至高の光玉

ホタル

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一章

運命の輪が動き出す

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「起きてください、ステファニー様」
(・・・ん?もう・・・朝?・・・やぁだぁ~、もうちょっと眠い・・・)

「あと、もうちょっと・・・ばぁや・・・」
乳母のおっとりとした口調はいつもステファニーを優しく包み込む。

「何を言っているんですか!ほんとに、もう、毎回、毎回起こす乳母ばあやの身になって下さい、いつまで経っても、赤ちゃんなんですから、ばぁやは悲しいです・・・やっぱりダメですか」

泣き真似をして全然効果がないとわかると体を揺すって起こす。

それでも起きないステファニーを見おろすと、乳母は大きなため息をついた。

少しぽっちゃりの優しい乳母の声はいつ聞いても懐かしい・・・本当に懐かしいな~・・・懐かし・・い。

やっぱり・・・お・か・し・い。

これ以上考えちゃダメだと心の中の何かが言う。

頭が現実を認めたくないと拒否をする。

いつもの風景いつもの場所。毎度、毎度、繰り広げる乳母との朝の攻防戦!

「でも、起きたく無い!もうちょっと!もうちょっとで良いから・・・・お願いよばぁや!もう少しここに居させて!」

そうよ!もう少しここにいてもいいじゃ無い!だって!だって!あともうすこしで・・・!もう少しで!いやだ考えたく無い。

「困った赤ちゃんでちゅねぇ~」
ばあやめ!赤ちゃん言葉で今度はきたか!

「赤ちゃんじゃない!乳母!私、17歳なのよ?もう1人で起きれますぅ~ひどわ、ばぁや!」

「嫌ですよぉ、ステファニー様‥‥、あなたが、17歳な訳ありませんよ‥‥‥!ふふふ、乳母は、死んだんですよ!あなたが、12歳の時に‥‥‥‥。忘れたんですか?私がどの様にして死んだか?」

えっ?


突然ベッドから起き上がったステファニーの目から筋の涙がこぼれた。

「どおしたんですか?可笑しなステファニー様」

「いっ、いやあああああああああっ!」

叫び出したステファニーを見てふふふと可笑しそうに乳母は笑った。

乳母を呆然と見ているとグルグルと世界が回りだして、一気に目の前が、紅蓮の炎につつまれていた。

そしてステファニーは、12歳の子供に戻っていた。

叫び声と、助けを求める声、そして乳母は血だらけになりながら、ステファニーを城の隠し通路へ連れて行った。

乳母は息もするのも苦しいのか、咳き込んで口元を手で押さえていた。押さえた手からは、血が滴り落ちている。

「乳母怖いよ。怖いよ。お父様は?お母様は?お姉様は?」
「ステファニー様、あと・・・もうちょっと・・・ですよ。もう少し頑張りましょうね。」

口から血を流していながら、にっこりと笑った。
そんな乳母を見て、ステファニーの目から涙が溢れて止まらない。

乳母の命は、もう‥‥残り少ない。小さなステファニーでも理解出来る程の怪我をしていた。
「やだぁ~!やだぁ~!乳母死なないで・・・ステファニーを1人にしないで・・・」

乳母は、困った笑顔でステファニーの頭を撫でた。

「ステファニー様、ばあやのお願いを聞いて頂けますか?」
厳しい表情の乳母がステファニーを見つめていた。

「うん、うん、何でも聞くから‥‥」
乳母に縋りついて泣いているステファニーは何度もうなずいた。頷かないと乳母が消えてしまうような気がして。

「乳母一世一代の魔法をステファニー様にかけます。ここから先は・・ステファニー様・・お一人で行ってください。乳母は・・・ゴホ・・、ハァハァ・・ここで・・・お別れです。あと、これを、陛下からステファニー様に渡すようにと預かりました。」

乳母は、ペンダントをステファニーの首にかけた。
呪文を詠唱しステファニーの瞼に優しい口付けをするとステファニーの目は、淡いイエローグリーンの瞳が黒く、そして漆黒の黒髪がレッドブラウンに変わった。
それを見て乳母は、良くお似合いですよと言って、ニコリと笑った。

「それから決して、瞳の奥を覗かれてはいけませんよ!貴女の瞳には、〈至高の光玉〉の原石があります。見つかったら、目をえぐられて殺されてしまいます。どうか、ステファニー様、生き延びて下さい」


いやいやと首を振って縋りついているステファニーを一度強く抱きしめてからステファニーを引きはがし強い口調で言うと「さあ行きなさい。後ろを振り返ってはいけません!」と言って、隠し扉へステファニー押し込めると、乳母は崩れ落ちた。


「ステファニー様、良い方を見つけて、幸せになって下さい‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

そして乳母はピクリとも動かなくなった。


『いやゃぁーーーーーーーー!!』



一気に目が覚めた。
心臓が壊れるくらいにドキドキしている。
息も荒くなっている。
部屋の周りを見ると、まだ暗い、グイドもまだ眠っている。

「嫌な夢・・・」
最近、見なくなった。夢・・・。

汗が、気持ち悪い。

タオルと着替えを持って部屋を出行った。

ここのお湯は乳白色で婦人病やら子宝やら何でも効くと宿の主人が言っていた。

『何でも有りかい!』と思って口にしそうになった所をグイドに止められた。

今日は祭りの前日で宿を取るのも一苦労だった、もしここでステフの不用意な一言で寝る場所を失うわけにもいかない。
グイドはステフの口をしっかりと押さえ込んで何とか一部屋を確保した。

