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3巻
3-2
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私は手紙を読み終えて、思わず頬を緩めた。
うわー、うわー、うわーー!!
赤ちゃん、生まれたんだ!!
だからネビルさん、急いで帰ったんだね。
むしろ、この手紙をリクロスに渡しに来てくれただけでも奇跡かもしれない!!
あのキリスさんのことが好きすぎるネビルさんが、こんなところまで来てくれたんだから!
「どうしたの? メリア。嬉しそうだけど」
リクロスは不思議そうに私の顔を覗き込んでくる。
私は勢いよく顔を上げた。
「キリスさん、赤ちゃんが生まれたって! 会いに来てほしいって!!」
「ああ、らしいね」
冷静に頷くリクロスに、私は驚く。
「リクロス、知ってたの!?」
「彼がね、言っていたから」
リクロスは興味なさそうにそう呟いた。
その態度にむぅっとしてしまうけれど……確かに、リクロスとネビルさんは、王都までの道中でも、仲が良いようには見えなかったもんね。
「で、手紙にはなんて?」
「赤ちゃんを見に、エルフの里に来ないかって」
私がリクロスの問いに答えると、先ほどまでの淡々としていた態度が嘘のように、驚いた様子で私を見つめる。
「え? あのエルフの里に?」
「え? あの……?」
首を傾げた私に、リクロスはうーんと唸って困ったような顔をした。
「僕も一緒に行ってもいいかな?」
さっきまで全く興味がなさそうだったのに、どういう風の吹き回しだろう。
びっくりしてしまったけれど、一緒に来てくれるなら嬉しい。
「もちろん!」
そう答えると、リクロスは安心したように頷いた。
生まれたばかりの赤ちゃんに会いに行くんだから……贈り物が必要だよね!
私はじゃあ早速! と、再度ハンマーを強く握りしめた。
そんな私を見て、リクロスは首を傾げる。
「何してるの?」
「キリスさんとネビルさんのお子さんへのプレゼントを作ろうと思って」
私が答えると、リクロスがじとっとした目で見てくる。
「君、確か前にも贈り物してなかった?」
キリスさんからの手紙にも書いてあったとおり、私は以前、前世の知識を活かしてよだれかけを作り、ネビルさんに渡した。
この世界では普及していなかったみたいだから、役に立ってよかったー。
そう思いつつ、私は頷く。
「あれは、結婚祝い兼、妊娠祝い。今から作るのは、お子さんへの誕生日祝いだよ!」
「……君、誰かに何かあげるの、好きなんだね」
リクロスが頭を抱えて、はあとため息をついた。
「……そうかもしれない」
自分の過去の行為を思い出すと、確かにいろいろな人にプレゼントをしてきた気がする……
今まで気づいていなかった自分の一癖に、思わず苦笑した。
「それで、メリア。いつ出発しようか?」
リクロスに聞かれて、私はうーんと考える。
「早いうちがいいと思うけど、遠くに行くなら準備が必要だよね。二日後とかどう? 一度リクロスも帰って、支度したほうがいいだろうし」
「わかった」
リクロスは頷くと、すぐに帰っていった。
私は改めて、鍛冶場に立つ。
さて、誕生日祝いとは言ったものの、赤ちゃんに何を作ろうかな……?
よだれかけを気に入ってくれたみたいだから、追加で作ってもいいんだけど……やっぱり、私の本職である鍛冶で何か作りたい!
そうなると、何がいいだろうか?
んー、すぐには使えないけど、守刀とかいいかもしれない。
赤ちゃんはエルフの血が濃いから、魔法が使えるかもだし、魔法と相性がいい鉱石の、ミスリルで作れば……うん、いいかも!
そうと決まれば、早速作ろう!!
