虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました

オオノギ

文字の大きさ
808 / 1,360
革命編 三章:オラクル共和王国

豹変の銃口

しおりを挟む

 魔人であるマチスの本音と目的を聞いたワーグナーは、『黄』の七大聖人セブンスワンミネルヴァの引き渡しを要求される。
 その取引に応じる形を見せたワーグナーは、シスターと共に生き残った村人達が集まり防衛陣地を整えている武器庫へ戻り歩いていた。

 そして戻りながら足を進める二人は、とある話を行う。
 それに対してシスターは難色を示したが折れる形で同意を示すと、互いに覚悟を決めた表情で防波堤バリケードが幾つも置かれた武器庫の入り口に戻って来た。

「――……シスター!」

「無事ですかっ!?」

「ええ」

 防波堤バリケードを盾に小銃ライフルを構えていた三十名前後の村人達は、シスターの姿を見て安堵の息を漏らしながら銃口を降ろす。
 そして戻ったシスターとワーグナーを迎えながら防波堤バリケードの陣地を通し、二人は僅かに開いている扉の間をすり抜けて倉庫内に入った。

 倉庫内で待っていたのは、弾を取り除き縫合をし終えたクラウスと孤児院の少年達。
 そして約四十名前後の老若男女が倉庫内でそれぞれが身を寄せ合い、その中には木箱に背を預けて座るミネルヴァの姿が在った。

 シスターとワーグナーは互いにミネルヴァを見つめ、僅かに視線を交わして頷き合う。
 そして出迎える孤児院の少年達が近付き、シスターに問い掛けた。

「シスター様、おかえりなさい!」

「ええ」

「外の状況は、どうでしたか?」

「……もうじき、敵が村の中に踏み込んできます」

「!」

「全員、敵の襲撃に備えられるように準備を。皆さんも倉庫内うちがわの壁にも近付かず、出来るだけ物の影に隠れて銃弾を受けないように」

「はい!」

「は、はい……」

 シスターの話を聞いていた少年達と村人達は、指示に従って壁際から動き出そうとする。
 そうした様子を見せる中、ワーグナーは武器庫に残る一丁の小銃ライフルを左手で持ちながら弾倉や弾の数を確認していた。

 ワーグナーの様子を床に座りながら見ていたクラウスは、僅かに不可解な表情を見せる。
 迎撃の準備として小銃ライフルを必要とするのは当然だったが、ワーグナーの視線が室外から来襲して来るだろう敵兵ではなく、内側に奇妙な意識の向け方をしているように感じたからだ。

 不可解なワーグナーの様子をクラウスは察し、立ち上がってから尋ねようとした瞬間。
 ワーグナーが突如として左手に持った小銃ライフルを両手で構え直し、銃口を寄り集まろうとする村人達の方へ向けながら怒鳴り始めた。

「――……全員、その場から動くなッ!!」

「!?」

「えっ!?」

「おじさん……!?」

「……ワーグナー……!?」

 倉庫内に居る全員がワーグナーの怒鳴り声に驚き、顔と意識を向ける。
 そこで全員が目にしたのは、自分達に銃口を向けるワーグナーの姿だった。

 突如として銃を向けるワーグナーの行動に、彼を良く知る者達は驚き深い表情で硬直する。
 そしてワーグナーは銃口を動かしながら全員に向け、怒気の宿る声で告げた。

「全員、壁の近くに戻れ!」

「お、おじさんっ!? なんで……!?」

「どうしちゃったの!?」

「壁に行け! ――……従わなきゃ、撃つぞッ!!」

「!!」

 ワーグナーの声は確かな怒気と意思を宿しており、慕っていた孤児院の少年達にすらも銃口を向ける。
 思わぬ豹変を見た少年達は驚愕したが、少年達も村人達も困惑した表情を強めながらワーグナーから離れ、動ける全員が壁際に寄った。

 その際にワーグナーは、床に座っているクラウスにも銃口を向ける。
 しかしワーグナーの瞳は僅かにクラウスが居る位置から斜め下に動き、幾度か視線を流した。

 それを見たクラウスは視線が流れている左の位置を確認し、僅かに目を見開いて驚く。
 そしてワーグナーは、クラウスにも怒鳴りながら脅すように命じた。

「お前もだ、クラウスッ!!」

「……足を撃たれているんだ。一人では立ち上がれん」

「チッ。なら……シスター。アンタがクラウスを支えて、壁まで下がれ!」

「……分かりました」

 再びワーグナーの銃口が流れるように動き、立っていたシスターへと向けられる。
 その命令に従う意思を見せるシスターは、クラウスの傍に寄りながら膝を曲げて屈んだ。

「腕を上げて。起こします」

「助かる。……うっ!」

「!」

 右足を負傷しているクラウスは、シスターの肩を借りながら起き上がろうとする。
 しかし右膝を崩して身体を倒し、自身の左側に身体を倒してしまった。

 傍に居たシスターは倒れたクラウスを起こすように腕を回し、その安否を問い掛ける。

「大丈夫ですか?」

「……ああ。大丈夫だ」

「何やってんだ! さっさとしやがれッ!!」

「……ああ。すぐに移動するさ」

 倒れたクラウスを心配する素振りすら見せないワーグナーは、逆に怒鳴りながら移動を急かす。
 そしてシスターに起こされたクラウスは改めて右肩を支えられながら歩いて壁際に寄ると、全員が倉庫内の二方向に偏った壁位置に集まった。

