Future World -気づけばそこは-

9819

文字の大きさ
7 / 11

忘れたぐらいにやってくる

しおりを挟む
とうやは忘れかけていた。この少女の事を。そしてこの少女と交わした約束を。

ココはとうやに泣きながら飛びついた。

「やっと!やっと会えた!とうやくん!私と!私と付き合ってくれるよね!」

「え、あっ、うん......あはは、俺も会えて嬉しいよ。」

教室はうるさくなるとおもいきや、お通夜のように静まりかえった。

(あれ、こんなこと大衆で話したら普通はうるさくなるはずなのに...)

学校は普通に終わった。前にいた時代とは特に何も変わらなかった。放課後、ココにこの辺り周辺を案内してもらうことになった。

「なあココ、なんであのクラスには男子が3人しかいなかったんだ?」

「それは、このツースリーが3年くらい前まで戦争をしていたから、12歳以上の男は戦争の駒として使われたの。」

ココの口からは有り得ないくらい重い話がこぼれた。

「私が来たのは終戦真っ最中。でも壁の中は何も変わっていなかったらしいの。壁の外で戦争は行われていたの。私は戦争中にその話を聞いてびっくりしたわ。」

「そう!壁だ!壁はなんのためにあるんだ?なぜ壁の中と外で世界がまるで違うんだ?」

「30年前、日本が所属国のわからない海賊に襲われたの、その時の東京のトップが自己中心的な人で自分の領地だけ守ろうとした。それがこの壁。その後、壁外の治安は悪くなり、無法地帯となったの。」

「壁の外にいる人は中に入れないのか?俺が目覚めた時は外にいたけど壁の外は一面海で壁に入口なんてなかったぞ?」

「東京湾側に一つだけ入口があるの。とうやくん、入口が分からないで....どうやって入ったの?」

「あ、ああ!ああ!そうだったよ、あったな入口が...あはははは....なんか、人が多くなってきたな、なんでかわかるか?」

さっきまで少なかった人が急に多くなった。

「きっと、壁内最大級のお店に近づいてきたからだね。行ってみる?」

「行ってみたいけど、なんの店なんだ?俺取り敢えず家欲しいんだけど....」

とうやは役所に行く前、自分の家に行ってみたのだが、そこには高層ビルが一本立っていた。とうやの家はなかった。

「大丈夫、あのお店にはなんでもあるよ!すっごく楽しい場所なの!」

ココがすごく楽しそうに話しているのを見て、とうやも少し行ってみたくなった。

「じゃあ、行こうか。」

「うん!」

小学生のようにはしゃいでいるココ。

「あ、でも危ないかも、とうやくん、ナイフとか持ってる?」

「ん?なんでだ?そうだ、もう一つ気になったことが、あの学校の制服、やたらとポケットが多かったり、カバン選ぶ時にすっごいでかい長方形のカバンとかあったぞ?なんのために....」

「壁外の人たちがよく内側に攻めてきて、お金を取ろうとするの。とうやくんも注意してね!」

「あ、あぁ、わかった。」

(面倒臭さ!何この世界!そんな面倒臭さいの?生きてるだけで死と隣り合わせとか!考えてみると超怖いんですけど!)

とうやはリュックサックから身につけていてもバレなさそうな武器をいたるところにあるポケットにしまった。

「行こうか。」

「うん!」

とうやとココは30分くらい買い物を楽しんだ。

「そろそろ帰ろうか。ココ、今日はありがとう。」

「うん!ありがとう!」

とうやとココがエレベーターに乗ろうとした途端、銃を右手に持った全身黒ずくめの男女が降りてきた。

「このホールはあたい達が占拠した!解放して欲しけりゃおとなしくあたいの言うことききな!」

「うっわ~、クソ面倒くせ~!」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

自由を愛する妖精姫と、番にすべてを捧げた竜人王子〜すれ違いと絆の先に、恋を知る〜

来栖れいな
ファンタジー
妖精女王と精霊王の間に生まれた特別な存在――セレスティア。 自由を愛し、気ままに生きる彼女のもとに現れたのは、竜人族の王子・サイファルト。 「お前は俺の番だ」 番という名の誓いにすべてを捧げた彼は、王族の地位も未来も捨てて森に現れた。 一方のセレスティアは、まだ“番”の意味すら知らない。 執着と守護。すれ違いと絆。 ――これは、ひとりの妖精姫が“特別”に気づいていく物語。 甘さ控えめ、でも確かに溺愛。 異種族の距離を越えて紡がれる、成長と守護のファンタジー。

処理中です...