19 / 19
Gドラゴン討伐
失ってはいけないもの
しおりを挟む
空が割れ、夜が降ってきた。
王国の民は今日が最後の日なのだと皆で身を寄せ合う。
あのときと同じだ。
ドラゴンの襲撃。
これから始まるのは、人類を餌となす金色のドラゴンによる殺戮なのだ。
「させるかよ」
俺は、アルト=グリンデバルドは微笑んだ。
そうだろう。今日が終わらせるときなんだ。
周囲を見渡せる広場までやってきた。
ここなら、奴がどこへ向かおうが追跡することができる。
『努力など、工夫など無駄ですよ人類。魔法ですら我らドラゴンによって与えられた結果に過ぎない。あなたたち人類は畑で育てられた供物にすぎない。抵抗はやめ、運命を受け入れなさい』
レボはもはや自分が金色のドラゴン……Gドラゴンによって意識を乗っ取られたことすら理解できないだろう。
愚かな男は、邪悪なドラゴンによって復活の依り代にされたのだ。
恐ろしいほど低い声でさっきのように脅してきたので、俺はこう答えたんだ。
「うるせえウンコ色のヘビトンボが。人類に狩られるための存在が喋るな」
『……不愉快ですねぇ殺します!!』
「やってみろ害虫」
『サルが……相変わらず口だけは達者です。死ねえ!』
キュォォォォォォン。
急降下。
そして、翼を広げた体当たりを繰り出してくる。
空気を切り裂き、砲弾が射出されたかのような破裂音を伴い。
金色の巨体は一瞬にして俺の目の前へと迫ってきた。
……好都合。
空にいるのを落とすより、向かってきたのを落とすほうが楽だ。
俺は月光を構え体勢を低くする、
狙いは奴の翼の付け根だ。
イチモンジの刀は、魔力による即時回復を当てにしているドラゴンにとっては特効。
調子に乗っている所悪いが、このまま翼をぶった斬りにさせてもらう――――。
!?
ガッ。
ズガァァァァァァァァァァァアアアアアアン!!!
自分の体が宙に舞ったことに気づくのに、数秒間は必要とした。
正確には空中に滞在したのは数秒も無かったので、俺は全身に走る衝撃でその事実に気が付いた。
斬れなかった!?
そして俺は吹っ飛ばされ、民家の壁を数枚破壊してがれきの中に横たわっていた。
「……ごほっ、がはっ」
肺が潰れた。
巨体による質量の攻撃は、確実に人体の組織を破壊に至らしめた。
口の端から生暖かいものがつたう。
腕で拭うと、どす黒い赤が拭った服の袖に広がった。
呼吸をするたび、しゅうしゅうと変な音がする気がする。
『弱っわいですねぇぇぇぇぇえ!! さっきみたいに斬れると思ったんですか? 馬鹿ですねえぇぇぇぇえ!! 金と同じ硬度を誇る完全体となった僕の皮膚に、そんな雑魚金属で作成したなまくらが通用するとお思いですかぁ?』
……。
肺がつぶれ、肋骨が何本か折れたか。
こんなもんか。
戦闘継続可能だ。
俺は奴の言葉を無視し、立ち上がり、体についた埃を払う。
さっきは失敗したな。
刀が悪いんじゃない。
俺の斬りこみが甘かった。
こんなもんじゃねえだろ、アルト=、グリンデバルド。
シェリーとルナの苦しみを思い出せ。
倒れるな、立ち上がれよ早く。
倒せ。
奴を殺せ。
目の前に敵がいるぞ。
怨念を動力にして、動け俺の足。
「ちぇええええいっ!!」
『無駄ですねえ!!』
渾身の一刀はかわされ、再び奴は空中に。
目にもとまらぬ速さで夜空を舞い、こちらの攻撃をかく乱する。
そうしている間にも俺の体力は奪われ続ける。
まるで無限にある体力を自慢するかのように、奴は自由に飛行を続けた。
ちっ。
視界が霞む。
終わりが近づいてくる。
恐怖はないが、焦りはある。
どうする、このままでは……。
繰り返される同じ展開に、俺は朦朧と意識を保つのがやっとだ。
戦闘が始まってからどれくらい経過したのだろう?
