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後輩の白井くん
今度こそ名須さんの好きなタイプかと期待した部分もあったのに、また外したか~なんて落胆もあったけれどそれならそれで仕方がない。
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時刻は夜の八時過ぎ。
インターホンの音に玄関先まで出て行った俺が、ドアスコープを覗くなり、
「うわっ……」
思わず声を漏らしてしまったのは失態だ。
「おら、開けろ、白井ぃ!」
在宅バレバレなのは、既に漏れる部屋の灯りで言い訳出来なかったかも知れないが、少なくとも発声しなければ、
『ちょうどその時間は近所のコンビニまで出ていた』
なんて言い訳ももしかしたら押し通せたかも知れないのに。
しかしこの時間にここへ現れるなんて、明原應とは食事に行くことも酒を飲むことも、むしろそのあとも――なんてことは無かったのだろうか?
会って五分で、
「帰るわ」
と席を立たれなかっただけで、今度こそ名須さんの好きなタイプかと期待した部分もあったのに、また外したか~~なんて落胆もあったけれどそれならそれで仕方がない。
また独り身の寂しい先輩の一人酒に付き合う日々は続くのか……と、俺だって彼女居ない身ではあるけれど、せめてダチと遊びに行く時間くらいもう少し欲しいと切実に思う。
「ハイハイ」
結局今夜は観念して、答えながらドアを開けると、
「これ、返すわ」
そう言いながら投げ寄越されたのが、一張羅のメガネなのだから泡食ってそれを受け取った。
今日ホテルのラウンジに着いた時、何故だかいきなりメガネを取り上げられた。
俺もいつもはメガネじゃなくコンタクトレンズなのだが、今日は朝から目の調子が悪くて、たまたまメガネで出社していた故の悲劇だった。
「ハッ? あの、メガ……」
――ネまで言わせてもらうことも出来ずに、名須さんは彼らと合流してしまったし、俺はぼやけた視界の中で慌てて着いて行くことしか出来なかった。
視界悪いし、名須さんと明原應との会話は全く弾まないし、コーヒーは美味かったけど妙な緊張感はあるし。
明原について来た彼の友人という男の顔だって、薄ぼんやりとして見えなかったし。
帰り道なんて、馴れない駅だったから軽く遭難状態だった。
きっと物凄く目付きと愛想の悪い顔で挙動不審だったろうし、目を酷使し過ぎて今もまだ少し頭が痛い。
インターホンの音に玄関先まで出て行った俺が、ドアスコープを覗くなり、
「うわっ……」
思わず声を漏らしてしまったのは失態だ。
「おら、開けろ、白井ぃ!」
在宅バレバレなのは、既に漏れる部屋の灯りで言い訳出来なかったかも知れないが、少なくとも発声しなければ、
『ちょうどその時間は近所のコンビニまで出ていた』
なんて言い訳ももしかしたら押し通せたかも知れないのに。
しかしこの時間にここへ現れるなんて、明原應とは食事に行くことも酒を飲むことも、むしろそのあとも――なんてことは無かったのだろうか?
会って五分で、
「帰るわ」
と席を立たれなかっただけで、今度こそ名須さんの好きなタイプかと期待した部分もあったのに、また外したか~~なんて落胆もあったけれどそれならそれで仕方がない。
また独り身の寂しい先輩の一人酒に付き合う日々は続くのか……と、俺だって彼女居ない身ではあるけれど、せめてダチと遊びに行く時間くらいもう少し欲しいと切実に思う。
「ハイハイ」
結局今夜は観念して、答えながらドアを開けると、
「これ、返すわ」
そう言いながら投げ寄越されたのが、一張羅のメガネなのだから泡食ってそれを受け取った。
今日ホテルのラウンジに着いた時、何故だかいきなりメガネを取り上げられた。
俺もいつもはメガネじゃなくコンタクトレンズなのだが、今日は朝から目の調子が悪くて、たまたまメガネで出社していた故の悲劇だった。
「ハッ? あの、メガ……」
――ネまで言わせてもらうことも出来ずに、名須さんは彼らと合流してしまったし、俺はぼやけた視界の中で慌てて着いて行くことしか出来なかった。
視界悪いし、名須さんと明原應との会話は全く弾まないし、コーヒーは美味かったけど妙な緊張感はあるし。
明原について来た彼の友人という男の顔だって、薄ぼんやりとして見えなかったし。
帰り道なんて、馴れない駅だったから軽く遭難状態だった。
きっと物凄く目付きと愛想の悪い顔で挙動不審だったろうし、目を酷使し過ぎて今もまだ少し頭が痛い。
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