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44話 失態
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瞼の向こうに強い光を感じた。
すぐ側に誰かの気配がある。
顔を動かすと、驚いたように声を掛けられた。
「タケシ! 大丈夫!?」
あぁ。母親の声だ。毎日聞いているので間違いない。
「タケシちゃん! 目を開けて!」
これは……トマベチさん? 一体、どういう状況だ?
重たい瞼をようやく開くと、見知った顔が二つ。心配した様子でこちらを見下ろしている。身体を起こし見渡すと、どうやらここは病院だ。
「……珍しい組み合わせですね」
俺の言葉を聞き、はぁ。と母親とトマベチさんは息を吐いた。納得のいかないようなリアクションだ。
「何かありました?」
「それはこっちのセリフよ!」
「視聴者は大パニックだったのよ」
確か、ギガースを倒して周囲を見渡すと、グミとマリナが地面に転がっていた。あれ……二人は誰にやられたんだ……?
「トマベチさんは配信見ていたんですよね? 何が起きたか教えてもらっていいですか?」
一瞬、口籠る。そしてようやく言葉が出てきた。
「……タケシちゃんがグミちゃんとマリナちゃんを金属バットで殴り飛ばしたの……」
「えっ……!? 俺が……!?」
「そうよ。久保君がスキルを使った途端、三人の動きがおかしくなって。ギガースも動かなくなって」
久保のスキル、身体強化系に見えたが……。
「久保はギガースの腕を斬り飛ばしました?」
「そんなことしてないわよ。彼はただ、立っていただけ」
記憶と食い違う。
「ギガースが分裂して、小さなギガースが生まれて……」
「そんなわけないでしょ。ギガースは一体だったわ」
「俺はミニギガースと戦って……」
「タケシちゃん。ミニギガースなんて何処にも居なかったわ。あなたが二人を殴った後、角野さんを使ってステータススワップ。そのままギガースを倒したの。久保君はそこでボス部屋を出ていったわ」
怪しいのは久保のスキルか……。
「グミとマリナは?」
「隣の病室よ。ポーションで外傷は綺麗になったけど、頭を打ったから安静にしているわ」
よかった。二人は生きてる。
「俺達はどうやってここに?」
「私が知り合いの探索者に依頼したの。ちょうど新宿ダンジョンにいたから、すぐに対応してもらえたわ」
「ありがとうございます! 必ず受けた恩は返します!」
「いいのよ」
「ところで、久保が何処に行ったかは分からないですよね?」
「……分からないわ。やっぱり、彼が原因?」
「今のところ、そうとしか……」
ただ、奴が単独でやったとは思えない。俺を嵌めても、久保には何の得もない。恨みを買った覚えもない。
久保の背後に、誰かがいるのは間違いない。
首についたままだったアクションカメラを外し、顔の前に持ってくる。
「視聴者の皆さん、死ぬ死ぬマン意識を取り戻しました。今回の件、まだよく分かっていませんが、ご心配をお掛けしました。これを仕組んだ奴等、見てる? 見てるよな。絶対に許さねぇからな! 派手に仕返しするから、待ってろよ!!」
俺はベッドから跳ね起き、行動を開始した。
すぐ側に誰かの気配がある。
顔を動かすと、驚いたように声を掛けられた。
「タケシ! 大丈夫!?」
あぁ。母親の声だ。毎日聞いているので間違いない。
「タケシちゃん! 目を開けて!」
これは……トマベチさん? 一体、どういう状況だ?
重たい瞼をようやく開くと、見知った顔が二つ。心配した様子でこちらを見下ろしている。身体を起こし見渡すと、どうやらここは病院だ。
「……珍しい組み合わせですね」
俺の言葉を聞き、はぁ。と母親とトマベチさんは息を吐いた。納得のいかないようなリアクションだ。
「何かありました?」
「それはこっちのセリフよ!」
「視聴者は大パニックだったのよ」
確か、ギガースを倒して周囲を見渡すと、グミとマリナが地面に転がっていた。あれ……二人は誰にやられたんだ……?
「トマベチさんは配信見ていたんですよね? 何が起きたか教えてもらっていいですか?」
一瞬、口籠る。そしてようやく言葉が出てきた。
「……タケシちゃんがグミちゃんとマリナちゃんを金属バットで殴り飛ばしたの……」
「えっ……!? 俺が……!?」
「そうよ。久保君がスキルを使った途端、三人の動きがおかしくなって。ギガースも動かなくなって」
久保のスキル、身体強化系に見えたが……。
「久保はギガースの腕を斬り飛ばしました?」
「そんなことしてないわよ。彼はただ、立っていただけ」
記憶と食い違う。
「ギガースが分裂して、小さなギガースが生まれて……」
「そんなわけないでしょ。ギガースは一体だったわ」
「俺はミニギガースと戦って……」
「タケシちゃん。ミニギガースなんて何処にも居なかったわ。あなたが二人を殴った後、角野さんを使ってステータススワップ。そのままギガースを倒したの。久保君はそこでボス部屋を出ていったわ」
怪しいのは久保のスキルか……。
「グミとマリナは?」
「隣の病室よ。ポーションで外傷は綺麗になったけど、頭を打ったから安静にしているわ」
よかった。二人は生きてる。
「俺達はどうやってここに?」
「私が知り合いの探索者に依頼したの。ちょうど新宿ダンジョンにいたから、すぐに対応してもらえたわ」
「ありがとうございます! 必ず受けた恩は返します!」
「いいのよ」
「ところで、久保が何処に行ったかは分からないですよね?」
「……分からないわ。やっぱり、彼が原因?」
「今のところ、そうとしか……」
ただ、奴が単独でやったとは思えない。俺を嵌めても、久保には何の得もない。恨みを買った覚えもない。
久保の背後に、誰かがいるのは間違いない。
首についたままだったアクションカメラを外し、顔の前に持ってくる。
「視聴者の皆さん、死ぬ死ぬマン意識を取り戻しました。今回の件、まだよく分かっていませんが、ご心配をお掛けしました。これを仕組んだ奴等、見てる? 見てるよな。絶対に許さねぇからな! 派手に仕返しするから、待ってろよ!!」
俺はベッドから跳ね起き、行動を開始した。
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