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最終章~ずっと一緒に
ちとせだけだから
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ポケットにいまだ入っているその紙。
すぐに捨ててしまうつもりだったのに、なんだか捨てれなかった。
「葉菜か……」
学くんがぼそっと呟いた彼女の名前にさえも嫉妬しそうになってしまう。
「好き、だったんでしょ?」
「まぁ、そりゃ。じゃないと2年も付き合ってない」
……ということは、あたしとのことがあってから葉菜さんに恋をした学くんがいたってわけで。
過去のことなのにどうしようもなく、羨ましい。
「お前だって、そうだろ。好きだったんだろ?」
「うん、そうだね」
自分と同じことなのに。
自分はよくて、相手はダメだなんて。
そんなこと言っちゃダメなのに。
「あとから気づいんだよ。勘違いだったって」
「え?」
急に〝勘違い〟だなんて言い出した、学くんの顔を見上げる。
「似てるんだ」
スっと学くんの手が伸びてきて、メガネが外される。
「似て……?」
「あぁ……。メガネを外したちとせと葉菜」
「え……?」
自分があんなに綺麗だなんて思えないから、不思議におもってしまう。
「似てるよ。もちろん、服の好みも髪型もスタイルだって全然違う。でも、顔は似てんだよ」
「そうなのかな……」
スタイルが全然違うとは、なんだかディスられてるような気になるのはあたしだけだろうか。
まぁ、葉菜さんのようなナイスボディには到底なれないけど。
「最初は葉菜にめちゃくちゃ惚れてたんだ。ぶっちゃけ一目惚れ」
「……っ」
その後、勘違いになることがわかっているのに。
好きな人からほかの人に一目惚れした話なんて聞くのはやっぱり嫌だ。
「でも、似てたのは顔だけだった。俺、ちとせの中身に惚れたから、全然違うと気づいたときにはもう好きじゃなかつたんだ」
──気づくまでに3年もかかったけどな
と付け足した。
「あいつには悪いことしたと思ってる」
葉菜さんを想ってか、すこし切ない顔になる。
学くんは葉菜さんじゃなくて、あたしのことを好きでいてくれた。
それだけで充分に嬉しいし、幸せなのに。
学くんの頭の中に違う人がいることが嫌だなんて、いつからこんなに贅沢になってしまったのだろうか。
こんな感情、学くんにだけは知られたくない。
だから、婚姻届の話も今はしない。
葉菜さんから突きつけられたものだから。
葉菜さんのことで学くんになにか言ってしまいそうで怖い。
学くんに、嫌われたくないから。
「気づいたときに完全に葉菜への気持ちは、なくなってるから安心しろよ?」
すこし、暗い顔をしてるあたしに気がついたのかもしれない。
顔を覗き込んで、鼻にツンって指を当てる。
「俺が好きなのは、あの時も今もちとせだから」
ゆらりと近づいてくる顔に自然と瞳が閉じる。
唇に感じた温もりに。
もう離れないと誓った。
すぐに捨ててしまうつもりだったのに、なんだか捨てれなかった。
「葉菜か……」
学くんがぼそっと呟いた彼女の名前にさえも嫉妬しそうになってしまう。
「好き、だったんでしょ?」
「まぁ、そりゃ。じゃないと2年も付き合ってない」
……ということは、あたしとのことがあってから葉菜さんに恋をした学くんがいたってわけで。
過去のことなのにどうしようもなく、羨ましい。
「お前だって、そうだろ。好きだったんだろ?」
「うん、そうだね」
自分と同じことなのに。
自分はよくて、相手はダメだなんて。
そんなこと言っちゃダメなのに。
「あとから気づいんだよ。勘違いだったって」
「え?」
急に〝勘違い〟だなんて言い出した、学くんの顔を見上げる。
「似てるんだ」
スっと学くんの手が伸びてきて、メガネが外される。
「似て……?」
「あぁ……。メガネを外したちとせと葉菜」
「え……?」
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「似てるよ。もちろん、服の好みも髪型もスタイルだって全然違う。でも、顔は似てんだよ」
「そうなのかな……」
スタイルが全然違うとは、なんだかディスられてるような気になるのはあたしだけだろうか。
まぁ、葉菜さんのようなナイスボディには到底なれないけど。
「最初は葉菜にめちゃくちゃ惚れてたんだ。ぶっちゃけ一目惚れ」
「……っ」
その後、勘違いになることがわかっているのに。
好きな人からほかの人に一目惚れした話なんて聞くのはやっぱり嫌だ。
「でも、似てたのは顔だけだった。俺、ちとせの中身に惚れたから、全然違うと気づいたときにはもう好きじゃなかつたんだ」
──気づくまでに3年もかかったけどな
と付け足した。
「あいつには悪いことしたと思ってる」
葉菜さんを想ってか、すこし切ない顔になる。
学くんは葉菜さんじゃなくて、あたしのことを好きでいてくれた。
それだけで充分に嬉しいし、幸せなのに。
学くんの頭の中に違う人がいることが嫌だなんて、いつからこんなに贅沢になってしまったのだろうか。
こんな感情、学くんにだけは知られたくない。
だから、婚姻届の話も今はしない。
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学くんに、嫌われたくないから。
「気づいたときに完全に葉菜への気持ちは、なくなってるから安心しろよ?」
すこし、暗い顔をしてるあたしに気がついたのかもしれない。
顔を覗き込んで、鼻にツンって指を当てる。
「俺が好きなのは、あの時も今もちとせだから」
ゆらりと近づいてくる顔に自然と瞳が閉じる。
唇に感じた温もりに。
もう離れないと誓った。
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