……と意気込んでみたものの、アイテムが無限に入る倉庫の中で、私は肩を落とした。
まさか、ミスリルの在庫が切れちゃってたとは思ってもみなかったよ。
ということで、私は久しぶりに我が家にあるダンジョンへとやってきた。
「アンバー、こっち?」
――ですわ。
ダンジョンについてきてもらったのは、土を司る神獣の眷属のアンバー。
今まで知らなかったけど、彼女は目的の鉱石の在り処を感じ取る力を持っていたのだ。
ダンジョンに入ろうとしていると、「それなら私もついていきます」と言ってくれたおかげで、アンバーの能力が判明した。
「今まで、どうして言わなかったの?」
私がピックハンマーを手に持って歩きながら聞くと、アンバーは振り向いて答える。
――主さまは気づいていると思っていましたの……
「そうだったんだ」
まあ、普段はダンジョンに入っても適当に掘るから、アンバーの能力を知っててもうまく活用できなかっただろうけどね。知らない石が出てくる時もあって、宝探しみたいなの。
でも、今はミスリルを掘るという目的があるので、ものすごく頼りになる。
ダンジョン内は洞窟だけど、入り口の燭台に蝋燭を置くと明るくなる仕組みになっているので、暗闇に困ることはない。
この家にあるものは全て、神様が私に不都合がないように作ってくれたもの。
だからこのダンジョンも私が前世でやっていたゲームと同じ仕様にしてくれて、さらに鉱石を採りやすくしてくれたみたい。
明るい洞窟をキョロキョロと見回していると、アンバーがふと立ち止まった。
――あそこですわ。
彼女が指差すほうに視線をやると、小さく光っている鉱床がある。
鉱石が眠っている鉱床は、ほのかに光るようになっているのだ。
私はその鉱床を何回かピックハンマーで叩いて、ミスリルを取り出す。
ミスリルはとても珍しいから、いつもは見つけるのも一苦労なんだけど……アンバーのお陰であっという間だった。
それからもアンバーの指示に従って、いくつかミスリルを掘り出した。
最初に比べるとピックハンマーのレベルがかなり高くなったから、鉱石を掘るのに何回も叩く必要はなくなったけど……さすがに疲れた。
鉱床の岩は、ところどころ朧げに光っている。
まだ見ぬ鉱石を惜しみながらも、私はダンジョンの部屋を出て、鍛冶場に戻ってきた。
守刀は、ぶっちゃけ、小さな刃物。
つまりはナイフだ。
それを、他の金属を混ぜず、全てミスリルで作ろう。
あと、小さな怪我くらいなら治せるように、セラフィに宝石に力を注いでもらって、魔宝石を埋め込もう。
眷属は、自らの能力を宝石に込めることで、魔宝石という特別な力を持つものを作ることができる。
セラフィは癒しの力を持つ魔宝石を作れるんだよね。
そう思いながら私が手に取ったのは、水色の宝石――アクアマリンだ。
この石は、前の世界では水難のお守りでよく使われていた。
だから、昔から航海をする時なんかに持っていたそうで、さらに人生という名の航海をうまく乗り切れるという解釈もあって人気があったはず。
これで、準備はオーケー。
「ルビーくん、お願い!」
――おうよ!
ルビーくんが炎を操り、炉に火が灯る。
その中に、先ほど掘ってきたミスリルを入れた。
炉の中が光るタイミングでそれを取り出し、水が張ってあるバケツの中へ。
すると、不純物を取り除いたミスリルの金属塊があっという間に出来上がった。
本当は金属塊を作るには、もっと工程を踏んで大変な作業をしなきゃいけないんだろうけど……
この家での鍛冶のシステムは、私が前世で好きだったゲームのとおり。
だから、すごく簡単なのだ。
それをスキルとして与えてもらったのだから、神様には感謝しかないな。
何かを作るたびにそう思ってしまう。
だって、神様のおかげで、私は大切な人に、その人の身を護るための何かを渡すことができるのだから。
金属塊ができたら、今度はいよいよ刀作りだ。
炉の炎がどんどん大きくなる。
ミスリルは高い温度の炎じゃないと、強い武器にならない。
その調整が大変で、加工するのが難しいから、ミスリルの武器は稀少性が高い。
でもルビーくんは、金属の状況に合うように火を加減してくれるから、よりよい武器を作れちゃうんだよね。
私は再び炉が光ったタイミングで、素早く金属塊を取り出す。
真っ赤に染まり柔らかくなった金属の一部が、光り輝いている。
私はナビゲーションされるまま、光が灯る場所をハンマーで叩いた。
そうすると、だんだん金属塊の形が変わっていく。
それを見るのがとても楽しい。
やがて金属塊が刀の姿に変わっていき、金属を叩く音が高くなる。
よし、形は整った。
柄の部分に魔宝石を埋め込む。
あとはバケツの水に入れて金属を冷やすと……
水が蒸発して、光った。
これが、完成の合図のようなものだ。
取り出すと柄にアクアマリンがついた、刃渡り十センチメートルほどのナイフができた。
《アクアマリンの守護刀-全てミスリルでできたナイフ。魔法との相性がいい。また、癒しの力を秘めており、持ち主を癒す力を持つ》
うん、いい感じだ。
炉の炎を消したルビーくんも、完成した守護刀を見て満足げに頷いていた。
さて、贈り物もできたし、旅の準備をして……
――なぁ、主さん。
唐突にルビーくんが話しかけてきたので、私は振り返る。
「ん? なあに??」
――明後日は市場じゃあらへんかったか?
