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滅亡の道 2
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「皇帝陛下、やはりジュウチン基地と連絡がとれません!」
「ぐぬぬ、一体なにがあったんだ……?」
ユチーカ皇帝のマウンタは唸る。
ここはユチーカ帝都ケーンペの中心に位置する皇城だ。その皇城は、ジュウチン基地と連絡がとれなくなって慌てふためいていた。
「皇帝陛下!新たな情報です!トセーの警備隊から、陸軍基地が飛竜により攻撃されたとの報告が入りました!」
「な!?」
マウンタは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。それもそのはず。ソマル大陸最強の国であったユチーカは周辺国と常に戦争をしていた。しかし、自国領には一度も踏み入られたことはなかった。そのため、自軍基地が攻撃されるなど考えもつかなかった。
「その飛竜はどこの飛竜だ!ターリアか!?」
マウンタは声を荒らげる。完全に動揺している。
「け、警備隊からの報告では見たことも無い飛竜であったことから少なくともターリアでは無いとのことです!
その飛竜は我が国の飛竜よりも遥かに速い速度で飛び、謎の物体を投下してきたとのことです!そしてその物体は地上に着地した瞬間に大爆発したそうです!
この謎の攻撃により基地は壊滅、駐留していた部隊5万人も壊滅とのこと!ただ、何故か都市への攻撃は行われなかったため、都市で警備を行っていた部隊1万人は生き残っているとのことです!」
「ターリアの飛竜じゃない……?まさか!」
マウンタは気付いた。
「日本の仕業か!?」
――――――――――
「敵襲ーー!!」
わーーー!逃げろーーー!!キャーーー!
トセー市街地に3両の25式戦車が猛スピードで侵入してきた。
「とにかく街中を走りまくって敵兵をおびき寄せるんだ!」
キューポラから身を乗り出しながら指示を出しているのは3両の内の真ん中を走る戦車の車長兼第1戦車小隊長の西田義彦大尉だ。
彼はアメリカの砂漠地帯で行われた演習で戦車小隊を率いてアメリカの機甲中隊に大勝したことから西側諸国の間では「日本のロンメル」と呼ばれている。部隊内での愛称も「ロンメル」だ。
第1戦車小隊はトセーに侵入し、警備隊を市街地から離れたトセー平原におびき寄せようとしていた。市街地への被害が出ないよう、平原で攻撃するためだ。
ろくに舗装されていない道路を履帯が踏み締める。街中を縦横無尽に走る第1戦車小隊にトセーを警備していた歩兵や騎兵は翻弄される。
「しっかりついてきてるな。このまま平原へ突っ込むぞ!」
第1戦車小隊はさらに速度を上げる。その速度は遂にマックスの70km/hに達する。
――――――――――
追えーー!待ちやがれーー!
警備隊は一心不乱に第1戦車小隊を追いかける。
「おかしいな……何故逃げるんだ?」
トセーを警備していた第5師団の師団長カン・メイが疑問に思う。
「まるで誘導されてい……まさか!?」
カンは気付いた。自分たちが平原におびき寄せられていることに。
「皆止まれッ!止まるんだ!!」
カンは急いで制止する。しかし、必死に第1戦車小隊を追いかけていた兵士達の耳には届かなかった。
前方から豪雨が地面を叩きつけるような音と共にオレンジ色の閃光が飛んでくる。
ぐはぁ……!ギャーッ!うわああ!
