鎌倉らんぶりんぐ(下)

戸浦 隆

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十八、小御所合戦

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 中野五郎は、ちょっと立ち寄ったとでもいった風に北条時政の館に現れた。八月も末の、日中(ひなか)の暖気が勢いを削がれ涼気に換わる日暮れ前のことだった。
 相変わらず吠え立てる犬を「かっ!」と威嚇(いかく)し、足蹴を食らわす。犬の方も相変わらず五郎が気に入らないらしく、後退(あとじさ)りして吠えた。
 五郎は「ふん」と口辺に歪んだ笑みを浮かべながら、食らわした足を勝手知る館の内に向けた。庭を突っ切り縁先まで来ると、時政の声がした。
「上がれ」
 時政に顎(あご)で言われるままに、五郎は座敷に上がり坐った。
「北条殿には、ご機嫌麗(うるわ)しゅう………」
「心にも無い挨拶など、どうでもよい」
「ハハハ。ご機嫌はあまり麗しくないようですな」
「頼家が倒れてひと月だぞ。今後のこともある。容態はどうだ」
「はかばかしくありません」
「程度にもよる。どうはかばかしくないのだ」
「日に日に衰弱しておられます。もう数日もすれば息をしなくなる程に」
「そうか。間が無い、ということだな」
 五郎は頷いた。
「北条殿には、さらにはかばかしくないことがございます」
「ん? 何がだ」
 五郎の眼がいく分細まり、時政の眼に焦点を合わせた。
「将軍は出家なさるおつもりです」
「出家だと? ならば家督は」
「一幡丸様に」 
 時政は床をドンッと蹴って立ち上がった。
「頼家めっ!」
 思った通りの時政の反応に、五郎は眼の緊張を解いた。
「いかがなされます、北条殿」
「うむ! うむ!」
 顔を赤く染め、頷くばかりで返事が無い。部屋の中をせわしなく歩き回る時政を眼で追いながら、まるで餌を探しあぐねている猿(ましら)のようだ、と五郎は噴き出しそうになった。
「そうなりますと、次期将軍は一幡丸様」
「うむ! うむ!」
「比企殿の喜ぶ顔が浮かびますなあ」
「言われずとも解っておる!」
 これ以上詰めてはいけないな、と五郎は自制した。お楽しみはこれからなのである。
「能成(よしなり)!」
「はい」
「他言は無用だぞ!」
「解っております」
「頼家の病状悪化はいずれ周知のこととなる。次は後継問題だ。一幡に後を引き継がれてはどうにもならん。先手を打つ」
「どう打ちます」
「その事をお前が知る必要は無い」
 おやおや、猿ではない。大した狸だった、と五郎は腹の中で笑った。
 時政は歩き回るのを止めると、元の座にどっかと坐った。
「騒動を起こす」
「どのような?」
「鎌倉を引っくり返す」
 今度は五郎が唸った。「うむ、うむ」と呻(うめ)きながら、時政の頭は目まぐるしく回っていたのだ。
「お前にも動いて貰わねばならん。頼家から一時(いっとき)も眼を離すな」
 なるほど、ひと筋縄ではいかない親爺だ。ここは大人しく従っていた方が得だな、と五郎は胸の内で計算した。
「出掛けるぞ。お前は急ぎ御所に戻れ」
 そう言い残すと、時政は即座に馬を用意させた。
 釈迦堂口から北に馬の鼻を向け、金沢街道に出る。金沢街道を東に進み、十二所を目指した。飛ばしたつもりではなかったが、半刻(はんとき)と掛からず大江広元の館に着いた。気が急(せ)いていたのだろう。そう思った時政は、一つ大きく息を吸った。
 急な時政の来訪に多少驚きはしたが、広元は鷹揚(おうよう)に出迎えた。時政が充分な意図を持って自分に会いに来たと、即座に判断したのだ。二人は挨拶を手短に済ますと、夜遅くまで話し込んだ。
 建仁三年(一二〇三年)八月二十七日、将軍頼家が危篤(きとく)に陥った。すぐさま幕府要人が集められ衆議が開かれた。その席上で広元が万が一の為の幕府運営案を出した。