私はルビーくんに言われて、ハッとした。
「あ~~!! そうだった! 忘れてたよ。ルビーくん、ありがとう!」
どうしよう、一ヶ月に一回、市場に出店しなきゃいけないのに……
私は、この家から一番近い村であるフォルジャモン村の村長のマルクさんや、ギルド長のフェイさんに、そう約束しているのだ。
「えーと、とりあえず、マルクさんに相談に行こう。オニキス、オパール、お願いできる?」
――わかった! わかった!
――うん。
この家からフォルジャモン村までは、そこそこ距離がある。
歩いて行くのは辛いから、オニキスに大きくなってもらって、背中に乗って飛んで移動することが多かった。
でも、オパールが来てからは、オニキスが操る影にオパールが空間を繋げるという二人の協力プレイに助けられっぱなしだ。
私は最低限必要だろうという品物をアイテムボックスに詰め込み、オニキスとオパールの力で、家の中の影から村の近くの茂みの影に移動させてもらう。
出てくるのを誰かに見られたら大変だから、移動する時は人目がなさそうなところに到着するようにしてる。
「二匹ともありがとう」
お礼を言ったあと二匹を抱き上げて、村に入る。
表通りをまっすぐ行くと、マルクさんの家が見えてきた。
「あら、メリアちゃん」
後ろから声をかけられて振り向くと、にっこりと眩しい笑顔の女性が立っている。
エレナさんだ。
彼女はマルクさんの娘さんで、私にいつもよくしてくれる優しいお姉さん。
「こんにちは、エレナさん」
私が挨拶すると、エレナさんは微笑んだまま首を傾げた。
「今日はどうしたの?」
「えっと、マルクさんに相談したいことがあって……」
「それなら、父は今、家にいるわよ。どうぞ、上がってちょうだい」
うふふと嬉しそうに笑い声を漏らすエレナさんに優雅な足取りで奥へ促され、いつもの客間へ上がる。
「今、父は手が離せないみたいだから、わたくしとおしゃべりでもして待っていてくれる? 昨日、美味しいパウンドケーキを作ったところなの」
「え、あの、お構いなく……!」
私は恐縮するけれど、エレナさんは「ちょうどよかった~」と言って出ていってしまう。
結局私は、それからすぐにお菓子の用意をして戻ってきたエレナさんと、世間話をしながらお茶を楽しむことになった。
エレナさんは、私がマルクさんのところに遊びに来ると、毎回こうして私が退屈しないように一緒に待ってくれる上に、美味しいお茶菓子をくれるのだ。
でも、食べているところをじっと見られるので、若干落ち着かない。
二十分くらいそうしていると、ノックの音が聞こえた。
「私だ。失礼するよ」
そう言って扉から入ってきたのは、ダンディという言葉が似合う長身の男性――マルクさんだ。
「いつも突然ですみません!」
すぐに私は立ち上がってお辞儀をしようとするけれど、マルクさんは手で制する。
「いいんだ。こちらこそ、待たせてすまなかったね」
「いえ、そんな……」
首を横に振っていると、マルクさんに座るよう促された。
私はまたソファに座る。
エレナさんは、私たちのやりとりを見ながら、マルクさんの分のお茶を淹れた。
そして、マルクさんが何か言う前に、彼女は席を立つ。
「じゃあ、わたくしはこれで。楽しかったわ。またお話ししましょうね、メリアちゃん」
マルクさんはエレナさんが部屋から出ていくのを見送ると、私に向き直って尋ねる。
「それで、今日はどうしたんだい?」
「実は、明後日にエルフの里まで行くつもりなんです。それで――」
「エルフの里、だって!?」
マルクさんは驚いたように声をあげる。
私は頷いて、事のあらましを説明した。
全て聞き終えたあと、マルクさんは一度頷く。
「……なるほど、そういうことなら、いつものように品物を用意してもらえれば、こちらで責任を持って売ろう。メリアくんはエルフの里に行ってくれて構わない」
