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春
春-3
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次の日、私の声が届いたのかリオが丘のところへと再びやって来た。
「おーーい、誰かいますかー?」
やっぱりバレている……。息を潜めていると、リオはちぇっと口をとがらせ、
「やっぱりいないのか。」
と少し悲しそうに呟いた。
「あいつにめちゃくちゃ声が似てたんだけどなぁ……。」
あいつとは誰だろう?もしかしたら、私のことを知っているかもしれない。そう思い、私はその少年の目の前に降り立った。
「あの!!」
「うわぁ!!!」
少年は 驚いてキョロキョロと辺りを見回した。
「どこだよ!!姿を見せてくれ!!」
どうやら私の姿が見えていないようだ。
「今は無理です!!」
咄嗟に口から嘘がこぼれた。少年は私の声に目を輝かせた。
「こずえ……なのか?」
「わかりません。記憶を無くしているので……。」
リオはそうか……、と少し神妙な面持ちで頷いたあと、ふにゃりと笑った。
「そうか、俺の名前はリオ。おまえは?」
「わかりません。」
「そっか……。じゃあ、木の近くにいるから、キノはどうだ!」
単純すぎでしょ……。頭の中で突っ込みをいれるが、それを口にはせず、
「お好きにお呼びください。」
と言った。
「じゃあ、キノって呼ばせてもらうよ。あと、敬語じゃなくて普通に喋って欲しい。」
「……わかった。」
そう私が言うと、リオは嬉しそうに何度も頷いた。
「これからは、毎日くるよ!じゃあ、またな!!」
彼はそう言うと、すぐに丘をかけ降りていく。
「リオ……。」
なぜだか胸にじわじわと暖かいものが広がっていくのを感じた。
あれから毎日リオは私の元を訪れた。毎回楽しく、彼と会うのが待ち遠しい。そんな楽しい毎日が日課になってきたころ、サクラの木を見上げると、花びらがヒラヒラと舞い散っていて、春が終わるのを全身で感じた。
「おーーい、誰かいますかー?」
やっぱりバレている……。息を潜めていると、リオはちぇっと口をとがらせ、
「やっぱりいないのか。」
と少し悲しそうに呟いた。
「あいつにめちゃくちゃ声が似てたんだけどなぁ……。」
あいつとは誰だろう?もしかしたら、私のことを知っているかもしれない。そう思い、私はその少年の目の前に降り立った。
「あの!!」
「うわぁ!!!」
少年は 驚いてキョロキョロと辺りを見回した。
「どこだよ!!姿を見せてくれ!!」
どうやら私の姿が見えていないようだ。
「今は無理です!!」
咄嗟に口から嘘がこぼれた。少年は私の声に目を輝かせた。
「こずえ……なのか?」
「わかりません。記憶を無くしているので……。」
リオはそうか……、と少し神妙な面持ちで頷いたあと、ふにゃりと笑った。
「そうか、俺の名前はリオ。おまえは?」
「わかりません。」
「そっか……。じゃあ、木の近くにいるから、キノはどうだ!」
単純すぎでしょ……。頭の中で突っ込みをいれるが、それを口にはせず、
「お好きにお呼びください。」
と言った。
「じゃあ、キノって呼ばせてもらうよ。あと、敬語じゃなくて普通に喋って欲しい。」
「……わかった。」
そう私が言うと、リオは嬉しそうに何度も頷いた。
「これからは、毎日くるよ!じゃあ、またな!!」
彼はそう言うと、すぐに丘をかけ降りていく。
「リオ……。」
なぜだか胸にじわじわと暖かいものが広がっていくのを感じた。
あれから毎日リオは私の元を訪れた。毎回楽しく、彼と会うのが待ち遠しい。そんな楽しい毎日が日課になってきたころ、サクラの木を見上げると、花びらがヒラヒラと舞い散っていて、春が終わるのを全身で感じた。
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