勇者さまは私の愚弟です。

ホタル

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私の彼は、愚弟でした

合掌

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文官プローシャは珍しく普段は通り過ぎる店の前で気になる見出しが目に飛び込んできた。

ゴシップ記事など読んだ事が無かったが、表紙一面に「勇者を穀潰し扱い!!」の文字に目がくぎ付になり震える手でゴシップ新聞を購入、そして余りの内容に破り捨てた。

私の偉大なるラヴィニス王弟殿下によくも!汚点を付けてくれましたね!異世界の糞女!

この新聞を鵜呑みにはしたくありませんが、この記事の日付の次の日に赤く腫れあがった左頬のラヴィニス様を見ているだけにゴシップ新聞の記事が真実だと物語っています。

あの時のラヴィニス様は嬉しそうに腫れあがった頬をなぞっていましたが・・・。

はらわたの煮え繰り返る事!あの糞女の仕業でしたか。

ラヴィニス様に危害を与えるのは、あの糞女だとは思っていましたが・・・よくも敬愛するラヴィニス様に蹴りを入れてくれましたね。

魔王ですら傷一つ付けられなかったラヴィニス様に!

本当に亡き者にしてくれよう!
手始めに悠馬と言う子供を誘拐して殺しましょうか?

確かにそれが一番いい方法ですね!

今までの作戦は全て失敗に終わりましたから。

女を屑扱いするラヴィニスを崇拝する数名の信者達が刺客となって一花撲滅大作戦を決行して・・・現在に至る。

ふん!今までは、ただ単にタイミングが悪いだけ!


最初の計画は、2階から植木鉢落下計画は、更に上の階、3階から植木鉢が刺客の頭の上に当たり失神!これによって失敗に終わり!今も病院で入院中!現在記憶喪失との事。

早く職場復帰を願う。

二度目の計画は、落とし穴を掘っていた刺客も土が崩れて来て生き埋めになり、押し潰される思いをしたせいか、現在体に圧力がかかるのが嫌だといって一日中裸で生活をして居るとか。流石に裸で仕事をしてもらうわけにもいかず。今も病院で入院中!

早く職場復帰を願う。


今度こそはと、三度目の挑戦!タップリと毒を塗った吹き矢を一花めがけて吹こうとして思いっきり深呼吸をしたら、毒針を吸ってしまって中毒になり、ひたすら笑い続けているらしい。どうやら吹き矢に塗る毒を間違えた様だ。日頃の行いが良いのか刺客は生きていた。だがしかし、笑ってばかりで未だに会話が出来ない始末!おかげで今も病院で入院中!

早く職場復帰を願う。

そしてとうとう、四度目の挑戦!チンピラに扮して!パンケーキ屋の入り口で、一花への暴言を正々堂々と!嫌がらせをしていた刺客はラヴィニスの制裁で幕を閉じた。

あれ以来!未だに刺客の彼の姿を見ない。

貴方は何処に行ってしまったんですか?
生きているなら連絡下さい。
貴方の事が心配です。
連絡!待ってます。

彼の職場復帰を願う。


私達はこの事で少し学習した。

どんなに手を使っても被害を被るのは仕掛けたこちら側。

一体何がいけないのか?

一花の悪運の強さだけは良い事が分かった。

ターゲットを変えてもう一度挑戦だ!
今度は弟の悠馬を見つけ次第殺す。

ふふふふふぁはははははは!

だが、彼は気付けなかった。

悠馬に危害を加えた者に地獄の苦しみ又は、それ以上の苦しみを与える事に躊躇しない一花を!

鬼に金棒!

一花に悠馬!

彼はこれから嫌という程思い知る。

知識はあっても、人を見る目がない男の末路が今、ここに始まる。

合掌!

※※


ドアの隙間から異様な2つの光が爛々と輝きを増して行く!

そして禍々しい負のオーラがそのドアから流れ出していた。


良い度胸だ紅蓮!
どうして一花とこそこそ、いちゃついている?

今更惜しくなったのか?だがもう遅い!
一花はもう私の物だ!

人の物に手を出してタダで済むと思っているなら、考えを改めた方が良い!

一花に指一本触れてみろ?
手首から切り落としてくれる。

さあ早く一花に触れてみろ!
サクッと切ってくれる。
サクッと!

ラヴィニスの息が上がっていく!

早く一花に触れて俺に斬られてしまえ!

・・・・・虚しい。

それから一花も一花だ、いくら幼馴染だと言っても近付きすぎだろう?
紅蓮との距離が近い!近過ぎる!

後でちゃんと言い聞かせないと!
俺以外はごみ同然に扱う様に!と。

こんなに分かりやすくドアの隙間から負の感情をダダ漏れしてるのに!
一花め!ワザと!ワザと!無視をしているな!

「相手にして貰えないのですか?旦那様可哀想~」

後ろからふふふと笑いながらジルがトレイにお菓子を乗せて、ラヴィニスを邪魔だと言わんばかりに立っていた。

「ジル言葉が過ぎるぞ」

「これは大変申し訳御座いません旦那様、一花様に相手にされない旦那様が余りにも不憫で・・・ふふふ・・・邪魔です。旦那様」

「ジルお前!一花に気に入られているからって良い気に・・・」

「ふふふ良い気になっていますよ旦那様!だって私と一花様はお友達ですよ!人前で手を繋いだり出来る関係です!旦那様は一花様と手を繋いで街までお買い物をした事がおありですか?」

「・・・・・」
「えっ?よく聞こえませんよ旦那様」
「・・・・・ない」
「ない!!のですか?お可哀想に!!!オホホホホ、旦那様そこどいて下さい」
ラヴィニスを尻目にジルは一花と紅蓮の元に可愛らしいお菓子をテーブル所狭しと並べた。


「流石に食べきれないわね!ラヴィニスも一緒にお菓子を食べましょうよね」

「しっ、仕方がないなぁ~一花がどうしてもと言うなら呼ばれてあげるよ」

さっきまで不機嫌だが一花のと事でラヴィニスの期限は急上昇した。


流石一花様!
旦那様を手玉に出来るのはやはり一花様お置いて他にいません!
ジルは一花を見てウンウンと頷いた。

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