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第十五話・上 進級と、いつもとは違う放課後ティータイム
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三学期は進級前という事もあり、学級全体で進級に向けて学習特訓会を自主的に行うことでそれぞれの学習意欲に合わせた進捗を出していった。
そして、時は流れ四月になった。
きよみ、たける、ゆなの三人はともに無事進級でき、二年次を迎えることが出来た。
三人の通っている高校は、クラス替えがなく、そのまま進級した。そのことに安堵しつつ、新しい学年の始業式を迎える。
二年と言えば、高校生活の醍醐味であるイベントが沢山ある。
インターシップ・修学旅行に進路決定などなど……とにかくたくさんのイベントが待っている!
きよみはそれを想像するだけでもワクワクしていた。なぜならば彼女はすでに進路を決めていたからである。
彼女の目指す道、それは──
「きよみー! 私たち進級できてよかったね!」
ゆなの声できよみはふとハッとなった。
そうだ、まずは進級したばかりのこの空気を満喫することから始めなければ。
この時間は今しか味わえない。二度と戻らない時間を楽しもう。
「ほんとに、良かった」
ゆなに向き直ると、きよみは満面の笑みを浮かべた。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
きよみたちは始業式を終えると、短いホームルームを行い、解散となる。
彼女らの通う高校は定例で木曜に始業式を行う。そして、翌日金曜日に教科書配布を行い、以降の学業へ向けて準備を進める。
あまり例を見ないが、始業式から教科書配布を初期週で行い土日の休みを挟むのである。
そのためには事前に進路を選択しておかなければならない学科もあるわけだが、そこは各生徒の考えに沿って高校教諭が連携をして各生徒へヒアリングを行うなど工夫を絶やさない。
その分教諭たちへの負担が多いものの、待遇は一般の学校に比べかなり良いものだという風にきよみたちは担任から聞いていた。
厳しい担任だがかなりフレンドリーで、生徒との関係が慣れをもたらすようになると、段々と友達のように雑談を多くするようになっていた。
そんな担任にまたきよみは惹かれるが、担任はその視線に気付くも、あえて気付かないふりをする。
担任の思惑など知る由もないきよみは羨望の視線を送り続けるのであった──。
そして、始業式を終え解散となった三人はいつも通り下校をする。
今日はたけるも一緒に放課後ティータイムをする、そう約束してたからだ。
いつもきよみとゆなが行っているカフェはきよみのバイト先であるドーナツ屋のそばにある──。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
改めて、二人の通い詰めているカフェは、きよみのバイト先のすぐそばにある。そのため、時々放課後ティータイムのあとに、そのまま出勤することもあった。
日常的に行動圏を近場にすることで、きよみはアルバイトを問題なく続けてこれていた。
そんなことは置いておくとして……。
もっぱら二人はコーヒーではなく、甘々な飲み物に甘々なお菓子を頬張りながら他愛のない会話をするのが二人の日課であった。
今日はたけるも一緒のため、たけるのものも一緒に注文することになる。
「たけるんは何飲むー?」
「俺は……そうだな、取り敢えずこれにするか」
ゆなの問いにたけるの選んだものもまた、甘々なものであった。
この時に三人が注文したのはそれぞれ、きよみがココア、ゆながキャラメルクリーム、たけるがダークチョコレートモカ、そしてお菓子にミニドーナツボールである。
大体注文したものはそれぞれが自費で払うが、最近はアルバイトの調子もよく、きよみが払う頻度が多くなってきているようだ。
ゆなは特にアルバイトをするでもなく、自宅で過ごすことが多いが、ティータイムをしていてもそこまで苦しそうな様子はない。
言及は特にしていないが、どうやら、ネットで活動しているようでそこで若干の収益を得ているのかもしれない──きよみはそう思っていた。
本当のことは、ゆなとその親である母親以外、知る由はなかった──。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
たけるを交えた放課後ティータイムは、いつもよりも話に花が咲き、二時間強ほど話し込んで、放課後ティータイムは解散となった。時計は夕方近くの四時を指していた。
今日はバイトが休みの日のため、そのまま帰宅する三人。
道中まではティータイムの続きを若干して、きよみ・たけるペアとゆなは分かれた。
二人になったきよみとたけるは、「楽しかったね」など他愛もないことを話しながら短い家路についた。
その中で、きよみは一年の三学期の初めに抱いていたことをたけるに問う。
「あの、たけるさん」
「ん……?」
「もし高校を卒業したら、あなたは何をしたいですか?」
きよみの問いにたけるは少し考える。今までに考えてこなかったという反応だ、きよみの思った通りである。
「うーん、そうだな……俺はゲームが出来ていればなんでも良いかな」
「もう……たけるさんらしい答えですね。でも、今のうちに考えておかないと、この先大変だと思いますよ。だから──」
『今のうちに、後悔のない未来を、夢を考えて、掴みませんか?』
そして、時は流れ四月になった。
きよみ、たける、ゆなの三人はともに無事進級でき、二年次を迎えることが出来た。
三人の通っている高校は、クラス替えがなく、そのまま進級した。そのことに安堵しつつ、新しい学年の始業式を迎える。
二年と言えば、高校生活の醍醐味であるイベントが沢山ある。
インターシップ・修学旅行に進路決定などなど……とにかくたくさんのイベントが待っている!
