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第一部
ご苦労様です。
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「ごちそうさま。美味しかったです。」
クラウスさんの作ったアオサのみそ汁はやはり絶品だった。これで今日の作業も精一杯頑張れる気がする。
「さて、そろそろ俺も行かないと。」
「サキ様が橋の近くにある畑へ来いとおっしゃっていました。リリーナ様、ユイ殿も一緒です。」
「あそこはしばらく使ってなかったと思うけどなぁ。」
「その畑をリリーナ様にお貸しいただけるそうです。」
リリーナが貸して欲しいと言ったのだろうか?いや、あの姫様は自分から進んでは言わないだろう。顔には出ていたかもしれないが。
「とりあえず行ってみるよ。クラウスさんは?」
「お弁当を作って、片付けをしてから参ります。」
「そうですね、片付け、時間かかりそうですもんね。食器洗いやら『ゴミ』掃除とか。」
「・・・午前中に目覚めてくれるといいのですが。」
そう言いながら2人は床に寝転がった男たちを見る。全員顔を青くして、お腹を抱え込んでいた。
そんな彼らを面白そうにツンツンしながらプリムが言う。
「オジさんたち、食べてすぐ寝ると牛さんか豚さんになっちゃうよ。」
大丈夫、こいつらはそれが本望だよ。な、牛田、玉崎、鳥飼。
―――――――
「長靴履いたか?」 「はいた~。」
「手袋は?」 「持った~。」
「帽子。」 「フードがあるから大丈夫~。」
「よし、出発!」
まるで親子のような会話を繰り広げた後、プリムは屋敷を元気よく飛び出した。右へ行ったり左へ行ったり、無邪気にその辺を走り回っている。
元気なもんだ。最近の俺は立つときに「よっこらしょっ。」という声が自然に出ると言うのに。
「雄太!早く、早く。」
「そう急かすなよ。畑は逃げやしないさ。」
プリムに手を引かれながら海沿の道路を歩く。ザザーンという波の音や潮風が心地いい。だけどこの穏やかな状態は長続きしないとわかっている。
「昼になったら暑くなりそうだな。」
最近は以前にも増して日中の日差しが強い。気温もかなり上がる。作業が終わるとみんな汗だくだ。まぁ、その分、風呂が気持ちいいんだけど。
「ボク、暑いのは嫌だなぁ。ベトベトするし。」
プリムはベトベトという言葉に合わせてパーカーを掴んでパタパタさせた。服の中の空気を入れ替えているのだろう。
「夏になれば目の前の海に飛び込める。気持ちいいぞ。」
「本当!?早く夏にならないかなぁ。」
今すぐ海へ入りたい!という顔をしながらプリムは目をキラキラとさせた。
今年の夏は俺も少しだけ待ち遠しく思っている。去年は婆ちゃんと2人っきりだったが、今年はリリーナ、ユイ、プリム、クラウスと異世界からやってきた人たちがいる。
海水浴・バーベキュー・花火、きっとみんなでやればすごく楽しい。
・・・でも、松本さんと一緒に働くことを選択すると、それもできなくなるんだろうな。
どうするべきか自分では答えが出せないまま、畑へと向かっていた。
―――――
畑に着くとリリーナとユイがクワを振るっている姿があった。隣で婆ちゃんが何か言っている。
「おーい!リリーナさま~!!」
プリムが大声で手を振って呼びかけた。リリーナも作業をやめて手を振り返す。そして、クワを持ったままこちらへ走って来るのだった。
「はぁはぁ。お、お帰りなさい。お店の方はどうでした?」
彼女は汗をびっしょりかいていた。水滴が頬を伝って地面に落ちる。
「た、ただいま。店は相変わらずかな。」
「そうですか。ご苦労様です。」
そう言いながら彼女はニコッと微笑んだ。それを見た瞬間、俺はみぞおちの辺りがキュッとなるのがわかった。