「本当ですか!」
「ああ、ネビルくんには以前世話になったし、それくらいはお安い御用だ」
「ありがとうございます!!」
私が王都まで行った時、ネビルさんは馬車の御者をしてくれたんだけど、それはマルクさんの依頼だった。
きっと、そのことを言っているんだろう。
そうと決まればと、私は鞄の中でアイテムボックスを開いた。
アイテムボックスは、本当はどこでも開くことができるんだけど……チートすぎるスキルだから、他の人に使えることをなるべく知られたくない。
だから私は外出する時、いつも普通の鞄を持って、その中でアイテムボックスを開くようにしている。
そうすれば、ものを無限に収納できるアイテムである、マジックバッグみたいに見えるから。
マジックバッグは高価なものだけれど、アイテムボックスよりは珍しくないからね。
私はアイテムボックスを開いた鞄の中をわざとらしくガサガサと漁り、家から持ってきていた商品をマルクさんに渡した。
そして早々に帰ろうとしたら、マルクさんに引き止められる。
「メリアくん、ちょっと待ってくれ。エルフの里に行く前に、フェイのところにも顔を出してやってくれないか? 彼もずいぶん里帰りしていないからなぁ」
「゛え……フェイさんのところ、ですか?」
「ああ、頼むよ」
マルクさんに頭を下げられたら、行くしかないかな。
私が諦めてため息をつくと、ずっと腕の中で大人しくしていたオニキスとオパールが、僅かに身じろいだ。
別に、私自身はフェイさんを苦手としているわけではないので、顔を出すのは全然苦痛じゃない。
じゃあ、なんでこんなに足取りが重いかというと――
「け、ん、ぞ、く、様ーーーー!!!」
私がギルドに着いた途端、語尾にハートマークがつきそうな猫撫で声が聞こえた。
彼は指を組み、いつものクールなキャラが家出してしまったかのようなデレっぷりを見せる。
その熱い視線は、私の腕の中で怯えているオニキスとオパールに向けられていた。
そう、この村のギルド長のフェイさんはエルフ族で、神獣とその眷属が大好きなのだ。
ブルリと居心地が悪そうに震える二匹を、そっと私の背に隠す。
それに対してフェイさんは「ああっ!」と悲痛な声をあげたあと、私を見た。
「それで、なんの用だ」
……この見事な変わりようにはびっくりである。
さっきまでのデレデレさが嘘のように、フェイさんはキリッとした表情になっている。
私は苦笑いを浮かべつつ、口を開いた。
「えーと、実は二日後、エルフの里に行くことになりました」
「エルフの? …………まあ、お前なら大丈夫か」
フェイさんは何か言いたそうに考え込んだけど、自分だけで納得してしまったらしい。
その意図がよくわからず、私は首を傾げながら言葉を続けた。
「このことをマルクさんに伝えたら、フェイさんもずいぶん里帰りしていないから、一声かけてくれないかと言われまして」
「あいつ、余計なことを……」
フェイさんは、僅かに眉をひそめる。
そんな嫌そうに言わなくてもいいんじゃないかな……ご家族への手紙とか伝言とかあるんじゃないかっていう、マルクさんの優しさだろうに。
そう思っていると、フェイさんは何やら手帳のようなものを取り出した。
「出発は二日後だったな」
「はい。リクロスとその日に行こうと約束しました」
「ふむ。なら、それに俺も同行させてもらうことにする」
「゛えー!! 大丈夫なんですか!?」
私は思わず驚きの声をあげた。
突然仕事を抜けるとか、いいの!?
冒険者ギルドの責任者がいないとか、あり?
しかも、市場の日だよ?
村中から人が集まるんだから、何か問題が起きたらギルドが対応しなきゃいけないんじゃ……
「そんなに心配するな。ジャンに留守番を頼んでおくさ」
うわー、うわー、うわーー!!
