乙女怪盗ジョゼフィーヌ

沖田弥子

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エピローグ

(アラン視点)目覚め

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「アラン警部……アラン警部、起きてくださいよ~ンフ~」

 瞼を射す光に、アランは混濁した意識から浮上する。はっとして身を起こすと、何故か階段の踊り場に寝ていた。隣にはロープで縛られたバルスバストルが情けない声で助けを求めている。

「一体どうし……、乙女怪盗はどこだ⁉ もう夜が明けてるじゃないか」

 驚いて跳ね起きてみれば、日は高く昇っていた。乙女怪盗と戦ったときから数時間が経過していることが覗える。宝石部屋へ入ると、ショーケースは開け放たれて宝石は盗まれた後だった。

「アラン警部ってば、すやすや寝てるんですも~ん。僕も寝てましたけど~。見てくださいよ、ほらアレですフッフ」

 城のバルコニーに不審な球体が据え付けられている。派手な黄色で、膨らませたボールのようだが、とてつもなく大きい。

「気球だ! あれに乗って逃げる気だな」
「ああ~待ってください、ロープを解いてください~ンフッフ」

 駆け出そうとしたところ、バルスバストルに歯で服を引っ張られ、仕方なくナイフでロープを解いてやる。ふたりが城の階段を駆け上がりバルコニーに着いたときには、気球は空に浮き上がっていた。籠から乙女怪盗が被っている帽子の羽根飾りが見えている。ひらりと黒の手袋に包まれた掌を振られて、アランは気球を繫いでいたロープに飛び乗った。

「逃がすか!」
「わあああ、置いてかないでくださー……フッ」

 バルスバストルも後を追ってロープにしがみつく。ふたりを乗せたまま、気球は空高く舞い上がった。
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