 一、家督・関東二十八ヶ国の地頭及び総守護職は一幡丸に譲ること
 一、関西三十八ヶ国の地頭職は千幡丸に譲ること

 比企能員(よしかず)が黙っている筈が無い。
「何ということを仰られる。頼家様の嫡男は一幡丸様ですぞ。頼家様の後継である一幡丸様が権限をそっくり継がれるが当然のことではないか!」
「ですが」
 広元は、表情を面(おもて)に出さずに言った。
「一幡丸様はまだ六歳でおわしまする。将軍職を継ぐにはあまりにも幼い。次期将軍は取り敢えず頼家様の弟君千幡丸様とし、一部を千幡丸様にお譲りする。そうして一幡丸様がご成長なされるを待ち、しかる後に将軍となられた一幡丸様が一切を譲り受ける。それが自然だと思いまするが」
 広元の言う通りだった。この時千幡丸は十二歳、一幡丸は六歳でしかない。確かに六歳では朝廷も征夷大将軍には任命しないかも知れないのだ。能員はしぶしぶ自説を引っ込めざるを得なかった。他の者からの意見も若干出はしたが、大方は広元の案が妥当だとその場は収まった。
 だがこの決定によって、一幡を擁する比企と千幡を担ぎ出そうとする北条の対立が鮮明になった。比企側につくか北条側につくか。御家人たちは選択を迫られた。情勢は流動的で、これからどう転ぶのか誰にも予測はつかなかった。
 九月一日、頼家死去の報を携えた使者が京に向けて出立した。昏睡し危篤状態が続く頼家の回復は無いとの判断が下されたのだ。
 九月二日、時政が動いた。夜明けを待つのももどかしく、大江広元の館に赴いたのである。時政は広元が坐るや否や、話を切り出した。
「比企のことだが」
「不満でござりましょうな、比企殿は」
「そのことだ。比企が密かに謀反を企てているという」
「真実(まこと)であれば、極めて遺憾。幕府の方針に楯突くことになりましょう。だが単なる噂だとすれば誹謗中傷。混乱を煽(あお)るだけでありましょうな。噂の出所がいずれにあったとしましても」
 広元は薄く浮かべた笑みを、意味ありげに時政に向けた。
 時政はふふんと鼻で笑って、広元の笑みに応じた。
「真実であろうと単なる噂であろうと、混乱は避けられん。それは先の案件を作った折に、お互い解っていたことだ」
「まあ、そうですな」
「今は幕府をいかに安泰させるかが肝要。この際、禍根を残さぬよう一切を一つにしたい」
「と、言いますると」
「後継問題にケリをつける」
「比企殿を討つと」
 時政は頷いた。
「政所の内諾を頂きたい」
「なるほど」
 広元は、しばし黙した。時政は最初から比企討伐が狙いだったのだ。頼家の権限を一幡と千幡に分ける案も、比企能員の不満を煽るのが目的だ。謀反を企んでもおかしくない状況を作り出す。後は誰かが小石を投げるだけでいい。疑いは真実味を帯びた波紋となって御家人の中に輪を広げるだろう。そうして政所別当である自分が承知しさえすれば、時政は大義名分をもって比企を討てるのだ。頼朝の嫡系を支えることに活路を見いだそうとする比企能員と、時に応じて豪腕を振るうしたたかな北条時政。今後の幕府を動かすに必要なのはどちらか………。
 広元は時政の顔をじっと見た。野心が満ち溢れている。それが却って命取りになることもあるのだ。だが、この御仁(ごじん)はそのことに気付いていないようだな、と思った。時政とは距離を置いて付き合わなければ火傷(やけど)する危険がある。気になるのは北条政子だ。政子がこの危急の時にどう動くか。それが大勢を決める鍵となる。
「御台所様は?」
「北条が残るかどうかの瀬戸際だ。いかに二代将軍の母親だとはいっても、北条が潰れてはただの未亡人に過ぎなくなる。儂の言うことなど聞かぬ女だが、今度ばかりは否も応も無い。あれは政治家だ。先が見える」