20式小銃の5.56mm弾が直撃した兵士達が悲鳴を上げる。さらに、爆発音と共に10式戦車と25式戦車の榴弾が飛んでくる。
爆風により歩兵はバラバラにされ、騎兵は馬から放り出された。のどかだった平原は一転、死体で埋め尽くされ、血の赤黒い色で染められる。
「クソッ、撤退だ!急げ!」
残っている兵士を連れ、急いで逃げようとする。しかし、
「なっ!なんだあれは!?」
AH-64Dが第5師団の行く手を阻む。そして30mm機関砲が撃たれる。単一電池サイズの銃弾が直撃した兵士達はミンチとなり、思わず目をつぶりたくなるほど原型が分からなくなった。
「そ、そうだ!要塞だ!要塞に籠るぞ!」
トセー市街地の中心には要塞があった。と言っても、石で出来た建物に大砲が幾つかある程度で、そこまで本格的なものではない。しかしカンは信じていた。この要塞なら日本の飛竜の攻撃を防いでくれると。
「走れーー!!」
兵士達は馬で市街地へと戻る。しかし、最高速度365km/hのAH-64Dからは逃げることはできない。
「クソッ、まだついてくるのか!」
しかし、第5師団が市街地へ入ると攻撃が止む。ジュネーヴ諸条約第一追加議定書第五十一条4項に反するからだ。
その隙に第5師団は要塞へと全速力で街中を駆ける。それでもAH-64Dは追いかけてくる。
トセーの住民達は街中を駆ける第5師団を追いかける謎の飛行物体に恐怖し、逃げ惑っている。その際に、第5師団の馬に撥ねられたり、道を妨害してしまい兵士に殺されたりされ、市街地は地獄絵図と化していた。
第5師団は命からがら要塞へ辿り着く。要塞は軍事施設のため攻撃が可能だ。もし、要塞に籠ろうとせず、市街地にいたならば命は助かったかもしれない。たとえ籠っても狙撃により住民に被害を出さず殲滅されただろうが。
「蛮族共にこの要塞が破壊できるわけない!」
兵士達は高笑いする。AH-64Dが要塞から少し離れた所でホバリングしている。するとハイドラ70ロケット弾が発射され、要塞の壁がいとも簡単に吹き飛ばされる。
「な……そんな……!バカな!蛮族が何でこんな攻撃ができるんだ!」
カンは爆発に巻き込まれ、その問いの答えを知ることなく死ぬ。
要塞跡地では大きく土煙が上がり、その煙は街のどこへいても見えた。百戦無敗だった帝国がこんなにもあっさり敗北し、トセーを明け渡したことは住民達に大きなショックを与えた。
程なくしてトセーには多くの日本の戦車や自走砲、歩兵が入ってきた。しかし、街中には多くの死体が転がっており、車両の通行にはかなり邪魔になっていたため、死体の火葬と慰霊を行い、瓦礫の撤去や清掃活動を行うことにした。
こうして日本軍はトセーでも信頼を獲得した。
――――――――――
「はい、わかりました。明日出発します。それでは。」
圷はスマホを置く。ケーンナの爆撃完了の報告を受けたのだ。
「それでは我々は明日朝にケーンナへ向けて出発する。出発までに各自荷物をまとめ、しっかりと睡眠もとれ。」
圷は隊員達にそう告げる。隊員達は一斉に大きな声で返事をする。その声を聞きながら、圷は先程の報告をもう一度思い出していた。
実は爆撃完了以外にも報告を受けていたのだ。
『昨日JAXAから入った情報なんだが、この星は地球の約3倍近い大きさらしい。何故か重力とか気候とか時間は地球と同じらしいが。
この星が大きすぎるせいか、この世界は国によってかなりの技術差がある。まだ石器時代の国もあれば、冷戦時並みの技術力を有している国もあるそうだ。
戦艦やミサイルを保有している国もある。それらの国は核も保有している可能性があるそうだ。
もしかしたらユチーカ西海岸が壊滅していたのはユチーカよりも高い技術力を有した国の仕業かもしれない。』
ユチーカよりも高い技術力を有した国がユチーカを攻撃していたとしたら、自分たちもその国の攻撃に巻き込まれる可能性がある。
恐らく戦闘には負けないだろうが、犠牲は出るかもしれない。それだけは何としてでも避けたい、圷はそう思っていた。圷はこの戦争は犠牲者0で終わらせるつもりだからだ。誰一人として死なせないつもりだ。
ただ、その国が日本に対し宣戦布告してきた場合は戦うことになるだろう。その時がいずれ来ることは圷はわかっていた。
なぜならこの世界はまるで戦国時代のように国盗り合戦が行われ、覇権を争っているからだ。圷はこの話をターリアで聞いていたため、それに日本が巻き込まれることは予想できていた。
「まあ、先のことを考えても仕方ないか。」
圷は考えるのを止めた。今はケーンナの攻略に専念すべきと考えた。
「ぐぬぬ、一体なにがあったんだ……?」
ユチーカ皇帝のマウンタは唸る。
ここはユチーカ帝都ケーンペの中心に位置する皇城だ。その皇城は、ジュウチン基地と連絡がとれなくなって慌てふためいていた。
「皇帝陛下!新たな情報です!トセーの警備隊から、陸軍基地が飛竜により攻撃されたとの報告が入りました!」
「な!?」
マウンタは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。それもそのはず。ソマル大陸最強の国であったユチーカは周辺国と常に戦争をしていた。しかし、自国領には一度も踏み入られたことはなかった。そのため、自軍基地が攻撃されるなど考えもつかなかった。
「その飛竜はどこの飛竜だ!ターリアか!?」
マウンタは声を荒らげる。完全に動揺している。
「け、警備隊からの報告では見たことも無い飛竜であったことから少なくともターリアでは無いとのことです!