あれ?おかしい。この感覚は何だろう、なんか久しぶりのような。いやいや、まさかね・・・。
―――――
「雄太さん、聞いてください。お婆様がここの畑を私たちに貸してくださるそうです。」
乱れた呼吸を整えることなく、リリーナはまくし立ててくる。
「ちょ、ちょっと落ち着いてください。それはさっきクラウスさんから聞きました。それで、今は何をやっているのですか?」
「お婆様がまず土を作らないといけないって。」
なるほど、冬場使ってなかったから『土起こし』をやっているのか。でも・・・。
「だからって全部クワでやるのは大変ですよ。俺が家からテーラー(耕運機)を持って来てやってあげますから。」
そう言いながら来た道を振り返って屋敷へと戻ろうとする。リリーナは「あ、あのっ、それは。」と言いながら行かないで欲しいという顔をしていた。
だが、俺はそれを無視して「大丈夫です。ひとっ走り行ってきますんで。」と走り出そうとする。
それをいつの間にか近くに来ていた婆ちゃんが止めるのだった。
「雄太!待ちな!!・・・リリーナちゃん、何か言いたいことあるんだろ。」
リリーナはコクンと頷く。
「はい。・・・便利な道具があるのは知ってます。ですが、まず自分たちの手で掘ってどんな土なのか隅々まで知りたいのです。」
「でも、この広さを機械を使わないでって言ったら、今日中に終わらないかもしれませんよ?」
「構いません。」
そんな顔で言いきられたら・・・機械で楽をしましょう、なんて言えるはずないじゃないか。
「・・・俺はどこを掘ったらいいですか?」
―――――
午前中が終わっても、土が起こせていない畑は半分以上も残っていた。俺は日陰に入るとゴロリと寝転ぶ。
やっぱりクワだとしんどいな。普段は機械で楽してるからかな?こんなに体力がないとは思わなかった。
「ユイちゃん。あんたクワの使い方うまいね。腰がちゃんと入っているよ。」
「婆様、どうやら剣術と同じで踏み込みが大事なようです。感覚が似ています。」
確かに、ユイのクワを振り下ろす速さと音はすごい。俺みたいな一般人だと『ぶんっ』みたいに鈍い音だが、ユイは『ビュッ!』っと空気が裂ける音がする。
「・・・私もユイに剣術を教えてもらおうかしら。」
昼前にはリリーナのクワを持つ手はプルプルと震えていたからなぁ。明日は間違いなく筋肉痛だ。
「お婆ちゃん!ボクは?」
お前は鼻歌を歌いながらスコップで小さい穴を掘ってただけだろ。
「おーおー、プリムちゃんも上手だったよぉ。」
まったく。婆ちゃんはプリムに甘すぎるぜ。まぁ、動きは可愛かったけど。
―――――
お弁当を食べて1時間ほど休憩することとなった。しかし、リリーナは休まずに婆ちゃんに質問を続けている。
「土が掘り返せたらこの白い粉をまくんですよね。」
「そう、苦土石灰。この国はね弱酸性の雨が降る。だから土も酸性になりやすい。それを中和するために苦土石灰をまくんだよ。」
「さん、せい?」
「学校で習うんだけどね・・・改めて説明するのは難しいね。」
説明の上手の玉崎、こんな時にいなくてどうする。唯一の見せ場なのに。
「とにかくだ。酸性の土だと作物が育ちにくい。だから苦土石灰をまくって覚えておきなよ。それと、まいてもすぐには効果ないからね。1・2週間は様子を見ておかないと。」
「そんなに待たないといけませんか!?」
「まぁまぁ。待っている間に何を植えるか考えるのも楽しいもんさ。」
リリーナは「なるほど。」と言うと下を向いて考え事を始めたようだ。おそらく何を植えようか考えているな。顔にそう書いてある。
「・・・雄太、ちょっと話がある。」
ユイが寝転ぶ俺を見下ろしながら話しかけて来る。まずい、このまま踏みつぶされるかも。身の危険を感じて背中に冷や汗をかいたが彼女の足は地面についたままだ。
