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一章
黒騎士
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身体を拭かずに最低限の服だけを着て、素早く部屋に戻った・・・つもりだった。
ドアを開けると寝ていたはずのグイドが仁王立していた。それは、それはもう怖い顔で!!
「ひっ!」
ステフは開けた扉を勢いよく閉めそうになったが・・・なんとか踏みとどまった。
踏みとどまった自分を!自我自賛しても良いですよね!
だって怖いんですもの!
グイドの顔が!
目が異様にギラギラしていて今にも食べられそうな気持ちになるんだもの。
本当に顔が怖いんですグイドさん……。
「何で!黙って部屋を出たんだ、風呂に入るなら、一言いって行け!心配しただろう‥‥‥。ほら、髪がまだ濡れている」
大股で近付いて来るなりステフからタオルを奪うと叱りながらステフの頭をガシガシと拭き始めた。
心配してくれるのはありがたいが!今は迷惑だった。
男が怖い。
さっきの青年の様に体を触られると思うと震える・・・グイドが近付いても震えないし怖くない?
凄い!新しい発見だ!
どうして?
もっと驚いた事に、頭を拭くグイドを見上げるとグイドが赤い顔をしてステフの視線から逃れた。
更に手に力を入れてステフの髪を拭き出した。
容赦のない力かげんで、頭を拭くのは辞めてほしい、将来ステフは、禿げるのではないかと心配になってくる。
「いっ痛いですよ。グイドさん、痛いです。もっと優しく・・」
余りの痛さに涙目のステフの口から抗議の声が上がる。
「分かった!分かった!ちゃんと髪を乾かしてから風邪をひいたら、大変だ」
こうなると、過保護のグイドは、全然聞いてくれない。
献身的に、僕の世話をしだす。
「何だ髪にゴミが付いているぞ!今度は俺が髪を洗ってやるから、もう一度風呂に行くぞ!」
ステフの髪を拭いているうちに髪に付いている湯の華が取れない事がきになる様で、グイドの口からとんでもない申し出が上がった。
「いっいいです。辞めときます。お断りします」
「どうしてだ背中ぐらい洗ってやるからステフはただ湯に浸かっているだけでいいぞ」
タオルを肩に乗せて行く気満々のグイドをどうやって黙らせるか?ステフの頭はそれでいっぱいになっていた。
「冗談じゃ無い!どうして僕がグイドさんと一緒に風呂に入らなきゃいけないんですか!」
思った事を素直に言ってしまってステフは後悔した。
「男同士風呂に入って何がいけない!」
グイドの目が冷たく光るのがわかった。
「だって・・・」
まずい本当にグイドさんが怒り出した。
「だって?何だ!そこまでして俺とは入りたく無いのか?ステフ」
「だって・・・」
「だってはわかった。どうして俺とは入りたく無いのか聞いているんだ」
「・・・言わない」
言える訳がない。
実は私は女で、出会った時からグイドさんを騙していました。なんて言えない!
今更だけど、グイドさんには嫌われたくない。
「・・・勝手にしろ!」
グイドは言い捨てて、そのまま風呂に行った。
助かった。
ステフは正直ホッとした。
いつかはグイドに本当の事を言わなければいけないと思っていたが、今はその時ではない。
過保護過ぎるグイドに見捨てられるのは、別れの時で良い。
※※
この宿には、調度品や絨毯、テーブル寝具まで、一流の物が揃っている、金持ちや貴族のお忍用の1室がある。
1階の奥の二間続きの一室には、黒ずくめの男が4人てテーブルを囲んで、何やら会話をしている。
とても楽しそうには見えない。
4人とも、腰に帝国の紋章の入った剣を差している。
全員が、眉間のしわが深くなっている。
4人のうち、1人が口をひらいた。
「最近の殿下は、機嫌が悪いな………」
残りの3人はその言葉に、頷いた。
「あぁ、殿下にも、困ったものだ。」
「だが、どうする………」
「そう簡単に、ガリアン公国の生き残りの皇女なんて見つかるのか?それ以前に生きている事すら疑わしい」
「あぁ…そうだ、何で皇女が生きてる、なんで嘘をついた。」