幾たびか刃を交え、それでも奴の皮膚硬度を突破できずにいた。
じわじわと削られる生身の身体は悲鳴をあげ、立っているのがやっとの状態だ。
俺の剣撃は奴の体表にうっすらと傷をつけるだけで、肝心の中身に届かない。
あと一撃するのが限界かもな。
俺も、ずいぶんとヤキが回ったもんだ。
はっきりいって、これ以上は疲れたよ。
次の一撃にかける。
死と引き換えによって放つ奥義で、奴を粉々に粉砕してみせる。
『そろそろお仕舞ですかねえ、さようならアルトさん。人間にしては、そこそこ厄介だったと言っておきましょう』
「フーッ……」
体の中の空気を、すべて抜くイメージ。
真空状態をバネにして放つ究極の斬撃、【アンサー】。
いざという時のためにとっておいた、俺の唯一のとって置きだ。
まさに目の前に迫る死、その引き換えに最後の技を放つ寸前だった。
「―――ないで」
「?」
声が聞こえた。
「死なないで、生きて。あなたはまだ大丈夫」
「パパ頑張って。負けないで」
シェリー、ルナ。
…………。
うっすらとほほ笑む二人の姿は、背中を押すように暖かい眼差しを向けてくれていた。
そうだ。俺は。
「死なないでぇっ!! ごしゅじんさまっ!!」
ラナ!?
なぜここに!?
Gドラゴンを挟むように、ラナは背後から現れた。
どうして、行先は告げていなかったはずなのに。
『アルトさんの知り合いですかあ? ふふっ、美味そうな女の子だ!!』
一瞬だった。
Gドラゴンは、背後のラナに瞬きの間だけ気を取られた。
奴の中身であるレボは、俺に懐いているラナを再び妻と子のように八つ裂きにしようと考えたのだろう。
意識が俺から離れた。
俺はその瞬間を見逃さなかった。
「らああああああああああああっ!!」
一瞬にして、星の数ほどの斬撃を奴の身体に加える。
やらせるか、やらせるか!!
もう絶対に失ってなるものか!!
俺がこの子を、ラナを守る。
これが全力だ。これ以上ない、最強の技だ。
いけ、俺のすべてをかけて勝負した。
たのむ、食らえ、ダメ―ジを受けてくれ。
腕が動かなくなるまで、限界まで技を発動し続ける。
風圧で周囲の地面がえぐれ、手のひらの皮が全部めくれてもかまわない。
頼むから効いてくれ!!
『………………』
ザシュ。
バガァァァァ……っ。
やった。
やった、やったぞ!!
金色の皮膚を、俺の技は突破することができた。
Gドラゴンは輪切りになって地面へと倒れこむ。
勝った……。
いやまだだ、ドラゴンの核。
冷静に俺はドラゴンの命の源である核を探し出し、刃を突き立てようとする。
これを壊せば、すべてが終わるんだ。
「いだい、やめてくれよぉ……」
レボの声だ。
Gドラゴンの肉塊から、醜く融合したレボの顔が覗いていた。
涙を流しながら、俺に命ごいしてくる。
「ずるい、ずるいですよアルトさん……僕死にたくないですよ。謝りますから、謝りますから殺さないで。その核だけは、その核だけは壊さないで。アルトさん……アルトさんんん」
本当に。
こいつは本当になにも変わっちゃいないな。
じゃあなレボ。お前のことはたぶん二秒で忘れるが、地獄で勝手にがんばれよ。
ザン!
核に剣を突き立てると、煙をあげGドラゴンの肉塊は溶け始めた。
「ぎゃぁぁあぁああああああああぁぁぁぁぁ……っ。痛い、痛い痛い痛い……っ!?!?!? ああああぁぁぁぁ助け、たすけてママっ、死にたくない、死にたくないぃぃ……」
終わった。
すべて終わった。
疲れた。
力が抜けたように、地面に吸い込まれるように倒れこむ。
「ごしゅじんさま!? 大丈夫ですかごしゅじんさま!? お願いですお返事をしてくださ……」
ラナが無事でよかった。
もう、視界が白んで……。
意識はそこでぷっつりと途切れた。
●●●
「今日のスープは、いかがでしたか?」
「とっても美味しかったよラナ。リリィとサバトも気に入ってお代わりしていたね」
「あの、一緒に暮らしてくれて、ありがとうございます。本当に感謝しています。……パパ」
「……むず痒いな、やっぱそう呼ばれると」
「料理も上達したので、将来はパパと結婚します」
「……おいおい」
小さな森の中に、小さな屋敷がある。
モンスターは不思議と寄り付かない。本能的に、魔物は強者の領域を荒らさないことと関係しているのだろうか?