「ごもっともでござりまするな。御台所様は頼朝公と共に幕府を築かれて来たお方。御家人たちの信望も篤い。御台所様のご命令が下るとなりますれば………」
 広元は比企能員よりは北条時政、時政よりは政子の方に足の軸を置くことを考えた。そうして、こう時政に告げた。
「ご政道についてはともかく、兵法においては挟む口を持ちません」
 幕府開設以来、頼朝のブレーンとして政治を取り仕切って来た官僚の模範解答だった。頭がいくら代わっても、支える胴がしっかりしていれば屋台骨が倒れることは無い。窮地に陥った時には、のらりくらりとかわせばよいのだ。逃げ道はいくらでもある。いよいよの時には尻尾を切れば済む。言葉を選び、つけ込まれないこと。それが官僚たる広元の考えの中核を成している。
「内諾を得たと思ってよいのだな」
 時政は念を押した。広元は頷かなかった。が、うっすらと笑った。腹で腹を読む。それで事は動く。
 時政は広元の館を出ると、真っ直ぐに自邸に戻った。そして、比企館に使いを出した。
「頼家殿の病気快復を祈るため薬師像を造立していたところ、本日その開眼供養を迎える。導師は葉上房律師栄西。政子も入御する。よって結縁(けちえん)のため、御来臨願う。ついでながら、世事も談じたい」
 使者の口上を聞いた比企能員は快諾した。時が時だけに慎むべきだとの周囲の諫(いさ)めに耳を貸さなかった。
「時が時だからこそ、行かねばならんのだ。頼家殿の快復を願う思いは我らも強い。頼家殿がご帰還なされば後継のこじれも消える。それに、北条と腹を割って話すにはいい機会ではないか。時政はいざ知らず、御台所様がご同席ならば話は通じやすい」
 能員は白水干に葛袴(くずばかま)という普段の姿で黒馬に乗り、郎党二名と雑色(ぞうしき・雑役を担う従者)五名を従え比企ガ谷(やつ)を出た。小町大路を南に下り、大町大路を西に辿る。北条館は比企ガ谷の東裏に当たるので、ぐるりと南を迂回しなければならない。名越に向かう道の途中から北に折れ、三浦道に入る。衣張山を右手に見ながら進み、釈迦堂谷に達した。
 馬を降り、能員は惣門を潜った。廓(くるわ)の沓脱(くつぬぎ)から上がり案内されるままに北ノ対屋(たいのや)に向かう。造合(つくりあわ)せの両開きの妻戸を開けた時だった。両脇に隠れていた天野遠景と仁田忠常が左右から能員に飛び掛かった。
「な、何をする!」
 二人は無言のまま能員を庭に引き摺り下ろした。
「時政、出て来い! 何の無体ぞ!」
 能員は抗(あらが)った。だが屈強の武士に両腕を取られ、虚しくもがくことしか出来ない。能員は二人に引き摺られ、竹藪へ連れ込まれてゆく。
 戸の陰で腕組みをしながら、時政はその様子をじっと見下ろしていた。
「おのれ、時政ぁ!」
 竹藪の中から、能員の絞り出す声が尾を引いて耳に届く。竹の葉が不自然にざわめいた。そうして、何事も無かったかのように静かになった。藪を割り、天野遠景と仁田忠常が戻って来る。二人とも無言だった。
「ご苦労」
 そう言うと、時政は踵(きびす)を返した。
 館の内が急に騒々しくなり、甲冑(かっちゅう)の触れ合う音がする。変事を悟った比企の郎党たちは泡を食って駆け出した。


 未(ひつじ)の三刻(午後二時半)になろうとしていた。
「北条が兵を!」
 甘縄の安達館に飛び込んで来るなり、細野四郎は叫んだ。
 景盛は慌てて四郎の声のする方に駆け出した。
 四郎は矢倉門から庭を突っ切り、すでに上がり框(かまち)まで達していた。
「どうした、四郎殿!」
「比企能員殿が討たれました。御台所様のご命で北条勢が小御所に」
 四郎の気の焦りが、そのまま話す言葉の速度に現れている。
「小御所? なぜ小御所なのだ! 比企ガ谷ではないのか!」
「比企方が小御所を固めているのです」
 一幡丸を守ろうというのだな。もし小御所で合戦となれば、大蔵御所にも累が及ぶかも知れない。
