淫神の孕み贄

沖田弥子

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宰相の懐妊指導 4

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 ぬるりとした感触を蕾に感じたセナは驚いてしまい、頬張った雄芯を口から引き抜きかけたが、かろうじて踏み止まる。

「んっ……ふぁるえふ……」

 ぬるぬると、熱い舌に蕾を舐め上げられている。
 そんなことをされたら感じてしまい、口淫をするどころではなくなる。抗議しようとしたが、口から楔を外してはいけないわけなので、まともに喋ることができない。セナは代わりに、ぎゅっと肉棒の根元を握りしめた。

「っく……そのまま口淫を続けてください。これはシックスナインという体勢です。互いの性器を愛撫するのも、性愛を高める大事な行為ですよ」
「ん……ぅん……」

 これも大切な懐妊指導のうちらしい。
 セナは頷くと、再び上下に頭を振って、ちゅぽちゅぽと熱い肉棒を愛撫した。
 だが、ぬぐぅと肉環をくぐり抜ける熱くて濡れた舌の存在を感じ、びくんと腰が跳ねてしまう。

「んんぅ……ふ、ん……っ」

 獰猛な舌は肉環の内側をぐるりと舐め上げると、ぬちゅぬちゅと出し挿れを繰り返す。
 まるでセナの口淫をやめさせようとしているかのように。 
 ファルゼフは、セナに試練を与えているのだ。
 愛撫されながらでも口淫できるようにするための、これは特訓なのだと理解したセナは、下肢に与えられる快感を受け止めながら、懸命に雄芯を呑み込んだ。
 喉奥で先端を幾度も撫で上げると、ファルゼフは呻き声を上げる。

「う……出ますよ。お望みどおり、飲んでくださいね」 
「んっ、んっ」

 セナが頭を振って頷いたそのとき、ぶわりと肉棒は膨れ上がった。
 先端から熱い飛沫が迸る。喉を動かしたが、上手く飲み込めず、口から溢れさせてしまう。

「んはっ……あっ……げほっ、けほっ、うぅ……」

 咳き込んだ拍子に、口端から精を零してしまった。
 ほとんど飲み込むことができなかった。ごくんと一気に飲み込むのは、想像以上に難しいことだったのだ。
 結局、ファルゼフの予想どおりの結果になってしまった。苦しくて悔しくて、セナは眦に涙を滲ませる。
 飲みたいと自分から言ったのに、吐き出して咳き込んだら、相手を傷付けてしまうに決まっている。
 両腕を突いて体を起こしたセナは振り返り、ファルゼフに謝罪した。

「すみません、ファルゼフ……。飲めませんでした……」

 ところがファルゼフは出来の悪い生徒を叱るわけでもなく、笑みを湛えていた。それはラシードやハリルがよく見せる、悪い男の笑みに酷似している。
 非常に嬉しそうなファルゼフは、声を弾ませた。

「仕方ありませんね。けれど慣れればできるようになるでしょうから、今夜は次の段階に進みましょう」
「は、はい」

 なぜそんなに嬉しそうなのかよくわからないが、セナは素直に頷いて懐妊指導を続けて受ける。今度はファルゼフに腰を取られ、向き合う格好になった。セナは仰臥したファルゼフの体を跨いでいる状態だ。

「騎乗位の経験はございますか?」
「あまりないですけど、やったことはあります」
「ほう。どのような状態で?」
「ええと……ハリルさまが仰向けになった格好で、僕が馬乗りになって、自分で挿入して……その後ろから、ラシードさまが……挿入してということがありました……」

 説明しながら真っ赤になってしまったセナはいたたまれなくなり、両手をついているファルゼフの腹を撫で回す。ファルゼフの腹は腹筋が割れており、とても硬かった。

「ということは、二輪挿しですね」
「え、ええ……そうですね……」
「その場合、セナ様は膝をついていますか? それとも、踵をついています?」
「……えっ? ええと、足はどうしてたのかな……よく覚えてないです」
「では、両手はどこに置いていますか? 今のように、男の腹の上ですか?」
「えっと……そうですね。支えるものが必要なので、お腹の上に置いてしまいますけど……苦しいですか?」

 お腹に手を置いてはいけなかったのだろうか。
 慌てて手を離したけれど、ファルゼフはゆるく首を振る。

「いいえ、苦しいので置いてはいけないということではありません。ひとくちに騎乗位と言いましても、様々なパターンがあるのです。今回は懐妊指導として、より快楽を感じられる姿勢で騎乗位を行ってみましょう」
「はい、お願いします」

 素直に返事をしたセナだが、ふと小首を捻る。
 懐妊指導は、あくまでも指導ではないのだろうか。
 なんだかファルゼフは実際に男根を挿入するかのように話している気がするのだけれど、セナの思い違いだろうか。
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