きよみはそれを想像するだけでもワクワクしていた。なぜならば彼女はすでに進路を決めていたからである。
彼女の目指す道、それは──
「きよみー! 私たち進級できてよかったね!」
ゆなの声できよみはふとハッとなった。
そうだ、まずは進級したばかりのこの空気を満喫することから始めなければ。
この時間は今しか味わえない。二度と戻らない時間を楽しもう。
「ほんとに、良かった」
ゆなに向き直ると、きよみは満面の笑みを浮かべた。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
きよみたちは始業式を終えると、短いホームルームを行い、解散となる。
彼女らの通う高校は定例で木曜に始業式を行う。そして、翌日金曜日に教科書配布を行い、以降の学業へ向けて準備を進める。
あまり例を見ないが、始業式から教科書配布を初期週で行い土日の休みを挟むのである。
そのためには事前に進路を選択しておかなければならない学科もあるわけだが、そこは各生徒の考えに沿って高校教諭が連携をして各生徒へヒアリングを行うなど工夫を絶やさない。
その分教諭たちへの負担が多いものの、待遇は一般の学校に比べかなり良いものだという風にきよみたちは担任から聞いていた。
厳しい担任だがかなりフレンドリーで、生徒との関係が慣れをもたらすようになると、段々と友達のように雑談を多くするようになっていた。
そんな担任にまたきよみは惹かれるが、担任はその視線に気付くも、あえて気付かないふりをする。
担任の思惑など知る由もないきよみは羨望の視線を送り続けるのであった──。
そして、始業式を終え解散となった三人はいつも通り下校をする。
今日はたけるも一緒に放課後ティータイムをする、そう約束してたからだ。
いつもきよみとゆなが行っているカフェはきよみのバイト先であるドーナツ屋のそばにある──。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
改めて、二人の通い詰めているカフェは、きよみのバイト先のすぐそばにある。そのため、時々放課後ティータイムのあとに、そのまま出勤することもあった。
日常的に行動圏を近場にすることで、きよみはアルバイトを問題なく続けてこれていた。
そんなことは置いておくとして……。
もっぱら二人はコーヒーではなく、甘々な飲み物に甘々なお菓子を頬張りながら他愛のない会話をするのが二人の日課であった。
今日はたけるも一緒のため、たけるのものも一緒に注文することになる。
「たけるんは何飲むー?」
「俺は……そうだな、取り敢えずこれにするか」
ゆなの問いにたけるの選んだものもまた、甘々なものであった。
この時に三人が注文したのはそれぞれ、きよみがココア、ゆながキャラメルクリーム、たけるがダークチョコレートモカ、そしてお菓子にミニドーナツボールである。
大体注文したものはそれぞれが自費で払うが、最近はアルバイトの調子もよく、きよみが払う頻度が多くなってきているようだ。
ゆなは特にアルバイトをするでもなく、自宅で過ごすことが多いが、ティータイムをしていてもそこまで苦しそうな様子はない。
言及は特にしていないが、どうやら、ネットで活動しているようでそこで若干の収益を得ているのかもしれない──きよみはそう思っていた。
本当のことは、ゆなとその親である母親以外、知る由はなかった──。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆
たけるを交えた放課後ティータイムは、いつもよりも話に花が咲き、二時間強ほど話し込んで、放課後ティータイムは解散となった。時計は夕方近くの四時を指していた。
今日はバイトが休みの日のため、そのまま帰宅する三人。
道中まではティータイムの続きを若干して、きよみ・たけるペアとゆなは分かれた。
二人になったきよみとたけるは、「楽しかったね」など他愛もないことを話しながら短い家路についた。
その中で、きよみは一年の三学期の初めに抱いていたことをたけるに問う。
「あの、たけるさん」
「ん……?」
「もし高校を卒業したら、あなたは何をしたいですか?」
きよみの問いにたけるは少し考える。今までに考えてこなかったという反応だ、きよみの思った通りである。
「うーん、そうだな……俺はゲームが出来ていればなんでも良いかな」
「もう……たけるさんらしい答えですね。でも、今のうちに考えておかないと、この先大変だと思いますよ。だから──」
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