赤ちゃん、生まれたんだ!!
だからネビルさん、急いで帰ったんだね。
むしろ、この手紙をリクロスに渡しに来てくれただけでも奇跡かもしれない!!
あのキリスさんのことが好きすぎるネビルさんが、こんなところまで来てくれたんだから!
「どうしたの? メリア。嬉しそうだけど」
リクロスは不思議そうに私の顔を覗き込んでくる。
私は勢いよく顔を上げた。
「キリスさん、赤ちゃんが生まれたって! 会いに来てほしいって!!」
「ああ、らしいね」
冷静に頷くリクロスに、私は驚く。
「リクロス、知ってたの!?」
「彼がね、言っていたから」
リクロスは興味なさそうにそう呟いた。
その態度にむぅっとしてしまうけれど……確かに、リクロスとネビルさんは、王都までの道中でも、仲が良いようには見えなかったもんね。
「で、手紙にはなんて?」
「赤ちゃんを見に、エルフの里に来ないかって」
私がリクロスの問いに答えると、先ほどまでの淡々としていた態度が嘘のように、驚いた様子で私を見つめる。
「え? あのエルフの里に?」
「え? あの……?」
首を傾げた私に、リクロスはうーんと唸って困ったような顔をした。
「僕も一緒に行ってもいいかな?」
さっきまで全く興味がなさそうだったのに、どういう風の吹き回しだろう。
びっくりしてしまったけれど、一緒に来てくれるなら嬉しい。
「もちろん!」
そう答えると、リクロスは安心したように頷いた。
生まれたばかりの赤ちゃんに会いに行くんだから……贈り物が必要だよね!
私はじゃあ早速! と、再度ハンマーを強く握りしめた。
そんな私を見て、リクロスは首を傾げる。
「何してるの?」
「キリスさんとネビルさんのお子さんへのプレゼントを作ろうと思って」
私が答えると、リクロスがじとっとした目で見てくる。
「君、確か前にも贈り物してなかった?」
キリスさんからの手紙にも書いてあったとおり、私は以前、前世の知識を活かしてよだれかけを作り、ネビルさんに渡した。
この世界では普及していなかったみたいだから、役に立ってよかったー。
そう思いつつ、私は頷く。
「あれは、結婚祝い兼、妊娠祝い。今から作るのは、お子さんへの誕生日祝いだよ!」
「……君、誰かに何かあげるの、好きなんだね」
リクロスが頭を抱えて、はあとため息をついた。
「……そうかもしれない」
自分の過去の行為を思い出すと、確かにいろいろな人にプレゼントをしてきた気がする……
今まで気づいていなかった自分の一癖に、思わず苦笑した。
「それで、メリア。いつ出発しようか?」
リクロスに聞かれて、私はうーんと考える。
「早いうちがいいと思うけど、遠くに行くなら準備が必要だよね。二日後とかどう? 一度リクロスも帰って、支度したほうがいいだろうし」
「わかった」
リクロスは頷くと、すぐに帰っていった。
私は改めて、鍛冶場に立つ。
さて、誕生日祝いとは言ったものの、赤ちゃんに何を作ろうかな……?
よだれかけを気に入ってくれたみたいだから、追加で作ってもいいんだけど……やっぱり、私の本職である鍛冶で何か作りたい!
そうなると、何がいいだろうか?
んー、すぐには使えないけど、守刀とかいいかもしれない。
赤ちゃんはエルフの血が濃いから、魔法が使えるかもだし、魔法と相性がいい鉱石の、ミスリルで作れば……うん、いいかも!
そうと決まれば、早速作ろう!!