「こっちに来い。」そう言ってリリーナは海辺の方へ歩き始めた。
クラウスさんの作ったアオサのみそ汁はやはり絶品だった。これで今日の作業も精一杯頑張れる気がする。
「さて、そろそろ俺も行かないと。」
「サキ様が橋の近くにある畑へ来いとおっしゃっていました。リリーナ様、ユイ殿も一緒です。」
「あそこはしばらく使ってなかったと思うけどなぁ。」
「その畑をリリーナ様にお貸しいただけるそうです。」
リリーナが貸して欲しいと言ったのだろうか?いや、あの姫様は自分から進んでは言わないだろう。顔には出ていたかもしれないが。
「とりあえず行ってみるよ。クラウスさんは?」
「お弁当を作って、片付けをしてから参ります。」
「そうですね、片付け、時間かかりそうですもんね。食器洗いやら『ゴミ』掃除とか。」
「・・・午前中に目覚めてくれるといいのですが。」
そう言いながら2人は床に寝転がった男たちを見る。全員顔を青くして、お腹を抱え込んでいた。
そんな彼らを面白そうにツンツンしながらプリムが言う。
「オジさんたち、食べてすぐ寝ると牛さんか豚さんになっちゃうよ。」
大丈夫、こいつらはそれが本望だよ。な、牛田、玉崎、鳥飼。
―――――――
「長靴履いたか?」 「はいた~。」
「手袋は?」 「持った~。」
「帽子。」 「フードがあるから大丈夫~。」
「よし、出発!」
まるで親子のような会話を繰り広げた後、プリムは屋敷を元気よく飛び出した。右へ行ったり左へ行ったり、無邪気にその辺を走り回っている。
元気なもんだ。最近の俺は立つときに「よっこらしょっ。」という声が自然に出ると言うのに。
「雄太!早く、早く。」
「そう急かすなよ。畑は逃げやしないさ。」
プリムに手を引かれながら海沿の道路を歩く。ザザーンという波の音や潮風が心地いい。だけどこの穏やかな状態は長続きしないとわかっている。
「昼になったら暑くなりそうだな。」
最近は以前にも増して日中の日差しが強い。気温もかなり上がる。作業が終わるとみんな汗だくだ。まぁ、その分、風呂が気持ちいいんだけど。
「ボク、暑いのは嫌だなぁ。ベトベトするし。」
プリムはベトベトという言葉に合わせてパーカーを掴んでパタパタさせた。服の中の空気を入れ替えているのだろう。
「夏になれば目の前の海に飛び込める。気持ちいいぞ。」
「本当!?早く夏にならないかなぁ。」
今すぐ海へ入りたい!という顔をしながらプリムは目をキラキラとさせた。
今年の夏は俺も少しだけ待ち遠しく思っている。去年は婆ちゃんと2人っきりだったが、今年はリリーナ、ユイ、プリム、クラウスと異世界からやってきた人たちがいる。
海水浴・バーベキュー・花火、きっとみんなでやればすごく楽しい。
・・・でも、松本さんと一緒に働くことを選択すると、それもできなくなるんだろうな。
どうするべきか自分では答えが出せないまま、畑へと向かっていた。
―――――
畑に着くとリリーナとユイがクワを振るっている姿があった。隣で婆ちゃんが何か言っている。
「おーい!リリーナさま~!!」
プリムが大声で手を振って呼びかけた。リリーナも作業をやめて手を振り返す。そして、クワを持ったままこちらへ走って来るのだった。
「はぁはぁ。お、お帰りなさい。お店の方はどうでした?」
彼女は汗をびっしょりかいていた。水滴が頬を伝って地面に落ちる。
「た、ただいま。店は相変わらずかな。」
「そうですか。ご苦労様です。」
そう言いながら彼女はニコッと微笑んだ。それを見た瞬間、俺はみぞおちの辺りがキュッとなるのがわかった。
あれ?おかしい。この感覚は何だろう、なんか久しぶりのような。いやいや、まさかね・・・。
―――――