ペンフィールドの一角にあるその屋敷は、存在を秘匿されている。
領主のロザリーナは足しげくその場所に通い、色々な相談をしていることからヤパン国にとってかなり重要な人物であることは間違いなさそうだ。
どうやら子持ちの男と、その娘が二人で住んでいるらしいが。
永遠に家事見習いでいるつもりの娘と、そこはかとなく娘の将来を心配する父親は幸せに暮らしている。
悲しみを背負った二人ではあるが、小さな幸福はどこにでも、そこら中たくさん転がっていることを知った。
人生は回転する木馬なのかもしれない。
きっと誰しもが不幸と幸せの風景を繰り返している。
この親子は、これからきっと幸福だけを拾う人生を歩んでいくだろう。
王国の民は今日が最後の日なのだと皆で身を寄せ合う。
あのときと同じだ。
ドラゴンの襲撃。
これから始まるのは、人類を餌となす金色のドラゴンによる殺戮なのだ。
「させるかよ」
俺は、アルト=グリンデバルドは微笑んだ。
そうだろう。今日が終わらせるときなんだ。
周囲を見渡せる広場までやってきた。
ここなら、奴がどこへ向かおうが追跡することができる。
『努力など、工夫など無駄ですよ人類。魔法ですら我らドラゴンによって与えられた結果に過ぎない。あなたたち人類は畑で育てられた供物にすぎない。抵抗はやめ、運命を受け入れなさい』
レボはもはや自分が金色のドラゴン……Gドラゴンによって意識を乗っ取られたことすら理解できないだろう。
愚かな男は、邪悪なドラゴンによって復活の依り代にされたのだ。
恐ろしいほど低い声でさっきのように脅してきたので、俺はこう答えたんだ。
「うるせえウンコ色のヘビトンボが。人類に狩られるための存在が喋るな」
『……不愉快ですねぇ殺します!!』
「やってみろ害虫」
『サルが……相変わらず口だけは達者です。死ねえ!』
キュォォォォォォン。
急降下。
そして、翼を広げた体当たりを繰り出してくる。
空気を切り裂き、砲弾が射出されたかのような破裂音を伴い。
金色の巨体は一瞬にして俺の目の前へと迫ってきた。
……好都合。
空にいるのを落とすより、向かってきたのを落とすほうが楽だ。
俺は月光を構え体勢を低くする、
狙いは奴の翼の付け根だ。
イチモンジの刀は、魔力による即時回復を当てにしているドラゴンにとっては特効。
調子に乗っている所悪いが、このまま翼をぶった斬りにさせてもらう――――。
!?
ガッ。
ズガァァァァァァァァァァァアアアアアアン!!!
自分の体が宙に舞ったことに気づくのに、数秒間は必要とした。
正確には空中に滞在したのは数秒も無かったので、俺は全身に走る衝撃でその事実に気が付いた。
斬れなかった!?
そして俺は吹っ飛ばされ、民家の壁を数枚破壊してがれきの中に横たわっていた。
「……ごほっ、がはっ」
肺が潰れた。
巨体による質量の攻撃は、確実に人体の組織を破壊に至らしめた。
口の端から生暖かいものがつたう。
腕で拭うと、どす黒い赤が拭った服の袖に広がった。
呼吸をするたび、しゅうしゅうと変な音がする気がする。
『弱っわいですねぇぇぇぇぇえ!! さっきみたいに斬れると思ったんですか? 馬鹿ですねえぇぇぇぇえ!! 金と同じ硬度を誇る完全体となった僕の皮膚に、そんな雑魚金属で作成したなまくらが通用するとお思いですかぁ?』
……。
肺がつぶれ、肋骨が何本か折れたか。
こんなもんか。
戦闘継続可能だ。
俺は奴の言葉を無視し、立ち上がり、体についた埃を払う。
さっきは失敗したな。
刀が悪いんじゃない。
俺の斬りこみが甘かった。
こんなもんじゃねえだろ、アルト=、グリンデバルド。
シェリーとルナの苦しみを思い出せ。
倒れるな、立ち上がれよ早く。
倒せ。
奴を殺せ。
目の前に敵がいるぞ。
怨念を動力にして、動け俺の足。
「ちぇええええいっ!!」
『無駄ですねえ!!』
渾身の一刀はかわされ、再び奴は空中に。
目にもとまらぬ速さで夜空を舞い、こちらの攻撃をかく乱する。
そうしている間にも俺の体力は奪われ続ける。
まるで無限にある体力を自慢するかのように、奴は自由に飛行を続けた。
ちっ。
視界が霞む。
終わりが近づいてくる。
恐怖はないが、焦りはある。
どうする、このままでは……。
繰り返される同じ展開に、俺は朦朧と意識を保つのがやっとだ。
戦闘が始まってからどれくらい経過したのだろう?
