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幼少期編
20 合同授業(上)
しおりを挟む「では、早速ですが授業をしていきましょう!」
とは言ったものの、ブレイディは魔力操作できないし、僕とブレイディで魔力感知をするのは無理だしで結局別々にすることになった。環境とかが変わっただけだね。これでもかなり刺激にはなるらしいけど、いまいち実感できない。
僕とブレイディで魔力感知をできない理由はとっても簡単。感知できるように誘導する側になる僕が3歳だから。5歳になるまでは魔力を体の外に出したら死んじゃうからだけど、かなりシビアだね……。
「ブレイディ様、今魔力を流しています。右手から何か感じませんか?」
「……うーん」
かれこれ30分くらいずーっと両手を繋いでやってるバイロン先生とブレイディ。最初びっくりしてウィチタの方見ちゃった……。
「当然です」
って顔された。だめだ。常識が全くわからない……まあ、親も兄も姉もああだから、僕もそうなるよね。そういうことだ!
かくいう僕はこの環境に慣れるように出してもらった椅子に座ってぼーっとしながらお茶をしてた。そろそろやるかー
「ウィチタ、そろそろやるね」
「はい」
手でパンッ!と合図してもらう。ゆくゆくは無くしていかないとなんだけど、やっぱりあるとないとじゃ集中のしやすさが違う。
ウィチタの合図でブレイディやバイロン先生が僕を見た。気にせず体の中の魔力を細胞分裂みたいなイメージをしながら増加訓練をする。
♦︎ブレイディ視点♦︎
パンッ!と音が鳴りバイロンとブレイディは音の方へと目を向ける。
「流石ですね…」
ブレイディの頭上でバイロンが呟く。目を向けるとバイロンは苦笑いをして説明し出した。
「リュサリネラ様も既に魔力操作まで行えます。いえ、魔力増加まで、でしょうか」
「魔力増加って?」
「魔力を意識的に増加させることです。魔力操作の応用になるかと」
「魔力を増やすのって体の外に出しきらないと無理なんじゃないの?」
「従来のやり方ですとそうですね。魔力増加は体の外に出さないで魔力を増やす方法なんです」
「へぇ~。僕もやりたい!」
「まずは、その、魔力感知ができるようにな「わかっった!もう1回!」…はい」
(悔しい…!僕の方がもっともーっと早くから始めたのに!レイナード様の弟?のくせに…ちょっと顔が女の子みたいだからって…悔しい悔しい悔しい!!)
椅子に座って集中しているリュサリネラはどこを切り取っても絵になる。それもまた今まで周囲の視線を独り占めしてきたブレイディにとって許せないことだった。
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