あぁあ、水を飲んで、いま落ち着いたとこだ」
『落ち着いてなんかいない!!心臓がドキドキよ!!ジェリドさんのバカーーーーー!』
~~~~~~~~
ミズキは、薬師から貰った薬を飲んで、ベッドで寝ている。呼吸も落ち着いている。
ダリルは、ミズキの額に濡れたタオルをのせた。
居間に戻るとジェリドが、テーブルの椅子に座っていた、そしてむかえにダリルが座った。
「だが、良かった、失明は一時的なもので、すぐに良くなるそうだ・・・本当に良かった」
「・・・あぁあ、そうだな?」
「ジェリド・・・もう帰って休め、ミヅキは俺が面倒を見る、だいぶ呼吸も楽になった様だしな、心配を掛けたな」
「・・・・・・・・いや、まだ心配だ」
「・・・意外だな、ジェリド!お前が、ミズキを心配するとは思わなかったぞ」
「あぁ、お前の話を聞いて・・・納得したからな・・・それに・・・いや、何でもない!やっぱり、俺、帰るよ」
ジェリドは、ミズキの部屋に入りミズキの頭を撫で呟いた。
「お前が、失明したら、俺がお前の目になる、足を失ったら、俺が足になる、だから、元の世界に帰りたいなんて言うな、帰りたいと言っても、返してやれないし・・・返さない・・・ずっと俺の側に居いればいい」
喉も痛い・・・。
体が怠くて、辛い・・・。
いつの間にか自分のベッドで寝ていた・・・・あれ?
おデコには、体温と同じくらい温くなった、ぬれたタオルが・・・。
『ダリル兄さんさんが・・帰ってきて・・・あれ?頭がうまく働かない・・考えられない・・もういいや、めんどくさい、喉がかわいた、お水が飲みたい』
怠い体を、気合と根性で、立ち上がり、暗闇の中、部屋のドアに手を掛けようとして、ドアにぶつかってそのまま床に座り込んだ。ドアにぶつかったとき、「ぶぅぎゃぁ!」カエルの潰れた様な声が、ミズキの口から洩れた。
どうやら、体力もない・・・。
そういえば、夜にしても、なんでこんなに暗いの?暗いと言うより真っ暗だ。
ーーーコンコンとドアを叩く音がした。
「ミズキ?」
カチャカチャとドアノブが回る音がする。
「ダリル兄さんさん?」
焦り出すダリルの行動がミズキを不安にさせる。
「体調はどうだ?辛くはないか?扉が開かないのだが、ドアの前に何か置いてないか?」
「体調ですか?少し怠いですね~、でも、辛くはないですよ!ドアの前は私が居るくらいですかね?よくわからなくて・・・、それより、夜にしても今日は本当に真っ暗ですね」
「・・・ミズキ・・?何を言ってる・・?まだ昼前だぞ?」
少しぜっぱ詰まったダリルの声がきこえた。
「えっ?ダリル兄さんさん?お昼前だったらこんなに暗くはありませんよ?ダリル兄さんさん?」
「・・・・・」
沈黙が怖い。
「・・・ねぇ?ダリル兄さんさん?何か言って下さいよ?やっやだなぁ~?」
背中から冷たいものが流れる。
寒い、凍える様な不安がミズキにのし掛かる。
暗闇の中に1人いる不安がミズキを掴んで離さない。
ミズキは自分を震えながら抱きしめても寒さは消え去らない。
怖い!怖い!怖い!どうして私だけこんな目にあうの?
誰か助けて・・・。
ダリルはもう一度声をかけようとしてドアに手を付ける。
「ダリルどけ!ミズキ!ドアを開けるぞ、そこに居るなら、少しどいてろ!ダリル薬師をもう一度呼んで来い」
ミズキとダリルの会話でミズキの目が見えない事が分かる。
今のミズキはどれだけ不安で怖いだろうか?
暗闇の中に一人でいるミズキの事を考えるとジェリドはダリルがまどろっこしくしているのが我慢出来なかった。
「あぁあ、分った、ミズキを頼む」
ダリルの足音が走って遠退いていった。
ジェリドさん?ミズキの頬がピクピク!と引きつる。
本気で泣かされて以来、ジェリドは、ミズキの中では、近くに寄ってほしくない人ランキング、ダントツの1位になっていた。
『この恨み、晴らさでおくべきか!!
ーーージェリド憎し!!