……と意気込んでみたものの、アイテムが無限に入る倉庫の中で、私は肩を落とした。
まさか、ミスリルの在庫が切れちゃってたとは思ってもみなかったよ。
ということで、私は久しぶりに我が家にあるダンジョンへとやってきた。
「アンバー、こっち?」
――ですわ。
ダンジョンについてきてもらったのは、土を司る神獣の眷属のアンバー。
今まで知らなかったけど、彼女は目的の鉱石の在り処を感じ取る力を持っていたのだ。
ダンジョンに入ろうとしていると、「それなら私もついていきます」と言ってくれたおかげで、アンバーの能力が判明した。
「今まで、どうして言わなかったの?」
私がピックハンマーを手に持って歩きながら聞くと、アンバーは振り向いて答える。
――主さまは気づいていると思っていましたの……
「そうだったんだ」
まあ、普段はダンジョンに入っても適当に掘るから、アンバーの能力を知っててもうまく活用できなかっただろうけどね。知らない石が出てくる時もあって、宝探しみたいなの。
でも、今はミスリルを掘るという目的があるので、ものすごく頼りになる。
ダンジョン内は洞窟だけど、入り口の燭台に蝋燭を置くと明るくなる仕組みになっているので、暗闇に困ることはない。
この家にあるものは全て、神様が私に不都合がないように作ってくれたもの。
だからこのダンジョンも私が前世でやっていたゲームと同じ仕様にしてくれて、さらに鉱石を採りやすくしてくれたみたい。
明るい洞窟をキョロキョロと見回していると、アンバーがふと立ち止まった。
――あそこですわ。
彼女が指差すほうに視線をやると、小さく光っている鉱床がある。
鉱石が眠っている鉱床は、ほのかに光るようになっているのだ。
私はその鉱床を何回かピックハンマーで叩いて、ミスリルを取り出す。
ミスリルはとても珍しいから、いつもは見つけるのも一苦労なんだけど……アンバーのお陰であっという間だった。
それからもアンバーの指示に従って、いくつかミスリルを掘り出した。
最初に比べるとピックハンマーのレベルがかなり高くなったから、鉱石を掘るのに何回も叩く必要はなくなったけど……さすがに疲れた。
鉱床の岩は、ところどころ朧げに光っている。
まだ見ぬ鉱石を惜しみながらも、私はダンジョンの部屋を出て、鍛冶場に戻ってきた。
守刀は、ぶっちゃけ、小さな刃物。
つまりはナイフだ。
それを、他の金属を混ぜず、全てミスリルで作ろう。
あと、小さな怪我くらいなら治せるように、セラフィに宝石に力を注いでもらって、魔宝石を埋め込もう。
眷属は、自らの能力を宝石に込めることで、魔宝石という特別な力を持つものを作ることができる。
セラフィは癒しの力を持つ魔宝石を作れるんだよね。
そう思いながら私が手に取ったのは、水色の宝石――アクアマリンだ。
この石は、前の世界では水難のお守りでよく使われていた。
だから、昔から航海をする時なんかに持っていたそうで、さらに人生という名の航海をうまく乗り切れるという解釈もあって人気があったはず。
これで、準備はオーケー。
「ルビーくん、お願い!」
――おうよ!
ルビーくんが炎を操り、炉に火が灯る。
その中に、先ほど掘ってきたミスリルを入れた。
炉の中が光るタイミングでそれを取り出し、水が張ってあるバケツの中へ。
すると、不純物を取り除いたミスリルの金属塊があっという間に出来上がった。
本当は金属塊を作るには、もっと工程を踏んで大変な作業をしなきゃいけないんだろうけど……
この家での鍛冶のシステムは、私が前世で好きだったゲームのとおり。
だから、すごく簡単なのだ。
それをスキルとして与えてもらったのだから、神様には感謝しかないな。
何かを作るたびにそう思ってしまう。
だって、神様のおかげで、私は大切な人に、その人の身を護るための何かを渡すことができるのだから。
金属塊ができたら、今度はいよいよ刀作りだ。
炉の炎がどんどん大きくなる。
ミスリルは高い温度の炎じゃないと、強い武器にならない。
その調整が大変で、加工するのが難しいから、ミスリルの武器は稀少性が高い。
でもルビーくんは、金属の状況に合うように火を加減してくれるから、よりよい武器を作れちゃうんだよね。
私は再び炉が光ったタイミングで、素早く金属塊を取り出す。
真っ赤に染まり柔らかくなった金属の一部が、光り輝いている。
私はナビゲーションされるまま、光が灯る場所をハンマーで叩いた。
そうすると、だんだん金属塊の形が変わっていく。
それを見るのがとても楽しい。
やがて金属塊が刀の姿に変わっていき、金属を叩く音が高くなる。
よし、形は整った。
柄の部分に魔宝石を埋め込む。
あとはバケツの水に入れて金属を冷やすと……
水が蒸発して、光った。
これが、完成の合図のようなものだ。
取り出すと柄にアクアマリンがついた、刃渡り十センチメートルほどのナイフができた。
《アクアマリンの守護刀-全てミスリルでできたナイフ。魔法との相性がいい。また、癒しの力を秘めており、持ち主を癒す力を持つ》
うん、いい感じだ。
炉の炎を消したルビーくんも、完成した守護刀を見て満足げに頷いていた。
さて、贈り物もできたし、旅の準備をして……
――なぁ、主さん。
唐突にルビーくんが話しかけてきたので、私は振り返る。
「ん? なあに??」
――明後日は市場じゃあらへんかったか?