ここの温泉は、時間帯で、男女が入れ替わる仕組みになっていた。

しかもこの時間帯は、女風呂は清掃中
仕方なく、24時間入れる。混浴露天風呂にステフは入った。
もちろん、露天風呂に、誰も居ないのを確認してから・・・。

「ふうぅぅう!」

湯船は気持ちが良い。
夢見が悪かったから気分転換に泳いでみるか?どうしようかなぁ。

でもまずは‥‥。息を止めて潜る。
ブクブクとステフは頭まで湯に浸かった。
苦しくなって来た。でも我慢、まだ、我慢出来る!
本格的に苦しくなって来た。

(もう無理!!!)

ステフは思いっきり、湯の中から頭を出した。

湯から真っ赤な顔をしたステフがハァハァ‥と全身で息をするステフの目の前に金色の髪の青年いた。

「!!!!!!」
「!!!!!!」

金色の髪の青年も驚いたが、ステフはもっと驚いた。

ステフは酸欠の鯉の様にパクパクと口が動く!

「バカかお前は!」
青年は見下ろして言った。
蔑んだ視線がまた痛いこと。

ステフは初めて会った人に馬鹿呼ばわりをされて、ポカンとすると同時に、カチンときた。

「はぁ~~~?馬鹿と言う人が馬鹿ですよ、知ってますか?」

「お前は、口答えをするのか?」
言い返されたのが初めてなのか、青年は驚いている様だった。

「何、馬鹿なことを言っているんですか?貴方は、お坊ちゃまですか?」
さらにステフは馬鹿にした様に、畳み掛ける。
「『御坊ちゃま』って、お前!俺を誰だかわかっているのか?」

即答する
「どこぞの御坊ちゃまでしょう」と、それくらいわからないと思いか?と!
ステフのドヤ顔!

さっきまで驚いたはずの青年は、すぐに何かを理解して様にニヤリと口角が上がった。

「なるほどね?そお言う事か、この宿は面白い趣向でもてなしてくれる様だな?女、名はなんて言う?」

ステフの名前を聞いたはずなのに、青年の手はステフの胸を揉みだした。

「実に素晴らしい胸だ。弾力が良いな~、そしてこの肌は吸いつく様だ・・・実に良い体だ。それに顔も俺の好みだ」
ゴクリと青年の喉が鳴る。

「へっ?」
余りにも突然な出来事にステフの頭は理解出来ないでいた。

「『へっ』では無いお前の名前だ。お前さえ良ければこのまま側女にしてやって良いぞ」

青年はステフを抱き寄せ唇に触れるか触れないかの位置で呟くとステフの耳を唇で嬲りながら胸の頂きを指で潰す。

「ひゃん」
胸の痛みに顔が歪む。

「いい声だな、ここもどうかな?早く名前を言わないともっといろんな事をするぞ」

言葉通り青年の舌がステフの首筋を這う様に舐められ、首筋に痛みが走った。

「んっ!ん・・・はぁっん!・・・いっ痛い!」

青年の舌が首筋を舐め回す事を止める事が出来ない、それどころか下腹部がジンジンしてきて今まで感じたことのない感覚が大きくなりステフは混乱する。

目の前に居る男が怖い、男の手管に逆らえない自分が怖い!

ステフの瞳が潤い目尻に涙が溜まる。
そんなステフを見る青年の瞳は欲にまみれていた。

「いい顔になったじゃないか?最初はウブなフリをする。そして男がその気になったら淫乱の顔になる。流石!高級娼婦だな。この宿の主人に褒美をくれてやらないとな」

「やっ・・やめて・・お願い・・」
やっとの思いで言葉を紡ぐが、小さく震える。青年を押しのけようとしても手に力が入らない。

「さっきまでの威勢はどこへ行った?ははは・・・いい反応だな~それよりここではのぼせるな」
青年は言うとステフを抱き上げ湯船の淵にあげるとステフの両足を広げ青年の目の前にステフの薄い恥毛と秘所が露わになった。

「娼婦の癖にここは処女の様に綺麗なピンク色をしているな?悪くない!」

青年の指がステフの蜜壷に第1関節まで入れる。

「いっ痛い!やめてよばかぁー」

ステフは痛みに顔が歪み暴れた拍子に青年の顔を足蹴りした。

青年が離れた隙に足腰の立たなくなったステフははいつくばる様に風呂から脱衣所に入り、最低限のものを見に着けて部屋に戻って行った。


湯船に沈んだ青年は顎を抑えてさっきまでステフがいた場所を見つめていた。


「‥‥‥‥、くっくっ‥‥ふふぁ‥あはははははは!やられた・・・面白い!実に面白い!気に入ったぞ女!必ず見つけてやる。」
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