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これから
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「これからどうしようか...家も金も無い、この時代の知識も無い。俺はこの世界で生きていけるのだろうか...取り敢えず外だ、外に出よう。」
「あなた本当に過去から来たのね...。」
カナはボソッと呟いた。
「やっと信じてくれたのか。」
とうやはホッとした。
「ええ、今の時代、外に出ようだなんて考える人いないわ。」
カナはさっきの顔とはまるっきり違う、とても真剣な顔をしていた。
「えっ、それってどういう意味だよ...まさか外に出たら歩く死体がうようよしているので外には絶対に出ないでくださいとか、警察の手にも追えないような無法地帯だとか言うんじゃ無いだろ?」
とうやは不安になりつつ質問した。引きつった笑顔をカナに向けながら。
「ええ、今言ったことすべてが混ざったドロドロの混沌の世界、本当に地獄よ。鉛玉が飛び交い、暗い路地に入ったら麻薬売りか売春婦、チンピラの溜まり場や正常では無い宗教団体。科学者の実験台が沢山いるからゾンビとかもいるでしょうね。」
「そ、それはすごいな、ここは大丈夫なのか?武器とか持ってなくて。」
「ここは比較的安全よ。武器はナイフ一本で十分ね。」
得意げな顔をしつつ笑うカナに向けてとうやは苦笑した。
「さて、ぼくはそろそろ行くよ。この世界は退屈しなさそうだ。いろいろありがとう、カナ。」
とうやは立った。部屋から出ようと扉を開けると黒服の大男が立っていた。
「えっと、何か用ですか?それと...二週間くらいまえにあった?」
「カナと何をした。」
大男はとうやのことをじっと見つめて言った。
「あー、んー、世間話しとか?ははは、あなたも一緒にどうですか?は、はぁ」
「ちょっと、お父さん!やめてよ!そんな変なことしてないし!」
どうやらカナのお父さんらしい。
「うるさいカナ。お前、人の家に勝手に上がっておいてまさか何も礼をせず帰ろうとしてるんじゃないだろうな?」
「ぼくに何か出来るでしょうか?」
「金だ!金を置いて行け!」
カナのお父さんはとうやの胸元をつかみ顔を近づけて威嚇するように言った。
「お父さんやめてって言ってるでしょ!お父さん大っ嫌い!」
「でもカナ、うちの借金を返すにはもうこれしか方法が.....」
「えっとー、一応お聞きしたいんですけどいくらぐらい必要なのでしょうか。」
「50円。」
カナのお父さんはボソッと呟く。申し訳なさそうに、そして恥ずかしそうに。
「50万円か、今のぼくにはそんな大金無いなぁ。」
「50円だ!50円!50万円なんて聞いたことあるか!そんなに持ってたら借金なんてしとらんわ!」
「え、あ、そうなんですか、ちょっと手離してもらえます?」
「え、あ、あぁ、悪かった。ごめんな少年、でもよ、うちにはそんなに余裕が無いんだ、出て行ってくれないか。」
「わかりました、出て行きます。出て行くついでになってしまうんですけど、この家っていくらぐらいで買えますか?」
「えっとー、確か9分2厘くらいだったかなー。」
「ありがとうございます。カナもありがとう。あ、それとお礼と言ってもそんなに無いですが....」
とうやはポケットから財布を出した。
「あ、あぁ、いいんだよ。私も焦っていたからね。さっきの言葉は忘れてくれ。」
「いえいえ、ほんの少しの気持ちです。受け取ってください。」
そう言ってとうやはカナのお父さんの手を取りコインを大男の手の中に握らせた。
「いやぁ、悪いね、こんなことあまりしたくは無いんだけど....」
「それではぼくはそろそろ行きます。どうも助けていただきありがとうございました。カナもありがとう。」
カナのお父さんはとうやからもらったコインを見て倒れていた。