 それを確認したワーグナーは、自身が村人達に銃口を向ける目的を明かす。

「……俺は、ここを囲んでいる連中と取引をした」

「!」

「そこのミネルヴァって女を引き渡せば、俺の命だけは助けてくれるってな。……俺はその取引に応じた」

「そんな……!?」

「おじさん、なんでっ!?」

 ワーグナーが自身の命を優先し、ミネルヴァを引き渡す取引に応じた事を明かす。
 それを聞いていた村人達は驚きと共に顔面を蒼白させ、慣れ親しんでいた孤児院の少年達は驚きと失望が混じる表情と声を向けた。

 それに対して、ワーグナーは怒気を含んだ声で答えを返す。

「勘違いするんじゃねぇよ。……俺は取引に応じるフリをしただけだ」

「えっ」

「このままじゃ、俺達は死ぬ。連中に囲まれながら銃で撃たれて、爆弾で吹き飛ばされてな。……俺の仲間達みたいによ」

「……!!」

「だが連中は、そのミネルヴァって女だけは生かして捕まえる気だ。……俺達は殺されて、奴等の目的のブツを手に入れる。そんなモン、許せると思うかよ?」

「お、おじさん……!?」

 ワーグナーは煮え滾るような憤怒の声を震わせ、敵に対する復讐心が宿っている様子を見せる。
 そしてワーグナーの身体が僅かに横へ動き、座った姿勢のまま自分ワーグナーを見つめているミネルヴァに銃口が向いた。

「どうせこのまま死ぬなら、奴等に一矢報いる為の手段を取らせてもらう」

「……ッ」

「悪く思うなよ、ミネルヴァさんよ」

「――……ッ!!」

 ワーグナーは怒りの感情に任せた様子で、ミネルヴァに銃口を向けたまま引き金を引こうとする。
 ワーグナーが銃を発砲する事を察知した村人達は身を退いて怯える様子を見せたが、逆に近くに座っていた三十代後半の男女が怯える事も無く勢いよく立ち上がりながら前に出た。

 その男女は懐に右手を素早く入れ、何かを掴んだ状態で取り出す。

 それは小銃ライフルとは形状が異なり、片手で持てる短銃ピストル
 短銃ピストルを隠し持っていた二人が焦る表情を浮かべながらワーグナーへ銃口を向け、引き金を引こうとした。

 しかし次の瞬間、短銃ピストルを持つ男の左手に深々と短剣が投げ突かれる。
 その痛みで男が握る短銃《ピストル》の銃口が僅かに上に逸れ、発砲音と共にワーグナーの数十センチ頭上を弾丸が通過した。

「グァッ!!」

「!?」

 男が先に撃ち放った後、短銃を手放した様子に女が驚愕を浮かべる。
 そして短剣が投げられた位置を男女は目で追うと、そこには床に身を屈めながら左膝を軸に構えているクラウスの姿があった。

 更にクラウスが居た位置から、凄まじい速さで駆けるシスターが短銃ピストルを持っていた男女に詰め寄る。
 それを迎撃しようと男は短銃を拾おうとして右手を伸ばしながら屈み、女はワーグナーに向けようとした銃口をシスターに向け直した。

 しかし二人の対応はシスターより僅かに遅く、短銃ピストルの銃口よりも先にシスターの身体が届く。 

 飛び掛かったシスターは伸ばした左足刀で男の後頭部を蹴り下ろし、床へ強く叩き付けた。
 更に短銃ピストルを持つ女に対して右足を軸にしながら左手の平を突き出し、一気に身体を前に詰め寄らせながら掌底を腹部に受ける。

「が、は……っ」

 シスターの打ち込んだ右手の平によって女の腹部から一筋のオーラが貫き、口を大きく開けさせながら白目を向かせる。
 僅か一秒にも満たない時間で短銃ピストルを持つ男女を制圧して見せたシスターは、床に落ちた短銃ピストルを蹴り飛ばしながらワーグナーとクラウスに視線を向けて伝えた。

「成功ですね」

「……ふぅ。こりゃ、冷や汗もんだったぜ」

「なるほど。やはり、そういうワケか」

 ワーグナーはミネルヴァに向けていた小銃ライフルの銃口を下げ、苦笑いを浮かべる。
 逆にクラウスはシスターとワーグナーの様子を見ながら何かを察しており、小さな溜息を漏らしながらも微笑みを浮かべた。

