超絶美形な俺がBLゲームに転生した件

抹茶ごはん

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生徒会長編2

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あの後自分の部屋に行くとドアの前でアダムが待っていた。曰く、帰りが遅いので心配してくれたのだという。
「生徒会の仕事を手伝ってたら遅くなったんだ。心配してくれてありがとう、アダム。」
本人には言ってやらないが、アダムのこういった細やかな気遣いや思いやりが俺って愛されてると気づかせてくれて大好きだ。だから嬉しいの意味を込めて綺麗に綺麗に微笑んでやる。
「…いくら学校内とはいえ、あまり遅くなると危険だ。これから遅くなる時は俺に連絡してくれ、迎えに行く。」
「分かった。本当にありがとう。」
俺の最高に美しい微笑みを見たんだから赤面くらいしたって罰はあたらないのに…こいつの仏頂面はどうにかならないんだろうか。第一王子なら真っ赤になって慌てふためくというのに。

それから俺は三日連続で先生に生徒会へのお使いを頼まれ、そのまま生徒会長の手伝いをしていた。他の生徒会メンバーはどうしたんだ、全く。
「今日もすみませんね。よろしくお願いします。」
「いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。それで、何をすればいいでしょうか?」
会話もそこそこに今日も手伝いを開始する。ちなみにここ連日帰りはアダムに迎えに来てもらっている。
「ふぅ…。」
ずっと書類と格闘していると肩がこる。一息ついて腕を伸ばす。
「お疲れ様です。ミレクシア君はよく働いてくださるので助かります。」
そう言って生徒会長は紅茶を淹れてくれた。うーんいい香り、良い茶葉を使っているな。
「すみません、ありがとうございます生徒会長。…美味しいです。」
「それはよかった。僕のとっておきの茶葉なんですよ。」
にこにこと笑う生徒会長は良い人にしか見えない。皆この上っ面に騙されているのだと思うと複雑な心境だ。
まあ一般人に害が無いならドSも腹黒も好きにしたらいいと思う。ここまで取り繕うのが上手ければ何の問題も無いだろう。
「会長のおかげで一休みできましたし、続き、頑張りますね。」
そう言ってにっこり笑えば、生徒会長は困ったように笑った。…なんでだ?

「そんな風に笑顔を向けられると、勘違いしそうになりますね。…全く、困ったものだ。」
「人の物を盗る趣味は無いのですが…貴方が悪いんですよ?」
生徒会長の意味深な呟きは、俺の耳に届かなかった。
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