「頼家様は?」
「御台所様が万一を考え、大江広元殿の館へお移しなされました」
「一幡丸様もご一緒か?」
「いえ。一幡丸様は小御所です。若狭ノ局様が側についておられます」
 北条は比企を殲滅(せんめつ)するつもりだ。戦闘が開始されれば、混乱に乗じて一幡丸の命も奪える。北条にしてみれば、一石二鳥。一気に後継問題が解消する。いや、北条の狙いは比企よりむしろ一幡丸にあると見た方がいい。
「北条方の軍勢は?」
「義時・泰時父子、小山朝政一族、畠山重忠・榛谷重朝の武蔵一党、三浦義村・和田義盛一族の相模党など、幕府の主だった御家人が続々と集結しています」
「比企方の加勢は?」
「解りません。恐らく………」
「誰もいないのか!」
 景盛は絶句した。比企が潰される! 全身が総毛立った。
「どうなされます」
 どうするのだ、景盛! 景盛は言葉を呑んだ。比企側につくのか。それとも北条に加担するのか………。
「私はこれから頼家様の元に参ります。頼家様をお守りせねばなりません」
 俺はどうする。守るべきはどっちだ。
「解った。御台所様、頼家様に害があってはならん。くれぐれも頼んだぞ」
 四郎は一礼すると、乗って来た馬の方へ走り去った。
 景盛は逡巡していた。自分は比企の人間だ。比企が危機に陥っているというのに何を躊躇(ためら)う。比企を見殺しにするのか………。そういう声の一方で、もう一つの声がする。………比企に味方し北条に弓を引く? それは御台所様に矢を放つことになるのだぞ。頼朝公、御台所様には一方(ひとかた)ならず眼を掛けて頂いた恩義があるではないか。それを忘れたわけではあるまい。今こそその恩に報いないでどうするのだ。
 両方の声がせめぎ合い、景盛の心は乱れた。苦しさが胸を押し潰し、吐き気が込み上げて来る。片方を立てれば、もう片方が立たない。だが迷っている暇は無いのだ。景盛は急いで事の次第を父と母に告げに母屋に戻った。そうして、郎党たちに軍支度(いくさじたく)をしておくよう指示をした。しかしその間も、景盛の心は揺れていた。
 身支度を整え、庭に降り立つ。厩(うまや)の前まで来た。漆黒の大馬の側に佇み、眉間(みけん)から鼻に欠けて三日月のように走る白毛を撫でた。五年前の流鏑馬神事の際、頼家から賜った馬だ。
「繊月(せんげつ)よ、どうしたらいい………」
 青毛馬はブルルと口元を揺らし、透き通った大きな眼を瞬(またた)かせた。その瞳に、歪んだ景盛自身の顔が映っている。
〈惑心を以て恥となす〉
 そうだ。惑う心であってはならぬ。何を大事とするかだ。大局を見て己の道を定めるのだ。将軍の後継ぎで争ってはいるが、そこには利己心が働いている。己を守ることは至極当たり前のことだが、利権のためであってはならない。それが力や謀略で行われるのはもっての外だ。あの時、頼家に兵を差し向けられそうになった時、御台所様と約したではないか。私は安達のために生きると。それが御台所様のため、引いては鎌倉のためになるのだ。比企だとか北条だとかに振り回されてはならぬ。己の道を生きればよい。比企が尽きるのは命運だろう。だが北条のやり方はあまりに露骨でひどい。比企と共に滅びる必要は無い。北条になびく必要も無い。もし北条が攻めて来るというのなら、北条と戦うまでだ。私は動かぬ。動かぬことで私は己の道を示す。
 そう心を決めた時、背後の気配に景盛は振り返った。
「誰だ!」
 いつどこから入ったのか、細い線のような僧が立っていた。墨染の衣は陽に焼けて赤茶に変色し、網代(あじろ)に編んだ檜笠(ひのきがさ)は所々ほつれている。
「景盛殿か」
 静かな、だが良く通る声だった。敵意があるようには思えない。
「そうだが………」
「人が待っている」
 そう言うと、僧はくるりと背を向け歩き出した。
