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婚約編
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ここはバストロイド王国と言われる大国の王都、リファインド
巨大な円形の壁に囲まれたこの街の中心には帝都の住人から『白亜の宮殿』とまで称えられているバストロイド王宮がある。その王宮の警備力は世界一とまで言われている。
そんなバストロイド王宮のとある廊下に劇団などが舞台で使う銀色仮面を付けて歩いている変わり者と呼ばれる伯爵がいた。彼は銀色仮面で顔の表情を一切見せず、貴族服に身を包み白い手袋をして、フード付きの白いマントを羽織っている。他の貴族達は口を揃えてこう言った、『仮面伯爵』と
◆◇◆
バストロイド王宮の謁見の間
そこにはバストロイド王国の伯爵以上の貴族たちが集まり会議を行っていた。会議の議題は隣国のサーヴェッチ獣王国の前王が崩御し、王太子の若き獣王が誕生したことについてだ。バストロイド王国とサーヴェッチ獣王国は長年戦争をしており、両国とも冷戦状態となっていた
「やはり、これを機に友好条約でも結んでおいた方が得策ではないでしょうか?」
「いえ、獣王が代替わりし、国が混乱している今こそ好機です。王国軍を総動員し、長く続くこの戦争に終止符を打つのです」
「混乱しているとはいえ相手は獣王国ですぞ?我ら人間よりも獣人は個々の力が強いのです。兵の数で勝りしも我らが勝てるとは限りません」
「しかし、あの好戦的な獣王国が平和条約など結ぶと思えませんぞ」
「だからといって戦うことはないだろう。せめて不可侵条約でも結ぶことが出来れば」
「しかし───」
貴族たちは互いに意見を言うがどれも食い違っており、玉座に座っているバストロイド国王でさて先程から頬杖をついて考え込んでいる
「ならば、外交官を獣王国に向かわせあちらの外交官と話し合った方が早いのではないだろうか?」
唐突に発言したのは『仮面伯爵』と呼ばれて周りから少し気持ち悪がられている謎多き伯爵だった。本名はハルミトン・コンフィニシス伯爵
コンフィニシス伯爵家はバストロイド王国では微妙な立ち位置にいる。特別栄えている訳ではないが特別貧乏な訳でもない。平凡な家柄なのだ。
「ここで相手国の意見を予測するだけで言い合っても意味などないでしょう?」
「た、確かに……」
「それもそうだな」
「しかし、外交官か……」
ハルミトンの発言によって言い合いから誰を外交官とするかという話し合いに変わった
銀色仮面を付けたこの男は仮面を付けないと周りと話せない程の人見知りで仮面を外すと人前にすら出られないということをここにいる貴族たちは知らない
「ならばこの案を出してくれたコンフィニシス伯爵に行ってもらうのはどうですかな?」
「おぉ、それは良い」
「確かに、それがいいかもしれませんな」
「えっ……」
先程の言葉は場を和らげるために発言したのにというハルミトンの心の声は貴族たちには伝わらずハルミトンが獣王国へ行くという話はバストロイド国王から直々に命令されてしまった
巨大な円形の壁に囲まれたこの街の中心には帝都の住人から『白亜の宮殿』とまで称えられているバストロイド王宮がある。その王宮の警備力は世界一とまで言われている。
そんなバストロイド王宮のとある廊下に劇団などが舞台で使う銀色仮面を付けて歩いている変わり者と呼ばれる伯爵がいた。彼は銀色仮面で顔の表情を一切見せず、貴族服に身を包み白い手袋をして、フード付きの白いマントを羽織っている。他の貴族達は口を揃えてこう言った、『仮面伯爵』と
◆◇◆
バストロイド王宮の謁見の間
そこにはバストロイド王国の伯爵以上の貴族たちが集まり会議を行っていた。会議の議題は隣国のサーヴェッチ獣王国の前王が崩御し、王太子の若き獣王が誕生したことについてだ。バストロイド王国とサーヴェッチ獣王国は長年戦争をしており、両国とも冷戦状態となっていた
「やはり、これを機に友好条約でも結んでおいた方が得策ではないでしょうか?」
「いえ、獣王が代替わりし、国が混乱している今こそ好機です。王国軍を総動員し、長く続くこの戦争に終止符を打つのです」
「混乱しているとはいえ相手は獣王国ですぞ?我ら人間よりも獣人は個々の力が強いのです。兵の数で勝りしも我らが勝てるとは限りません」
「しかし、あの好戦的な獣王国が平和条約など結ぶと思えませんぞ」
「だからといって戦うことはないだろう。せめて不可侵条約でも結ぶことが出来れば」
「しかし───」
貴族たちは互いに意見を言うがどれも食い違っており、玉座に座っているバストロイド国王でさて先程から頬杖をついて考え込んでいる
「ならば、外交官を獣王国に向かわせあちらの外交官と話し合った方が早いのではないだろうか?」
唐突に発言したのは『仮面伯爵』と呼ばれて周りから少し気持ち悪がられている謎多き伯爵だった。本名はハルミトン・コンフィニシス伯爵
コンフィニシス伯爵家はバストロイド王国では微妙な立ち位置にいる。特別栄えている訳ではないが特別貧乏な訳でもない。平凡な家柄なのだ。
「ここで相手国の意見を予測するだけで言い合っても意味などないでしょう?」
「た、確かに……」
「それもそうだな」
「しかし、外交官か……」
ハルミトンの発言によって言い合いから誰を外交官とするかという話し合いに変わった
銀色仮面を付けたこの男は仮面を付けないと周りと話せない程の人見知りで仮面を外すと人前にすら出られないということをここにいる貴族たちは知らない
「ならばこの案を出してくれたコンフィニシス伯爵に行ってもらうのはどうですかな?」
「おぉ、それは良い」
「確かに、それがいいかもしれませんな」
「えっ……」
先程の言葉は場を和らげるために発言したのにというハルミトンの心の声は貴族たちには伝わらずハルミトンが獣王国へ行くという話はバストロイド国王から直々に命令されてしまった
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