幾たびか刃を交え、それでも奴の皮膚硬度を突破できずにいた。
じわじわと削られる生身の身体は悲鳴をあげ、立っているのがやっとの状態だ。
俺の剣撃は奴の体表にうっすらと傷をつけるだけで、肝心の中身に届かない。
あと一撃するのが限界かもな。
俺も、ずいぶんとヤキが回ったもんだ。
はっきりいって、これ以上は疲れたよ。
次の一撃にかける。
死と引き換えによって放つ奥義で、奴を粉々に粉砕してみせる。
『そろそろお仕舞ですかねえ、さようならアルトさん。人間にしては、そこそこ厄介だったと言っておきましょう』
「フーッ……」
体の中の空気を、すべて抜くイメージ。
真空状態をバネにして放つ究極の斬撃、【アンサー】。
いざという時のためにとっておいた、俺の唯一のとって置きだ。
まさに目の前に迫る死、その引き換えに最後の技を放つ寸前だった。
「―――ないで」
「?」
声が聞こえた。
「死なないで、生きて。あなたはまだ大丈夫」
「パパ頑張って。負けないで」
シェリー、ルナ。
…………。
うっすらとほほ笑む二人の姿は、背中を押すように暖かい眼差しを向けてくれていた。
そうだ。俺は。
「死なないでぇっ!! ごしゅじんさまっ!!」
ラナ!?
なぜここに!?
Gドラゴンを挟むように、ラナは背後から現れた。
どうして、行先は告げていなかったはずなのに。
『アルトさんの知り合いですかあ? ふふっ、美味そうな女の子だ!!』
一瞬だった。
Gドラゴンは、背後のラナに瞬きの間だけ気を取られた。
奴の中身であるレボは、俺に懐いているラナを再び妻と子のように八つ裂きにしようと考えたのだろう。
意識が俺から離れた。
俺はその瞬間を見逃さなかった。
「らああああああああああああっ!!」
一瞬にして、星の数ほどの斬撃を奴の身体に加える。
やらせるか、やらせるか!!
もう絶対に失ってなるものか!!
俺がこの子を、ラナを守る。
これが全力だ。これ以上ない、最強の技だ。
いけ、俺のすべてをかけて勝負した。
たのむ、食らえ、ダメ―ジを受けてくれ。
腕が動かなくなるまで、限界まで技を発動し続ける。
風圧で周囲の地面がえぐれ、手のひらの皮が全部めくれてもかまわない。
頼むから効いてくれ!!
『………………』
ザシュ。
バガァァァァ……っ。
やった。
やった、やったぞ!!
金色の皮膚を、俺の技は突破することができた。
Gドラゴンは輪切りになって地面へと倒れこむ。
勝った……。
いやまだだ、ドラゴンの核。
冷静に俺はドラゴンの命の源である核を探し出し、刃を突き立てようとする。
これを壊せば、すべてが終わるんだ。
「いだい、やめてくれよぉ……」
レボの声だ。
Gドラゴンの肉塊から、醜く融合したレボの顔が覗いていた。
涙を流しながら、俺に命ごいしてくる。
「ずるい、ずるいですよアルトさん……僕死にたくないですよ。謝りますから、謝りますから殺さないで。その核だけは、その核だけは壊さないで。アルトさん……アルトさんんん」
本当に。
こいつは本当になにも変わっちゃいないな。
じゃあなレボ。お前のことはたぶん二秒で忘れるが、地獄で勝手にがんばれよ。
ザン!