「誰が待っているというのだ」
 追って来い、と言わんばかりの背に声を掛けた。
「来れば解る」
 歩みを止めずに、男は言った。
「どこへ」
「来れば解る」
 危害を加えるわけでは無さそうだ。景盛は心当たりの無いまま、背の後を追った。
 館を出てすぐ北裏へ、背は導いた。
「甘縄神明社か」
 男は答えず、社に続く段を登った。登り切ると、木立に囲まれた境内に入る。神殿脇に、男と同じ僧形の大男が立っていた。笠は被ってはいない。景盛の姿を認めると、大男は深々と一礼した。
「連れが失礼を致しませんでしたかな。何しろぶっきら棒な男なもので」
 野太い声だ。照れ笑いをしながら言う大男は、むしろ愛嬌さえある。
「いや。で、私に用とは?」
「木曽喜三太と申します。その男はタドリ。我らは『宿(しゅく)』の者です」
「宿の?」
「北条と比企が一触即発の情勢です。そのお姿は、もしや」
「万が一を思い、準備だけはしておいた方がいいと思ったのだ」
「お動きなさるな」
「ん?」
「景盛殿に動いて貰っては困るのです」
「なぜだ」
 喜三太が景盛に歩み寄った。近づくと人を威圧するほどの大きさだ。頭の上から喜三太はじっと景盛の顔を覗き込んだ。
「鬚切(ひげきり)丸のことは………」
「鬚切丸?」
「聞いてはおられませんか」
「何のことだ」
「そうか。聞いていないのか」
 喜三太は「では、話さねばな」と言いながら、景盛を木陰に誘った。日中の陽射しはまだ暑い。甲冑姿の景盛に配慮したのだ。
「鬚切丸というのは、清和源氏嫡系二代目の多田満仲公が名刀工に作らせた太刀です」
 清和源氏の嫡系が代々受け継いで来た名刀だと言う。頼朝は平治の乱の合戦の折、父義朝から「源太ガ産衣(うぶぎぬ)」という鎧と「鬚切丸」を授けられた。ともに八幡太郎義家以来、源氏の家督を継ぐ者が身に着ける名品だ。頼朝十三歳の初陣の時である。長兄の義平、次兄の朝長を差し置いて、すでに次代の源氏の棟梁と認められていたのだ。鬚切丸は平家に捕らえられた頼朝から平清盛の手に渡り、清盛はそれを後白河法皇に献上した。建久元年(一一九〇年)十二月一日、頼朝が上洛し後白河法皇に謁見した際、法皇から再び頼朝の手に戻された。二度目に上洛した建久九年に病の護刀(まもりがたな)として「ある貴所(きしょ・尊い御方)」に進上したが、その人物が鬚切丸を「ある霊社」に籠めたのだという。
「その貴所が誰なのか、霊社がどこなのか、明らかにしてはおりません。が、頼朝公は次の源氏を背負う嫡系のどなたかに鬚切丸を授けるおつもりだった」
「では、頼家様に授けられたのだろう」
「いや。未だそのような話は聞きません」
 喜三太は、ちょっと言葉を切った。
「我ら『宿」には全国から情報が集まって来る。御家人の耳に入らないようなことを、実に多く耳にするのです。だから、頼朝公は我らに陰の仕事を任された。東西南北、全国各地の情報をお耳に届けるのです。上は朝廷から下は下賤(げせん)の暮らしに至るまで。特に上皇や御家人の動きを知らなければ、睨みを利かすことなど不可能ですからな」
 そうかも知れない、と景盛は思った。全国の御家人同士が常に連絡を取り合っているわけではないのだ。また、武士の眼の届かない世界もある。公家社会や下層社会、表に現れない武士の裏側の動きなどといったものは、「宿」の者なら掴むことが出来るだろう。
「『宿』を珍重なされた頼朝公が面掛行列をお許し下されたのも、我らの働きを充分に認めておられたからだ。儂は甲斐源氏に仕えておったのだが、鎌倉に流れて来て先代から長吏を引き継いだ。その陰の仕事の一つが………」
「鬚切丸を護る、か」
 喜三太は頷いた。
「鬚切丸を預けた貴所も霊社も明らかにしていないのは、実は、他の眼を欺(あざむ)くため。『上洛の折』だとか『ある貴所』とか『ある霊社』などと勿体(もったい)ぶって言えば、大概(たいがい)の者は朝廷の周辺か京都を思い浮かべる。貴所も霊社もこの辺りにあると、誰が思います」