3人の目線が1人の若い男に集中した。
「嘘じゃありませんよ、僕が信じられませんか?」
若い男は剣の鞘に手をかけた。
その動作に2人の男たちも、剣の鞘にてをかけた。
「止めないか、シュナイダー、リヒター、」
「ですが、ロベルト隊長!」
シュナイダー、リヒターと呼ばれた男達は、声をそろえて言った。
「それから、ロイズ!理由を話せ!」
ロベルトは、ロイズをにらんでいた。
ロイズはため息をついた。
「分かりました、ロベルト隊長、お話ししましょう、僕は見たんです」
「北の砦の街ヴェルダーの殲滅作戦の時、僕は、当時の指揮官の従者でした。その時ですが、なぜ、ヴェルダーの殲滅作戦が決行したと思いますか?」
ロイズは、ロベルト、シュナイダー、リヒターを順に見渡した。
「あぁ・・・俺も気になっていたんだ、なぜ、あんな辺境の、何もない街を消し去るのかと……」
ロベルトが答えると、残りの男たちも頷いた。
「陛下のもとに、一つの情報がもたらされました。ヴェルダーの領主からではなく、当時、隠密行動をしていた僕の兄から、木こりの老夫婦が、赤い髪の1人の少女を保護したと・・・普通なら、そんな事では誰も動きませんよね?」
「でもその話には、陛下を動かすには十分な理由があったのです・・・少女は〈至高の光玉〉のペンダントを持っていると・・・」
「陛下はそんな眉唾物の為に、ヴェルダーの人々を皆殺しにしたのか?ロイズ!」
ロイズは頷いた。
「えぇ、そうです。陛下にとっては、それだけで十分でした。何せ、我が兄は、陛下の懐刀と言われていますからね、信頼も厚い」
「それじゃぁ、その時の指揮官も堪ったもんじゃ無いな、俺だったら………騎士を辞めてる……」
ロベルトが心痛な趣で答える。
その場にいた全員も頷いた。
「えぇ、殲滅作戦の後、その時の指揮官は、帝国を去りましたよ…」
「だろうな・・・」
ロベルトは目を瞑った。
沈黙が数秒流れた。
「良く………陛下が許したな……」
沈黙を破って、リヒターが口を開いた。
「それなんですが、彼は先の大戦の英雄ですから、陛下にとっては『目の上のたん瘤』、『渡りに船』だったんじゃないですかね」
「それでは、指揮官と言うのは………」
英雄と言う言葉に弱い、シュナイダーの目が輝いた。
「シュナイダーの想像通りです、その時の指揮官は、グイド・スペクター、前皇帝の時の、宰相のクロフォード・スペクター公爵のご子息です」
「それで?………、話はそこまででは無いだろう、本題に戻るぞ」
ロベルトはロイズを促した。
「えぇ、指揮官は、見事に街を殲滅しましたよ、烏合の衆とはいえ、街の殲滅ですからね、大変でしたよ」
「部隊の本陣は、精霊の森、ヴェルターの北東にある森に構えました。森の中は、木こりの老夫婦が住んでいる小屋もあり、隠密の僕の兄の言った通りに、長い髪の赤毛の少女が居ました。僕と指揮官は、偵察を兼ねて、木こりの家に様子を見に行きました。」
「………少女は老夫婦に、こき使われていました。食事も満足に食べさせて貰えなかった用でした」
「その少女が、生き残りという確証はどこにあるんだ?」
ロベルトはロイズを問いただした。
「髪の色と、目の色は王家の者では無い、いでたちですが、彼女の胸には、確かに〈至高の光玉〉がありました。それは僕と指揮官が確認済みです」
「ただ、殲滅の前日に、少女のの姿は消えていました」
「僕は指揮官が、食料を少女に渡しているのを見ています………」
「そう……か…、分った、お前の言葉を信じよう!」
ロベルトは頷くと、残りの2人の頷いた。
「当面は、その赤毛の少女を探せば良いのだな?」
「はい」とロイズは頷く。
話がひと段落すると、部屋に金髪の碧眼の青年が入ってきた、一斉に、男たちは立ち上がり金髪の青年に、深々と頭を下げた。
「今すぐに、この宿に泊まっている、赤い髪の女を探し出せ!」
「ハッ、グリフィス殿下」
「赤い髪の女ですか………?」
「あぁそうだ、赤い髪の女だ!!」
上機嫌に言う、グリフィスに、一同は困惑した。
『『『また、赤い髪の女か?』』』
ドアを開けると寝ていたはずのグイドが仁王立していた。それは、それはもう怖い顔で!!
「ひっ!」
ステフは開けた扉を勢いよく閉めそうになったが・・・なんとか踏みとどまった。
踏みとどまった自分を!自我自賛しても良いですよね!
だって怖いんですもの!
グイドの顔が!
目が異様にギラギラしていて今にも食べられそうな気持ちになるんだもの。
本当に顔が怖いんですグイドさん……。
「何で!黙って部屋を出たんだ、風呂に入るなら、一言いって行け!心配しただろう‥‥‥。ほら、髪がまだ濡れている」
大股で近付いて来るなりステフからタオルを奪うと叱りながらステフの頭をガシガシと拭き始めた。
心配してくれるのはありがたいが!今は迷惑だった。
男が怖い。
さっきの青年の様に体を触られると思うと震える・・・グイドが近付いても震えないし怖くない?
凄い!新しい発見だ!
どうして?
もっと驚いた事に、頭を拭くグイドを見上げるとグイドが赤い顔をしてステフの視線から逃れた。
更に手に力を入れてステフの髪を拭き出した。
容赦のない力かげんで、頭を拭くのは辞めてほしい、将来ステフは、禿げるのではないかと心配になってくる。
「いっ痛いですよ。グイドさん、痛いです。もっと優しく・・」
余りの痛さに涙目のステフの口から抗議の声が上がる。
「分かった!分かった!ちゃんと髪を乾かしてから風邪をひいたら、大変だ」
こうなると、過保護のグイドは、全然聞いてくれない。
献身的に、僕の世話をしだす。
「何だ髪にゴミが付いているぞ!今度は俺が髪を洗ってやるから、もう一度風呂に行くぞ!」
ステフの髪を拭いているうちに髪に付いている湯の華が取れない事がきになる様で、グイドの口からとんでもない申し出が上がった。
「いっいいです。辞めときます。お断りします」
「どうしてだ背中ぐらい洗ってやるからステフはただ湯に浸かっているだけでいいぞ」
タオルを肩に乗せて行く気満々のグイドをどうやって黙らせるか?ステフの頭はそれでいっぱいになっていた。
「冗談じゃ無い!どうして僕がグイドさんと一緒に風呂に入らなきゃいけないんですか!」
思った事を素直に言ってしまってステフは後悔した。
「男同士風呂に入って何がいけない!」
グイドの目が冷たく光るのがわかった。
「だって・・・」
まずい本当にグイドさんが怒り出した。
「だって?何だ!そこまでして俺とは入りたく無いのか?ステフ」
「だって・・・」
「だってはわかった。どうして俺とは入りたく無いのか聞いているんだ」
「・・・言わない」
言える訳がない。
実は私は女で、出会った時からグイドさんを騙していました。なんて言えない!
今更だけど、グイドさんには嫌われたくない。
「・・・勝手にしろ!」
グイドは言い捨てて、そのまま風呂に行った。
助かった。
ステフは正直ホッとした。
いつかはグイドに本当の事を言わなければいけないと思っていたが、今はその時ではない。
過保護過ぎるグイドに見捨てられるのは、別れの時で良い。
※※
この宿には、調度品や絨毯、テーブル寝具まで、一流の物が揃っている、金持ちや貴族のお忍用の1室がある。
1階の奥の二間続きの一室には、黒ずくめの男が4人てテーブルを囲んで、何やら会話をしている。
とても楽しそうには見えない。
4人とも、腰に帝国の紋章の入った剣を差している。
全員が、眉間のしわが深くなっている。
4人のうち、1人が口をひらいた。
「最近の殿下は、機嫌が悪いな………」
残りの3人はその言葉に、頷いた。
「あぁ、殿下にも、困ったものだ。」
「だが、どうする………」
「そう簡単に、ガリアン公国の生き残りの皇女なんて見つかるのか?それ以前に生きている事すら疑わしい」
「あぁ…そうだ、何で皇女が生きてる、なんで嘘をついた。」
3人の目線が1人の若い男に集中した。
「嘘じゃありませんよ、僕が信じられませんか?」
若い男は剣の鞘に手をかけた。
その動作に2人の男たちも、剣の鞘にてをかけた。
「止めないか、シュナイダー、リヒター、」
「ですが、ロベルト隊長!」
シュナイダー、リヒターと呼ばれた男達は、声をそろえて言った。
「それから、ロイズ!理由を話せ!」
ロベルトは、ロイズをにらんでいた。
ロイズはため息をついた。
「分かりました、ロベルト隊長、お話ししましょう、僕は見たんです」
「北の砦の街ヴェルダーの殲滅作戦の時、僕は、当時の指揮官の従者でした。その時ですが、なぜ、ヴェルダーの殲滅作戦が決行したと思いますか?」
ロイズは、ロベルト、シュナイダー、リヒターを順に見渡した。
「あぁ・・・俺も気になっていたんだ、なぜ、あんな辺境の、何もない街を消し去るのかと……」
ロベルトが答えると、残りの男たちも頷いた。
「陛下のもとに、一つの情報がもたらされました。ヴェルダーの領主からではなく、当時、隠密行動をしていた僕の兄から、木こりの老夫婦が、赤い髪の1人の少女を保護したと・・・普通なら、そんな事では誰も動きませんよね?」
「でもその話には、陛下を動かすには十分な理由があったのです・・・少女は〈至高の光玉〉のペンダントを持っていると・・・」
「陛下はそんな眉唾物の為に、ヴェルダーの人々を皆殺しにしたのか?ロイズ!」
ロイズは頷いた。
「えぇ、そうです。陛下にとっては、それだけで十分でした。何せ、我が兄は、陛下の懐刀と言われていますからね、信頼も厚い」
「それじゃぁ、その時の指揮官も堪ったもんじゃ無いな、俺だったら………騎士を辞めてる……」
ロベルトが心痛な趣で答える。
その場にいた全員も頷いた。
「えぇ、殲滅作戦の後、その時の指揮官は、帝国を去りましたよ…」
「だろうな・・・」
ロベルトは目を瞑った。
沈黙が数秒流れた。
「良く………陛下が許したな……」
沈黙を破って、リヒターが口を開いた。
「それなんですが、彼は先の大戦の英雄ですから、陛下にとっては『目の上のたん瘤』、『渡りに船』だったんじゃないですかね」
「それでは、指揮官と言うのは………」
英雄と言う言葉に弱い、シュナイダーの目が輝いた。
「シュナイダーの想像通りです、その時の指揮官は、グイド・スペクター、前皇帝の時の、宰相のクロフォード・スペクター公爵のご子息です」
「それで?………、話はそこまででは無いだろう、本題に戻るぞ」
ロベルトはロイズを促した。
「えぇ、指揮官は、見事に街を殲滅しましたよ、烏合の衆とはいえ、街の殲滅ですからね、大変でしたよ」
「部隊の本陣は、精霊の森、ヴェルターの北東にある森に構えました。森の中は、木こりの老夫婦が住んでいる小屋もあり、隠密の僕の兄の言った通りに、長い髪の赤毛の少女が居ました。僕と指揮官は、偵察を兼ねて、木こりの家に様子を見に行きました。」
「………少女は老夫婦に、こき使われていました。食事も満足に食べさせて貰えなかった用でした」
「その少女が、生き残りという確証はどこにあるんだ?」
ロベルトはロイズを問いただした。
「髪の色と、目の色は王家の者では無い、いでたちですが、彼女の胸には、確かに〈至高の光玉〉がありました。それは僕と指揮官が確認済みです」
「ただ、殲滅の前日に、少女のの姿は消えていました」
「僕は指揮官が、食料を少女に渡しているのを見ています………」
「そう……か…、分った、お前の言葉を信じよう!」
ロベルトは頷くと、残りの2人の頷いた。
「当面は、その赤毛の少女を探せば良いのだな?」
「はい」とロイズは頷く。
話がひと段落すると、部屋に金髪の碧眼の青年が入ってきた、一斉に、男たちは立ち上がり金髪の青年に、深々と頭を下げた。
「今すぐに、この宿に泊まっている、赤い髪の女を探し出せ!」
「ハッ、グリフィス殿下」
「赤い髪の女ですか………?」
「あぁそうだ、赤い髪の女だ!!」
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