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しおりを挟む「そろそろ、もどかしくなってきたんじゃないか?」
勇者がニヤッと笑って問いかける。
(もどかしいよ、そうだよもどかしいよ!
でも自分から「触って」なんて言えるわけないじゃないか!)
それに、そんなところ、引きこもりの俺は異性は勿論同性にさえ見られたことがない。
(見られて、触られるなんて、まだ心準備が出来てない! 怖い!)
触って欲しいのに触ってほしくない。
俺はこの板挟みの間に置かれていた。
「……まだ怖いか?」
「ちょっと、っ、だけ…ぁんっ」
「大丈夫だ。怖いことはしない。それでも怖いのなら怖くなくなるまで待つさ」
やっぱり、すごく優しい。
この勇者はちょっと意地悪だけど本当に俺を気遣ってくれているんだ。
……勇者がこんなに優しくしてくれているんだ。
……俺も、怖いけど勇気を振り絞って言おう……!
「あぁんっ! おれ、ふっ、こわいけど、ちゃんとさわってほし……っ! 勇者に…!」
「俺に……?」
「おねが……い……ふぁっ! ひゃぅん!」
「そうか……。そうか。よし、存分に善がらせてやるからな」
……勇者、すごく嬉しそう。
くるっとうつ伏せにされ、お尻だけ高く突き出させられる。
ーーって、ええええぇっ!?
なにこの体勢!?
恥ずかしいよ!!
そのままズボンに手をかけられ、ずるっと一気に下ろされた。
「ひやだぁああっ! はじゅかひいよ!! お尻やだ! お尻みちゃやだ! 見にゃいれ!!」
「良いって言ったじゃないか」
「こんな恥ずかひい体勢とは聞いてにゃいれすっ! らからおねがい! みないれっ!」
「駄目だ。恥ずかしがっているところ見たいんだ。顔も、声も、全部みせてくれ。それにしても……」
「な、に……?」
勇者は独り言を言うように小さく呟いた。
「可愛い尻だな……」
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