私はルビーくんに言われて、ハッとした。
「あ~~!! そうだった! 忘れてたよ。ルビーくん、ありがとう!」
どうしよう、一ヶ月に一回、市場に出店しなきゃいけないのに……
私は、この家から一番近い村であるフォルジャモン村の村長のマルクさんや、ギルド長のフェイさんに、そう約束しているのだ。
「えーと、とりあえず、マルクさんに相談に行こう。オニキス、オパール、お願いできる?」
――わかった! わかった!
――うん。
この家からフォルジャモン村までは、そこそこ距離がある。
歩いて行くのは辛いから、オニキスに大きくなってもらって、背中に乗って飛んで移動することが多かった。
でも、オパールが来てからは、オニキスが操る影にオパールが空間を繋げるという二人の協力プレイに助けられっぱなしだ。
私は最低限必要だろうという品物をアイテムボックスに詰め込み、オニキスとオパールの力で、家の中の影から村の近くの茂みの影に移動させてもらう。
出てくるのを誰かに見られたら大変だから、移動する時は人目がなさそうなところに到着するようにしてる。
「二匹ともありがとう」
お礼を言ったあと二匹を抱き上げて、村に入る。
表通りをまっすぐ行くと、マルクさんの家が見えてきた。
「あら、メリアちゃん」
後ろから声をかけられて振り向くと、にっこりと眩しい笑顔の女性が立っている。
エレナさんだ。
彼女はマルクさんの娘さんで、私にいつもよくしてくれる優しいお姉さん。
「こんにちは、エレナさん」
私が挨拶すると、エレナさんは微笑んだまま首を傾げた。
「今日はどうしたの?」
「えっと、マルクさんに相談したいことがあって……」
「それなら、父は今、家にいるわよ。どうぞ、上がってちょうだい」
うふふと嬉しそうに笑い声を漏らすエレナさんに優雅な足取りで奥へ促され、いつもの客間へ上がる。
「今、父は手が離せないみたいだから、わたくしとおしゃべりでもして待っていてくれる? 昨日、美味しいパウンドケーキを作ったところなの」
「え、あの、お構いなく……!」
私は恐縮するけれど、エレナさんは「ちょうどよかった~」と言って出ていってしまう。
結局私は、それからすぐにお菓子の用意をして戻ってきたエレナさんと、世間話をしながらお茶を楽しむことになった。
エレナさんは、私がマルクさんのところに遊びに来ると、毎回こうして私が退屈しないように一緒に待ってくれる上に、美味しいお茶菓子をくれるのだ。
でも、食べているところをじっと見られるので、若干落ち着かない。
二十分くらいそうしていると、ノックの音が聞こえた。
「私だ。失礼するよ」
そう言って扉から入ってきたのは、ダンディという言葉が似合う長身の男性――マルクさんだ。
「いつも突然ですみません!」
すぐに私は立ち上がってお辞儀をしようとするけれど、マルクさんは手で制する。
「いいんだ。こちらこそ、待たせてすまなかったね」
「いえ、そんな……」
首を横に振っていると、マルクさんに座るよう促された。
私はまたソファに座る。
エレナさんは、私たちのやりとりを見ながら、マルクさんの分のお茶を淹れた。
そして、マルクさんが何か言う前に、彼女は席を立つ。
「じゃあ、わたくしはこれで。楽しかったわ。またお話ししましょうね、メリアちゃん」
マルクさんはエレナさんが部屋から出ていくのを見送ると、私に向き直って尋ねる。
「それで、今日はどうしたんだい?」
「実は、明後日にエルフの里まで行くつもりなんです。それで――」
「エルフの里、だって!?」
マルクさんは驚いたように声をあげる。
私は頷いて、事のあらましを説明した。
全て聞き終えたあと、マルクさんは一度頷く。
「……なるほど、そういうことなら、いつものように品物を用意してもらえれば、こちらで責任を持って売ろう。メリアくんはエルフの里に行ってくれて構わない」