「この辺り? まさかこの甘縄神明社に?」
 甘縄神明社は和銅三年(七一〇年)、染屋太郎大夫時忠により創建された。祭神は天照大神(あまてらすおおみかみ)で伊邪那岐尊(いざなきのみこと)、倉稲魂命(うがのみたまのみこと)、武甕槌命(たけみかつらのみこと)、菅原道真が祀られている。古くから伊勢別宮と称せられている鎌倉で最も古い神社であり、社殿の裏山は御輿ヶ嶽(見越しヶ嶽とも)と呼ばれる峻険な峰になっている。相模守であった源頼義が下向した際、この甘縄神明社に祈願し、八幡太郎義家が生まれたという。そうしてその義家が、永保元年(一〇八一年)に社殿を再建した。源氏とは繋がりの深い神社なのだ。
 八幡太郎義家と鬚切丸………。源頼朝が西の要として、この神明社の下に父安達盛長の館を構えさせた。その理由は軍事的なものだけでなく、ひょっとしたら鬚切丸を護らせるためだった。そう考えてもおかしくは無い………。景盛は喜三太の返答を、息を詰めて待った。
 喜三太は落ち着き払って、首を振った。
「鬚切丸の所在は、今は申し上げる時ではありません」
「なるほど。で、私にも鬚切丸を護って欲しいと言うのか?」
「頼朝公より任された仕事は、実はもう一つあるのです」
「何だ、それは」
「景盛殿をお守りすること」
「私を? なぜだ」
「景盛殿、あなた様が頼朝公の御落胤だからです」
 景盛は喜三太の言っていることが一瞬、理解出来なかった。言葉が出たのは、ひと呼吸もふた呼吸もしてからだった。
「私が頼朝公の………。いや、あり得ない。そんなことがある筈が無い」
 景盛は喜三太の言葉を、首を左右に降って打ち消した。
「そうだろうな。にわかには信じ難い話だ。ですが、それは紛れも無い事実なのです」
 景盛は言葉を失った。
「頼朝公の最初のお子は伊東祐親殿の娘八重様との間に生まれた千鶴丸様。ですが平家の流れを組む祐親殿は千鶴丸様を殺した。次に生まれたのがあなた様、比企の丹後内侍様のお子です。その頃、頼朝公はまだ流人の身。どこから嗅ぎ付けられ、また葬られるか解りません。それで、比企ノ尼様が丹後内侍様を安達盛長殿に娶(めと)らせた」
「父も母も、私にはひと言も………」
「秘すべきことでしたからな。あなた様は安達家の惣領としてお二人に育てられた。もし頼朝公を継ぐものはがいなければ、景盛殿が後を取らねばなりません。頼家様、一幡丸様、千幡丸様の行く末がどうなるか。今のところ見当が立ちません。ですから、あなた様に動いて貰っては困るのです」
「御台所様も、このことはご存知なのか?」
「もちろん、知っておいでる。あなた様がお生まれになったのは、北条政子様が頼朝公と婚姻なされる前のことです。しかもあなた様は、安達家の嫡男として迎えられている。頼家様が生まれ、源氏の後継も出来た。頼朝公の他の庶子のように、政子様が目くじら立てることも無かった」
 神社の境内の木陰に坐る二人の頭の上から、名残蝉の声が落ちて来る。二人から離れて立ち辺りに気を配るタドリは、陽射しの中で微塵も動かない。暑さはまだまだ続くだろう。だが、やがて蝉の声が止み虫の声に変わる時がやって来る。そんな気配を感じながら、景盛は喜三太の話に耳を傾けていた。
「政子様は丹後内侍様とは気が合うようでしてな、頼家様出産の『着帯』の宴では丹後内侍様が陪膳をお勤めしている。政子様が産所の比企館に来られた時もお世話なされた。その後も頼朝公と政子様は、甘縄神明社にお参りに見えられる度に安達家に立ち寄られている。それはあなた様がよくご存知だ」
 確かに頼朝公は安達家に再三顔を出している。父と酒を酌み交わすこともあった。御台所様も母とよく歓談し、自分にも必要以上に気遣いを見せてくれるように思う。