 しかし状況が分からない村人達や孤児院の少年達は、困惑した様子で彼等に問い掛ける。

「……え?」

「な、なに……これ?」

「おじさん達……。それに、シスターまで……?」

「どういう、ことなの……?」

 三名以外の全員が困惑を見せる中、事情を把握している三名は顔を見合わせる。
 そしてシスターから始めに、こうなった状況を説明した。

「ワーグナーさんは御芝居をしたのです。村人の中に紛れていた、密偵スパイを探り出す為に」

「!?」

「ああ。敵の目的がミネルヴァの確保だと分かった段階で、それを利用して密偵《スパイ》を炙り出す事を思い付いたんでな」

「あ、炙り出す……?」

「敵がミネルヴァを生きたまま確保するのが目的ならば、逆にミネルヴァを殺したくない理由があるということだろう。ならばワーグナーがミネルヴァを殺そうとすれば、密偵スパイがそれを止めようと動き出す。そういうことだな? 二人共」

 三人はそれぞれに先程の状況を端的に伝え、村人達に状況を説明する。
 それを聞いた人々は唖然とした表情を浮かべ、シスターが取り押さえた男女の二人組を見て改めて驚愕していた。

 そうした中で事の経緯を予測するクラウスに、ワーグナーは視線を向けながら笑みを浮かべて話し掛ける。

「流石だな、クラウス。アンタだったら密偵スパイの事も考えてると踏んで、俺がやってる事を察してくれると思ったぜ」

「ふっ、随分と荒っぽい信頼だ。……だが、良い芝居だったぞ。生き残ったら、舞台役者にでもなってみるか?」

「止めてくれ。こんな演技しごと、金を貰ってもやりたくねぇよ」

 二人は互いに皮肉めいた言葉を口にしながらも、微笑みを浮かべながら信頼を伝え合う。
 それを見ていたシスターは小さな微笑みを浮かべた後、密偵達を拘束する為の指示を少年達に伝えた。

 こうしてワーグナー達の仕掛けた芝居により、村の中に紛れていた敵の密偵スパイが明らかになる。
 その命懸けとも言うべき一芝居は即興劇アドリフで成功させる事は叶ったが、まだ余談が許されぬ状況である事は変わりなかった。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜

仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。 森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。 その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。 これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語 今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ! 競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。 まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!

nineyu
ファンタジー
 男は絶望していた。  使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。  しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!  リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、  そんな不幸な男の転機はそこから20年。  累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

【完結】国外追放の王女様と辺境開拓。王女様は落ちぶれた国王様から国を買うそうです。異世界転移したらキモデブ!?激ヤセからハーレム生活!

花咲一樹
ファンタジー
【錬聖スキルで美少女達と辺境開拓国造り。地面を掘ったら凄い物が出てきたよ!国外追放された王女様は、落ちぶれた国王様゛から国を買うそうです】 《異世界転移.キモデブ.激ヤセ.モテモテハーレムからの辺境建国物語》  天野川冬馬は、階段から落ちて異世界の若者と魂の交換転移をしてしまった。冬馬が目覚めると、そこは異世界の学院。そしてキモデブの体になっていた。  キモデブことリオン(冬馬)は婚活の神様の天啓で三人の美少女が婚約者になった。  一方、キモデブの婚約者となった王女ルミアーナ。国王である兄から婚約破棄を言い渡されるが、それを断り国外追放となってしまう。  キモデブのリオン、国外追放王女のルミアーナ、義妹のシルフィ、無双少女のクスノハの四人に、神様から降ったクエストは辺境の森の開拓だった。  辺境の森でのんびりとスローライフと思いきや、ルミアーナには大きな野望があった。  辺境の森の小さな家から始まる秘密国家。  国王の悪政により借金まみれで、沈みかけている母国。  リオンとルミアーナは母国を救う事が出来るのか。 ※激しいバトルは有りませんので、ご注意下さい カクヨムにてフォローワー2500人越えの人気作    

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

異世界に移住することになったので、異世界のルールについて学ぶことになりました!

心太黒蜜きな粉味
ファンタジー
※完結しました。感想をいただけると、今後の励みになります。よろしくお願いします。 これは、今まで暮らしていた世界とはかなり異なる世界に移住することになった僕の話である。 ようやく再就職できた会社をクビになった僕は、不気味な影に取り憑かれ、異世界へと運ばれる。 気がつくと、空を飛んで、口から火を吐いていた! これは?ドラゴン? 僕はドラゴンだったのか?! 自分がドラゴンの先祖返りであると知った僕は、超絶美少女の王様に「もうヒトではないからな!異世界に移住するしかない!」と告げられる。 しかも、この世界では衣食住が保障されていて、お金や結婚、戦争も無いというのだ。なんて良い世界なんだ!と思ったのに、大いなる呪いがあるって? この世界のちょっと特殊なルールを学びながら、僕は呪いを解くため7つの国を巡ることになる。 ※派手なバトルやグロい表現はありません。 ※25話から1話2000文字程度で基本毎日更新しています。 ※なろうでも公開しています。

現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~

はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。 病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。 これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。 別作品も掲載してます!よかったら応援してください。 おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。

処理中です...