「本当ですか!」
「ああ、ネビルくんには以前世話になったし、それくらいはお安い御用だ」
「ありがとうございます!!」
私が王都まで行った時、ネビルさんは馬車の御者をしてくれたんだけど、それはマルクさんの依頼だった。
きっと、そのことを言っているんだろう。
そうと決まればと、私は鞄の中でアイテムボックスを開いた。
アイテムボックスは、本当はどこでも開くことができるんだけど……チートすぎるスキルだから、他の人に使えることをなるべく知られたくない。
だから私は外出する時、いつも普通の鞄を持って、その中でアイテムボックスを開くようにしている。
そうすれば、ものを無限に収納できるアイテムである、マジックバッグみたいに見えるから。
マジックバッグは高価なものだけれど、アイテムボックスよりは珍しくないからね。
私はアイテムボックスを開いた鞄の中をわざとらしくガサガサと漁り、家から持ってきていた商品をマルクさんに渡した。
そして早々に帰ろうとしたら、マルクさんに引き止められる。
「メリアくん、ちょっと待ってくれ。エルフの里に行く前に、フェイのところにも顔を出してやってくれないか? 彼もずいぶん里帰りしていないからなぁ」
「゛え……フェイさんのところ、ですか?」
「ああ、頼むよ」
マルクさんに頭を下げられたら、行くしかないかな。
私が諦めてため息をつくと、ずっと腕の中で大人しくしていたオニキスとオパールが、僅かに身じろいだ。
別に、私自身はフェイさんを苦手としているわけではないので、顔を出すのは全然苦痛じゃない。
じゃあ、なんでこんなに足取りが重いかというと――
「け、ん、ぞ、く、様ーーーー!!!」
私がギルドに着いた途端、語尾にハートマークがつきそうな猫撫で声が聞こえた。
彼は指を組み、いつものクールなキャラが家出してしまったかのようなデレっぷりを見せる。
その熱い視線は、私の腕の中で怯えているオニキスとオパールに向けられていた。
そう、この村のギルド長のフェイさんはエルフ族で、神獣とその眷属が大好きなのだ。
ブルリと居心地が悪そうに震える二匹を、そっと私の背に隠す。
それに対してフェイさんは「ああっ!」と悲痛な声をあげたあと、私を見た。
「それで、なんの用だ」
……この見事な変わりようにはびっくりである。
さっきまでのデレデレさが嘘のように、フェイさんはキリッとした表情になっている。
私は苦笑いを浮かべつつ、口を開いた。
「えーと、実は二日後、エルフの里に行くことになりました」
「エルフの? …………まあ、お前なら大丈夫か」
フェイさんは何か言いたそうに考え込んだけど、自分だけで納得してしまったらしい。
その意図がよくわからず、私は首を傾げながら言葉を続けた。
「このことをマルクさんに伝えたら、フェイさんもずいぶん里帰りしていないから、一声かけてくれないかと言われまして」
「あいつ、余計なことを……」
フェイさんは、僅かに眉をひそめる。
そんな嫌そうに言わなくてもいいんじゃないかな……ご家族への手紙とか伝言とかあるんじゃないかっていう、マルクさんの優しさだろうに。
そう思っていると、フェイさんは何やら手帳のようなものを取り出した。
「出発は二日後だったな」
「はい。リクロスとその日に行こうと約束しました」
「ふむ。なら、それに俺も同行させてもらうことにする」
「゛えー!! 大丈夫なんですか!?」
私は思わず驚きの声をあげた。
突然仕事を抜けるとか、いいの!?
冒険者ギルドの責任者がいないとか、あり?
しかも、市場の日だよ?
村中から人が集まるんだから、何か問題が起きたらギルドが対応しなきゃいけないんじゃ……
「そんなに心配するな。ジャンに留守番を頼んでおくさ」
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