「もしそれが本当だとしたら、私は………」
「なあに、安達家の惣領に変わりはありません。万に一つのことでもない限りという、但(ただ)し文句が付きますが」
 景盛は大きく息を吐いた。あまりにも突然のことであり、しかも重大過ぎる事柄だ。胸の底がまだ波立っている。
「頼家様があなた様を誅殺なされようとしたことがありましたな」
「ああ」
「あれはあなた様が頼朝公の御落胤であることに気付かれたからです。我らは密かにあなた様を救い出す備えをしていた。幸い御台所様の機転で事無きを得ましたが」
 黄蝶を奪い、あらぬ嫌疑を掛けて軍勢を差し向けようとした頼家の真の意図はそこにあったのか。ようやく景盛は喉の奥に引っ掛かっていた小骨を嚥み下したような気になった。
「すると黄蝶のことも………」
「存じておりました。気懸かりでありましたでしょうな。偶然が我らと黄蝶様を引き合わせてくれたのです」
 喜三太が指笛を吹いた。鋭い音が境内に響く。社殿の脇から、華奢な若者が現れた。
「オトナシ!」
 頷いたオトナシは社殿の陰に消えた。再び現れた時、後ろに女が従っていた。
「景盛様………」
 女がゆっくりと歩いて来る。
 景盛は眼を疑った。
「黄蝶、か」
「はい」
 探し求め、探しあぐねていた黄蝶が眼の前にいる。景盛は数歩、足を前に進めた。その時には黄蝶がもう景盛の胸に飛び込んでいた。
「探したのだぞ、お前を。やっと、やっと会えた………」
 黄蝶は何度も頷いて泣きじゃくる。口から出るのは嗚咽(おえつ)ばかりだった。
 景盛は抱き締めていた両手を黄蝶の肩に置き、腕を伸ばして黄蝶の体を確かめるように上から下まで見た。黄蝶の腹の膨らみが景盛の眼を引いた。
「赤児(ややこ)がいるのか!」
「はい。安達の子です!」
「そうか、私の子が………。そうか!」 
 景盛の顔が喜びに満ち溢れた。
 喜三太が目尻を拭った。
「よかったな、黄蝶。な、儂の言う通りだっただろ。何も我慢することは無かったのだ。直(じか)に会えば快く迎えてはくれるお人なのだよ、景盛殿は」
 黄蝶は、また何度も頷いた。そうして再び景盛の胸に顔を埋めた。
 喜三太も、タドリもオトナシも、明るい光に包まれても抱き合う二人をじっと見守っていた。風がそよぎ、緑の影を揺らしている。


 睨み合いが続いて、すでに四日経つ。
 一族を率いて比企館を出た能員の子比企宗朝は、一幡丸を擁して小御所に立て籠もっている。北条義時は降伏するよう再三勧めたが、比企方は誰一人として応じる気配が無かった。じりじりと時ばかりが過ぎる。いつまでも膠着(こうちゃく)状態を続けていては士気に影響する。打って出るか、と義時が決断を下そうとした時だった。
「申し上げます」
 義時の郎党藤馬(とうま)が駆け込んで来た。
「どうした」
「仁田殿が比企方の加勢に!」
「何!」
 物見の報告に、義時は声を荒げた。
 仁田忠常は時政の命で能員を刺し殺した張本人だ。比企の力を削ぐことに同意しての行動だったのだが、一幡丸まで亡き者にしようとは考えてはいなかった。一幡丸は頼家の嫡子である。その一幡丸に刃を向けるということは、自分の近侍する頼家に刀を振り下ろすことになる。悩み考えた末、忠常は時政の計略にまんまと乗せられたことに気付いたのだった。忠常が弟二人と共に比企方に入ったという情報は、一刻の猶予も無いことを義時に思い知らせた。ぐずぐずしていると第二、第三の仁田が出るかも知れない。義時は総攻撃の命を下した。
 数百の火矢が小御所に射掛けられた。至る所で火の手が上がる。北条勢が雪崩(なだ)れを打って小御所に殺到し、壮絶な戦いが繰り広げられた。比企方の死に物狂いの応戦に、北条方は一時押し返された。だが、能員の娘婿糟屋有季(かすやありすえ)・笠原親景、舅(しゅうと)の澁河(しぶかわ)兼忠、同盟を結んでいた武蔵の児玉一党などを次々と討ち取った。
