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銀行内の犯人たちは外の喧騒に少しも気付いていない。
突然、銀行の入り口ドアが破壊される。
だらけていた犯人たちはびっくりして慌てて拳銃を構える。
もうもうと立ち上る煙の中からヒーロマンが現れる。
犯人はおろか、客や銀行員たちまでこの異様な男の姿にあっけにとられる。
「誰だ、てめーは!」
兄貴分の犯人がヒーロマンに拳銃を向けて叫ぶ。
「私はヒーロマン。正義の味方、ヒーロマン」
弟分の男もヒーロマンに拳銃を向ける。しかし、ヒーロマンと名乗られてもさっぱり理解できないでいる。
「な、何しに来た!」
「弱きを助け強きを挫く。悪事が行われる場所に私は現れる。私はどんな凶悪な犯罪にも立ち向かっていく。私は決して」
パン!
銃声が響いた。
兄貴分が天井に銃口を向けていて、そこからほのかに白煙が立ち上っている。
「何をごちゃごちゃ言ってやがる。両手を頭の後ろに組んで床に座れ」
「今のうちに抵抗を止めて警察に自首するほうが身のためだぞ。少しでも早くした方がいい。その方が警察の心証も良くなるに」
パン!
ふたたび銃声が銀行内に鳴り響く。
「痛て!」
ヒーロマンは叫び声をあげて大袈裟な動作で床に倒れた。
客たちの間から悲鳴が上がる。
ヒーロマン、胸を押さえてむくっと起き上がる。
「あまり痛くもなかったな。しかしいきなり撃つとはひどい奴だ」
ヒーロマンは拳銃で撃たれた胸をさすりながら立ち上がる。
「この野郎!」
兄貴分の銀行強盗は近くにいた人質の一人の腕を取り、立ち上がらせた。それは以前、翔平がまだ普通の人間だった頃に誘拐未遂事件で助けた少女だった。強盗犯は少女の頭に拳銃を向ける。
「大人しくしろ」
「別に私は騒いでいない」
「さっさと出ていけ。三十分後にこちらの要求を伝える。外の奴らに伝えろ」
「嫌だ」
「何?」
ヒーロマン、少女にウインクをする。
少女は戸惑った表情を浮かべる。
「失せろ」
「は?」
犯人は怪訝な表情でヒーロマンを見る。
少女はハッとした顔になると、拳銃を持つ犯人の手に噛みつき、サッと床に伏せた。
ヒーロマンは矢のようなスピードで犯人に向かっていく。
少女に拳銃を向けていた犯人は再び拳銃を構える暇もなく、何が何だかわからないうちにヒーロマンの体当たりを食らって遥か後方の壁に吹っ飛んでいった。
目にも止まらない出来事に驚いている弟分の犯人にも体当たりを食らわせて吹っ飛ばし、二人の犯人は壁に激突して目を回して倒れる。
布袋から飛び出したお札が銀行内をひらひらと紙吹雪のように舞った。
外では警察のお偉いさんたちが不安そうに銀行の建物を見ている。
「銃声がしたが」
先ほどマイクで犯人に呼びかけていた男が周りの男に尋ねる。
「そのようですね」
隣にいる部下らしき男がそっけなく答える。
「殺されたか?」
「さあ」
「あいつはいったい何者だ?」
「さあ。まともな人間でないことは確かです」
「おい、一般人が犯人の立てこもる銀行内に勝手に入っていって、こちらが何もできずに犯人に殺されてしまったとなるとマズいだろ」
「マズいですね」
部下はまたそっけなく言った。
突然、銀行の入り口ドアが破壊される。
だらけていた犯人たちはびっくりして慌てて拳銃を構える。
もうもうと立ち上る煙の中からヒーロマンが現れる。
犯人はおろか、客や銀行員たちまでこの異様な男の姿にあっけにとられる。
「誰だ、てめーは!」
兄貴分の犯人がヒーロマンに拳銃を向けて叫ぶ。
「私はヒーロマン。正義の味方、ヒーロマン」
弟分の男もヒーロマンに拳銃を向ける。しかし、ヒーロマンと名乗られてもさっぱり理解できないでいる。
「な、何しに来た!」
「弱きを助け強きを挫く。悪事が行われる場所に私は現れる。私はどんな凶悪な犯罪にも立ち向かっていく。私は決して」
パン!
銃声が響いた。
兄貴分が天井に銃口を向けていて、そこからほのかに白煙が立ち上っている。
「何をごちゃごちゃ言ってやがる。両手を頭の後ろに組んで床に座れ」
「今のうちに抵抗を止めて警察に自首するほうが身のためだぞ。少しでも早くした方がいい。その方が警察の心証も良くなるに」
パン!
ふたたび銃声が銀行内に鳴り響く。
「痛て!」
ヒーロマンは叫び声をあげて大袈裟な動作で床に倒れた。
客たちの間から悲鳴が上がる。
ヒーロマン、胸を押さえてむくっと起き上がる。
「あまり痛くもなかったな。しかしいきなり撃つとはひどい奴だ」
ヒーロマンは拳銃で撃たれた胸をさすりながら立ち上がる。
「この野郎!」
兄貴分の銀行強盗は近くにいた人質の一人の腕を取り、立ち上がらせた。それは以前、翔平がまだ普通の人間だった頃に誘拐未遂事件で助けた少女だった。強盗犯は少女の頭に拳銃を向ける。
「大人しくしろ」
「別に私は騒いでいない」
「さっさと出ていけ。三十分後にこちらの要求を伝える。外の奴らに伝えろ」
「嫌だ」
「何?」
ヒーロマン、少女にウインクをする。
少女は戸惑った表情を浮かべる。
「失せろ」
「は?」
犯人は怪訝な表情でヒーロマンを見る。
少女はハッとした顔になると、拳銃を持つ犯人の手に噛みつき、サッと床に伏せた。
ヒーロマンは矢のようなスピードで犯人に向かっていく。
少女に拳銃を向けていた犯人は再び拳銃を構える暇もなく、何が何だかわからないうちにヒーロマンの体当たりを食らって遥か後方の壁に吹っ飛んでいった。
目にも止まらない出来事に驚いている弟分の犯人にも体当たりを食らわせて吹っ飛ばし、二人の犯人は壁に激突して目を回して倒れる。
布袋から飛び出したお札が銀行内をひらひらと紙吹雪のように舞った。
外では警察のお偉いさんたちが不安そうに銀行の建物を見ている。
「銃声がしたが」
先ほどマイクで犯人に呼びかけていた男が周りの男に尋ねる。
「そのようですね」
隣にいる部下らしき男がそっけなく答える。
「殺されたか?」
「さあ」
「あいつはいったい何者だ?」
「さあ。まともな人間でないことは確かです」
「おい、一般人が犯人の立てこもる銀行内に勝手に入っていって、こちらが何もできずに犯人に殺されてしまったとなるとマズいだろ」
「マズいですね」
部下はまたそっけなく言った。
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