土下座するまで、ゆるさん!!』
寒気や不安よりジェリドに対しての怒りが勝った。
「チッ!ジェリドさんまで居るのか?」
「どうしてここにジェリドさんが居るんですか・・・」と言う前に、ドアが開いて、ふわっと抱き上げられた。ミズキは「うぅわっ!!」と声をあげた。
ミズキはバランスを崩し、落ちそうになり、両手でガッチリと相手の首を絞めていた。
『落ちずにすんだ、セーフ』心の中でセーフのポーズをとった。
そして、あっという間にベッドにおろされた。
「いい加減、首から手をどけろ・・」
「げっ!ジェリドさん」
「いいから、首から手をどけろ!」
「こりゃぁ~失礼~」
ミズキは、手に力を入れていたみたいで、手の力をぬくのに、少し時間が掛かった。
少し痣になったのでは無いかと、ミズキは少しだけ、ほんの少しだけ、雀の涙分だけ、罪悪感が心を占めた。
目は見えなくても、気配を感じる。
「ジェリドさん?」
「ん?何だ?」
「なんで、まだ、此処にいるんですか?」
「・・・・・」
『黙ってないで、なんかしゃべれよ!ジェリドさんよぉ~沈黙が辛いんだよ~』
「・・・それにしても今日は珍しいですね、変な喋りも、嫌みの一つも出ないなんて、何か変な物でも食べました?」
「いや、食べてない・・・それに、ダリルから、お前の事を聞いた」
「あぁ~ぁあ、そ~ですか、ちなみにどこまで?」
「お前が、異世界から来て、ダリルの妹の振りをしているところまで」
「全部じゃないですか!ダリルさんは何で話したんだろう?」
本音、ダダ漏れです。
「俺には・・知られたくなかったか?」
脅されている?凄みのある声で言われると、首を横ではなく、縦に振りたくなる。負けるなミズキ!!いま縦に頷いたら、きっと嫌な事が起きる予感がする、絶対する。
「いっ!いいえ、そんな事は、ありませんよ・・ほほほ・・・そうですか・・・それで、ジェリドさんは信じたんですか?」
「あぁ信じるしかないだろう・・・今まで、酷いことを言って、すまなかったな」
ジェリドさんが謝っている?
ふっふっふ、
良いですね~!
良い気分ですね~!!
顔がにやけますね~!
「それじゃぁ、ジェリドさん、謝ってください!!」
「今、謝ったが、それではダメか?」
「私の住んでいた、『二ホン』では、謝る時は、土下座なんですよ!土!下!座!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・わ、かった」
大きなため息と、カタンと、音がして「本当に、申し訳なかった。許してくれ」
「『許してください』でしょう?」
「・・・・・許してください」
ジェリドさんが謝っている!気分が良い!メチャクチャ気分が良い!
あぁぁぁ我が世の春が来たーーーー!!
「土下座を見られないのは残念だけど、仕方ないですね~許してあげましょう!おほほほほ・・・、ゲホォ!ゴホォ!」
調子に乗っていたら、罰が当たったみたいに、咳が止まらなくなってきた。
「もうしゃべるな!ゆっくり寝ていろ・・・全く、調子に乗りやがって」
ミズキを横にしてからジェリドは、ミズキの頭をなでた。
「お、おみず・・・、ゲホォ!ゴホォ!」
「分かった、水だな?すぐ持ってくる」
ジェリドはすぐに、水を持ってきて「お前の、『二ホン』では風邪をうつせば、良くなるのだろ?ダリルに聞いた、それなら、俺にうつせ」と言って、ジェリドは水を口にあおって、ミズキの口に水を流し込んだ。
「これでお前は良くなる、安心しろ」
「・・・・・・・・・・・・」
一体何が起きた?言葉が出ない、わたしのファーストキス!
耳から蒸気が噴き出しそうになるくらい!顔が真っ赤になった。
ミズキは、恥ずかしくて、毛布をかぶった。
「ジェリド、薬師を連れてきた、ミズキは大丈夫か?」
「あぁあ、水を飲んで、いま落ち着いたとこだ」
『落ち着いてなんかいない!!心臓がドキドキよ!!ジェリドさんのバカーーーーー!』
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ミズキは、薬師から貰った薬を飲んで、ベッドで寝ている。呼吸も落ち着いている。
ダリルは、ミズキの額に濡れたタオルをのせた。
居間に戻るとジェリドが、テーブルの椅子に座っていた、そしてむかえにダリルが座った。
「だが、良かった、失明は一時的なもので、すぐに良くなるそうだ・・・本当に良かった」
「・・・あぁあ、そうだな?」
「ジェリド・・・もう帰って休め、ミヅキは俺が面倒を見る、だいぶ呼吸も楽になった様だしな、心配を掛けたな」
「・・・・・・・・いや、まだ心配だ」
「・・・意外だな、ジェリド!お前が、ミズキを心配するとは思わなかったぞ」
「あぁ、お前の話を聞いて・・・納得したからな・・・それに・・・いや、何でもない!やっぱり、俺、帰るよ」
ジェリドは、ミズキの部屋に入りミズキの頭を撫で呟いた。
「お前が、失明したら、俺がお前の目になる、足を失ったら、俺が足になる、だから、元の世界に帰りたいなんて言うな、帰りたいと言っても、返してやれないし・・・返さない・・・ずっと俺の側に居いればいい」
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