「雄太さん、聞いてください。お婆様がここの畑を私たちに貸してくださるそうです。」
乱れた呼吸を整えることなく、リリーナはまくし立ててくる。
「ちょ、ちょっと落ち着いてください。それはさっきクラウスさんから聞きました。それで、今は何をやっているのですか?」
「お婆様がまず土を作らないといけないって。」
なるほど、冬場使ってなかったから『土起こし』をやっているのか。でも・・・。
「だからって全部クワでやるのは大変ですよ。俺が家からテーラー(耕運機)を持って来てやってあげますから。」
そう言いながら来た道を振り返って屋敷へと戻ろうとする。リリーナは「あ、あのっ、それは。」と言いながら行かないで欲しいという顔をしていた。
だが、俺はそれを無視して「大丈夫です。ひとっ走り行ってきますんで。」と走り出そうとする。
それをいつの間にか近くに来ていた婆ちゃんが止めるのだった。
「雄太!待ちな!!・・・リリーナちゃん、何か言いたいことあるんだろ。」
リリーナはコクンと頷く。
「はい。・・・便利な道具があるのは知ってます。ですが、まず自分たちの手で掘ってどんな土なのか隅々まで知りたいのです。」
「でも、この広さを機械を使わないでって言ったら、今日中に終わらないかもしれませんよ?」
「構いません。」
そんな顔で言いきられたら・・・機械で楽をしましょう、なんて言えるはずないじゃないか。
「・・・俺はどこを掘ったらいいですか?」
―――――
午前中が終わっても、土が起こせていない畑は半分以上も残っていた。俺は日陰に入るとゴロリと寝転ぶ。
やっぱりクワだとしんどいな。普段は機械で楽してるからかな?こんなに体力がないとは思わなかった。
「ユイちゃん。あんたクワの使い方うまいね。腰がちゃんと入っているよ。」
「婆様、どうやら剣術と同じで踏み込みが大事なようです。感覚が似ています。」
確かに、ユイのクワを振り下ろす速さと音はすごい。俺みたいな一般人だと『ぶんっ』みたいに鈍い音だが、ユイは『ビュッ!』っと空気が裂ける音がする。
「・・・私もユイに剣術を教えてもらおうかしら。」
昼前にはリリーナのクワを持つ手はプルプルと震えていたからなぁ。明日は間違いなく筋肉痛だ。
「お婆ちゃん!ボクは?」
お前は鼻歌を歌いながらスコップで小さい穴を掘ってただけだろ。
「おーおー、プリムちゃんも上手だったよぉ。」
まったく。婆ちゃんはプリムに甘すぎるぜ。まぁ、動きは可愛かったけど。
―――――
お弁当を食べて1時間ほど休憩することとなった。しかし、リリーナは休まずに婆ちゃんに質問を続けている。
「土が掘り返せたらこの白い粉をまくんですよね。」
「そう、苦土石灰。この国はね弱酸性の雨が降る。だから土も酸性になりやすい。それを中和するために苦土石灰をまくんだよ。」
「さん、せい?」
「学校で習うんだけどね・・・改めて説明するのは難しいね。」
説明の上手の玉崎、こんな時にいなくてどうする。唯一の見せ場なのに。
「とにかくだ。酸性の土だと作物が育ちにくい。だから苦土石灰をまくって覚えておきなよ。それと、まいてもすぐには効果ないからね。1・2週間は様子を見ておかないと。」
「そんなに待たないといけませんか!?」
「まぁまぁ。待っている間に何を植えるか考えるのも楽しいもんさ。」
リリーナは「なるほど。」と言うと下を向いて考え事を始めたようだ。おそらく何を植えようか考えているな。顔にそう書いてある。
「・・・雄太、ちょっと話がある。」
ユイが寝転ぶ俺を見下ろしながら話しかけて来る。まずい、このまま踏みつぶされるかも。身の危険を感じて背中に冷や汗をかいたが彼女の足は地面についたままだ。
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