淫神の孕み贄

沖田弥子

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受胎の儀 6

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「やだ……恥ずかしい。こんなの……」
「目を開けてよく見るのだ。……ほら、そなたの腰はどうなっている?」

ラシードが腰を遣い、ゆるりとした抽挿を送り込む。目を閉じてしまえば鏡は見えないのだが、ラシードの命により目を背けることは許されない。
セナはおずおずと鏡に映る痴態を直視した。

「あ……すごい……きもちよさそうに、うごいてます。ラシードさまの硬くて太い楔が、僕の中に出し挿れされてる……」

熱杭が蕾から抜き差しされるたびに、淫紋を宿した腰は男の腰遣いに合わせるように前後して、淫らにくねる。淫紋もまるで悦ぶように真紅の紋様を跳ねさせていた。

「では、こうすると、どうなる?」

鏡に贄の痴態が映るように、ラシードは背を伸ばして腰を送り込みながら、セナの胸元に手を這わせた。紅く色づいている胸の突起はこりこりと摘ままれると、痺れるような愉悦を体中に広げていく。

「あっ、ん、はぅ……っ」

両の突起を指の腹で捏ねられては、きゅうと摘ままれる。それを幾度も執拗に繰り返されれば、耐えきれないほどの甘い疼きが腰を戦慄かせた。

「さあ、教えてくれ。快楽を与えられているセナは、どうなっているのだ」

ずちゅずちゅと律動を刻んで花筒を擦り上げながら胸の突起を弄られて、激しい快楽に身悶えするセナにとても話す余裕はない。けれど喉を反らせて鏡を見上げながら、甘い喘ぎの合間に懸命に言葉を紡ぐ。

「あ、あ、あぁ、んぁ、ラシードさまの男根を銜えている僕は……きもちよすぎて……顔が蕩けてしまっています。んっ、ぅん、乳首も弄られて……もっと触ってほしくて、胸を突き出すようにしています……」

淫らに灼熱の楔を銜えている腰を揺らめかせ、背を撓らせてねだるように乳首を突き出した格好は、さながら淫売のようだ。
淫紋を宿して快楽を覚えた体は雄を欲しがり、誘うように腰を振り立てる。
熱杭は激しく突き上げて華奢な体を揺さぶる。そのたびに胸の突起も揺すられて、腰と同じように快楽の律動を刻んだ。
硬い雄芯の切っ先で、ぐうっと奥を抉られる。
そこを突かれると、狂喜にも似た愉悦の波が押し寄せた。

「ひあっ、ひぁん、ラシードさ、ま、あぁっ、深い、ふかいぃ……」

頂点を極めた花芯から白蜜が弾けた。淫らな蜜は紅い淫紋に降り注ぐ。
同時に、体の奥に深々と突き立てられた楔が爆ぜる。濃厚な白濁が迸り、花筒いっぱいに満たされた。

「あ……あ……あついのが、いっぱい……。孕んじゃう……」

恍惚として熱い精が注がれる感覚を、その身に受ける。
沢山の男たちに抱かれて、精を呑まされても、ラシードだけは特別だった。
彼の精を注がれることを、体も心も悦んでいる。
快楽の余韻に浸っていた体をきつく抱き竦められて、ラシードの体の重みを受け止めた。
熱い男の肌は、しっとりと汗ばんでいる。セナは逞しい背に手のひらを這わせて、ラシードの熱く湿った肌を撫でさすった。普段は冷静なラシードがこんなにも熱くなるほど自分を抱いてくれたのかと思うと、胸は温かなもので満たされた。
ぼんやりと鏡に目を遣れば、強靱な男の背と、逞しい腰に絡めた華奢な足が映っている。男根は未だ花筒に、ずっぷりと収められていた。

「セナ……セナ……」

切なげに名を呼ばれて、思い違いをしそうになる。
愛されている、なんて。
そんなこと、あるわけないのに。

「ラシードさま……あなたの子を孕みたい」

だからセナは神の贄として、ラシードの期待に応えよう。
彼に喜んでもらえるように、儀式を成功させるために。
ラシードは黒曜石のような眸を煌めかせて、セナのこめかみに接吻した。



受胎の儀が始まってから七日が経過した。
毎晩ふたりに抱かれているので、始めのうちは体が疲れて翌朝は起き上がれなかったが、慣れたためか今朝はすっきりとしていた。
ラシードは朝までセナを抱いて眠るが、執務があるので日が昇る頃には受胎の室を出て行ってしまう。王宮へ戻るラシードを見送ったあと、セナはひとり受胎の室を出る。朝になればその日の儀式は終了という運びになるので、召使いに神具を外してもらってから回廊を歩いてリヤドへ赴いた。リヤドは邸宅のように造られている建物で、神殿に隣接している。セナのためにラシードが与えてくれた贈り物だ。そこではセナは主人のように扱われている。神殿内にある神の贄の部屋は寝室のみなので、食事はリヤドでとることになっていた。
門前で待機していた召使いが重厚な扉を開けてくれる。モザイクタイルに彩られたパティオを通り抜ければ、一階に食堂がある。隣の厨房では料理人が既に食事の支度をしているらしく、良い匂いが漂ってきた。
一階には食堂とソファが置かれた応接室があり、二階は寝所と浴室が設えられている。ここで午睡を貪ることもある。さらに屋上にはテラスが設置されていて、プールまで完備されていた。セナはプールというものの存在を知らなかったので、随分と大きな鳥の水飲み場だと勘違いしたものだ。
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