想うこと…

霜月 雄之助

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【 リサとガスパール 】

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猫は引っ越しが得意ではない…。
環境の変化を嫌うらしい…。
保護猫だった二人は
俺の引っ越し都合で
六回も引っ越しに付き合わせてしまった…。
保護される前も入れると
もうちょっと多いか…。
保護猫として受け入れた時は
幸い、にゃーこの匂いもあり
すぐに受け入れ、元気に過ごした…。
そして本格的な一度目の引っ越し
では、ガスパールは一日動けないという行動?があった…。
仲間の匂いも何もない所だった。
数ヶ月の間だったが、その後
長い間(8年間)、同じ場所に落ち着く―。311を経験。地震アラートに反応するようになる。
その後、埼玉県に三人で引っ越し―。
俺と一緒だったせいか、新居にも直ぐ慣れた―。
二年後、また引っ越し。
そして、二年後。
契約更新という事もあったが
気に入らなかったので引っ越した。ガスパールとリサは慣れたもんだった。
俺も随分、助けられていた―。
この子たちはもう俺の仔になっていた…。 
そして、今に至る―。
気が付けば、長い事、一緒に過ごしていた。
居ないのが不自然なくらいに。

先代 にゃーこを初め
犬派から猫派になった。
にゃーこは 8ヶ月という短い命だったが内容の濃い月日だった。
その無念をリサとガスパールが継いだ…。はじめは、にゃーこの代わりだった…。
にゃーこと同じ種、それも兄妹を貰い受けた。

2023年
リサが獣医にガンであると診断され、余命年内と言われた…。

涙が止まらなかった…。

この仔たちは
もう俺の一部になっていた…。

しかし、リサは2023年を乗り越え
今も生きています。
異常なかった健康優良児のガスパールが先に逝った…。
意図的なモノを感じてならなかった…。
甘えん坊だったガスパール。
焼きもち妬きのガスパール。
リサに譲ったかのように。
俺の為、リサを残したんじゃないか?ってくらい…。
リサが居なかったら
俺は立ち上がる事さえ
出来なかった。

保護された時から
波乱の猫生だったリサ&ガスパール。
初めてみた二人は今の猫生に怯え、ガスパールがリサを守るように生きてきた。
鳥小屋でアメリカン・ショートヘアとしてペットショップで最悪な状態で売られていたのを保護され、俺の所へ―。
リサ&ガスパールはアメショーではなく、キジトラ猫です。
にゃーこもです。

お互いに歳をとり
いつの間にか二人は俺の年齢を
追い越した…。

虹の橋があるなら
にゃーことガスパールが待ってる。
待ってないで生まれ変われば良いと思う。
あわよくば、また戻っておいで。
生まれ変わって。

こうして
ガスパールとの
楽しかった時は終わった…。
リサも手の施しようがないと
言われたまま。高齢の為、下手に手を出すと寿命を縮めると言われた。
結果、少し変わった―。
ガスパールはあまり鳴く仔ではなく、ずっと側にいる甘えん坊だった。冬になると一緒に布団の中で眠り。夏も。体格も良くリサの二倍は大きくスタイルも良かった。
カニカマが大好物で最期まで食べていました。
ガスパールはいつも俺の上で眠り(重たかったけど)、安心出来た。
リサも重たい頭突きをしてくれる。
愛情表現が違う二人だけど
共に愛し愛されていた…。

人間も必ず死んでいく。
とりあえず、二人より先に死ななくて良かった。
子供のとき、おばあちゃんと
亡くなる犬たちと過ごした経験が今また役立つ時が来た。
だけど、こればかりは
慣れるものじゃないね。
ちょっと前は
犬も猫も短命だった…。
最期、看取る事が
恐怖を与えずに安心して
送る事が出来たと思えた。
北海道 函館で
白い紀州犬のような真っ白い
可愛い犬 モコ。
息を引き取る時、遠吠えし
逝った。もっと死と向き合ってきたと思ったけど、モコしか記憶にない。
その後、おばあちゃんの所に来た犬はシバというひょうきんな犬だった…。彼女は長生きで目が見えなくなるまで生きた…。
最期に会った時は、気配だけで吠えられたが臭いを嗅いで思いだし
てくれた。
シバ(♀)も北海道産まれで
東京へ来たり、戻ったりをした犬。牙を剥き出し、怒ったように喜びを伝える珍しい犬でした。
南極物語に出てくるような犬でした。
おじいちゃんにも犬がいて
チッチ(♂)という
可愛い顔からは想像がつかない
喧嘩早さで、しかも強い。また交尾好き。彼も子供の頃は余りの可愛さに誘拐された経験があり、ヨロヨロになりながら戻ってきたという犬。彼も東京にシバと一緒に飛行機で来ました。
父も土佐犬を飼っていたので
朝夕、三人で散歩へ行ってました。今思えば、親子水いらずな幸せな一時だったんじゃないか?って思えた。
弟も犬派で自分で飼っていた犬が亡くなってからはもう飼うのは辞めたらしい。
俺が猫派になって驚いていた…。

リサは唯一の女の子で
安売りしないツンデレ猫。
しかし、顔は綺麗で体も小さくて
子猫のような可愛さも持つ子だった。回りからは好き嫌いは激しく分かれましたね。
分かる人には分かる子、リサことミーコ。
ミーコはおしゃべり。
そして、怖いですw
俺があまりに起きないと
瞼を噛む子ですw
二度程、噛まれました…。
ガスは起きなければ自分で
狩りをする!というタイプでした。狩りというか、ご飯の場所を分かっていて噛みきって食べる天才肌。
最期の一日には
新品のカニカマを噛みきり
殆んど食べきれず…
堪能していました。
リサはカニカマを食べないので
良かったのですが
ガスパールはカニカマ命でした。
毎日、食べていましたね。
おやつ

不思議なのは
毎日、食べていたカニカマを
食べる元気も噛む力もなかったのに、最期、食べていったんですよね…。
火事場のくそ力だったのかな?

 にゃーこは人見知りする子じゃなく、車に乗るのも大好きでした。
野良猫経験が役に立っていたのかな?
去勢手術した時に
全身ガンと言われ
その後、3ヶ月程して
旅立った。8ヶ月の命でしたが、
長く濃い猫生でした。
にゃーこも男の子。
猫って、♂の方が甘えん坊が多いような気がします。
二人しか見ていませんが
きっとそうですw

猫は不思議です―。

出来る事なら
色々な猫と出会ってみたいな。

先代   にゃーこ先生(キジトラ)
           ガスパール(キジトラ)
   
            リサ(キジトラ)




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