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第三章
悪魔の転生3
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「貴方のいう《主》がもし万能な存在なら、農業集団化は当時ソ連ではじまった重工業化政策が背景にあるのを知らないわけではないでしょう。ロシアという遅れた農業国を、世界でも最先端な工業国に生まれ変わらせる国家事業こそが、指導者としての妾にかせられた使命だった。結果的に、このときの工業化が一九四一年にはじまる〈大祖国戦争〉を勝利に導いたのだから、餓死者は尊い犠牲だった。それ以上でも 以下でもないわ」
スターリンの農業集団化に関する申し開きは、グレアムにすれば言い逃れである。
多くの政治的な悪行は人々に苦しみを与えるのが主眼ではないのだから、必ずべつの目的がある。本物の悪人ほど、罪の正当化に余念がなく、自分で自分を許しているのだ。しかしグレアムは《主》に仕える比類なき悪魔のひとり。そんな弁明を許すほどチョロい存在ではない。
「ふむ、罪の意識はないというわけか。矛盾しているな」
仮面の下に嘲笑を浮かべたグレアムは、罠にかかったスターリンにむけて言った。
「スターリンよ、貴様の犯した第二の罪、一九三〇年代後半に引き起こした〈大粛清〉のことをよもや忘れたとはいうまい」
大粛清とは、スターリンが潜在的な敵対勢力をつぎつぎと無実の罪で逮捕し、シベリアの強制収容所に送るか、さもなくば銃殺刑に処した大量殺戮のことだ。
「天界の調べでは、貴様はこの件で七〇万人近い無辜の人間を殺している。その理由は、先に述べた農業集団化、急進的な工業化政策の結果起きた餓死という失政を、政敵によって批判され、失脚させられるのを防ぐべく、その可能性を徹底的に潰すことが狙いだった。貴様は五〇〇万の農民を死なせたことに本当は重い罪を感じていた。そしてそれにたいする罰を逃れるため、さらなる人命を虫けらのごとく奪った。この責任ばかりは正当化できまい」
「ふうん、そういう方法で責めるのね」
スターリンは小首を傾げ、苦笑いをこしらえた。しらを切るのは難しいと悟ったように見えたが、それはグレアムの勘違いだった。
「ひとつ言わせて貰うけど、貴方たちもご存知のように妾はソ連の国家指導者なのよ。国家と妾は運命共同体。餓死者を生んだ咎で妾が失脚すれば、ソ連という国家も崩壊するの。それがわかっていたからこそ、妾の行った指導は常に大多数から支持された。もし恐怖によって人民を支配したとか思っているのなら、即刻考えをあらためることね」
人類が人類を統治するとき、どんな悲劇が起き、どんなふうに正当化されるのか。スターリンの開き直りはそうした事例の教科書のようだ。
スターリンの苦笑にならってグレアムも肩をすくめた。いっそのこと地上界は《主》が直接統治すればいいのに、という天界の住人に根深く残る思想を心に浮かべたのだ。
しかしそれが大失敗に終わった過去を、これまただれもが知っている。
人類には欲望がある。《主》はそれを悪行の根源とみなし、世界のバランスを保つため、制御しようとした。しかし、それを宗教という仕組みを通じて完遂するとこんどは欲望自体が抑圧され、人類は成長と発展をやめるのだ。
そして人類はそうした停滞に耐えられる眷属ではない。ゆえに宗教を通じた《主》の統治はスターリンのいた世界のみならず、彼がこれから転生させられるセクリタナにおいても、他でもない人類の手により転覆させられていた。いわゆる革命だ。
そのもっとも新しい事例は北方大陸に住む亜人族たちによる共和政国家の樹立である。彼らは《主》を否定し、宗教の存在を新たな政治体制から根こそぎ排除した。
ゆえに《主》はセクリタナに住む人類の半分からあらゆる面において〈否〉を突きつけられ、自信喪失し、いまでも傷ついている。グレアムたち天界の住人は、現在は《主》がおのれを取り戻すまでの過渡期とみなしている。アドルフ・ヒトラーという極悪人を転生させたのも《主》の復活という計画の一部だというのが、天界において秘密裏に囁かれる噂だ。