その飛竜は我が国の飛竜よりも遥かに速い速度で飛び、謎の物体を投下してきたとのことです!そしてその物体は地上に着地した瞬間に大爆発したそうです!
この謎の攻撃により基地は壊滅、駐留していた部隊5万人も壊滅とのこと!ただ、何故か都市への攻撃は行われなかったため、都市で警備を行っていた部隊1万人は生き残っているとのことです!」
「ターリアの飛竜じゃない……?まさか!」
マウンタは気付いた。
「日本の仕業か!?」
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「敵襲ーー!!」
わーーー!逃げろーーー!!キャーーー!
トセー市街地に3両の25式戦車が猛スピードで侵入してきた。
「とにかく街中を走りまくって敵兵をおびき寄せるんだ!」
キューポラから身を乗り出しながら指示を出しているのは3両の内の真ん中を走る戦車の車長兼第1戦車小隊長の西田義彦大尉だ。
彼はアメリカの砂漠地帯で行われた演習で戦車小隊を率いてアメリカの機甲中隊に大勝したことから西側諸国の間では「日本のロンメル」と呼ばれている。部隊内での愛称も「ロンメル」だ。
第1戦車小隊はトセーに侵入し、警備隊を市街地から離れたトセー平原におびき寄せようとしていた。市街地への被害が出ないよう、平原で攻撃するためだ。
ろくに舗装されていない道路を履帯が踏み締める。街中を縦横無尽に走る第1戦車小隊にトセーを警備していた歩兵や騎兵は翻弄される。
「しっかりついてきてるな。このまま平原へ突っ込むぞ!」
第1戦車小隊はさらに速度を上げる。その速度は遂にマックスの70km/hに達する。
――――――――――
追えーー!待ちやがれーー!
警備隊は一心不乱に第1戦車小隊を追いかける。
「おかしいな……何故逃げるんだ?」
トセーを警備していた第5師団の師団長カン・メイが疑問に思う。
「まるで誘導されてい……まさか!?」
カンは気付いた。自分たちが平原におびき寄せられていることに。
「皆止まれッ!止まるんだ!!」
カンは急いで制止する。しかし、必死に第1戦車小隊を追いかけていた兵士達の耳には届かなかった。
前方から豪雨が地面を叩きつけるような音と共にオレンジ色の閃光が飛んでくる。
ぐはぁ……!ギャーッ!うわああ!
20式小銃の5.56mm弾が直撃した兵士達が悲鳴を上げる。さらに、爆発音と共に10式戦車と25式戦車の榴弾が飛んでくる。
爆風により歩兵はバラバラにされ、騎兵は馬から放り出された。のどかだった平原は一転、死体で埋め尽くされ、血の赤黒い色で染められる。
「クソッ、撤退だ!急げ!」
残っている兵士を連れ、急いで逃げようとする。しかし、
「なっ!なんだあれは!?」
AH-64Dが第5師団の行く手を阻む。そして30mm機関砲が撃たれる。単一電池サイズの銃弾が直撃した兵士達はミンチとなり、思わず目をつぶりたくなるほど原型が分からなくなった。
「そ、そうだ!要塞だ!要塞に籠るぞ!」
トセー市街地の中心には要塞があった。と言っても、石で出来た建物に大砲が幾つかある程度で、そこまで本格的なものではない。しかしカンは信じていた。この要塞なら日本の飛竜の攻撃を防いでくれると。
「走れーー!!」
兵士達は馬で市街地へと戻る。しかし、最高速度365km/hのAH-64Dからは逃げることはできない。
「クソッ、まだついてくるのか!」
しかし、第5師団が市街地へ入ると攻撃が止む。ジュネーヴ諸条約第一追加議定書第五十一条4項に反するからだ。
その隙に第5師団は要塞へと全速力で街中を駆ける。それでもAH-64Dは追いかけてくる。
トセーの住民達は街中を駆ける第5師団を追いかける謎の飛行物体に恐怖し、逃げ惑っている。その際に、第5師団の馬に撥ねられたり、道を妨害してしまい兵士に殺されたりされ、市街地は地獄絵図と化していた。
第5師団は命からがら要塞へ辿り着く。要塞は軍事施設のため攻撃が可能だ。もし、要塞に籠ろうとせず、市街地にいたならば命は助かったかもしれない。たとえ籠っても狙撃により住民に被害を出さず殲滅されただろうが。
「蛮族共にこの要塞が破壊できるわけない!」
兵士達は高笑いする。AH-64Dが要塞から少し離れた所でホバリングしている。するとハイドラ70ロケット弾が発射され、要塞の壁がいとも簡単に吹き飛ばされる。
「な……そんな……!バカな!蛮族が何でこんな攻撃ができるんだ!」
カンは爆発に巻き込まれ、その問いの答えを知ることなく死ぬ。
要塞跡地では大きく土煙が上がり、その煙は街のどこへいても見えた。百戦無敗だった帝国がこんなにもあっさり敗北し、トセーを明け渡したことは住民達に大きなショックを与えた。
程なくしてトセーには多くの日本の戦車や自走砲、歩兵が入ってきた。しかし、街中には多くの死体が転がっており、車両の通行にはかなり邪魔になっていたため、死体の火葬と慰霊を行い、瓦礫の撤去や清掃活動を行うことにした。
こうして日本軍はトセーでも信頼を獲得した。
――――――――――
「はい、わかりました。明日出発します。それでは。」
圷はスマホを置く。ケーンナの爆撃完了の報告を受けたのだ。
「それでは我々は明日朝にケーンナへ向けて出発する。出発までに各自荷物をまとめ、しっかりと睡眠もとれ。」
圷は隊員達にそう告げる。隊員達は一斉に大きな声で返事をする。その声を聞きながら、圷は先程の報告をもう一度思い出していた。
実は爆撃完了以外にも報告を受けていたのだ。
『昨日JAXAから入った情報なんだが、この星は地球の約3倍近い大きさらしい。何故か重力とか気候とか時間は地球と同じらしいが。
この星が大きすぎるせいか、この世界は国によってかなりの技術差がある。まだ石器時代の国もあれば、冷戦時並みの技術力を有している国もあるそうだ。
戦艦やミサイルを保有している国もある。それらの国は核も保有している可能性があるそうだ。
もしかしたらユチーカ西海岸が壊滅していたのはユチーカよりも高い技術力を有した国の仕業かもしれない。』
ユチーカよりも高い技術力を有した国がユチーカを攻撃していたとしたら、自分たちもその国の攻撃に巻き込まれる可能性がある。
恐らく戦闘には負けないだろうが、犠牲は出るかもしれない。それだけは何としてでも避けたい、圷はそう思っていた。圷はこの戦争は犠牲者0で終わらせるつもりだからだ。誰一人として死なせないつもりだ。
ただ、その国が日本に対し宣戦布告してきた場合は戦うことになるだろう。その時がいずれ来ることは圷はわかっていた。
なぜならこの世界はまるで戦国時代のように国盗り合戦が行われ、覇権を争っているからだ。圷はこの話をターリアで聞いていたため、それに日本が巻き込まれることは予想できていた。
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