「さてと、これからどこに行こうか、取り敢えずわかったことは、この世界では餓死しないってことだな。スッゲーこの世界は面白い!退屈じゃ無い!」
「あなた本当に過去から来たのね...。」
カナはボソッと呟いた。
「やっと信じてくれたのか。」
とうやはホッとした。
「ええ、今の時代、外に出ようだなんて考える人いないわ。」
カナはさっきの顔とはまるっきり違う、とても真剣な顔をしていた。
「えっ、それってどういう意味だよ...まさか外に出たら歩く死体がうようよしているので外には絶対に出ないでくださいとか、警察の手にも追えないような無法地帯だとか言うんじゃ無いだろ?」
とうやは不安になりつつ質問した。引きつった笑顔をカナに向けながら。
「ええ、今言ったことすべてが混ざったドロドロの混沌の世界、本当に地獄よ。鉛玉が飛び交い、暗い路地に入ったら麻薬売りか売春婦、チンピラの溜まり場や正常では無い宗教団体。科学者の実験台が沢山いるからゾンビとかもいるでしょうね。」
「そ、それはすごいな、ここは大丈夫なのか?武器とか持ってなくて。」
「ここは比較的安全よ。武器はナイフ一本で十分ね。」
得意げな顔をしつつ笑うカナに向けてとうやは苦笑した。
「さて、ぼくはそろそろ行くよ。この世界は退屈しなさそうだ。いろいろありがとう、カナ。」
とうやは立った。部屋から出ようと扉を開けると黒服の大男が立っていた。
「えっと、何か用ですか?それと...二週間くらいまえにあった?」
「カナと何をした。」
大男はとうやのことをじっと見つめて言った。
「あー、んー、世間話しとか?ははは、あなたも一緒にどうですか?は、はぁ」
「ちょっと、お父さん!やめてよ!そんな変なことしてないし!」
どうやらカナのお父さんらしい。
「うるさいカナ。お前、人の家に勝手に上がっておいてまさか何も礼をせず帰ろうとしてるんじゃないだろうな?」
「ぼくに何か出来るでしょうか?」
「金だ!金を置いて行け!」
カナのお父さんはとうやの胸元をつかみ顔を近づけて威嚇するように言った。
「お父さんやめてって言ってるでしょ!お父さん大っ嫌い!」
「でもカナ、うちの借金を返すにはもうこれしか方法が.....」
「えっとー、一応お聞きしたいんですけどいくらぐらい必要なのでしょうか。」
「50円。」
カナのお父さんはボソッと呟く。申し訳なさそうに、そして恥ずかしそうに。
「50万円か、今のぼくにはそんな大金無いなぁ。」
「50円だ!50円!50万円なんて聞いたことあるか!そんなに持ってたら借金なんてしとらんわ!」
「え、あ、そうなんですか、ちょっと手離してもらえます?」
「え、あ、あぁ、悪かった。ごめんな少年、でもよ、うちにはそんなに余裕が無いんだ、出て行ってくれないか。」
「わかりました、出て行きます。出て行くついでになってしまうんですけど、この家っていくらぐらいで買えますか?」
「えっとー、確か9分2厘くらいだったかなー。」
「ありがとうございます。カナもありがとう。あ、それとお礼と言ってもそんなに無いですが....」
とうやはポケットから財布を出した。
「あ、あぁ、いいんだよ。私も焦っていたからね。さっきの言葉は忘れてくれ。」
「いえいえ、ほんの少しの気持ちです。受け取ってください。」
そう言ってとうやはカナのお父さんの手を取りコインを大男の手の中に握らせた。
「いやぁ、悪いね、こんなことあまりしたくは無いんだけど....」
「それではぼくはそろそろ行きます。どうも助けていただきありがとうございました。カナもありがとう。」
カナのお父さんはとうやからもらったコインを見て倒れていた。
「さてと、これからどこに行こうか、取り敢えずわかったことは、この世界では餓死しないってことだな。スッゲーこの世界は面白い!退屈じゃ無い!」
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