もしそれが本当なら、グレアムに託されたこのスターリンという男の転生も、同じ計画の一部であることを意味するのではないか。グレアムが当初スターリンの送致に心を躍らせたのも、彼個人に抱く興味もさることながら、その背後にあるとおぼしき《主》の復活への関与にもあったのだ。
「ところで貴方、名前は?」
不意に質問を放たれたが、悪魔はそこで思考を止め、悠然とした様子で答えを返す。
「グレアムであるが」
「悪魔にもちゃんと名前があるんだ。ねぇ、グレアム、もうひとつ尋ねたいのだけど」
「何なりと申せ」
「妾はどうして幼い少女の体をしているの?」
そう言ってスターリンは、みずからの肢体をじっと眺めまわす。
やはり気にしていたのか、という反応をグレアムは頭の奥に押し込めた。鏡に囲まれたこの部屋では、自分の姿を随所に確認でき、スターリンが違和感をもつのは当然のことだった。
「あえていうまでもないでしょうけど、妾は死んだとき、七四年も生きた老人だったのよ。それがこんな幼子の姿になってしまって、いったいどんな意図が介在しているのかしら?」
表向き状況を受け入れているように見えたスターリンだが、どうやら部屋の鏡面に映る自分の姿に困惑していたらしく、舌鋒鋭く問題を掘り下げてきた。
「おかしいといえば、このしゃべり方も。まるで高慢ちきな貴族の娘みたいだわ。死に損ないの体を引きずるより気分は楽だし、若さを取り戻した気はするけど、せめて理由は知りたいわね。その理由次第では徹底的に抗議させて貰うから」
いい加減に答えたらへそを曲げるだろうと察知して、グレアムは通達の一部を丁寧に読みあげた。
「それもまた《主》の意志である」
納得するかはスターリンの一存だが、事実を述べることが最優先だった。
「貴様は属性として、悪からもっとも遠い存在に転生しなければならない。それは、たとえどんな目に遭っても悪であり続けられるかを正確に測るためだ。貴様はヒトラーと正反対の存在として、正反対の試練をかされることが内定している。男性にたいし女性、青年にたいし幼女、庶民にたいし特権階級。いまの貴様の姿は、これから転生を行った九年後の様子を再現している」
澱みない口調で捲し立てた後、グレアムは最後にこうつけ加えた。
「なに、全てが変わるわけではない。貴様の転生名にはスターリンの文字を残してやる。そういう運命としてな」
「待ちなさい、グレアム」
スターリンはその発言を遮り、身ぶりを交えた問いを続けざまに放った。
「貴方いま、妙なことを言ったわね。転生って何? それにヒトラー? どういうことか、説明して貰えないかしら」
中身は老人でも見た目は幼女だから、まるでカナリアのような声でスターリンは喚き立てる。
「ふむ、やはりそこに食いつくだろうな」
スターリンの反応は、グレアムにとって思惑どおりだった。転生を不思議がるのは当然として、問題はヒトラーだ。彼ら二人の関係については通達に赤い文字で特記されている。
複雑に入り組んだ敵対関係。無理やり整理するとそんなふうにまとめられるだろうか。二人は血で血を洗うかのごとき戦争をおこなった宿敵ともいえる間柄だった。
しかしその関係は、好敵手の一語では言い尽くせないものがあるようだった。書類を読んだ限り、グレアムは二人の仲に強い執着を見てとった。あてる光次第でその印象はどんな姿にも形を変える。現にいまこの瞬間に垣間見せたスターリンの反応も、憎たらしい宿敵に向けたものというより、長年待ちこがれた恋人へむけるものにより近く感じられた。
「そう焦るな、スターリン。貴様の悪いようにはせぬ」
締まりのない声で笑うグレアムは、黒衣から覗く真っ白な手を上下させ、おもむろに言葉を継いだ。
「《主》の裁定により、アドルフ・ヒトラーにはある試練が科せられている。貴様が死ぬ八年前、天界を通過し、セクリタナという世界へ転生したやつは、そこで《主》の願望を叶えるべく雌伏の時を過ごしている。貴様には同じ世界へと旅だって貰うつもりだ。もう一度別の人生をやり直す転生として」
簡潔で無駄のない説明ではあったが、賢いスターリンはそれで全てを理解したようだった。
「ということはつまり、この妾もヒトラーの負った試練に一枚噛む、という理解でよろしいのかしら?」
「一枚ではない。全面的に関与して貰うだろう」
グレアムは嬉しそうに頷き、この度下った《主》の裁定に根ざす根幹部分を口にする。(続く
スターリンの農業集団化に関する申し開きは、グレアムにすれば言い逃れである。
多くの政治的な悪行は人々に苦しみを与えるのが主眼ではないのだから、必ずべつの目的がある。本物の悪人ほど、罪の正当化に余念がなく、自分で自分を許しているのだ。しかしグレアムは《主》に仕える比類なき悪魔のひとり。そんな弁明を許すほどチョロい存在ではない。
「ふむ、罪の意識はないというわけか。矛盾しているな」
仮面の下に嘲笑を浮かべたグレアムは、罠にかかったスターリンにむけて言った。
「スターリンよ、貴様の犯した第二の罪、一九三〇年代後半に引き起こした〈大粛清〉のことをよもや忘れたとはいうまい」
大粛清とは、スターリンが潜在的な敵対勢力をつぎつぎと無実の罪で逮捕し、シベリアの強制収容所に送るか、さもなくば銃殺刑に処した大量殺戮のことだ。
「天界の調べでは、貴様はこの件で七〇万人近い無辜の人間を殺している。その理由は、先に述べた農業集団化、急進的な工業化政策の結果起きた餓死という失政を、政敵によって批判され、失脚させられるのを防ぐべく、その可能性を徹底的に潰すことが狙いだった。貴様は五〇〇万の農民を死なせたことに本当は重い罪を感じていた。そしてそれにたいする罰を逃れるため、さらなる人命を虫けらのごとく奪った。この責任ばかりは正当化できまい」
「ふうん、そういう方法で責めるのね」
スターリンは小首を傾げ、苦笑いをこしらえた。しらを切るのは難しいと悟ったように見えたが、それはグレアムの勘違いだった。
「ひとつ言わせて貰うけど、貴方たちもご存知のように妾はソ連の国家指導者なのよ。国家と妾は運命共同体。餓死者を生んだ咎で妾が失脚すれば、ソ連という国家も崩壊するの。それがわかっていたからこそ、妾の行った指導は常に大多数から支持された。もし恐怖によって人民を支配したとか思っているのなら、即刻考えをあらためることね」
人類が人類を統治するとき、どんな悲劇が起き、どんなふうに正当化されるのか。スターリンの開き直りはそうした事例の教科書のようだ。
スターリンの苦笑にならってグレアムも肩をすくめた。いっそのこと地上界は《主》が直接統治すればいいのに、という天界の住人に根深く残る思想を心に浮かべたのだ。
しかしそれが大失敗に終わった過去を、これまただれもが知っている。
人類には欲望がある。《主》はそれを悪行の根源とみなし、世界のバランスを保つため、制御しようとした。しかし、それを宗教という仕組みを通じて完遂するとこんどは欲望自体が抑圧され、人類は成長と発展をやめるのだ。
そして人類はそうした停滞に耐えられる眷属ではない。ゆえに宗教を通じた《主》の統治はスターリンのいた世界のみならず、彼がこれから転生させられるセクリタナにおいても、他でもない人類の手により転覆させられていた。いわゆる革命だ。
そのもっとも新しい事例は北方大陸に住む亜人族たちによる共和政国家の樹立である。彼らは《主》を否定し、宗教の存在を新たな政治体制から根こそぎ排除した。
ゆえに《主》はセクリタナに住む人類の半分からあらゆる面において〈否〉を突きつけられ、自信喪失し、いまでも傷ついている。グレアムたち天界の住人は、現在は《主》がおのれを取り戻すまでの過渡期とみなしている。アドルフ・ヒトラーという極悪人を転生させたのも《主》の復活という計画の一部だというのが、天界において秘密裏に囁かれる噂だ。
もしそれが本当なら、グレアムに託されたこのスターリンという男の転生も、同じ計画の一部であることを意味するのではないか。グレアムが当初スターリンの送致に心を躍らせたのも、彼個人に抱く興味もさることながら、その背後にあるとおぼしき《主》の復活への関与にもあったのだ。
「ところで貴方、名前は?」
不意に質問を放たれたが、悪魔はそこで思考を止め、悠然とした様子で答えを返す。
「グレアムであるが」
「悪魔にもちゃんと名前があるんだ。ねぇ、グレアム、もうひとつ尋ねたいのだけど」
「何なりと申せ」
「妾はどうして幼い少女の体をしているの?」
そう言ってスターリンは、みずからの肢体をじっと眺めまわす。
やはり気にしていたのか、という反応をグレアムは頭の奥に押し込めた。鏡に囲まれたこの部屋では、自分の姿を随所に確認でき、スターリンが違和感をもつのは当然のことだった。
「あえていうまでもないでしょうけど、妾は死んだとき、七四年も生きた老人だったのよ。それがこんな幼子の姿になってしまって、いったいどんな意図が介在しているのかしら?」
表向き状況を受け入れているように見えたスターリンだが、どうやら部屋の鏡面に映る自分の姿に困惑していたらしく、舌鋒鋭く問題を掘り下げてきた。
「おかしいといえば、このしゃべり方も。まるで高慢ちきな貴族の娘みたいだわ。死に損ないの体を引きずるより気分は楽だし、若さを取り戻した気はするけど、せめて理由は知りたいわね。その理由次第では徹底的に抗議させて貰うから」
いい加減に答えたらへそを曲げるだろうと察知して、グレアムは通達の一部を丁寧に読みあげた。
「それもまた《主》の意志である」
納得するかはスターリンの一存だが、事実を述べることが最優先だった。
「貴様は属性として、悪からもっとも遠い存在に転生しなければならない。それは、たとえどんな目に遭っても悪であり続けられるかを正確に測るためだ。貴様はヒトラーと正反対の存在として、正反対の試練をかされることが内定している。男性にたいし女性、青年にたいし幼女、庶民にたいし特権階級。いまの貴様の姿は、これから転生を行った九年後の様子を再現している」
澱みない口調で捲し立てた後、グレアムは最後にこうつけ加えた。
「なに、全てが変わるわけではない。貴様の転生名にはスターリンの文字を残してやる。そういう運命としてな」
「待ちなさい、グレアム」
スターリンはその発言を遮り、身ぶりを交えた問いを続けざまに放った。
「貴方いま、妙なことを言ったわね。転生って何? それにヒトラー? どういうことか、説明して貰えないかしら」
中身は老人でも見た目は幼女だから、まるでカナリアのような声でスターリンは喚き立てる。
「ふむ、やはりそこに食いつくだろうな」
スターリンの反応は、グレアムにとって思惑どおりだった。転生を不思議がるのは当然として、問題はヒトラーだ。彼ら二人の関係については通達に赤い文字で特記されている。
複雑に入り組んだ敵対関係。無理やり整理するとそんなふうにまとめられるだろうか。二人は血で血を洗うかのごとき戦争をおこなった宿敵ともいえる間柄だった。
しかしその関係は、好敵手の一語では言い尽くせないものがあるようだった。書類を読んだ限り、グレアムは二人の仲に強い執着を見てとった。あてる光次第でその印象はどんな姿にも形を変える。現にいまこの瞬間に垣間見せたスターリンの反応も、憎たらしい宿敵に向けたものというより、長年待ちこがれた恋人へむけるものにより近く感じられた。
「そう焦るな、スターリン。貴様の悪いようにはせぬ」
締まりのない声で笑うグレアムは、黒衣から覗く真っ白な手を上下させ、おもむろに言葉を継いだ。
「《主》の裁定により、アドルフ・ヒトラーにはある試練が科せられている。貴様が死ぬ八年前、天界を通過し、セクリタナという世界へ転生したやつは、そこで《主》の願望を叶えるべく雌伏の時を過ごしている。貴様には同じ世界へと旅だって貰うつもりだ。もう一度別の人生をやり直す転生として」
簡潔で無駄のない説明ではあったが、賢いスターリンはそれで全てを理解したようだった。
「ということはつまり、この妾もヒトラーの負った試練に一枚噛む、という理解でよろしいのかしら?」
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