核に剣を突き立てると、煙をあげGドラゴンの肉塊は溶け始めた。
「ぎゃぁぁあぁああああああああぁぁぁぁぁ……っ。痛い、痛い痛い痛い……っ!?!?!? ああああぁぁぁぁ助け、たすけてママっ、死にたくない、死にたくないぃぃ……」
終わった。
すべて終わった。
疲れた。
力が抜けたように、地面に吸い込まれるように倒れこむ。
「ごしゅじんさま!? 大丈夫ですかごしゅじんさま!? お願いですお返事をしてくださ……」
ラナが無事でよかった。
もう、視界が白んで……。
意識はそこでぷっつりと途切れた。
●●●
「今日のスープは、いかがでしたか?」
「とっても美味しかったよラナ。リリィとサバトも気に入ってお代わりしていたね」
「あの、一緒に暮らしてくれて、ありがとうございます。本当に感謝しています。……パパ」
「……むず痒いな、やっぱそう呼ばれると」
「料理も上達したので、将来はパパと結婚します」
「……おいおい」
小さな森の中に、小さな屋敷がある。
モンスターは不思議と寄り付かない。本能的に、魔物は強者の領域を荒らさないことと関係しているのだろうか?
ペンフィールドの一角にあるその屋敷は、存在を秘匿されている。
領主のロザリーナは足しげくその場所に通い、色々な相談をしていることからヤパン国にとってかなり重要な人物であることは間違いなさそうだ。
どうやら子持ちの男と、その娘が二人で住んでいるらしいが。
永遠に家事見習いでいるつもりの娘と、そこはかとなく娘の将来を心配する父親は幸せに暮らしている。
悲しみを背負った二人ではあるが、小さな幸福はどこにでも、そこら中たくさん転がっていることを知った。
人生は回転する木馬なのかもしれない。
きっと誰しもが不幸と幸せの風景を繰り返している。
この親子は、これからきっと幸福だけを拾う人生を歩んでいくだろう。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
【完結】幽霊令嬢は追放先で聖地を創り、隣国の皇太子に愛される〜私を捨てた祖国はもう手遅れです〜
遠野エン
恋愛
セレスティア伯爵家の長女フィーナは、生まれつき強大すぎる魔力を制御できず、常に体から生命力ごと魔力が漏れ出すという原因不明の症状に苦しんでいた。そのせいで慢性的な体調不良に陥り『幽霊令嬢』『出来損ない』と蔑まれ、父、母、そして聖女と謳われる妹イリス、さらには専属侍女からも虐げられる日々を送っていた。
晩餐会で婚約者であるエリオット王国・王太子アッシュから「欠陥品」と罵られ、公衆の面前で婚約を破棄される。アッシュは新たな婚約者に妹イリスを選び、フィーナを魔力の枯渇した不毛の大地『グランフェルド』へ追放することを宣言する。しかし、死地へ送られるフィーナは絶望しなかった。むしろ長年の苦しみから解放されたように晴れやかな気持ちで追放を受け入れる。
グランフェルドへ向かう道中、あれほど彼女を苦しめていた体調不良が嘘のように快復していくことに気づく。追放先で出会った青年ロイエルと共に土地を蘇らせようと奮闘する一方で、王国では異変が次々と起き始め………。
『「女は黙って従え」と婚約破棄されたので、実家の軍隊を率いて王都を包囲しますわ』
放浪人
恋愛
「戦場の銀薔薇」の異名を持つ天才的な軍略家、ヴィクトリア・フォン・ローゼンベルク公爵令嬢。彼女は、王国最強と謳われる東部辺境領主の一人娘として、故郷と民を深く愛していた。
しかし、政略結婚の婚約者である第一王子アルフォンスは、彼女の才能と気高さを妬み、夜会の席で公然と侮辱する。
「女は黙って従え」
その一言と共に婚約指輪を奪われたヴィクトリアは、もはや偽りの淑女を演じることをやめた。彼女は、腐敗しきった王家と国を内側から変革するため、たった一人で戦うことを決意する。
故郷ローゼンベルクへと帰還したヴィクトリアは、父であるゲルハルト公爵と、彼女を女神と崇める領民たちの絶大な支持を得て、ついに反旗を翻した。その圧倒的なカリスマ性と軍略の才は、瞬く間に領地を一つの強固な軍事国家へと変貌させ、周りの辺境諸侯をも巻き込んでいく。
一方、王都では聡明な第二王子エリオットが、兄と宰相の暴走を憂い、水面下でヴィクトリアに協力する。二人の間には、国の未来を憂う同志としての固い絆が芽生え、やがてそれは淡い恋心へと変わっていく。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる