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ダンジョン
すこぶる面倒くさい
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「ははは!なんだその顔は!こんな単純な罠に引っ掛かって恥ずかしくないのか?」
ダンジョンの壁を突き破って出て来た根岸なんとかが僕を馬鹿にする!ムカつく!根岸なんとかムカつくようう!
「五月蝿い!黙れ!お前なんて僕にかかれば敵じゃないんだようう!」
「その割には焦っているな」
「おい!A!早く戻ってこい!聞こえないのか!」
「無駄だ。あっちにはあっちで罠が仕掛けてある。今頃ゴブリン軍団に囲まれている筈だ。モンスターハウスの手前でモンスターに囲まれるなんてロマン溢れるだろ?」
なんだようう!こいつ!何言ってるのかわからないようう!なんで僕の邪魔ばっかりするんだようう!僕は布団でダラダラしたいだけなのにいいい!面倒臭い面倒臭い面倒臭い面倒臭い!
「僕は!何もしたくないんだよううぅぅ!!!」
ドロッ
僕の口から言霊が生まれ、僕の周りをふわふわと舞う。言霊はいつも通り、ドロッ黒い球体だ。今日の言霊は随分大きいなぁ。こんなにも僕は何もしたくないんだ。
「いけえぇー!」
僕が命ずると言霊が奴めがけて飛んで行く。
「ふん。ニートの心の叫びか。聞くに耐えん」
「誰がニートだようう!今もしっかり働いてるだろうう!」
クソ!なんでこいつこんなに簡単に躱すんだ。おかしいだろ!言霊の動きなんて目で追えない筈なのに!
「もっと!もっと!」
ドロッ
「もっと!もっと!もっと!」
ドロッ
「もっともっともっともっと!」
ドロッ
「なーんにも!したくないよううう!!!!」
ドロッ
「はぁはぁはぁ、いけえええー!」
5つの言霊が縦横無尽に飛び回り、奴に襲い掛かる。
「言霊!もっと速く!」
言霊達が僕の声を受けて速度を増した!
「同時に攻撃するんだ!」
最初は凌いでいたけど、徐々に擦り始めた!
「そうだ!行け!行け!倒せ!」
「クッ」
ははは!よし!顔に入ったぞ!やれ!言霊!やっつけちゃえ!
「うっ、ゲハッ!」
よーしいいい!ボディーはいったあああ!
「どーした根岸なんとか!格好つけてた割に大したことないじゃないかぁぁ!」
「クッ、うぷっ」
もっぱついったあああ!
「富沢さんには生かして連れて来いって言われてるけど、正直面倒臭いんだよねぇぇ!」
言霊達が球体から鋭利な槍状に形を変える。
「死んじゃえよ!言霊!やっちゃってえええ!」
言霊が一斉に奴を貫こうとする!
「……そろそろいいか」
「えっ?」
うん?何がそろそろなんだ。
あれ。力が入らない。
なんだろ。言霊も消えちゃった。
「おいおい。呆気な過ぎるだろ」
「えっ、えっ、何?」
「自分の腹を見てみろよ。その痩せ細った」
あーあ。何か生えてるや。これは槍?いや、剣かな。真っ黒だ。
「お前、馬鹿だろ。落武者チャンネルの撮影みてたのに、なんで無防備なんだ?【念動】見なかったのか?」
「えっ、かはっ。だって、あれはゴブリンのスキルじゃ」
「ははは!世の中こんなにピュアなやつばかりなのか。落武者チャンネルウケる筈だぜ」
「ゲホッゲホッゲホッ」
「お前、今すぐ死にたいか?」
「ゲホッ、死にたく、ない。もっとダラダラした、、い」
「よし、取り引きをしよう」
そう言って根岸なんとかはニヤリと口元を歪ませた。僕は悪魔の相手をしていたのかも知れない。
ダンジョンの壁を突き破って出て来た根岸なんとかが僕を馬鹿にする!ムカつく!根岸なんとかムカつくようう!
「五月蝿い!黙れ!お前なんて僕にかかれば敵じゃないんだようう!」
「その割には焦っているな」
「おい!A!早く戻ってこい!聞こえないのか!」
「無駄だ。あっちにはあっちで罠が仕掛けてある。今頃ゴブリン軍団に囲まれている筈だ。モンスターハウスの手前でモンスターに囲まれるなんてロマン溢れるだろ?」
なんだようう!こいつ!何言ってるのかわからないようう!なんで僕の邪魔ばっかりするんだようう!僕は布団でダラダラしたいだけなのにいいい!面倒臭い面倒臭い面倒臭い面倒臭い!
「僕は!何もしたくないんだよううぅぅ!!!」
ドロッ
僕の口から言霊が生まれ、僕の周りをふわふわと舞う。言霊はいつも通り、ドロッ黒い球体だ。今日の言霊は随分大きいなぁ。こんなにも僕は何もしたくないんだ。
「いけえぇー!」
僕が命ずると言霊が奴めがけて飛んで行く。
「ふん。ニートの心の叫びか。聞くに耐えん」
「誰がニートだようう!今もしっかり働いてるだろうう!」
クソ!なんでこいつこんなに簡単に躱すんだ。おかしいだろ!言霊の動きなんて目で追えない筈なのに!
「もっと!もっと!」
ドロッ
「もっと!もっと!もっと!」
ドロッ
「もっともっともっともっと!」
ドロッ
「なーんにも!したくないよううう!!!!」
ドロッ
「はぁはぁはぁ、いけえええー!」
5つの言霊が縦横無尽に飛び回り、奴に襲い掛かる。
「言霊!もっと速く!」
言霊達が僕の声を受けて速度を増した!
「同時に攻撃するんだ!」
最初は凌いでいたけど、徐々に擦り始めた!
「そうだ!行け!行け!倒せ!」
「クッ」
ははは!よし!顔に入ったぞ!やれ!言霊!やっつけちゃえ!
「うっ、ゲハッ!」
よーしいいい!ボディーはいったあああ!
「どーした根岸なんとか!格好つけてた割に大したことないじゃないかぁぁ!」
「クッ、うぷっ」
もっぱついったあああ!
「富沢さんには生かして連れて来いって言われてるけど、正直面倒臭いんだよねぇぇ!」
言霊達が球体から鋭利な槍状に形を変える。
「死んじゃえよ!言霊!やっちゃってえええ!」
言霊が一斉に奴を貫こうとする!
「……そろそろいいか」
「えっ?」
うん?何がそろそろなんだ。
あれ。力が入らない。
なんだろ。言霊も消えちゃった。
「おいおい。呆気な過ぎるだろ」
「えっ、えっ、何?」
「自分の腹を見てみろよ。その痩せ細った」
あーあ。何か生えてるや。これは槍?いや、剣かな。真っ黒だ。
「お前、馬鹿だろ。落武者チャンネルの撮影みてたのに、なんで無防備なんだ?【念動】見なかったのか?」
「えっ、かはっ。だって、あれはゴブリンのスキルじゃ」
「ははは!世の中こんなにピュアなやつばかりなのか。落武者チャンネルウケる筈だぜ」
「ゲホッゲホッゲホッ」
「お前、今すぐ死にたいか?」
「ゲホッ、死にたく、ない。もっとダラダラした、、い」
「よし、取り引きをしよう」
そう言って根岸なんとかはニヤリと口元を歪ませた。僕は悪魔の相手をしていたのかも知れない。
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