 義時が小御所に踏み込んだ時、数人が小門をくぐろうとするのが眼の端に入った。
「待て!」
 逃げようとした者たちが振り返った。子供を抱きかかえた女が、はっと怯(おび)えた眼を向ける。
「若狭殿か?」
 返事は無かった。代わりに女は子供を隠すように背を向けた。鎧姿の仁田忠常が、義時の方に一歩踏み出し立ち塞がった。
「邪魔をするな、忠常。若狭殿に危害は加えん」
「若狭様には無くとも、若君には加えるだろう」
「察しの悪いお前にしては、よく解るな」
「ふん。察しの悪いお陰でとんだことになった。今度ばかりはお前たちの思うようにはさせん」
「毎日、東と西の侍所で顔を合わせて仕事をする仲だ。お前のことはよく解っている。悪いようにはせん。今すぐ刀を捨てろ」
「そうはいかん。こういう事態にした責任の一端は俺にある。北条が幕府を動かすのもいいだろう。跡目相続でごたごたして欲しくなかったから、時政殿の意に従ったのだ。だが頼家様や若君の命まで狙うのであれば話は違うぞ、義時」
「そうか。やむを得んな」
 言うが早いか、義時は忠常に斬り掛かった。
 鋭く、力の籠もった剣が振り下ろされた。忠常は義時の剣を横から払うと、その勢いで刀に半円を描かせ右袈裟(けさ)懸けに義時の左肩口に斬り下ろした。義時は体(たい)を開いてかわし、忠常の喉に突きを入れる。後ろに跳んで切っ先から逃れた忠常が叫んだ。
「逃げろ!」
 恐ろしさに棒立ちになっていた若狭ノ局は、はっとして我に返った。
「ここはくい止める。早く、逃げろ!」
 義時が忠常に三の太刀を振り下ろした。若狭ノ局はその剣先の行方を見届けないまま、小門を潜った。刃(やいば)と刃が咬み合う「ギャリン!」という音が耳に残った。
 忠常と義時は刀の鍔(つば)を合わせ、睨み合っていた。二人は互いに力で押し戻そうとする。何度目かの押し合いの弾みを、義時は上手く捉えた。忠常が押し戻した瞬間、左手で忠常の腕を取り腰を入れて投げたのだ。どおと倒れた忠常の上に義時が跨(またが)った。大太刀は投げた弾みに手を離れている。脇差を抜き、忠常の喉元に突き刺した。が、忠常は義時のその腕をむんずと掴んだ。刃の先が辛うじて忠常の首の一寸先で止まった。
「忠常、往生際が悪いぞ!」
「何を言う。机の上の仕事では負けても、腕力では負けはせん!」
 忠常は渾身の力を込めて、腹の上の義時を跳ね上げた。脇差が忠常の首の真横の土に突き刺さる。体を入れ替えては上になり下になり、二人は転がった。義時が忠常の頬を殴る。忠常も殴り返す。緒の切れた兜(かぶと)が外れ、地面に落ちる。忠常が上を取った。自分の脇差を抜く。義時は息が上がっていた。忠常が脇差を義時の体に突き立てようとした時、急に忠常の体から力が抜けた。脇差をぽとりと落とすと、そのまま横倒しに倒れた。
 義時は荒い息をしながら、ゆっくりと立ち上がった。郎党が忠常の脇腹から槍を引き抜いた。
「馬鹿者!」
 義時は郎党を思い切り殴りつけた。命を助けた筈の主人に殴り飛ばされた郎党は訳が解らなかった。
「藤馬!」
「はっ!」
「一幡を追え!」
「はい」
「若狭様には手を出すな!」
「承知致しました」
「小門を抜けた。あっちだ!」
 藤馬は駆け出した。
 義時は走り去る郎党の後ろ姿を見送ると、数日前まで友であり仕事仲間であった仁田忠常の死体を見た。奥歯を噛み締め、胸から込み上げて来るものを堪える。地面に転がっていた自分の大太刀を拾い上げ、忠常に最後の一瞥(いちべつ)を投げる。そうして何かを吹っ切るように、義時は雄叫(おたけ)びを上げながら炎の舐(な)め広がる邸の中に突進した。
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