【完結】裏切りの刃 全10話

八千代 サラ

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1 · 無防備からの始まり

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都心マンションモデルルーム

【パークタワー渋山】看板

入口付近に森下智之(27)がパンフレットを持って立っている

織田真理(37)が入って来た

「いらっしゃいませ」

小柄な森下がスリッパを差し出しながら言った

小柄と言っても真理が女性にしては大柄なので森下が小柄に見えるだけだ

「ありがとうございます」

額の汗をハンカチで拭きながらスリッパを履く真理

森下パンフレットと名刺を差し出す

小柄に見えるがどこか堂々として頼もしい雰囲気をかもしだしていた

「森下です」

名刺に

ー森下智之ー

の文字

真理が受け取ると

「宜しかったらこちらでお名前とご住所とご連絡先を書いて頂けませんか」

側のテーブルに真理を導いた

「はい」

真理は椅子に座り名前と住所と電話番号を書く

森下が

「マンションのご購入をお考えですか?」

と聞く

「いいえ、モデルルーム巡りが趣味なもので」

真理はいきなり森下の販売意欲をさえぎった

「良いご趣味で」

森下がイヤミったらしく言ったが

「ご覧になるなら私がご案内します」

と真理のご機嫌を取るかのように言った

「あら、私一人でゆっくり見ようと思ったけどせっかくだからお願いしようかしら」

そう言って2人でモデルルームの内覧が始まった

モデルルーム内

「こちらはアイランドキッチンでリビングは20畳でございます」

「まぁ~素敵」

3LDKのそのマンションの内覧が終わる頃にはなぜか2人は意気投合していた

「森下さん第一印象は何となくウサン臭かったけど良い人そうね。ご出身はどちら?」

「自分は京都出身です。大学卒業して東京に出て来て一人暮らししてます。因みに独身です。真理さんはどちらのご出身ですか?」

「私は東京。因みに私はバツ1で独身」

「そうですか。お仕事何されてるんですか?」

「マンションのテレアポ。売るんじゃなくて買う方」

「あれって売ってくれる人居るんですか?」

「まあね。お金持ちが所有してる1Rとかを、売ってくれませんかってやってる。お客様は大体教師か医者」

「そうなんですね」

「でも今のご時世中々電話に出てくれないし出ても凄い怒鳴られたりして」

「大変ですね」

「でも売ってくれた時の快感がたまらないのよ」

「それは自分も同じです。自分は売れた時の快感ですけど」

「なんだか話が尽きないわね」

「はい。今度お食事でも行きませんか?」

サラッとナンパして来る森下

「いいよ」

サラッと承諾する真理

「良かったらウチ来ない?手料理作って上げる」

「エッ?おウチ?手料理?」

「イヤ?」

「最高じゃないですか!」

全く無防備な女だ

「いつ行ったらいいですか?」

森下が言う

「じゃあ急だけど明日の火曜日は?」

「自分丁度お休みです!」

「住所はさっき書いたから。ランチご馳走するね。だから11時に来て」

「はい!分かりました!伺います!」



【次の日】

都心のマンション

レンガの外壁の7階建て

703号室

ー織田ー 表札

真理の部屋


2DK

黄色の3人掛けソファーが印象的

【キッチン】

サーモンピンクの木目の扉にステンレスの流し台

その前に真理が立って料理を作っている

ピンポーン

部屋のチャイムが鳴る

真理が時計に目をやると11時を指していた

真理タオルで手を拭いてインターホンに出る

インターホンの画面に向かって

「はーい」

「森下です」

「開いてるから入って来て」

「はい」

【ダイニング】

黒のセラミックのテーブル

森下が入って来る

「おじゃまします」

「そこ座って」

「ありがとうございます」

森下が椅子に座りながら部屋中を見渡す

「綺麗にされてますね。これじゃあウチの物件も顔負けですね」

「それは言い過ぎよ」

真理が料理を運んで来る

「何飲む?」

「自分呑めないのでお水かお茶で。真理さん呑んで下さいね」

「私も呑めないのよ」

「そうなんですか。樽から呑みそうですけどね」

「コラッ」

2人で笑う

真理がキッチンに行きアイス緑茶を2つ持って来て椅子に座る

1つの緑茶を森下の前に置きもう1つは自分の前に置く

「カンパーイ」

緑茶で乾杯だ

「さあ、食べて。真理さん特製肉じゃがよ」

「はいっ!いただきます!」

森下は遠慮もせずに真理の料理を堪能した

「久しぶりの手料理です!」

森下は大満足だった







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