神を従えし者たち

真崎 遥也

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第5章 Φως διάσωσης από την απελπισία είναι ένα ψέμα

第12話 エリシア・マギ・フォマーソン

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side.エリシア・マギ・フォマーソン

「はぁ、和葉ともこれで暫くお別れですか。」

私は彼を裏切った。いや、本当は彼が私を裏切ったのだ。

「私はあなた達がしたこと許してないんですよ。ですが和葉、貴方は特別ですよ。」

ここにはいない人達へ語りかける。私は今マギカの本拠地にある王の間に居る。

「古の時代よりどれほど待ったか。」

そこで私はコソコソ盗み聞きしている輩に話しかける。

「そこにいる人、逃げなくていいの?こそこそ盗み聞きしているけれど、そろそろ追っ手がくるわよ?」

「クソっバレたか!」

彼は逃げようとする。しかし、扉から脱出しようとしたところで彼は消滅する。

「私の固有魔法、消滅魔法と結界魔法を合わせた魔法。その結界から出ようとすると、その存在は消滅しますよ。」

はぁ、私の情報を持ち帰るつもりだったのだろう。しかし、これではあちらに伝わらないだろう。

「そろそろ、あれを発動しますか。」

今、終末へのカウントダウンが始まる。



side out.










side.密偵

俺はボスに頼まれてマギカの本拠地へ侵入した。

女王、エリシア・マギ・フォマーソンはどうやら和葉殿と誰かは分からんがその人に恨みがあるようだ。

これは伝え無ければならぬ。

「そこにいる人、逃げなくていいの?こそこそ盗み聞きしているけれど、そろそろ追っ手がくるわよ?」

「クソっバレたか!」

おそらく俺はここで死ぬだろう。脱出さえもさせてくれずに。ならば最後の抵抗をさせてもらう!

全魔力を使い、無詠唱で俺の固有魔法、情報伝達魔法を発動する。

(後は頼みましたよ、ボス。)

俺は扉へ駆け込む。

その瞬間体の全細胞が消滅していくのを感じる。

(死ぬのか・・・)

そして俺は完全に消滅した。

side out.










「うん、ここは?」

俺は確か、エリーに裏切られて・・・

「うァァァァ!!!!!」

俺が思い出し、叫ぶと壮馬がやってくる。

「和葉、まずは落ち着け!」

「クソがァァァァ!!!」

「精神回復魔法『絶望回帰アペルスィピア・アナドロゥミ』」

これ、は壮馬の魔法。

「すまない、ありがとう。」

「仕方ないさ。」

俺はまず着替えた。入院着を着ていたためだ。

「話がある。僕の部屋へ来てくれ。」





「話ってなんだ?」

「密偵に調査させてたんだ。分かったことはマギカの本拠地、彼女は君に恨みがあるそうだ。後、古の時代より待っていた。とも言っていたらしい。」

「そう、なのか。密偵は?」

感謝しなければならない。おそらく敵は本気で殺しに来てるだろう。そんなところに1人で調査しに行ってもらってたんだ。

「・・・」

「どうしたんだ?」

「彼は、おそらく殺された。」

「嘘だろ?何故?」

「分からない。彼の固有魔法は情報伝達魔法。その時に『俺はもう助かりません。生きて帰れないことを許してください。』と伝わってきた。もう、いないだろう。」

壮馬が悔しい気持ちが伝わってくる。彼は非常に仲間想いである。そんな彼は自分のせいで彼を殺したと思ってるのだろう。

「俺が言える立場ではないが、落ち着こう。彼はきっとお前に最後まで尽くせて嬉しかったはずさ。その気持ちを半端で返すのは彼の誇りを貶すことになる。お前への忠誠心を裏切るわけには行かないだろ?」

「うん、そうだね。僕が君を慰めるつもりだったのに逆に慰められちゃったね。」

「よし、話を戻そうか。この話を聞いて一つの推測が立った。それは、彼女がエバという事だ。」

「俺もそれは思った。過去に行った時、エバールナはエリーに似ていた。」

「エバールナ?」

あ、そう言えばまだ説明してなかったな。

「なるほどね、それが前世のエバだったんだ。」

「あぁ、それに古の時代と言っていたのなら間違いはないだろう。」

ただ一つわからないのが、恨みがあることについてだ。俺は前世で何をしたのだろう。前世の記憶を思い出すのは本当に希であるらしい。アグサはその希であるひとりだ。

「とにかく、君の学園の生徒達をここへ連れてきてくれ。でも、やっぱり参加したくない生徒は返してあげてくれないか?」

「あぁ、俺もそのつもりだ。彼らまでに死んで欲しくないしな。」

俺はもう決めたのだ。もう逃げたりしない。彼女と戦う準備は出来ている。

「待ってろ、エリー。」

俺は、最愛の人を殺す覚悟をした。おそらく、そのあとの俺はもう俺ではないだろう。その時は俺も殺してもらおう。

やっぱりそう考え始めたのって、エリーが敵だったのが相当ショックなのかな?

「和葉、1人で思い詰めるな。僕らは親友だ。何かあったら必ず助けると誓う。僕らが居ることだけは忘れないでくれ。」

「・・・ありがとう。」

すまない。その約束、守れないかもしれない。俺は心の中で謝罪した。大事な親友へと。
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